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きのう、リバウンド防止のための心構えを書きましたが、きょうはその続きです。
いったん家がきれいになったあとは、今まで以上にガラクタのソースを意識して、問題が大きくならないよう、水際で阻止してください。
ソースは、おかずにかけるソース(sauce)ではなくて、源という意味のソース(source)、つまり出どころです。
大々的な断捨離をしなければならないほど、物がたまってしまったとしたら、どこからか物が無法図に入ってきたからです。
そのソースを突き止め、物の侵入を止めましょう。
代表的なソース
物がやってくる典型的なソースは3つあります。
1)自分で買う
2)もらう
3)知らないうちに増える(自分のあずかり知らないところで、物が家に入る)
「今までの私って、服を買いすぎだったわ~」と、ざっくり考えるのではなく、それぞれを詳しめに分析し、最大の問題を改善するところから始めましょう。
今回は、1番の「自分で買うこと」つまり買い物というソースを見ていきます。
買い物習慣の見直しは必須
買い物はガラクタの一大ソースであり、どうしても攻略したい部分です。
ショッピングの仕方を見直さずして、スッキリした環境を手に入れるなんてまず無理です。
買い物はお金と物を交換することですから、ここを攻略できると、お金の使い方も変わるので、貯金や節約ももっとできるでしょう(それが、あなたのしたいことであるならば)。
買い物が物を増やす一番大きな要因であったなら、今後、買いすぎをやめれば、前のようにどんどん物が増えることはありません。
特に努力をしなくても、きれいな部屋を維持できるでしょう。
一口に買い物といってもいろいろなパターンがあるので、「一番まずいパターンだったなあ」と思うのを見つけて、その買い物を減らしましょう。
この記事では、例として、私のまずかったパターンである、頒布会の利用を紹介します。
私も、物を買いすぎてガラクタを増やしたのです。
頒布会(通販)
頒布会はセット商品や、同じラインのものを、毎月1つずつ買う方式です。
頒布会の問題点は2つあります。
1.)毎月コンスタントに物が増え続けること。
2.)厳密に言うと自分では選んでいない品物が届くこと。
利用していたのはハイセンス(そのうちフェリシモに名前が変わった)です。
私がよく物を買っていた頃、フェリシモには、「〇〇の会」という商品がたくさんあって、私は、レターセットの会や、世界のオーデコロンの会、スヌーピーグッズの会などを利用していました。
これは一例であり、もっといろいろな会(コレクション)を利用しました。衣類を入れて圧縮する袋(おしゃれなストライプ柄)や、収納用の引き出しまで買っていました。
そうです。私がこのブログで書いている、「物をためるよくないパターン」や、「いつまでも部屋が片付かない構図」は、すべて私が実践していたことなのです。
継続が怖い
たった1つでも、毎月、さして必要でもない物が家に入り続けると、ガラクタは確実に増えます。
物は1つ入っただけで完結しません。
それが飾り物であるならば、そのへんに飾るだけで終わるかもしれませんが、実用的な雑貨なら、それを使うための物や、それをしまうための物が増える可能性があります。
大事なことなので繰り返します。
物は1つ入っただけでは終わらない、もっと仲間がやってくる
こんな盲点があります。
選んでない品物が届く
頒布会によっては、最初にどんな商品が届くのか、しっかりわかっているものもあるでしょう。
私の母は結婚当時、ノリタケの食器の会に入っていて、グレーとピンクの花柄のライン模様がある食器を毎月1セットずつ買い集めていました。
1年ぐらい継続するとすべて揃ったのでしょう。
母はきっとこの柄が気に入ったのでしょうね。幼い頃、この柄のご飯茶碗や、スープボールで食事をした覚えがあります。
この食器のラインは、一応母の気に入った製品なんです。ですが、個々の食器が必ず必要というわけではありません。
1960年代にこの頒布会で買った、新品の茶碗蒸し用の器が入ったほこりにまみれた箱が、台所の高いところにある棚の中に入っているのを発見して、今世紀になってから捨てた話は以前書いています⇒「持たない暮し」をめざす人が絶対買ってはいけない3つのものとは?~ミニマリストへの道(22)
フェリシモの場合、そのコレクションが何個で完結するのか、ということはカタログに明記されていなかったと思います。
ノルディック柄のセーターの会に入ったとして、カタログにのっている、「あ、これいいな」と思うセーターが届くまで、いったい何ヶ月似たようなセーターを買わなければならないのかは、注文してみなければわかりません。
だから私はレターセットやタオル、ソックス、スヌーピーの文具など、数が集まっても使い道があるものを買っていました。
ですが、「使い道がある」と、「自分で必ず使う」は、似ているようで大きな違いがあります。
すでに、レターセットもタオルも文具も私はたくさん持っていたので、届いたものの大半は使い道がなく、引き出しや押入れの中の収納ケースに直行しました。
母が結婚したのは昭和30年代のはじめ。母は本当に食器なんて何も持っていなかったと思います。
母は福井県の田舎で育ち、名古屋に出てきてからは洋装店で住み込みで働いていたそうだから、家財道具なんて必要なかったはずです。
だから、結婚してすぐ、頒布会で食器を集めるのは理にかなっていました。
でも、私は違います。
レターセットも文具もソックスもタオルも、売るほど持っていました。
もういらないのに、なぜ買ったのか?
おまけに釣られた私
買ってもすぐに使わない物を、私がだらだらと買い続けた理由の1つにおまけの存在があります。
フェリシモでは、注文額に応じて、おまけをくれますが、このおまけが楽しみで買っていました。
私が無料で何かをもらうことが大好きなだったことは、過去記事に何度か書いています。
おまけをもらいたいがために、私は「今はべつに使わないけどあっても困らない物」「どうしても欲しいわけでもないけど、あればそのうち何かに使えそうな物」「一番のお気に入りというわけではないけど、見ればそこそこかわいい物」を買い続けていました。
誰かに、「筆子さん、フェリシモのおまけって、そんなに素敵な物だったの?」と問われると、「いや、そんなことはなかったと思う」という返事になります。
あまりに昔のことなので、おまけの内容を忘れてしまったのですが、ちょっと変わった雑貨が多かったと記憶しています。
食べ物の形をした弁当箱(プラスチック製)は覚えています。ミニチュアの白い食器もあったと思います(人間が使うには小さすぎるが、ドールハウスに入れるには大きすぎるサイズ)。
これらの同一シリーズのおまけが、毎月1つずつ届きました。
もしかしたら、製品として企画して製造したものの、何らかの事情で製品にはできなかった物も入っていたかもしれません。
おまけなので非売品ですから、希少価値のあるものが好きな人には、フェリシモのおまけは魅了的だったでしょう。
ですが、私にとっては、希少価値なんかどうでもいいことです。
私には、「わ~、これ、ただでもらっちゃった。得した!」とドーパミンを分泌して快感を感じることが重要だったのです。
買い物で気分があがるのはドーパミンのせい。この仕組みを知って無駄遣いを防ぐ。
短絡的で手軽な喜び
私にとって、頒布会で物を買うことは、手軽にドーパミンを出してハッピーな気分になる行為でした。
・何が届くかわからないから、注文しているときは、わくわくどきどき
・商品が届いたときの喜び(月に1回、忘れた頃に届く)
・「プレゼントですよ!」という雰囲気をかもしだす赤い箱(当時、赤い箱に入って届きました)
こんな要因から、私は身銭を切って買い物しているのにもかかわらず、まるで誰かからプレゼントをもらったような錯覚に陥っていました。
昔はクレジットカードがなかったから、注文した品物が届いたら、箱に入っている振込票を持って、郵便局にお金を払いに行ってました。
クレジットカードもそうですが、現金と品物の交換がリアルタイムに行われないと、お金を使っている感覚が希薄になります。
注文していた額は、3000円~4000円、多いときで5000円ぐらい。
金額はそんなに大きくないのに、赤いかわいい箱に、細々とした物が入っていて、カタログもいっぱい入っていて、うれしかったのでしょう。
考察と分析を
こんなふうに、ガラクタのソースになっている買い物を発見し、その買い方のどこがガラクタを増やしたのか、どうして、買い続けてしまったのか、今後はどうしたいか、考えると、買い方を変える助けになります。
私のように長々と文章に書く必要はありません。
箇条書きでOKです。
例:
ソース:100円ショップでの買い物(どの100円ショップなのか詳しく書くとベター)
どんな物を買ったか?:文房具、収納・小分け用品、かわいい食器。
なぜ買ったのか?:安いから。気分転換に。消耗品が安いので買いに行き、ついでに関係ない物を買ってしまっていた。節約できると思っていた。
これからどうしたいか?:100円ショップに行く回数を減らす。本当に必要な物を買う。会社からまっすぐ帰宅する。
*****
私はべつにフェリシモを責めているわけではありません。買った物の多くをガラクタにしてしまったのは、私が至らなかったからです。
利用していたころは、「フェリシモって企画力がある会社だなあ」と思っていました。次から次へと、いろいろな会ができていましたから。
洋服も、大人っぽいものから、かわいいものまでいろいろありました。
私はかわいい系のジャケットの会に入っていましたが、「値段が安いのにこんなにかわいい服が作れるなんて」と感激していました。
職場で千趣会(今のベルメゾン)の頒布会を利用したこともありますが、フェリシモのほうがずっと好きでした。
フェリシモには500色の色鉛筆がありますが、これは珍しい商品みたいで、欧米の塗り絵ユーチューバーの中には、わざわざ日本から買っている人もいます(一度に500本届くのではなく、何回かに分けて届きます)。
今売っている色鉛筆はふつうの色鉛筆のサイズですが、昔おまけでもらったのは、その半分ぐらいのサイズでした。かわいいけど、使いにくいから、処分しました。
ハイセンスの時代からですから、けっこう長くフェリシモを利用していて、楽しい思いをさせてもらったのは確かです。
買い物に関する学びも得られました。