シニア目前、主婦でミニマリストなブロガー筆子が、断捨離と節約をして「老い支度」に励む日々をつづっています。

時間がないんじゃなくてやる気がないだけ。大事なことに時間を使う方法(TED)


いつも忙しくてやりたいことがやれない、という人の参考になるTEDのプレゼンを紹介します。

タイトルは、How to gain control of your free time(自由時間を好きなように使う方法)、プレゼンターは、タイムマネジメントに関する本を書いているローラ・ヴァンダーカム(Laura Vanderkam)さんです。

邦題は「自由時間を上手に使いこなす方法」。

2016年のTEDWomenでのプレゼンであり、仕事や子育て、家庭の切り盛りで忙しい女性に向けたメッセージです。

ですが、「もう少しうまく時間を使いたい」と思っているどんな人にも役立ちます。

自由時間を上手に使いこなす方法、TEDの説明

There are 168 hours in each week. How do we find time for what matters most?

Time management expert Laura Vanderkam studies how busy people spend their lives, and she’s discovered that many of us drastically overestimate our commitments each week, while underestimating the time we have to ourselves.

She offers a few practical strategies to help find more time for what matters to us, so we can “build the lives we want in the time we’ve got.”

1週間は168時間。重要なことをする時間を見つけるにはどうしたらいいのでしょうか?

時間管理の専門家、ローラ・ヴァンダーカムは忙しい人たちがどんなふうに時間を使っているのか調べました。

そして多くの人は、やらねばならないことをずいぶん過大評価し、自分自身のための時間を過小評価することを発見。

ヴァンダーカムは大事なことをする時間を見つける実践的な方法を紹介します。それができれば、自分の持ち時間を使って望む生活ができるのです。

動画の長さは11分54秒。収録は2016年10月です。日本語字幕。英語の字幕や字幕なしがいい方はプレイヤーで設定可能です。動画のあとに抄訳をつけます。

☆トランスクリプトはこちらから見られます⇒Laura Vanderkam: How to gain control of your free time | TED Talk | TED.com

☆TEDの説明はこちらです⇒TEDの記事のまとめ(1)ミニマリスト的生き方の参考に

時間を節約する技ばかり追い求めるワナ

私がタイムマネジメントの本を書いていることを知ると、人は2つの思い込みをします

1つめの思い込みは私がいつも時間に正確である、ということ。

違います。私は小さな子どもが4人いるので、遅刻を子どものせいにしたくなりますが、そうとばかりはいい切れません。

時間管理の講演に遅刻したこともあります。

2つめの思い込みは、私が時間を節約するコツや裏技をたくさん知っている、ということ。

たとえばテレビ番組を録画してCMは早送りする。そうすれば30分ごとに8分浮くから2時間で32分運動する時間をとれる、というような。

でも2時間テレビを見ようとしなければ、32分なんてすぐにできます。

すきま時間を集めればやりたいことをする時間ができると思いがちですが、実はこの考え方は逆なのです。

成功した人々の時間の使い方をみてわかったことです。

時間を節約するから望みの人生を送れるのではなく、好きなように生きれば、おのずと時間は節約されるのです(We don’t build the lives we want by saving time. We build the lives we want, and then time saves itself.)。

「やりたい」と思えば時間はできる

1001人のものすごく忙しい女性たちの時間の使い方を調べるプロジェクトをしました。

仕事が忙しく、子どもがいたり、世話をする両親がいたり、地域の仕事もしている本当に忙しい人々です。

1週間、どんなふうに時間を使っているのかタイムログを取ってもらいました。

ある女性が、水曜の夜外出から戻ったら給湯装置(water heater)がこわれていました。地下室が水浸しです。

この事後処理に彼女は7時間使っていました。水道屋さんを呼んだり、カーペットを掃除したりしてもらったのです。

1週間に7時間です。1日1時間余分に使っていたことになります。

もし、週のはじめに、「トライアスロンのために7時間とれます?」とか「7人の人にコンサルする7時間、あります?」と聞いたら、彼女も私たちも、「とんでもない。どこにもそんな時間はありません」というでしょう。

何しろ忙しいのですから。

ところが、こわれた給湯装置の処理には7時間使うことができたのです。

つまり時間を余計に作ることはできないけれど、どんなふうに時間を使うかは変えられるのです。

タイムマネジメントの鍵は、大事なことをこわれた給湯装置みたいに扱うことです。


「時間がない」ではなく「やりたくない」と言うべき

社員が12人いる会社を経営し、子どもが6人いるすごく忙しい女性をインタビューしたことがあります。いわゆる「できる人」です。

木曜の朝にアポイントメントをとろうとしましたが断られました。

当然かな、とも思います。

実は彼女が木曜の朝、インタビューの時間を取れなかったのは、散歩に行っていたからなのです。

とても天気のよい春の朝でした。

ようやくインタビューできたとき、彼女はこう言いました。「ローラ、自分が1分1分をどう使うかは皆、私の選択なの」。

この人は「~をする時間がない」と言わず「~をするのは重要ではないからしない」と言います。

「時間がない」は、「それをすることの優先順位が低い」という意味なのです。

時間の使い方は選択です。では、どうやったら大事なことを優先的にやれるのでしょうか?

大事なことをやる方法

まず何が大事なのか見極めなければなりませんね。仕事とプライベート、それぞれで、大事なものを見つける方法をお教えします。

年末の業績評価を先に考える

皆さん、年末になると1年の仕事を振り返り、評価されたり、評価したりしますよね?

これを先にやるのです。

今が来年の年末だと思って、この1年を評価してみてください。素晴らしい1年を送ったとします。

実りの多い1年にするためには、どんなことが必要だと思いますか?

すばらしい1年になる要素を3つ~5つ考えてください。

年末に送る近況報告を先に考える

ホリデーシーズンになると友達や親類に近況を伝えるカードを送ります。

この1年、家族がどんな素晴らしいことをしたか、どんなに充実していたか伝える手紙です。

これに書く内容を先に考えてください。

どんなことが起きれば、素晴らしい近況報告をできるでしょうか。3つから5つ考えます。

これで仕事とプライベートの目的が6~10個リストアップされます。

優先順位の高いことを予定に入れる

次に、これを実現可能なステップに細分化します。

もし家族史を書きたいなら、まず他の家族史を読んで、書き方を学ぶ、5キロマラソンに出たいなら、運動靴をひっぱりだす、といったことです。

そしてここからが大事なのですが、それぞれのプライオリティを「こわれた給湯装置」と同じように、上げてください。

いつやるか予定を立ててスケジュール帳に書くのです。

自分が1週間をどんなふうに過ごしているのか振り返って、スケジュールを立ててください。

金曜の午後にやるのがいいと思います。

金曜の午後、少しだけ時間をとり、仕事、人間関係、自分自身という3つのカテゴリーそれぞれについて、2つか3つ目標を立てましょう。

翌週の予定をチェックして、どこでやるのか考え、スケジュールに入れてください。

1週間は168時間もある

忙しいママ

決めたことをどこでやろうとするかは人それぞれです。

人一倍、やることが多くて、やりたいことの予定を入れるのが難しい人がいるのもわかっています。

けれども、1週間は168時間なのです。

24X7=168

ずいぶんたくさんあります。

週に40時間働き、1日8時間寝るとして56時間ですから96時間。残りは72時間。

副業もしていて1週間に50時間働くなら62時間残ります。60時間働いていても52時間。

1週間は168時間あるので、大事なことをする時間だって見つかるのです。

子どもと過ごす時間、自分が受ける試験の勉強をする時間、運動する時間やボランティアする時間も。

たとえフルタイム以上仕事をしていたとしても。

素晴らしいことをするのにそんなに時間は必要ないですし。

ちょっと時間ができると、多くの人は、スマホを見たり、家の中でうろうろしたり、テレビを見てますよね。

でもほんのすこしの時間でも楽しいことはできます。読書したり、瞑想したり。

全体の時間を見て、どこで楽しいことをするか決めればいいのです。

たとえ忙しくても、大事なことをする時間はあります。大事なことに意識をむければ、手持ちの時間だけで望む暮らしをできるのです。

///// 抄訳ここまで ////

動画の内容をより理解するための補足

日本人にはわかりにくいポイントを説明します。

water heater 給湯装置

お湯を沸かすものです。湯沸かし器でもありますが、湯沸かし器とすると、日本の台所にある小さなものを思い浮かべるので、給湯装置としました。

アメリカの家の地下室にあるような大きなタンクです。家にもあります。

こんな感じのものです。わりと大きいです。家にあるタンクの高さは私(身長147センチ)の目の位置です。

給湯装置

これがこわれると、周囲が水浸しになります。お湯も出なくなります。そのため、最優先で処理しなければなりません。

つまり、「優先事項をこわれた給湯装置のように扱う」とは、「優先事項を最も重要な案件と同じように扱う」ということです。

family holiday letter 年末の家族の近況報告レター

クリスマスに友達や親類縁者に、「今年我が家ではこんなことが起きました」と知らせるお便りです。

最近はインターネットにアップする人も多いです。

日本で言えば年賀状みたいなものですが、もっとスペースをとって詳しく書きます。もちろん作らない人もいます。

low opportunity cost time オポチュニティーコストの低い時間

ローラさんは、金曜の午後は、オポチュニティーコストが低い時間帯だ(low opportunity cost time)と言っています。

オポチュニティーコストは機会費用。

ある生産要素をあることに使ったとき、別のことに使ったら得られたかもしれない最大利益をコストとして考えます。

たとえば、今ここに1時間あるとして、インターネットをする代わりに、パートに行けば850円得られるなら、ネットをしたコストは850円です。

詳しくはこちら⇒いきなり捨てなくてもいい。テレビを見るのをやめる11の方法 「9.テレビを見ている時間のオポチュニティーコストを考える」をお読みください。

時間やお金など限りのある資源(限りのない資源はない気もしますが)をどのように分配したらいいのか決めるとき、機会費用を考えると、うまく割り当てることができる、と言われています。

金曜の午後は、たいていの人は働かない(生産性を追求しない)ので、ここでちょっと時間を使っても損にはならない、とローラさんは言いたいのでしょう。

時間管理に関するほかの記事

時間の使い方に関していろいろな記事を書いていますが、その一部です。合わせて読んでください。

なぜそんなにいつも忙しいの?~忙しさを生む7つの理由と忙しくなくなる方法

仕事で忙しい人が断捨離をする7つのヒント。あきらめずにプロセスを楽しむ。

番組録画をやめたら楽になる~時間貯金をしても時間の量は変わらない

時間管理が好きな人の脳内にある6つの間違った思い込み。

仕事や家事の優先順位を決める6つのポイント。やりたいことをやれる人生に。

全体像を忘れないことの重要性

このプレゼンのポイントは

●時間を節約しようとしても望みの人生にはならない。自分がやりたいことに時間を使えば、時間も有効に使われていく。

●人が「時間がない」と言うときは、「それをやる時間がない」「それをやる優先順位が低い」「それをやりたくない」という意味である。

●優先事項を明確にしてスケジュールに入れる。

●1週間は168時間もある。週単位で考えよう。

こんな点です。

特に、「時間を節約しようとしても、充実した人生にならず、逆に、大事なことを先にやっていけば、それが望みの人生になるのだ」というのは重要なポイントです。

私を含め多くの人は木を見て森を見ず状態になりやすいのです。

豊かな人生を生きるためにお金を貯めたり、節約を始めたはずが、なぜか途中から節約することが最優先事項になります。

するとこんな不幸な状態に⇒節約のやりすぎでかえって不幸になってしまう5つのケース。

もっとシンプルに暮したいと思って断捨離を始めたはずが、気づくと、捨てることがもっとも大事なことになり、かえってストレスが増えます。

捨てることにフォーカスしすぎたときは軌道修正を⇒捨てすぎないススメ。楽しくない断捨離はやめて、自然体で片付ける。

仕事や家事にしても、スケジュールをぎちぎちに入れることに夢中になったり、とにかく効率的に時間を使うことを考えたりることが大好きになり、本来の目的を見失ってしまうことがあります。

ダイエットにしても、本来は健康のためにやるものですが、健康は無視した即効的なやり方が人気です。

細かいテクニックを考えるほうが簡単だからでしょうか?

それとも「何かすごい裏技があるのかもしれない。それを知らないと損をしてしまう」という欲張りな発想のせいでしょうか?

いずれにしても、本来の目的、英語で言うところの big picture (ビッグ・ピクチャー 全体像)を見失うと、空回りしてしまいます。

金曜の午後でも日曜日でも月曜日の朝でもいいですが、時々、本来の目的を確認するクセをつければ、よけいなストレスをかかえなくてすみます。

********

大事なことに時間を使うためには、何が大事なことなのか知っていなければなりません。

時々、「本質ではないささいなこと」にすごくこだわっていたり、心配している相談メールをもらいます。

何が大事なのか、人によって違うので一概には言えません。だから返事に「そんなことどうでもいいじゃん」とは書きません。

書きませんが、できればご自身で「こんなことどうだっていい」と気づいてほしいとおせっかいながら思います。

大事なことを見つけるためには、ローラさんが言うように、最終的に得たい結果から、今日すべきことを考えるのも1つの方法です。

終わりを思い浮かべるやり方です。

さらに心の断捨離を意識すると、どうでもいいことにこだわる気持ちを捨てられ、もっとシンプルに考えることができます。


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