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断捨離が終わったあと、心にぽっかり穴があいて、その空白を買い物で埋めようとすることがあります。
この記事では、そのワナに陥らず、次のステップに進むための5つのヒントを紹介します。
なぜむなしくなるのか?
せっかく部屋がきれいになったのに、なぜか気持ちが満たされない。こんなはずじゃなかった。そんな違和感を覚える人は大勢います。
部屋をきれいにすることや、不用品を捨てることが、人生の大きな目標になっていたからです。
目標が達成された今、次に何をしていいのかわからなくなります。
これは、脳の働きが関係しています。
片付けをしている最中は、「もう少しで終わる」「部屋がきれいになる」という期待があり、脳内でドーパミンという物質がたくさん分泌されます。
ドーパミンは、快感ややる気を感じさせる物質で、目標に向かって努力しているときに最も多く出るため、気持ちが高揚します。
ところが、目標を達成すると分泌が減り、気分が落ち着きます。
これが、片付けが終わったあとに「なんだかむなしい」と感じる理由のひとつです。
お祭りのあとや、長く準備してきたイベントが終わったあとに寂しさを感じるのも同じ理由からです。
こうしてできた心の穴に、買い物の誘惑が忍び込みます。
せっかくできたスペースに、「前よりちょっといいもの」を置こうとするのです。
また、もうとっくに断捨離を卒業できるのに、そうしたくないがゆえにまたものを買うことも考えられます。
いずれにしろ、新しいものを買えば、また部屋が散らかります。別の目標を見つけていくことが重要です。
やる気のもと、ドーパミンについて知っておくべきこと(TED)
1.気持ちを書き出す
まず、今の思いや不安、むなしさを書き出してください。
頭の中で考えているだけだと、漠然とした不安が増幅します。
このとき、解決策を考える必要はありません。ただ、今思っていることを淡々と書き出しましょう。
ノートや手近にある紙に、つらつら書いてもいいし、日記に書いてもいいです。
モーニングページに書いてもいいし、ブレインダンプをしてもかまいません。
自分の好きな方法で書いてください。
書くのが苦手なら、家族や友人に話をするのもいいでしょう。
モーニングページは、朝、頭の中にあることを3ページ紙に書きだすこと、ブレインダンプは頭の中にあることを全部書き出すことです。
方法は問いませんので、感情を言葉にしてください。
モーニングページを書き始めるコツ~朝、そんなもの書いてる時間がないというあなたへ。
2. すぐに買い物をしない
空いたスペースを埋めるために、すぐに買い物をするのはやめましょう。
せっかくできた空白です。視覚的ノイズが減った空間をじっくり味わってください。
余白は余白として残してください。
シンプルに暮らすために余白を取ることを意識したい7つのもの。
買い物など新しい刺激を求めるのは、実は多くの人がやりがちなことです。
一時的な喜びを得るために買い物をしたり、スペースができたことに安心して、「何か入れてもいいのかも」と思ってしまったりします。
今は、SNSやメディアで、魅力的な商品を見る機会がたくさんあります。新しい家具や雑貨を買う誘惑には事欠きません。
でも、心の空白をもので埋めるのはおすすめできません。
何かを買いたくなったら、なぜ欲しいのか考えてみましょう。部屋を素敵にするためだと思っていても、実際は心を満たすためだけに、何かを買おうとしているのかもしれません。
3. これからの暮らしで大切にしたいことを考える
これからどんな生活をしたいか、どんな人生を生きたいか考えてみましょう。
片付ける前は、ものを減らすことやミニマルにすることがゴールだったかもしれません。
それが終わったら、次のステップに目を向ける段階です。
たとえば、
・新しい何かを始めたい
・キャリアアップしたい
・こんな人とつながりたい
こんなふうに、今からやりたいことを考えてもいいし、
・これからもシンプルに暮らしたい
・家で穏やかに過ごしたい
・他の人の役に立ちたい
など、理想の生き方を考えるのもいいでしょう。
ここで気をつけたいのは、理想の暮らしを見た目やものの量で定義しないことです。
もので理想の暮らしを実現しようとすると、ものに頼ってしまい、買い物が多い生活に逆戻りします。
また、理想の生活はあくまで自分が希望するものを思い描いてください。
メディアが提示する「他の人の暮らし方」や「こうあるべき生活」に影響を受けすぎないことが重要です。
自分にとっての快適さや幸せの基準をもとに、これからの生活の青写真を描いてください。
ここでも、頭の中で考えるだけでなく、紙に書き出すことがおすすめです。
「私が心地よいと感じる瞬間は?」「何をしているときに笑顔になれるかな?」。こんな質問の答えを手帳やノートに書いていきましょう。
書くと、自分が何を大事にしたいのか、より明確になります。
4. 残したものをしっかり使う
片付けを終えて残ったものは、自分が相棒として選び抜いた大切な道具です。
そうしたものを、暮らしの中でしっかり使っていきましょう。
そうすれば、むやみに新しいものを家に入れることはなくなります。
手持ちのものをちゃんと使うと、「必要なものはすでにあった」とか、「家にあるもので十分だ」という気持ちになり、「足りない」と思うことが少なくなります。
それぞれのものや、自分の置かれた環境に対して感謝の気持ちもわいてきます。少ないものを工夫して暮らす楽しみも見つかるでしょう。
ものをしっかり使う暮らしは心境だけでなく、暮らし方も変えます。
ものが増えないので、部屋が散らかりにくくなるし、無駄遣いも減るので、ストレスも軽減します。
外側にあるもので気持ちを満たそうとしなくても、内側から満たされる暮らしに変わっていきます。
5. 小さな目標を立てて行動する
今すぐできそうな目標を立てて、実際に行動に移しましょう。
「やりたいことなんて特にない」と思うなら、今の生活を少しずつ改善できそうなことや、問題を減らせそうなこと、より暮らしを豊かにできそうな行動をするといいでしょう。
たとえば
・1日5分間だけ片付ける
・デジタルデトックスをしてみる
・毎朝、その日の目標を確認する(これは私が実際にやっていることです)。
・早起きして運動をする
・自炊を増やす
・お礼を言いそびれていた人にお礼を言う
・日記をつけてみる
こんな小さなことから始めてください。
片付けが終わったあとの虚しさは、目標を失った状態ゆえに起きるもの。
日々の生活で小さな目標を作れば、再び、生きる実感を取り戻せるのではないでしょうか?
断捨離の終わりに生じた穴は、新しい挑戦をすることで埋めていきましょう。
そうすれば、より充実した自分らしい人生に近づきます。
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断捨離や片付けが終わって、心に穴があいたときの対処法を5つお伝えしました。
片付けは、人生のゴールではありません。
よりよい生活をしたいから、片付けをします。
できたスペースに新しいものを置く前に、さらに望みの生活にするために何をしたらいいのか考えてみましょう。
空いたスペースにものではなく、新しい生き方を迎え入れる。こんな考え方を取り入れてください。