シニア目前、主婦でミニマリストなブロガー筆子が、断捨離と節約をして「老い支度」に励む日々をつづっています。

体に悪くないお菓子を製造、販売した少年に学ぶ、世界を変える方法(TED)



正真正銘のジャンクフードであるキャンディから、ジャンクな部分を取り除いた、「ジャンクではないけどおいしいキャンディ」がアメリカにあります。

アンリアルキャンディといいます。今回はこのキャンディを販売している会社の共同創立者である、クリストファー・ブロナーのプレゼンを紹介します。

タイトルは How to change the world(世界を変える方法)です。

子どもたちの大好きなものが体に悪いという矛盾

日本では、コンビニスイーツが大人気ですが、北米では「キャンディ(candies)」と呼ばれるお菓子が親しまれています(あとで紹介する動画にたくさん出てきます)。

キャンディは、いわゆる飴ではなく、甘いお菓子の総称。特に、チョコレートやピーナッツバター、キャラメルを砂糖(糖衣)でコーティングしたマーブルチョコレートみたいなのや、ヌガーのようなチョコレート菓子が人気です。

キャンディの代表、エムアンドエムズは映画「E.T.」の中で、ETを誘いだすのに使われたお菓子です。それほど一般的だということです。

子どもが喜んでキャンディを食べるのはわかりますが、大人もかなり好きです。夫もチョコレートやグミ(ものすごくカラフルでネチョネチョして甘い)など、よく買っています。

北米に肥満が多いのは、ジャンクフードを食べ過ぎて、動かないからだと思うのですが、キャンディのせいで、子どものうちから肥満になってしまう子もいます。

「子どもたちが大好きな食べ物が体に悪いなんて、こんなことがあっていいのか(怒)!」、という素朴な疑問(怒り)から、数年前に体に悪くないキャンディが生まれました。

健康的なお菓子は、珍しくありませんが、このキャンディは、健康食品ではありません。キャンディらしいパッケージに入ったお菓子で、従来のキャンディと同じようにおいしいそうです。

開発したのは、まだ10代の兄弟。

どうやってこのキャンディが生まれたのか、お兄さんのほうがプレゼンで語ります。

収録は2013年、動画は15分。日本語字幕がないので、要約を書きます。

※YouTubeで見る方はこちらから⇒How to change the world: Kristopher Bronner at TEDxTeen

きっかけは3年前のハロウィン

誰でも世界を変えるパワーがあるのに、大人になるとみんなあきらめてしまいます。

できない理由をいくつもあげて。この世界には70億の人がいて、自分の力なんてちっぽけだから、と。

きょうは、僕と弟が世界を変えた話をします。

3年前、弟とハロウインのトリックオアトリートに行き、お菓子をたくさん持ち帰って、寝る前に隠しました。

僕たちの両親は健康オタクでジャンクフードを憎んでいます。毎年、ハロウインの翌朝までに、ほとんどのキャンディを取り上げられてしまいます。

この時もやはり奪われました。両親が告げる理由は、「キャンディは体に悪い」というもの。

弟は、「チョコレートとピーナッツバターと砂糖ちょっぴりでできているキャンディがそんなに悪いわけないじゃん」とかんしゃくをおこしました。

僕たちは、キャンディが健康にいいとは思っていなかったけれど、そこまで体に悪いはずはない、と考えていたのです。

このことをを両親に証明するためにリサーチしました。

1週間後、わかったこと。

両親が正しかったんです。


キャンディはしっかりジャンクだった

キャンディには、チョコレートとピーナツバターと砂糖が少し入っているだけじゃなかったのです。

人口着色料、人工調味料、合成香料、水素添加油脂、コーンシロップ、TBHQのような保存料、そして大量の砂糖。こんなものが入っています。

僕たちが20代後半になると、2人のうち1人は肥満で、糖尿病になるか糖尿病予備群になります。

僕たちの世代は、もう両親のようには長生きできない、と考えられている最初の世代なのです。

それもこれもジャンクフードに入っているもののせいです。

その時12歳だった弟は、シンプルな質問を口にしました。「いったいどうして、僕たちが一番好きな食べ物が、そんなに体に悪いのか?」と。

この状態を変えることがなぜできないのか?

僕達は、この問題を解決するために何かしたいと思いました。

政府の介入や、大企業が材料を変えるのを待つなんてできません。

僕たちは、ジャンクじゃないキャンディを作って、同じ価格で売りたい、と思ったのです。

ジャンクじゃないキャンディを開発

フード・サイエンティストやシェフに連絡をとって、キャンディを再開発したい、ジャンクでないキャンディを作りたい、と言いました。

何人かの科学者に試してもらったところ、キャンディからジャンクな原料を取り除くことはできたものの、味はそんなによくありませんでした。

でも、僕たちはあきらめませんでした。

世界でも有名なフード・サイエンティスト、イギリスのピーター・バームに電話をしました。ピーターは興味を持ってくれて、世界を変えうるキャンディを作ることができる人を紹介してくれました。

28歳のスペイン人のシェフ、アダム・アローネスです。彼は有名な賞をとっていて、世界最高級のレストランで働いています。

アダムは僕たちのアイデアに共鳴してくれて、3日後に、スペインからボストンに来てくれました。

そして、「僕なら作れる」と言ってくれたのです。

彼は、1年あまり、熱心に開発を続け、1000個のレシピを試したあとに、とうとうおいしいキャンディを5種類作り上げました。

ハロウインのお菓子

体に悪いハロウインキャンディ

5種類のおいしいジャンクじゃないキャンディを売りだした

僕たちは、Unreal(アンリアル)という会社を作り、「ジャンクフードはジャンクのままでいる必要なんかないのだ、この世界からジャンクをなくそう」というミッションを掲げました。

この夏、5つのキャンディを販売しました。

アメリカで人気のスニッカーズ、ミルキーウエイ、リーシーズ、エムアンドエムズ、ピーナッツのエムアンドエムズに相当するキャンディを再開発したのです。

全国の2万5千の店に置いてもらえました。

オリジナルの商品と同じ値段だけど、ジャンクではありません。

人口着色料、人口調味料、香料、水素添加油脂、コーンシロップ、保存料、GMO(遺伝子組み換え食品)は入っていないし、従来のキャンディに入っている砂糖を40%減らしました。食物繊維とタンパク質を増やしグリセミック負荷を下げました。

もっとも重要なことは、アンリアルキャンディはリアルな味、つまりおいしいことです。何千回ものテストを繰り返し作り上げた味です。

キャンディを売り出そうとしていた時、素晴らしいことが起こりました。

たくさんの人が僕たちのミッションに賛同してくれて、サポートしてくれたのです。会社を立ち上げるにはお金が必要ですが、たくさんの人が出資してくれました。

出資してくれた人のお金はただのお金ではありません。世界を変えうるお金です。小売店も、「うちの店のお客さんはもっとよい選択をするべきだ」と協力してくれました。

大きな予算のある大企業が作ることができなかった商品を、僕たちが作ったと言ってくれました。

各界の有名人も協力してくれ、それはムーブメントになりました。

[ここでアンリアルキャンディのプロモーションビデオの映像が流れます]

誰でも世界を変えることができる

僕たちは世界を変えることができるし、世界はそれを必要としています。

僕たちはたくさん失敗をするし、この世界にいる時間は限られています。でも、こんなふうにすると世界を変えられるのではないでしょうか。

1.なぜ(why)から始める。

誰でも、「なぜ?」という疑問から世界を変えます。「なぜ、これはこういうふうになっているのか、なぜ、違うふうではないのか」と。

アンリアルも、12歳の少年の、「なぜ、僕たちが一番好きな食べ物が、そんなに体に悪いものでなければいけないのか?」という疑問から始まりました。

2.大志をいだき、無邪気に進む。

真のイノベーションは、大きな考えから始まります。

ちょっと普通と違うキャンディから、世界を変えよう、というような。

失敗するかもしれないし、人はいろいろ言うかもしれませんが、純真でいるべきです。どんなことも、可能なんだと思わなければなりません。

3.細部にとことんこだわる。

この世の中、近道を行くこともできます。でも、世界を変えたかったら、正しい手順でものごとをするだけでは不十分です。正しいことをしなければなりません。

アンリアルキャンディを作るとき、パーム油が必要になり、リサーチしたら、パーム油を摂ることは、熱帯雨林とそこに住む動物に脅威を与えることがわかりました。

そこで、2世代め、3世代めのパームを作っているオーガニックの農家を見つけました。また、児童労働に加担していないカカオを使いました。ミルクはホルモン剤や抗生物質が入っていないニュージーランド製です。

このような製品はネットでは見つけられません。宣伝されていないので。しかし、僕たちは探して見つけました。正しいことをすべきだからです。

とても印象に残っている言葉があります。

Integrity is doing the right thing, even when no one is watching.
誠実さとは、正しいことをすることだ。たとえ誰も見ていないときでも。

企業で働いている人の多くがこのことを忘れています。

みんなへのメッセージ

最後に、みなさんにメッセージがあります。

大人は、子どもたちが夢を叶えられるようにサポートしてください。学ばせて、失敗させてあげてください。嫌だと思っていることをそのまま受け入れさせるのではなく、それを変えるために挑戦させてあげてほしいのです。

ハロウインにクールな祖父母になりたいなら、子どもたちに、アンリアルキャンディを渡してください。

最後に、僕と同世代の10代の人へ。君たちは、世界を変えるもっとも大きな力を持っています。

「世界を変える夢を持っている人を助けたい」と思っている人はたくさんいます。でも行動を起こすのは自分自身。「なぜ?」から始めて、大きな夢を描き、細部にこだわってください。

気に入らないことがあったら、「なぜ?」と問い続けてほしいのです。

必ず世界を変えられます。

—– 抄訳ここまで ——

●アンリアルキャンディのプロモーションビデオ

※YouTubeで見る方はこちらから⇒Get UNREAL – Candy UNJUNKED

●注釈
グリセミック負荷(glycemic load):血糖値を上昇させる程度を表す指数。
関連⇒砂糖がお肌にとても悪い理由。アンチエイジングしたいなら抗糖化ケアもすべし 「2.急激に血糖値をあげない」のところに、GI値について書いています。

ハロウィンについて⇒ハロウィンに仮装してお菓子をもらい、ジャック・オ・ランタンを作る理由

ジャンクフードについて⇒なぜ人はジャンクフードを食べることをやめられないのか?

水素添加油脂とは?⇒私がジャンクフードや市販のお菓子を避ける理由~トランス脂肪酸はこんなふうに健康によくない

コーンシロップ⇒健康とダイエットの敵~加工食品の3つの害を知っていますか? 「健康とダイエットの敵~加工食品の3つの害を知っていますか?」をお読みください。

合成香料⇒私が香水やオーデコロンを使うのをやめた理由。その香料は本当に安全か?

「そういうもんなのよ」であきらめない

最近のティーンエイジャーは大人じみていて、「どうせ僕たちには何の力もない」と最初からあきらめているようですが、実はそんなことはない、と教えてくれるプレゼンです。

プレゼンをしたのは兄のクリストファーですが、「ジャンクじゃないキャンディを作ろう」と思い立ったのは、むしろ弟のニッキー・ブロナーのほうです。

よっぽどキャンディが好きなのでしょうね。

大人は子どもに、「そういうもんなんだ、あきらめなさい」と言ってしまいがちですが、ニッキーとクリストファーのお父さんは違いました。

自らがジャンクフードが大嫌いなせいか、子どもたちと一緒に、ジャンクじゃないチョコレートキャンディの生産、販売にのりだしました。

すばらしい親子です。

ジャンクフードをなくすためにできること

クリストファーの3つのアドバイス、

-「なぜ?」から始める
– 大志を抱いて無邪気に進む
– 正しいことをする

どれもいい考え方ですね。

企業がキャンディに余計なものをたくさん入れているのは、できるだけ利益を出したいからです。

材料の質を落とし、それをカバーするために香料や調味料をまぜているのです。

人の健康を損なってまで、金儲けをしたい理由って何でしょうか?

大人が相手ならまだしも、食べるものをコントロールできない子どもの健康を損なってまで利潤拡大に突き進むその理由とは?

結局、余計な物をたくさん買うのが幸せだと信じているライフスタイルに行き着くと思います。

物質的幸せを追求すると、どれだけお金があっても足りないので、お金はあればあるだけいい、と考えてしまうのです。

物質至上主義、拝金主義の世の中の流れを変えないと、ジャンクフードはなくならないでしょう。

クリストファーが言っていたように、私の娘(1996年生)を含めて、1990年以降に生まれ人は、そんなに長生きできないかもしれません。

加工食品は多いし、スマホばかりやっているし。

私も「そんなものだよ」と言わず、この流れを変えられたら、と願っています。

テレビや砂糖を手放す人が1人でも増えてくれればいいと思って、時々こんな記事を書いています。効果のほどはわかりませんが。

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私の娘はもうハロウインは卒業したようですが、2年前まで、やはり、たくさんキャンディをもらって来ました。

娘は同じものばかり食べているとすぐに飽きるので、もらったスイーツは、ほとんど父親の口に入っていました。

ハロウインも、昔はもっと本物に近いお菓子が手渡される健康的なイベントだったと思いますが、今は本当にジャンクばかりです。

しかも、子どもを車にのせてトリックオアトリートに連れて行く親もいます。あれは、歩くところが楽しいのに。

もらうお菓子の色は毒々しいし、脳天を突き抜けるような匂いの香料が入っているし、歯が溶けそうなくらい甘いです。

子どもは喜んでいますが。

ハロウインにお菓子ではなく、鉛筆を渡すと、ものすごく嫌そうな顔をされます。


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