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ミニマルな日常

なぜCDやDVDを手放せないのか?5つの心理と解決法

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CDやDVDを捨てられないと感じる理由を5つ取り上げ、心理的ハードルを乗り越える方法をお伝えします。

CDやDVDを買いすぎて棚がいっぱい。「そろそろ整理しよう」と思っても、いざ手放すとなるとためらってしまう人は少なくありません。

これらは単なるポリカーボネート製の光る円盤。しかし、思い出や、費やしたお金への思い、いつか役立つかもしれない気持ちのせいで、なかなか処分できません。

その一方で、たくさんあると場所を取るだけでなく、気持ちの負担になりますよね?

ディスクが大量にあるなら、少し整理したほうが暮らしの質があがります。

1.お金をたくさん使った

手に入れるまでに費やしたお金がもったいない。この気持ちのせいで捨てられない人がたくさんいます。

CDやDVDは一枚一枚はそれほど高価ではありません。しかし、気に入ったアーティストの作品を揃えたり、好きな監督の映画をまとめて購入したりしているうちに、けっこうな金額を費やしてしまいます。

そのお金を思うと、もう視聴しないとわかっていても「これまで払ったお金が無駄になる」と感じて、手放せません。

これは「サンクコスト効果」と呼ばれる心理です。すでに使ってしまったお金や時間、労力に引きずられて、合理的な判断ができなくなっています。

そうです。

「支払ったお金がもったいない」と思って、使わないものを持ち続けることに決めるのは、合理的な判断ではありません。

せっかくこんなに集めたから:サンクコスト効果~捨てない言い訳その5

支払って得たものはすでに自分の中にある

実は支払ったお金の価値はその作品を楽しんだときに回収されています。

お気に入りの音楽を繰り返し聴いて元気をもらったこと、映画に感動して気持ちが豊かになった経験は、払ったお金の見返りです。

人によっては、「この作品を手に入れた!」と思った瞬間に、お金を払った価値を得ています。

「お金をかけたから残す」と考えるのではなく、「楽しませてもらったから、もう役割を終えた」と考えてみましょう。





2.また見る・聴くかもしれない

「またいつか使う」という気持ちのせいで、残してしまうのは、CDやDVDにしろ、洋服にしろ同じです。

「たぶん、もう聴かない、もう見ない」とうすうすわかっていても「そのうち、時間ができたらまた見るかも」と思います。

お気に入りの作品であればあるほど、「老後に見たくなるかも」なんて思ってしまうでしょう。

本当に利用するのか?

「いつかまた見るかもしれない」という気持ちは、多くの場合、捨てない言い訳です。

新しい作品や配信サービスが日毎に増えていく今、すでに持っている「ほとんど棚から引っ張り出さないCDやDVD」を使うことが本当にあるでしょうか?

もう何年も手に取っていないとしたら、興味がなくなったか、こうした作品を見ることに時間を使えない状況になっているかのどちらかです。

「いつか、時間のあるときに」「そのうち、気が変わったら」と、未来に期待するのはやめて、現実的に要不要を判断しましょう。

「いつか使うかも」が来ない本当の理由~5つの落とし穴

3.思い出がある

初めて自分の小遣いで買ったCD、学生時代に繰り返し聴いたCD、家族と観た映画など、思い出と結びついているディスクもあります。

こうしたものは、今後見たり、聞いたりする予定がなくても「残しておきたい」という思うかもしれません。

それは、単なる音楽や映像ではなく、自分の人生の一部を切り取った大切な記録、もしくは自分史のように感じるからです。

思い出とものを切り離す

特定の思い出を呼び起こすためにCDやDVDを持ち続ける必要はありません。ものがなくても、思い出は残ります。

実際にその作品を見たり聞いたりしなくても、テレビやネットでタイトルを目にしたり、人と話をしているとき話題に出たりすれば、当時の情景や感情がよみがえります。

思い出すきっかけが欲しいなら、ジャケットを写真に撮ったり、タイトルをリストにして手元に残せばいいでしょう。

「思い出の1枚」として、ブログやSNSに写真と一緒にそのディスクにまつわることを書き記して思い出を残す方法もあります。

4.コレクションだから手放せない

CDやDVDを集めること自体が楽しみで、「シリーズをそろえる」「限定版を集める」とコレクションしたものを手放せない人もいます。

すでに集めることはやめていても、せっかく集めたのものを捨てたくありません。

コレクションの持ち主は、集めることに大きな意義を感じているので、それを見たり、聞いたりしなくても持っていたいと思います。

満足感を形を変えて残す

実物を全部を残さなくても「集めた!」という満足感が残る方法を考えてみましょう。

タイトルをリスト化したり、ディスクを写真で記録すれば、「こんな作品をこれだけ集めた」という満足感は維持できるのではないでしょうか?

コレクションをスケールダウンすることも考えてください。

「一生残したい10枚」のように、好きなものを厳選すると、かさばらない形で「私はコレクターだ」というセルフイメージを残すことができます。

集めるだけ集めてろくに顧みないアイテムは思い切って捨てましょう。本当に好きなものを厳選したほうが、コレクションの純度が上がります。

5.二度と見られなくなるのが怖い

「捨てると、もう二度と見られなくなるのでは、聞けなくなるのでは?」こんな不安のせいで捨てられない人もいます。

特に配信サービスにない作品や、廃盤になって手に入れにくいものに対しては、こうした思いが強くなるでしょう。

そういう作品でも、実際は、繰り返し楽しんでいるわけではなく、何年も棚に眠っていたりします。

なくても人生の質は下がらない

「この作品を見られなくなったら(聞けなくなったら)人生の質が著しく落ちてしまう」。こんなふうに心底思うなら、そのディスクは残せばいいでしょう。

しかし、二度とアクセスできなかったとしても、人生の質を脅かす作品はそんなに多くありません。

先ほども書いたとおり、聞きたい音楽や見たい映像は、どんどん供給されます。

私も、子どものとき好きでよく聞いていた音楽や、テレビで見て印象に残っている映像作品がたくさんありますが、70年代の作品は、ほとんど録画が残っていないので、見ることはありません。

でも、それらの作品を楽しんだ記憶は脳の中に残っているので、特に不自由なく、心が貧相になることもなく生きています。

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おわりに:ものではなく、今楽しめる環境を持つ

CDやDVDは、いったん手に入れると「せっかく買ったのだから」「また聴くかもしれない」と思ってしまい、なかなか手放せないかもしれません。

しかし、たくさんの物理メディアを持ち続けると、スペースを取られます。量が多ければ、掃除や整理の負担も増えるし、見るだけで圧迫感がありますよね。

好きで集めたものであっても、管理しきれないコレクションは、喜びより苦しみを生むのではないでしょうか?

今は、配信サービスの進化により、音楽や映像をものとして持たなくても楽しめる時代になりました。

スマホやタブレットがあれば、数千枚分のディスクに相当する音楽や映画にすぐにアクセスできます。

快適に暮らすために必要なのは、大量のコレクションではなく、実際に使っているものだけです。

必要なときにすぐ楽しめる環境があれば十分ではないでしょうか?

今、暮らしやすいことを優先し、集めすぎてしまったディスクを減らしてみましょう。ずっと気持ちが軽くなりますよ。





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