シニア目前、主婦でミニマリストなブロガー筆子が、断捨離と節約をして「老い支度」に励む日々をつづっています。

なぜ私はゼロ・ウェイストな暮らしをしているのか:ローレン・シンガー(TED)


ゴミを出さない暮らしや地球にやさしい暮らし、シンプルライフに興味のある人の参考になるTEDの動画を紹介します。

プレゼンターはLauren Singer(ローレン・シンガー)さん。タイトルは Why I live a zero waste life (なぜ私はゼロ・ウェイストライフを送っているのか)です。

シンガーさんは、ニューヨーク在住、大学で環境学を学び、市の環境保護部門で働いていましたが、退職して自分で作った安全な洗剤を販売する会社を立ち上げました。まだ20代半ばの方です。

この動画では、なぜ彼女がゴミなし生活を始めたのか、どうやって始めたのか、わかりやすく語られています。

動画は13分30秒。11ヶ国語の字幕を表示させることができますが、日本語はありません。動画のあとに抄訳を書きます。

☆TEDの説明はこちら⇒TEDの記事のまとめ(1)ミニマリスト的生き方の参考に

ゼロ・ウェイストとは?

私は3年間、ゼロ・ウェイストな暮らしをしています。ゼロ・ウェイストとは、ゴミを作り出さない暮らしです。

ランドフィル(ゴミ捨て場)やゴミ箱、道端にゴミを放出しません。ゴミなしです。

私はニューヨーク大学で環境学を学んでいました。

最終学年のとき、キャップストーンコースを取りました。環境学を学ぶ学生はみな履修しなければならない、総まとめのようなコースです。

このクラスに毎回プラスチックの袋をたずさえてくる女学生がいました。

袋の中には、食べものの入ったプラケース、プラスチックのフォークとナイフ、ペットボトル、ポテトチップスの入ったプラスチックの袋。

彼女はそうした物を食べたあと、毎回ゴミをゴミ箱に捨てていました。

これを見て、私はとてもいらだったのです。

私たちは、この世界をよりよくしようと環境について学んでいるのに、この学生は毎回ゴミを出している、と。

ある日、授業が終わったあと、彼女の態度にイライラしつつ帰宅し、夕食を作るため冷蔵庫を開けました。

そして気づいたのです。

冷蔵庫に入っているものはすべてプラスチックの容器に入っていることに。

クラスでプラごみを出し続ける女子に怒っていたこの私も、彼女とたいして変わらないと気づいたのです。

この時、これ以上プラスチック製品を使用するのをやめる決意をしました。

ゴミそのものを出すのをやめようと思ったわけ

プラスチックを使うのをやめるのは、そんなに簡単ではないですよね。

朝起きて、歯磨きをします。歯ブラシはプラスチックからできているし、歯磨き粉はプラスチックに入ってます。

洗顔料も化粧水もコンタクトの洗浄液もプラスチックのパッケージに入っています。

プラスチックと決別するためには、自分が使う製品は自分で作らなければならない、と思いました。

デオドラントの作り方を知らなかったのでネットでリサーチしました。そうして見つけたのが、カリフォルニア州に住んでいるベア・ジョンソンのブログ、ゼロ・ウェイスト・ホーム(Zero Waste Home)です。

彼女は妻であり2人の子どもの母。完全にゼロ・ウェイストなライフスタイルを送っていまいた。

ベアのブログを見てびっくりしました。

プラスチックを使うのをやめれば、地球に対して最良のことができると思っていたけど、ゴミそのものを出さないようにするほうが、ずっと効果的だと気づいたのです。

私は環境学の学生だから、環境を守ろうとしたり、持続可能な社会の実現をめざすのは理に叶っています。

環境を守りたいと思っていたのに、ゴミを出していたわけですから、今後はゴミなしでいくことを決めました。

ゼロ・ウェイストにするためにやったこと

こんなことをしました。

1.食品のパッケージをなくす

まず、容器に入った食品を買うのをやめました。自分のガラスジャーと袋を店に持っていって、バルクフード(バラの食品)や、容器に入ってない食べ物を買うようにしました。

ファーマーズマーケットで果物や野菜を買い始めました。

2.自分の使うものは自分で作る

次に、自分が使うものは自分で作るようにしました。最初に作ったのはベーキングソーダ製の歯磨き粉。

その後、何かがなくなると買いにいく替わりに作り方を学び、作っていきました。そのうち、以前は買っていたものはすべて手作りするようになったのです。

3.中古品を買う

次にやり始めたのは中古品を買うことです。

新しい服を買って、新しいゴミを作る替わりに、リサイクル品や中古品を買うようにしました。こうすれば、新しいゴミを生み出さないですみます。

4.暮らしのダウンサイジング

次に生活をダウンサイズしました。

自分が本当に必要な物だけ持つようにしたのです。実はこれは本当に大変でした。私は、感傷的なタイプの人間だからです。爪楊枝一つでも大事なのです。

ですが、なんとかダウンサイズを終えました。すると物の数はずいぶん減り、部屋はすっきり。掃除やケアが楽になりました。

持ち物が少ないと、それぞれを大事にするものです。「これはもういらないから、捨てて新しいのを買えばいいわ」というふうには思いません。

一つひとつを大事にし、ゴミにしないようになります。

さて、これらのことは、とても大変に思えるかもしれません。でもやってみると、そこまで難しくないんですよ。

ゴミを出さない暮らしのメリット

私はごく普通の、怠け者だから、もし大変だったら、このライフスタイルを続けてはいません。実はゴミなし生活は、悪いことより、いいことのほうがずっと多いのです。

こんなメリットがあります。

1.節約になる

最初のメリットは、お金を節約できることです。食品の買い物でも、その他の製品の買い物でも、パッケージにお金を払わなくてすむので、すべてが安くあがります。

中古品を買うから安いですし、生活をダウンサイズしたので、買い物も減りました。いつも買い物にいかなくてすむし、今は本当に必要なものだけを買っています。

2.ヘルシーな食生活

2つめのメリットは、食生活が改善されたことです。

パッケージに入った加工食品は買わないので、新鮮な果物や野菜、ナッツなどをよく食べるようになりました。

ヘルシーなものを食べるようになると、気分もよくなります。

ここ何年か、体重は変わらず、以前より元気だし、睡眠は少なくてすむし、より幸せを感じています。

幸せになっただけでなく、生涯で初めて自分の価値観に合ったライフスタイルを送ることができるようになりました。

ゴミ問題は深刻です。平均的なアメリカ人は1人1日、4.4パウンド(およそ2キロ)のゴミを出しています。

1年間に換算すると、友達を8.5人、捨ててることになります。

ゴミを減らしたいと思っている方のために、簡単な3つのステップをお伝えします。


ゼロ・ウェイストの始め方

1.自分が出しているゴミを調べる

最初のステップは自分が出しているゴミをみて、何がゴミになっているのか知ることです。

ゴミの正体がわからなければ、減らすこともできません。

私が自分のゴミを調べたとき、3つのゴミに気づきました。

1)食べ物のパッケージ
バラで買ったり、パッケージに入っていないものを買うようにしました。

2)製品のパッケージ
自分で作ることにしました。

3)廃棄した食品
コンポストにすることにしました。

以上の3つのゴミを減らすようにしただけで、全体のゴミの90%減らすことができました。

2.簡単にできることから一つずつ着手

次に、簡単にできる小さなことを一つずつ始めました。たとえば

●使い捨てではないエコバッグを使う

●ペットボトルの飲料を買うのではなく、ステンレスやガラスのボトルを使う

小さなことでも、時間がたつうちに、大きな変化につながります。

3.DIY(自分で作る)

自分の使う物は自分で作ることを学びます。

自分で作ると、好みのものができるからいいですよ。自作すれば、体につけるものを自分でコントロールできます。

ゴミなし生活は自分の価値観にぴったり合っている

私は大学時代にゴミなし生活を始めましたが、卒業後、持続可能な社会を作るための仕事につきました。

同時にブログも書いていましたが、読者から、自分もナチュラルな製品を作りたいけど、いろいろ忙しくて作る時間がない、どこかで買えるところはないでしょうか、という質問をよくもらいました。

そこで店に行き、いろいろ見てみました。化粧品では、自分が作っているのと似たような製品があるものの、洗浄剤(クリーニング製品)では見つかりませんでした。

たとえ、「ナチュラル」と称している商品でも、発がん性があったり、内分泌をかく乱する毒性のある成分が入っています。

よくよく調べてみると、洗浄剤のメーカーは原材料をすべて表示するよう法的に規制されていないのです。

消費者は、安全で、しっかり情報を開示している製品を使う権利があります。そこで、自分が自分のために作った、安全で効果的な商品を販売する会社を作ることにし、勤めはやめました。

皆、住宅や身体、そして環境にとって安全な品物を使う権利がありますから。

ゼロ・ウェイストな暮らしを始めてから、いつも、「注目されたいからやってるんでしょ」というコメントをもらっています。

けれども、これは自分のために選んだライフスタイルなのです。他の人に、こんなふうに生きなさい、とか、ゴミはこれだけしか出しちゃだめ、なんて言う気は全くありません。

ただ、私のようにゴミを減らしたいと考えている人のために、ブログやビジネスをとおして、ツールを提供したいのです。

私はゼロ・ウェイストな暮らしをしています。なぜなら、これが自分の価値観に合致しているからです。

たった1人の人間に何が変えられるのか、って思うかもしれませんね。

私はこの地球上にいたことを、自分が残したゴミではなく、実践したことでみなに思い出してほしいのです。

//// 抄訳ここまで ////

単語の説明

clamshell
ハマグリの貝殻ですが、ここではふたがついてるプラスチックの容器のこと。見た目が二枚貝のようなのでこう呼ばれます。ハンバーガーが入っているケースみたいなやつです。

日本にあるかどうかわかりませんが、北米ではフードコートで食べ物を買って、テイクアウトにすると、スタイロフォームでできたふたつきケースに詰めたのを手渡されます。

これがゴミになるわけです。

日本は弁当箱を持ち歩く文化があるので、こうしたゴミはそんなに出ないかもしれませんね。

low-hanging fruit
特に努力をしなくても簡単にできるタスクや達成できるゴール。アメリカ英語のイディオムです。

低いところになっている果物を取るのは簡単だからでしょう。

endocrine-disruptive 
内分泌を破壊する

endocrine disruptor は 内分泌かく乱物質、環境ホルモンのことです⇒環境ホルモンとは何か、その影響など基礎的なことをわかりやすく解説

プラスチックの袋は、日本では、レジ袋、ポリ袋と呼ばれているもののことです。

関連記事もどうぞ

ベア・ジョンソンのプレゼン⇒ベア・ジョンソンに学ぶゼロ・ウェイスト・ホームを作る5つのルール(TED)

ペットボトルの一生⇒なぜ、今すぐプラスチックのごみを減らすべきなのか?

ゼロ・ウェイスト入門⇒ふつうの人にもできるプラスチックのゴミの減らし方5選。2

こちらはシンガーさんの暮らしを取材した動画です。7分40秒 冷蔵庫の中も見られます。

ブルックリンのアパートに住んでいるのですね。生理用品はシリコンカップ(月経カップ)を使っていると言っています。

シリコンカップは洗って何度も使えるので、使い捨てのナプキンやタンポンを買うより、長い目でみると安くあがります。

生理用品代、バカになりませんからね。

シンガーさんのブログ⇒Trash is for Tossers ゴミを出さない工夫がいっぱいです。シャンプーでなく石けんを使え、とあります。

それも包装されてない石けんがいいですね。日本のスーパーに売っているかどうかわかりませんが、バルクバーンなどにはあります⇒量り売りの店、バルクバーンは節約主婦の味方、おまけにエコだよ

ゼロ・ウェイストをめざすと暮らしはシンプルになる

シンガーさんは、ゼロ・ウェイストにするために、暮らしをダウンサイズした、と言っています。

ゴミなしを心がけると必然的に、所持品も少なくせざるをえないのです。なぜなら、店で買うほとんどのものは包装されているからです。

私たちはパッケージにすごくお金を使っているのですね。

また、不用な物を買ってしまうと、それがゴミになります。そこで、ゼロ・ウェイストとミニマリズムはひじょうに相性がいいわけです。

持たない暮らしをめざしていたり、断捨離をしていて、停滞を感じている人は、ゴミを減らすことを考えてみると、また新らたな道筋が見えるんじゃないでしょうか。

私も加工品はなるべく買わないようにしていますが、シンガーさんみたいに、メイソンジャーと布袋を持って買い物しているわけではないので、なかなかゴミが減りません。

キッチンにもプラスチックがいっぱいです。

パーソナルケア製品は、アロマテラピーをやる人によると、わりと簡単に作れる(らしい)ので挑戦するといいかもしれません。市販の商品より絶対身体によいです。

しかし、私は、こういうものをDIYするのが面倒だと思ってしまいます。やってみれば簡単に作れると思いますが、なかなかその気になりません。

そこで、私は、作るのはやめて、可能な限り使わない選択をしました⇒セルフカット、湯シャン、肌断食で美容代はほぼミニマムな暮し 使わない理由は作るのが面倒だから、というだけではありませんが。

美容が好きな人は、楽しみながら自分でコスメを作るといいですね。本当に自分の身体をケアしたいなら、市販品よりよいのではないでしょうか?

ゴミなしに悲しては、シンガーさんみたいに徹底してやる必要もないでしょう。自分の暮らしに合わせて、少しずつプラごみを減らすとよいと思います。

*********
シンガーさんは「目立ちたいからやってる」と人に言われる、と動画で語っていましたね。

確かに、「ミニマリストです」とか「ゴミなし生活してます」と公表すると、「そんなことは、わざわざ人に言わず、1人でやってろ」というメールが来ます(私ももらったことがあります。いつもありがとうございます)。

いずれもごくプライベートな話題だからでしょう。

しかし、「こんな暮らし方もあるよ」、と人に伝えるのはそこまで悪いことじゃないと思います。それを見た人が、新しい価値観を見つけるきっかけになるからです。

特にゼロ・ウェイストな暮らしは、環境問題について考えるきっかけにもなるし、もっと広がるといいなあと思っています。

そもそも、ミニマリストになるのはそこまで難しくありませんが、プラスチック製品を使わない生活をするのは、そんなに簡単ではないです。

店でいろいろ説明しなきゃならないので、一手間かかります。便利さや手軽さに負けないコミットメントも必要です。

もう10年ぐらいたてば、ゼロ・ウェイスト暮らしも、わりと普通のライフスタイルになるでしょうか?


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