2、3回生まれ変わらないと使い切れない。塗り絵の画材を買いすぎた話

ミニマルな日常

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趣味は人生を豊かにしてくれますが、気をつけないと素材や道具が増えてしまいます。

特に始めたばかりのときは、いろいろなものが次々とほしくなりますよね。

これは誰にでも起きることだと思います。

私も塗り絵を始めたとき、ものをたくさん買ってしまいました。

この体験をもとに、買いすぎに気づいたあと、持つ量をどう決めたかをお伝えします。

最初の道具は必要なもの。ただ、道具は道具を呼ぶ

定年後や子育て後に趣味を始める人は多いと思います。

たいていの趣味では道具が必要ですよね。それ自体は何も問題ありません。

ただ、ディドロ効果という心理のせいで、どんどんものを増やしすぎてしまうことがあります。

ディドロ効果とは、新しいものを1つ手に入れると、それに釣り合うように手持ちのほかのものを買い替えたくなる心理で、18世紀のフランスの哲学者ディドロの名前からきています。

趣味の道具が増えてしまうのが全部ディドロ効果のせいではありませんが、道具は道具を呼ぶんですよね。

たとえば、

  • 編み物の針を買えばサイズ違いがほしくなるし、毛糸の色も増える
  • ウォーキングを始めればシューズ、次にウェア、スマートウォッチ
  • 料理を始めればもっといい包丁やまな板、鍋、次にいろいろな調味料

こんなふうにものが増えてしまうんです。

まあ、趣味は元々お金がかかるものなので、多少は買ってもいいと思いますよね。私もそう思っていました。

そう思っていると、買うのはなかなか止まらないんです。

⇒止まらない買い物を止める方法。ディドロ効果のワナを知れ。

色鉛筆6本から、画材屋が開けるほどに

私が塗り絵を始めたのは、今から8年ほど前のことです。すでに文房具の断捨離を終えていたので、当時手元にあった色鉛筆は6本だけでした。

それなのに、そこから画材を一通り買い揃えて、ちょっとした画材屋さんを開けそうなくらいになってしまいました。

買ったきっかけは、YouTube。当時毎日のように塗り絵ユーチューバーの動画を見ていました。

塗り絵本も画材も、一度に何冊・何種類も買った

最初に買ったのは、塗り絵本1冊です。近所の本屋で買いました。

これはほどなくして塗り切ってしまったんですけど、その後Amazonで塗り絵本を買うことが増えました。

1冊ずつ買ったというよりも、一度に2冊3冊と買いました。

Amazonだけでなく、ブックデポジトリという、本が安いイギリスの通販サイトもよく使っていました(今はもうありません)。

そこでも一度に3冊4冊と買っていて、一時期塗り絵本はたくさん持っていました。

それから色鉛筆のほかに、マーカーや特殊な定規、ジェルペン、水彩絵の具、オイルパステルも買いました。しかも、オイルパステルを伸ばす液まで揃えたんです。

安い色鉛筆から、いちばん高い色鉛筆へ

よく考えると、色鉛筆は最初にいいものを買っておけばよかったとも思います。でも、続くかどうかわからない時点で、いきなり高いものは買えませんよね。私、けっこうケチですし。

それで最初は近所の事務用品店で安いセットものを買い、段階的にちょっといいもの、それよりいいものというふうに買い進めていって、結局最後にアーティストグレード(プロ向けの等級)と言われるすごく高い色鉛筆を一揃い買ったんです。

結局、途中で買ったものって、全然いらなかったなと思います。

買いすぎに気づいたきっかけは3つ

こんなふうに半ば楽しみながら、半ば取り憑かれたようにいろいろ買ってしまったんですが、さすがの私も買いすぎに気がつきました。

きっかけは3つあります。

1つ目は、明らかにものが増えていたことです。

塗り絵グッズを入れるために、布の収納ケースを買ったんです。そんなに大きくない、持ち手がついているもので、最初はここにいろいろ入れていたんですが、そのうち入りきらなくなりました。

収納用品を買った時点で、いったん頭を冷やすべきだったと思います。

2つ目は、いつもつけている買い物の記録です。

私はものを買ったらすべてGoogleのスプレッドシートに記録しているんですが、このシートを見直すと塗り絵関係の行がずらっと並んでいました。

ほかのものはほとんど買っていなかったので、1年分の買い物がほぼ塗り絵グッズだったわけです。

スプレッドシートだけでなく、色見本帳みたいなノートにも、買った本のタイトルや色鉛筆の種類を全部手書きで記録していました。

ページがびっしり埋まっていくのを見て、いや、これ買いすぎだよね、と思ったものです。

3つ目は、塗る前の下準備がだんだん大変になっていったことです。

私は色鉛筆やマーカーを買ったら、色見本を作るようにしていたんです。

スウォッチシートという名前なんですが、丸や四角がたくさん並んでいる紙の上に1本ずつ塗って、実際の色味がわかるようにする表です。

ネットのテンプレートを印刷したり、Etsy(ハンドメイド品の通販サイト)で色鉛筆セット用のシートを買ったりして作っていました。

ところが、色鉛筆が増えるペースに、色見本を作るのが追いつかなくなってしまいました。

塗り絵は、リラックスするために始めたのに、やらなければならない作業が増えていました。

⇒買い物を「楽しみ」に変える~記録をつけて依存から脱出しよう

どこまで持つかは、残り時間で決めた

ここで私は、いったん買うのをやめました。

塗り絵を始めた年はすごくものを買ったので、次の年は買わない挑戦を厳しめにやりました。

買わない挑戦は、カテゴリーやルールを決めて買い物を自分で制限する、私がいつもやっているチャレンジです。

それから、買った本や画材を使い切れるかどうか考えてみました。

私の場合、塗り絵を始めた年はけっこう塗り絵に時間を使っていました。

1日1時間とか2時間塗っていたこともありましたが、だんだん落ち着いてきて、1日15分から30分くらい塗れたらいいかな、という段階になっていました。

「この先これだけの道具を全部使い切れるかな」と考えたときに、2回か3回生まれ変わらないと無理だなと思いました。

手持ちの道具の量と、それを使い切るのにかかる時間のバランスが取れていないと、ものは使われないまま死蔵品になっていきます。

そこで、マーカーは割と早く減るので、塗り絵以外の筆記にも使って、使い切りを心がけました。

色鉛筆は、種類によって塗り心地も合う紙も全然違うので、使い分けを考えると取っておきたい気持ちもありました。

でも最終的には、メインで使う1つのブランドと、種類の違うものを少しだけ残して、ほかは手放しました。

塗り絵本もかなり寄付しました。

量の正解は人それぞれで、たくさんの道具を使いこなす人もいるでしょう。毎日何時間も塗る人なら、色鉛筆が10セットあってもいいかもしれません。色鉛筆はたくさん塗るとけっこう早く減るので、消費しきれそうです。

ただ、自分の場合はどうかと考えると、仕事もありますし、ほかにも語学という時間のかかる趣味もあるので、こんなに画材があっても仕方がないと感じました。

⇒使わないものを買ってしまうのはなぜ? 死蔵品が生まれるまでの5つのステップ

⇒今年4ヶ月、ものを何も買わなかった:買わない挑戦の途中経過

減らしたあとは、買わない

段階的に塗り絵関係のものを減らしてきて、最終的に今年の3月、使わない色鉛筆を寄付センター行きとして娘に託し、これから使う画材と塗り絵本を決めました。

今後はもう塗り絵グッズは買いません。

買わないことは普段の暮らしに根付いているので、やめようと決めたら買わずにいられます。

昔は上手に塗りたいという気持ちがあって、上手に塗るにはいろいろな道具がいるだろうと、あれこれ買ってみました。でも、こんな欲は手放しました。

楽しく塗れればいい、と手持ちの道具で塗ることに意識を向けたら、もっとほしいという気持ちもなくなりました。今はかなりマイペースで塗っています。

⇒ミニマリスト流:ものを増やさずに趣味を楽しむ方法

***

昔はお菓子作りが好きで、ケーキやクッキーの型、ちょっと特殊な道具などを買い揃えたことがあります。すごく好きだったから、私はこの趣味を一生楽しむんだろうなと思っていました。

それが、甘いものを食べるのをやめたとき、お菓子作りの趣味もあっさり手放しました。

塗り絵は今も続いていて、寝る前に10分か15分、休みの日にも塗っています。ストレス解消にいいんです。ただ、一時期のような熱はもうなくて、塗り絵関係の動画ももう何年も見ていません。

シニアになってから始めた趣味でも、興味が何年続くかはわかりません。だから、いきなり道具をたくさん買わないほうがいい、と今は思っています。

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カナダ在住の60代。ミニマリストです。

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