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物を減らして暮しをシンプルにするためには、「買わない暮し」をするのが1番いいと思います。しかし、何十年も続けてきた買い物グセはそんなに簡単には治らないかもしれませんね。
そんな人は、少しハードルをさげて、今までどおり買い物を続けてください。その代わり、「買ったらすぐに使おうルール」を適用することをおすすめします。
詳しくお話ししますね。
なぜ家に新品があるのに似たような物を買ってしまうのか?
先日読者の方からこんなお便りをいただきました。
Yさんより
件名:あなた様のブログを読んで感想です★
すごく興味深く読ませていただいています。まだ今日見つけたばかりなので、これから読み込みます。また面白い観点でのコメント書いてください。楽しみにしています!ちなみにただ今50歳です。よろしくお願いします!
Yさんにはすぐにお返事をさしあげたのですが、このように買っても使わないものをためたり、買ったことを忘れてしまう理由は、いくつかあります。
●買い物しすぎている
●必要にせまられて買い物をしていない
●家の中に物が多すぎる
こんな理由が考えられます。ですが、たぶん1番の原因は買った直後に、すぐにその商品を使い始めないからではないでしょうか?
買い物の翌日、買ったセーターを着て街に出かけていれば、いくらぼんやりしている人でも、グレーのセーターを買ったことを忘れはしないでしょう。
無駄買いをしないためにも、ぜひ買ったらすぐに使うクセをつけて下さい。
では、以下にどうやってこのクセをつけたらいいのか具体的にお伝えします。
1.買う時は、それをいつ使うのか明確にしておく
まず実際にその商品を買うとき、それをいつ、どのような機会に使うのか、できるだけ具体的にイメージしてから、買ってください。
セーターでしたら、明日、会社に着て行こう、1週間後の慰安旅行に着て行こう、という具合です。
使うタイミングはできるだけ早いほうが好ましいです。まさか、1年後に着ようと思って買う人はいないと思いますが。
自分がその商品を実際に使うイメージができたところで、購入というアクションを起こしてください。もちろん、使うイメージがわかないなら、買わないほうが身のためです。
これだけで、半分ぐらいは不用な買い物が減ると思います。
食品なども、すぐに食べないにしても、いつまでに食べるのか、ふだん買わない食材なら、どんな時に食べるのか心づもりしてから買うようにしてください。
食品はストックしがちなので、特に慎重に考えるべきです。お金を節約している人なら尚更です。
世界でたくさんの食品が無駄になっています⇒食品ロス(捨ててしまう食べ物)を減らすためにできること(TED)
このように、その商品を実際に自分が使うことをしっかりイメージできたらお金を出して買います。くれぐれも「買い物のための買い物」は避けてください。
2.買ったらすぐに包みを開け、使える状態にする
買い物が終わって、帰宅したら、すぐにその商品についている余計なものを取り去り、さっと使える状態にスタンバイさせます。
たとえば、洋服ならショップの袋から出し、ビニール袋から出し、タグもはさみで切り取ってください。
近藤麻理恵さんは、洋服のタグをつけたままだと、その商品は「おうちの子」になりきれないと著書「人生がときめく片付けの魔法」に書いています。まだ半分商品というわけですね。
服ならたいていの人が、その日のうちに、試しに鏡の前で着たりするでしょう。このときはタグをつけていてもいいと思います。返品する可能性がありますから。
しかし、いったん鏡の前で着て、「これなら大丈夫」と思ったら、タグは切って、クローゼットなりたんすにしまって下さい。
靴下などためし履きをしないものは、即座に袋から出して留め金などをはずします。買った商品についている付属品をすべて撤去するまでは寝ないください。
3.買って48時間以内に使うようにする
「買ったらすぐに使おうルール」の「すぐ」ですが、あなたご自身で決めてください。しかし、私なら洋服であれば、その日、ないしは翌日から使うと思います。
現在の私は、「今、この時」に必要なものしか買わないクセがついているからです。
そうでない方は、48時間あたりが妥当ではないでしょうか?
食品もストック品でないなら今日、明日のうちに食べてしまうのが理想です。それができないなら冷凍するという手もあります。
しかし、物をためこむ人というのは、たいていフリーザーの中もいっぱいです。まとめ買いが、節約になっていて、うまく機能しているのなら別ですが、いつも余らせる人は早めに食べるほうがいいでしょう。早く食べたほうがおいしいし、栄養もあります。
本もすぐに読みましょう。1日で読む必要はなく、まずは5分でも15分でもいいので読み始めて下さい。15分読んで、ピンと来なかったら、よそへ回すのもありです。
しかし、全く手をつけず本棚に2日以上放置してしまうと、その本は積ん読(つんどく)になってしまうリスクが50%ぐらいあがります。
CDやDVDは24時間以内に視聴を始めます。文房具や食器も24時間以内に使うことが望ましいです。
どうしても48時間以内に使い始めることができない品物は、いつから使うのか、スケジュールを決めて、手帳に書いておいてください。
たとえば、1週間後に「新しく買ったマニキュアを塗る」と書いておき、その日が来たら必ず使って下さい。
このようにスケジュールを設定するのは面倒ですよね?だから、買ってすぐに使い始めるべきなのです。
必要なときに買っていれば、この点はわりと簡単にクリアできます。けれども必要でもないのに買っていると、難しくなります。
4.もらい物はすぐに処遇を決める
人からプレゼントをもらったり、結婚式で引き出物をもらったり、新聞屋さんで粗品をもらったり、化粧品やさんでサンプルをもらったら、すぐにその商品をどうするか決めてください。
プレゼントや引き出物は、すぐに包装をびりびりと破り中身を確認します。すでに中身がわかっていて、そのまま誰かに譲る心づもりがある場合は別です。
中を確認し、自分で使うことにしたら、すぐに使い始めます。しかし、人からもらったものというのは、自分がリクエストしてもらったものでもない限り、なかなか即座に使うことができないでしょう。
なぜならもうほとんどの人が必要なものを一通り持っているからです。自分で使うけど、すぐに使わないなら、3番に書いた方法でスケジュールを決めます。
自分では使わないと決めたら、人に譲る、オークションに出す、チャリティセンターに持っていくなど、どんな方法で処分するのか決めて、いつそのアクションを起こすのか、こちらも予定をたててください。
プレゼントを手放すのは悪いことではありません⇒罪悪感を感じる必要なし、人からもらった贈り物を捨てる3つのコツ
コスメのサンプルなどはすぐに使うことができますから、その晩から使ってください。
ふだんあまり物をためこまない暮しをしているそこまで必死になってこのルールを死守しなけてもいいです。けれども、ためこみがちなら、家の中に物が入ったら一刻も早く、それを使うように心がけるべきです。
自分で使うのがベストです。しかし、自分で使うことができないのなら、使う人の手に渡してください。そうしないと物は家の中でガラクタ化して行きます。
使う人の手に渡すということは家の外に出すということです。
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すぐに使うクセをつけると、たとえ買い物を続けていても、物をためこむことは少なくなります。
私は以前、もらった物をすぐに使うことができないタイプでした。プレゼントの包装紙もきれいにそろそろとはがし、たたんで、再利用のあてもないのに、もらった物と一緒に、なんとなく、棚の中に入れていました。
しかし、今はもらったらすぐに包装紙をビリビリと破って、中身をさっと取り出してその場で使うようにしています。「使わない」と思ったらすぐに寄付品置き場に置きます。
このクセをつけたのは、6年前、「今度こそシンプルライフを送ろう」と思ったとき。劇的な効果がありました。家に入ったものを真の意味でちゃんと使うことができるようになりました。
物を持ちすぎていると、すぐ使うのは難しい時があるかもしれません。すると、自ずから、買い物の仕方を振り返るようになります。
いただき物を使うのが難しいと思えば、その次からノーと言えるようになります。すごくシンプルなルールですが、自分の買い物のくせや、家の中にある物のストックに対してより意識的になれますので、早速今日から試してください。