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罪悪感しか生み出さない、感情的な買い物をやめる3つの方法。

買い物がなかなか止まらない人、すぐにゴミになるようなものばかり買っている人は、感情的な買い物をする負のループにはまっています。

それが必要だから買っているわけではないのです。今回は、このような衝動的で、「必然性のない買い物」から抜け出すヒントをお伝えします。



感情的な買い物とは?

先日「悪習慣を断ち切る方法」というTEDの動画を紹介しました。

このプレゼンでは、人が生存するために身につけた習慣が、いつのまにか、「ストレスがあるから食べる」という習慣にすり替わってしまった、と語られています。

悪い習慣を断ち切る簡単な方法(TED)マインドフルネストレーニングのすすめ。

感情的な買い物習慣も、おなかがすいてないのに食べる行為と同じです。

いやなことがあった、悲しいことがあった、イライラすることがあった、頭に来た、なんだか退屈、といった気持ちがきっかけで、ショッピングしているとしたら、それは感情的な買い物です。

うれしくて気が大きいときも、人は浮かれて物を買い過ぎますが、マイナス感情のために、買ってしまうことのほうが多いように思います。

☆感情的な買い物や消費の具体例:

●週末はいつも外食するかピザのデリバリーをとる。なぜなら、1週間仕事をがんばったのだから。

●会社で上司にいやなことを言われて気持ちが落ち込んだ。だから、帰りにブティックで、おしゃれな服を買う。もちろん家にはすでに服がいっぱいだ。

●仕事が忙しくてストレスが多い毎日なので、毎朝スターバックスで、ラテやフラペチーノを買ってから出勤する。毎日がんばっているからラテぐらい飲んでもバチはあたらない、と思っている。

●毎日必死に節約をしている主婦が、「たまのことならいいよね」と言いながら週に一度ママ友とランチをするとき、高いコース料理をたのむ。デザートも頼み、レストランのあと、喫茶店に行き、またスイーツを食べ、日頃の節約の努力がすべて水の泡となる。

●クレジットカードを持ち始めた女子大生が、友達に食事をおごる。その動機はより人気者になりたいから。服はいっぱいあるのに、高価な服を買う。なぜなら友達が、最新流行の服を着ているから。

●30代のサラリーマンが、最新のiPhoneがiPadが出たら必ず買う。彼は「自分はそうしなければならない」と思い込んでおり、欲望をおさえきれない。

上記の買い物のきっかけ(トリガー)はすべて感情的な要素です。ストレス、退屈な気持ち、自信の欠如、生活に対する不満など。

こういう買い物を続けていると、物はいつまでたっても減らないし、貯金はできないし、セルフイメージはどんどん下がります。

こうした買い物を止めるために、こんな方法を試してみてはどうでしょうか?

1.習慣のループを明確にして、行動を変える

習慣のループとは、きっかけ⇒行動⇒報酬です。

詳しくはこちら⇒今の自分を変えたい。3Rで新しい習慣を身につける方法

習慣のループを知れば、どんな習慣も変えることができる(TED)

感情的な買い物は、ストレス⇒買い物⇒気分がよくなる、というループです。しかし、気分がすっきりするのは、買い物の直前、最中、直後ぐらいで、その後は罪悪感を感じるためかえって気分は悪くなります。

そこで、自分の買い物のパターンを調べて、よけいなものを買ってしまうきっかけになっている感情を突き止めてください。

きっかけを突き止めたら、そのきっかけを感じたときに買い物以外の行動をするようにしてみます。

「イライラした気持ち」がきっかけになってよく買い物をしているなら、イラっときたら行う別の行動を用意しておけばいいのです。

深呼吸、瞑想、散歩、ノートに殴り書き、大人の塗り絵、歌を歌う、断捨離する、料理をする、音楽を聞く、詩を読む、犬の散歩、サンドバックにパンチを入れる、シャワーをあびるなど。

反社会的でなく、人に迷惑をかけず、ネガティブな結果を生み出さない行動ならなんでもいいです。

スイーツを食べる、喫煙する、お酒を飲む、同僚と愚痴を言い合う、というのはネガティブな結果を生み出すと思います。

節約している人はできるだけ経済的な活動を選ぶと尚いいです。





2.きっかけをなくす

イライラが元で買い物をしているなら、あまりイライラしない人間になってください。

イライラしない方法はいろいろありますが、一番いいのはセルフエスティームをあげることです。

セルフエスティームとは?⇒セルフエスティーム(自分を愛する気持ち)が高い人の12の特徴

ストレスの元を取り除くのもおすすめです⇒イライラには理由がある。ストレスをおこす7つのものを知り、自分で取り除こう。

瞑想をすると、イライラが減るので、毎日5分~10分やってみてください。

個人的には、砂糖と精製度の高い炭水化物(白い小麦粉からできたもの)を控えるとよいのではないか、と考えています。

甘いもののやめ方⇒なかなか甘いものをやめられない人が、上手に砂糖断ちする5つのコツ

私は、昔はかなり短気ですぐにイライラするタイプだったのですが、砂糖を控えるようになったら、ものすごくおっとりした性格になりました。

人相手のイライラを止める方法⇒無礼な人や気が利かない人にいちいちイライラしない3つの方法。

外で書く

3.感情的な買い物の記録をとる

今度、感情的な買い物をしたら、そのきっかけ、いつどこで何をいくらで買ったのか、その時の自分の感情、そしてその後何が起きたのか、詳細にノートにつけてください。

毎回つける必要はなく、週に1度でいいです。

週に1度というのは、チャールズ・デュヒッグの『習慣の力』という本に書いてあった、食事の記録ノートの話を参考にしています。

この本には、人生の質をあげる可能性を秘めている、要(かなめ)の習慣(キーストーンハビット)というのが出てきます。

こちらで説明⇒汚部屋脱却だけでなく人生も変わる3つの最重要習慣とは?

キーストーンハビットの例として、肥満に悩む人が、食べたものを記録するようにしたら、暮らしの他の面でもよい影響がでて、体重が減っていった、というエピソードが出てきます。

一般に肥満の治療は生活を全面的に変えないとできないと考えられています。医者や栄養士は、患者に「ローカロリーの食事を厳密に守り、エレベーターの代わりに階段を使い、ジムに行きなさい」と指導します。

みんな最初はがんばってそういう生活をするのですが、その情熱はわりとすぐに消え、もとの習慣に戻ります。つまり、ジャンクフードをたくさん食べて、何時間もソファに座ってテレビを見る悪習慣に戻ってしまうのです。

そこで、あるリサーチャーのグループが別の方法をとるようにしました。

1600人の肥満の人を集めて、週に1度だけ食べたものをすべて記録するように指導したのです。

これは、レコーディングダイエットみたいに毎日食べた物をノートにつける厳密なものではありません。

1週間に1度だけ、その日食べたものを全部つけるのです。

最初はみんなつけるのをいやがったり、何を食べたのかすぐに忘れたりしていましたが、少しずつうまく記録を取れるようになり、そのうち多くの参加者が、毎日記録をつけるようになりました。

習慣になったのです。

ある人は、記録をつけることで自分の食べるパターンを発見しました。朝の10時頃、いつもおやつを食べているのがわかったので、その時のために、リンゴやバナナをデスクに置くようにしました。

ある人は、自分の記録を献立をたてるデータとして役立てました。夕食の支度をするとき、過去に食べた比較的ヘルシーなメニューを作るようになったのです。

リサーチャーが指導したのは「週に1度食べたものの記録をとる」ということ1つだけです。

しかしこの習慣は、ほかの習慣を生み出す元になりました。

6ヶ月後、食べたものの記録をとった人は、ほかの人に比べて2倍、体重が減ったという結果が出ました。

この記録ノートが、参加者の生活にある種の規律を生み出したのです。

この方法は過度の感情的買い物をやめるのにも効果があるのではないでしょうか?

記録をとれば、何がきっかけなのか明確にできるので、1に書いた、習慣のループを変えやすくなるし、使った金額がわかれば、予算をたてる、買い物にはクレジットカードを持っていくのをやめる、といった行動につながるでしょう。

~~~~~~
このほかにも、ニーズとウォンツについて考えるのもおすすめです。

ニーズとウォンツの話⇒ミニマリスト的節約術の極意は、「必要なもの」と「欲しいもの」をしっかり分けること

いずれの方法も時間がかかるので粘り強く取り組んでください。

一番よくないのは、「自分は質のよくない買い物をしている」とうすうす知りながら何も手を打たないことです。

感情的なことが原因でたくさん買い物をしている場合、いくら物を買っても、もとの感情を起こす問題を解決することはできません。

それでなくても、今の社会は、人にさほど必要でもない物を買わせる仕組みになっています。買い物ばかりしていると、不用な物が増え、さらなるストレスが生まれ、また買い物をしてしまう、というループにはまる一方。

ちょっと立ち止まり、自分の行動を振り返って、じっくり考えることで、このループから抜け出すことができます。





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