手芸をしている人

ミニマルな日常

最終更新日: 2024.02.14

いつか使うかもしれない、と思うものを本当に使う方法、あるいは見切りをつける方法。

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いつか使うかもしれないものを、本当に使う方法を紹介します。

床や机の上がものでいっぱいになるほど、ものを持っている人は、「いつかそのうち使うかもしれない」と判断しているものをたくさん持っています。

つまり、「いつか使うかもしれないと思うもの」と、今とは違う付き合い方をすれば、もっとスッキリ暮らせるのではないでしょうか?

片付けの世界では、「いつか使うもの」は使わない、と言われることが多く、私もそう思っています。

しかし、多くの人が、捨てない選択をして、ものに囲まれる生活を継続するのは、この考えに納得できないからです。

こんなとき、本当に使うのか、そして、それはいつのことなのか、明確にしておくと、使うかどうかわからないものをたくさん抱え込まずにすみます。

使いたいと思うものを本当に使うこともできるでしょう。

「いつか使う」と思ったら、そこで止まらずに、それを実際に使う道筋を作ってください。

具体的な考え方を紹介しますね。



1.何のためにそれを入手したか

片付け中、いつか使うかもしれないものが出てきたら、何のためにその商品を買ったのか/もらったのか/拾ったのか、考えてください。

手芸の材料だったら、作品を作るために買ったはずです。

本ならば読むために、着物なら着るために、ボールペンなら書くために買ったのでしょう。

このとき、何の目的も思いつかないものは、もう手放してもいいんじゃないでしょうか?

理由もなく、そこにあるだけですから。

家というスペースも、ものを使うために要する時間も体力も限られているので、ただなんとなく持っているものまで面倒を見る余裕はないんじゃないですか?





コレクションについて

使うことは決してないが、ただ所有していたいというものもありますよね?

いわゆるコレクションです。コレクションはコレクションで一定の役割を果たしているので、その役割を再確認してください。

コレクションが心理的にいい効果をもたらすこともあります。

香水のびんがズラーッと並んでいるのを見ると豊かな気分になってうれしい、難しい本が書棚に並んでいると、賢くなったみたいで、気分があがる、インテリアが向上する、パントリーに買い置きの食品がびっしり入っているとものすごく安心できるなど。

何かをコレクションすることで、同好の士と交流したり、クリエイティビティを発揮する機会もあるかもしれません。知識の探求に役立っていたり、休みの日に引っ張り出して、きれいに拭いて、並べ直すことがストレスの解消になる場合もあります。

一言で書くと、それをコレクションしているから、人生が豊かになっています。

逆に、所有することがストレスになっているとか、人生の豊かさにはなんら貢献していないコレクションもあります。

収集癖に悩むあなたへ。物を集める理由を知ってコレクションを断捨離する方法

2.その目的は今も未来も有効か?

何らかの目的やゴールを達成させるために手にいれたのに、今、あまり使えていないものたちが、「いつか使うかもしれないもの」です。

では、あなたは、その目的を、今手にしている「いつか使うかもしれないもの」を通じて、達成するつもりがまだありますか?

使う意図があって購入したのに使えない理由を、目的という観点から考えてみると、以下のようになるでしょう。

使うことが目的ではなかった

かつての私のように、それを使って、何かを達成したかったわけではなく、ただ、買い物をして気分よくなりたかっただけなら、買い物という目的がすでに達成されているので、今後そのアイテムを使うことはないでしょう。

使うことは後付けの目的なので、かなり無理をしないと使えないはずです。

買い物で気分があがるのはドーパミンのせい。この仕組みを知って無駄遣いを防ぐ。

目的が変わった、目的を達成する必要がなくなった

買ったときは、「こんなふうに使いたい」と思っていたのに、途中でその目的が変わったり、その目的を達成する必要がなくなって使わなかったケースです。

先日も書きましたが、私の母は、私のためにたくさん着物を作りました。

いわゆる嫁入り道具として持っていく着物です。訪問着、留袖、付下げとか、よく知りませんがたくさんあったようです(興味がないので内容は未確認)。振り袖も。

振り袖は弟の結婚式で着たし、ほかの着物も人の結婚式で着たことがありますが、私が人生で着物を着たのは、5歳か7歳か忘れましたが、七五三のとき着た着物を含めて、5回もありません(浴衣はのぞく)。

そもそも私は、「着物はいらない(そんなお金があったら現金でくれ)」と母に言っていたのに、母は私の言葉を無視して、私がいつか着物と一緒に、誰かと結婚するという夢を思い描いていたのでしょう。

嫁入り道具を揃えたからといって、その人が嫁になるとは限りません。

嫁入り道具は、嫁入りが決まってから(必要を感じるならば)揃えるべきなのです。

しかし、世間には、私の母のように、先回りしていろいろ揃える人は少なくありません。

とくに、他の事情(お金を使いたい、店の人にいい顔をしたい、すすめられると断れない、お金のあるところを見せつけたい、買い物でストレス解消したい、ものが夢を叶えてくれると思い込んでいる、ほかの人が買っているから自分も買うべきだと信じているなど)があるときには。

ほかのもので目的を達成できた、達成できる見込みがある

人は、着るために服を、使うためにバッグや靴を購入しますが、すでにお気に入りのよく着る服、使うバッグ、はく靴がある場合、新しく買ったものが、ひんぱんに登場することはありません。

これは、手持ちのもので、服、バッグ、靴を持つ目的が達成できているからです。

手芸の材料が大量にたまってしまうのは、ほかの材料を使っていて、べつの材料を使うことがなく、出番待ちをさせている時間が異様に長くなっている状態です。

3.目的を達成したいなら計画を立てる

そのアイテムを手に入れた目的を考えてみて、その目的が自分にとって大事だけど、今は、諸事情から達成に向けて行動できない。でも、近い将来必ず達成したい。

そう思うなら、それは、本当に「いつか使うもの」になりえます。

その場合は、捨てなくていいです。

ただ、目的を達成するための道筋を考えて、使う計画を立ててください。

あなたは、いったいいつその目的達成のために動きだすつもりなのか?

一番確実なのは、今日、アクションを取ることです。

私はラジオ講座のテキスト(紙本)を28冊持っています。テキストをもっている目的は、フランス語の上達です。

フランス語を上達させたいのに、ラジオ講座のテキストを使っていないのは、別の教材を使っているからです。

そのうちこれらのテキストも使いたいと思っています。

でも、「そのうち」みたいに思っていても、まず使いません。

だから、今は、毎日、テキストを開いて、数分間勉強しています。

今日できないなら、いつ行動するのか、それを考えてください。

今年、来年、3年後、5年後、10年後?

その目的の達成具合はどの程度でしょう? もう半分ぐらい達成できていますか? 残りを達成するのに、どれぐらい時間がかかりそうですか? 1年、2年、3年、10年、一生涯?

目的を達成できるまで、ずっと続けますか? 志半ばで死んでもいいと思っていますか?

どんなことをして目的を達成するつもりですか? 目的を達成するために、今、何かやっていますか?

私たちは、ものを持ちすぎているので、すべてをちゃんと消費するためには、このぐらい考えないとできません。

必要なものは勝手に消費します。必要ですから。

しかし、そこまで切実に必要でないもの(ウォンツ)は、それを入手した目的と向き合って、真剣に使おう(目的を達成しよう)としない限り、使い果たすことはできません。

ニーズ(必要なもの)とウォンツ(欲しいもの)に敏感になる:知らないうちにお金が貯まる行動案(その6)

私は、ずっと買わない挑戦をしており、今年になって、食べ物以外は物理的なものは買ってません。

しかし、私みたいな人は、少数派だと思います。

ふつうは、毎日のように、新しいものを目にして、なんとなく「あるといいな」と思って買うものです。

そうやって、あなたは、また達成すべき目的を新たに設定してしまいます。

目的をたくさんかかえこみすぎてしまったら、本当に大事な目的にフォーカスしたほうがいいです。そうしないと、どの目的も達成できなくなります。

大事な目的を達成するために、「もうこの目的はいいな」と思うものは、ものごと手放してください。

******

「いつか使うかもしれないもの」をちゃんと使う方法と見切る方法をお伝えしました。

そのアイテムを使って達成したいことを考えると、本当にいつか使うのか、実は使うつもりはないのか、使いたくても時間的に無理なのかわかると思います。

今後、買い物するときは、その商品を使って叶えたいゴールをイメージしてください。

そうすれば、家の中で、永遠に出番待ちをするものを増やさずにすみます。





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