割れた鏡

断捨離テクニック

最終更新日: 2017.10.5

壊れた時にすぐに捨てないからガラクタになる。壊れている物を徹底的に捨てるすすめ。

ページに広告が含まれる場合があります。

 

使わないまま放置されている物の中には、意外と壊れている物があります。

正真正銘、壊れているのです。しかし、多くの人は捨てません。いつか修理しようとか、何かに使えるかもしれないと思っています。

すべて不確定な未来です。一度、壊れている物をターゲットにして断捨離をしてみてはどうでしょうか? かなりすっきりするはずです。



なぜ壊れているのに捨てないのか?

壊れ物をすぐに捨てない理由は2つです。人の捨てるのを嫌う心理と、物があふれる生活環境のせいです。

とにかく人は物を捨てるのが嫌い

何かが壊れたても、多くの人はとりあえず捨てません。いったん手にしたものを失うのがすごくいやだからです。

心理学では、これを授かり効果と呼んでいます⇒物を捨てられないのは恐怖のせい~損失回避と、授かり効果の心理をさぐる

授かり効果はたいそう強力で、実際はまだ自分の物になっていなくても、「失いたくない」と思います。

セールの会場で「あ、これ買おう、これは私の物」と目星をつけた物が、他の人の手に渡ったり、売り切れたりして、痛みを感じた経験、ありませんか?

当てにしていた物や状態を失うことにすら、心底がっかりし、痛手を感じる私たち。長く使っていた物を、「あ、壊れた、もう捨てよう」とポイッと捨てることはとてもむずかしいのです。

かくして多くの人は、何かが壊れたとき、いつもの収納場所に戻したり、カウンターの上に置きっぱなしにしたり、何でも入れている引き出しに放り込んだり、押入れの奥のほうに押し込みます。

代替品の調達が簡単すぎる

毎日便利に使っていて、それ1つしかない物が壊れたら、なんとか修理しようとするでしょう。車が壊れたら、すぐにディーラーに持ち込みます。

しかし、小さな家電や雑貨は、壊れたまま放置されます。

同じような物をもう1つ(かもっとたくさん)持っていることが多いし、持っていなくても、100均やアウトレットショップ、ネット通販でいとも簡単に新しいのを買うことができるからです。

すぐに代替品を調達できるのです。

いったん代替品を手にした人は、もう壊れたものには見向きもしません。

かくして、家の中には、壊れたまま打ち捨てられたものがたくさん収納されています。

物理的な物は物である以上、使い切ったり、壊れてしまう運命にあります。なかにはずいぶん長命な物もありますが、たいていの物は、買って使い始めたその日から劣化します。

物をたくさん持っていればいるほど、壊れた物も増えます。すると、ガラクタも増えてしまいます。

ときどき自分の身の回りをチェックして、壊れた物は探し、ケリをつけることが必要です。

壊れている物も持っていると何がまずいのか?

風水の世界では、壊れた物は、家の中の気の流れを悪くする、ネガティブなエネルギーを発する、と言われています。

スペース・クリアリングでおなじみのカレン・キングストンは、4大ガラクタの中の1つの「未完了のもの」の例として、壊れている物をあげています⇒あなたが捨てるべき4つのガラクタとは?~カレン・キングストンに学ぶ

確かに、壊れた物は、中途半端な存在です。

壊れたまましまいこまれた物は、物としては活躍していません。しかし、もし持ち主が修理をすれば、また復活できます。

修理せずとも、別の利用法を与えられれば、再度活躍できます。まだまだ、物としての寿命を全うする可能性はあるのです。

しかし、壊れ物にひそむポテンシャルを引き出し、実際に使うという現実をもたらすのは、あくまでもその持ち主。

物たちは、持ち主がアクションを起こすのを、毎日静かに待つだけです。時間がたてばたつほど、質的に劣化していきます。ほこりもたまっていくでしょう。とてもかわいそうな存在です。

持ち主のほうも、押し入れに押し込んだあと、すっかり忘れてハッピーとはいきません。別の何かを取り出すときに、壊れた物を押し込んだあたりに目がいけば、「ああ、あそこにまだ修理していないあれがあるんだ」と思い出されます。

物が多すぎるだけでもストレスなのに、中途半端な気持ちをかかえて生きているから、ますますストレスがたまり気分が重くなっていきます。





こんな物、家にありませんか?

日常的に、壊れた物を、とりあえずどこかに押し込む生活をしている人は、自分が壊れた物を持っていることになかなか気づかないものです。

たとえば、以下のような物が家にないでしょうか? 壊れたときに使用を停止し、そのままになっている物たちです。

●ボタンが取れているシャツ

●フタがどこかへ行ってしまった食品保存容器(ジップロックとか)

●ジッパーがこわれたバッグ

●金具がこわれたネックレスやブレスレット

●金具がこわれたメガネやサングラス

●こわれたカメラ

●インクの出が悪いボールペンやサインペン

●欠けている花瓶

●欠けている食器

もしあったら、きょうこそ決着をつけるべきです。

再生させるか、捨てるか。

そのままにしていてはいけません。

私も壊れた物をなかなか捨てないタイプでした。

ネックレスの金具が壊れたり、糸が切れてビーズが散乱したときは、そのままジップロック袋に入れて、物入れに放置。結局何年かたって捨てました。

壊れた物を捨てるコツ

壊れたその時に、その物を即座に捨てれば、ガラクタにはなりません。

ですが、「どうしても直して使いたい」という気持ちもあるでしょう。

新しい物を補充せず、ちゃんと直すことができたらそれがベストです。修理して使う可能性を捨てきれないときは、以下のようにしてはどうでしょうか?

修理する期限を自分で設定する

たとえば、今後、半年間に修理できなかったら、もう捨てる、というように、自分で修理するタイムリミットをもうけます。

タイムリミットがあるほうが、人は先延ばしをしません⇒先延ばしをする人としない人は何が違うのか?(TED)

半年はかなり長い時間なので、この期間にできなかったら、その先もまずしないでしょう。

あいまいな未来計画のままで終わらせない

壊れた物を前にして、「いつか、時間ができたら修理しよう」とか「そのうち何かに使えるかも?」とぼんやり思うのではなく、具体的なプランをたててみます。

それを修理するために、どんな行動が必要なのか、シミュレーションしたりリストアップするのです。

私は、娘がプレイスクール(幼稚園の前に行くところ)で作った、雪だるまの人形の片目が取れたのを長らく放置していました。ポテトチップスの筒の上から綿(わた)を貼ってこしらえた雪だるまです。

かわいいので、ずっと持っていて、クリスマスに飾っていました。

ある時、この雪だるまの片目が落ちました。目は黒いボタンです。

この場合、修理に必要なのは、ボタンに瞬間接着剤をつけて、雪だるまの顔部分の綿にガシッと貼る、という行動です。

たったこれだけですが、何年もできませんでした。瞬間接着剤がなかったからです。しかし、考えてみれば、夫に聞けば、持っていたかもしれません。

修理に必要なのは

●夫に聞く
●夫が持っていなかったら接着剤を買ってくる
●ボタンに接着剤をぬって、綿に押し付ける

以上の3つのアクションです。

こんなふうに、修理が終わった状態になるまでに必要な行動や物、時間について考えてみてください。

物によっては、もっとたくさんのアクションが必要でしょう。

どこかに何回も電話をしたり、特別な道具や素材を調達したり、特定の店に持ち込んだり。たくさんの行動を取らないと、直せない物もあるかもしれません。

修理するためにやるべきことを、すべて頭に思い浮かべたり、紙に書いてみてください。

そして、考えるのです。「私は、これららのことを本当にやるのだろうか?」「これらのことが起こる可能性が本当にあるのか?」と。

ただ単に、「いつか直す~」とか、「そのうち何かに使えるかも~」となんとなく思っているより、ずっと現実的な未来予想ができます。

「いや、やりそうにない」と思ったら、それはもう捨てるのです。

****

今回は、壊れた物をきっぱり捨てるすすめを書きました。

もちろん、修理して使ってもいいのです。私は何でもかんでも捨てろとはいっていません。しかし、修理するなら、さっさとするべきです。

最後に詩人、ゲーテの言葉を紹介します。

生きている間は、なにごとも延期するな。
なんじの一生は、実行また実行であれ。

私も日々、こうありたいと思っています。





プレゼント告知筆子プレゼント企画:あなたの一押し記事を教えてください←応募締め切りました。前のページ

プレゼント企画についてご質問いただいたゆうきさんへの返事です。次のページスケッチブック

ピックアップ記事

  1. 新刊『本当に心地いい部屋』4月14日発売のお知らせ:現在予約受付中。
  2. ムック・8割捨てて二度と散らからない部屋を手に入れる、発売しました。
  3. 新刊「50歳からのミニマリスト宣言!」3月14日発売のお知らせ(現在予約受け付け…
  4. 筆子の新刊『買わない暮らし。』(6月16日発売)著者による内容紹介。現在予約受付…
  5. ムック本・第2弾『8割捨てれば、お金が貯まる』発売のお知らせ:11月15日です。…

関連記事

  1. 本のコレクション

    断捨離テクニック

    部屋が汚いけど、何から始めていいかわからない。この問題を解決するごくシンプルな方法。

    もう何年も汚い部屋がストレスになっている。しかし、どこから片付けたらい…

  2. 失敗料理。

    断捨離テクニック

    キッチンを使いにくくしているストレスの元を3つ捨てる(プチ断捨離20)

    プチ断捨離シリーズ第20回のターゲットは台所です。このシリーズ…

  3. たくさんの本

    断捨離テクニック

    いらない物を捨てる勇気がほしいと思うあなたへ。

    筆子ジャーナル読者のイチオシ記事の紹介です。今回も、物の捨て方やシンプ…

  4. たくさんあるアルバム

    断捨離テクニック

    個人情報がのっている卒業アルバムの捨て方。

    卒業アルバムの捨て方を教えてください、という質問をいただきました。…

  5. 汚部屋

    断捨離テクニック

    感情がからみついて捨てにくい物をうまく捨てる5つのコツ

    はりきって断捨離を始めたけれど、捨てにくいものにあたって手が止まる。そ…

  6. 迷っている女性

    断捨離テクニック

    不用品を捨てられず、時間ばかりすぎるときの気持ちの切り替え方。

    不用品だとわかっているのに、捨てようか、どうしようか、すごく迷ってしま…

文庫本『それって、必要?』発売中。

「50歳からのミニマリスト宣言!」

ムック:8割り捨てて二度と散らからない

ムック・8割捨てればお金が貯まる

書店かセブンイレブンで買ってね。
8割捨てればお金が貯まる・バナー
ムック本・8割捨てればお金が貯まる、発売のお知らせ

「本当に心地いい部屋」

「買わない暮らし。」売れてます(第7刷)

筆子のムック(第5刷)

筆子の本、『書いて、捨てる!』

更新をメールで受け取る

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

1,829人の購読者に加わりましょう

新しく書いた記事を読む

  1. 読書でリラックスしている女性
  2. シンプルなデスクで働く人
  3. 多すぎる本
  4. 着る服に迷っている人
  5. 衣類の捨て活中の女性
  6. 自信のある女性
  7. 片付いたテーブル
  8. ウィンドウショッピング
  9. 海辺で朝日に向かって立つ女性
  10. トレーディングカード

筆子の本・10刷決定です

オーディオブック(Audible版)も出ました♪ 捨てられない人は要チェック
1週間で8割捨てる技術
⇒筆子の本が出ます!「1週間で8割捨てる技術」本日より予約開始

 

実物の写真つき紹介はこちら⇒「1週間で8割捨てる技術」筆子著、本日発売です(写真あり)

大好評・特集記事

小舟バナー

 

お金を貯める・バナー

 

実家の片付けバナー

 

ファッションバナー

 

フライレディバナー

 

湯シャンバナー

 

ブックレビューバナー

 

TEDバナー

 

歯の治療バナー

今日のおすすめ記事

  1. ゴミ袋を出す人
  2. ティータイム
  3. 抜歯
  4. 怒り顔
  5. 雑巾がけ
  6. 流し
  7. 化粧品持ちすぎ
  8. ものがない部屋でリラックスする女性
  9. 素足で歩く
  10. 花火

過去記事、たくさんあります♪

PAGE TOP