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暇つぶしでしている買い物がすっかりクセになっている人に、買わない時間を育てる方法をお伝えします。
衝動買い防止法の記事を読んだ方から、「暇な時間をどう過ごすか、考えあぐねて瞑想中です」というお便りをいただきました。
手持ち無沙汰なときに、スマホで買い物をすることが習慣になっていると、買い物をやめると時間を持て余すかもしれません。
でも、買い物は生活習慣に過ぎないので、別の習慣に置き換えれば、これまでのように、暇になるたびに買い物をしなくてもすむようになります。
買い物以外に時間を使えば、お金も残るし、余計なものも増えないし、何より罪悪感や自己嫌悪から解放されます。
まず、なぜ暇だと買い物をしてしまうのか、その背景から見ていきます。
暇だと買ってしまう本当の理由
暇な時間に買い物してしまう背景には、いくつか共通する心理があります。
別に、本当に必要だからでも、心から欲しいからでもありません。
本当に買いたいからではなく、「今感じたくない気持ち」から目をそらすために、買い物という刺激に頼っています。
「感じたくない気持ち」とは、たとえば、退屈、不安、孤独、怒り、悲しみ、虚しさといったマイナス感情です。
こうした感情に支配されていると居心地が悪いので、感じなくてすむように気分転換をしようとします。
そんなとき、買い物ほど手軽なものはありません。
スマホのおかげで実に簡単にショッピングできるので、気分転換法として買い物を選ぶ人はたくさんいます。
しかも、スマホを見ていれば、SNSや広告のせいで、欲しい気持ちが刺激されます。
つまり、暇つぶしの買い物が多いのは、暇がありすぎるからというより、買い物で一時的に解消したい気持ちがたくさんあるからです。
暇な時間を埋めても、こうしたマイナス感情が大きい限り、根本的な問題は解決できません。
買い物以外の方法で気持ちを満たすことを考えてください。
暇な時間の捉え方を変える
すでに書いたように、暇なときに買い物をする本当の理由は、時間を持て余しているからではなく、不安や満たされない気持ちから逃れたいからです。
したがって、無理に忙しくして気を紛らわせるより、心を満たすことに意識を向けるほうが、長い目で見てうまくいきます。
そもそも、暇であることは決して悪いことではありません。
現代社会では、生産性や効率が重視されるため、暇な時間は「何も生み出さない無駄な時間」だと感じてしまうことが多いかもしれません。
実際は、暇な時間は人間に必要な時間です。
暇は休息の時間で、体と心を回復させるために欠かせません。充電時間をもうけないと、新しい発想や意欲も生まれません。
暇つぶしでする買い物は、ただの消費にすぎません。
一時的に気分がよくなっても、心の奥にある不安や寂しさが解消されないので、また同じ行動を繰り返すことになります。
暇になったら、「少し休もう」「自分を満たす時間にしよう」と考えてみてください。
買い物で気持ちをごまかすのではなく、心を整えることに暇を使いましょう。
買わない時間の作り方
暇つぶしの買い物グセを手放すために、暇になったら買い物以外の「何か」をします。
できれば、その「何か」は、自分の気持ちを満たすものにしてください。
以下に、買い物の代わりにするとよさそうなことを5つ紹介します。
いきなりがらっと変えなくてもいいので、これまで買い物に使っていた時間を少しずつ置き換えてみてください。
気持ちを書き出す
自分と向き合うことに時間を使います。
長年買い物で気持ちを紛らわしたり、ごまかしたりしていると、自分の本当の気持ちを忘れてしまうものです。
どんな形でもいいので、買い物することで抑え込んでいた気持ちと直面しましょう。
私がおすすめするのは、気持ちを書き出す方法です。
思っていることを紙に書くことは、感情と向き合うための最もシンプルで効果的な方法のひとつです。
お金も労力も特別な道具もいりません。
ノートやメモアプリに、いま感じていることを数行でいいので書いてみてください。
・今なんとなく落ち込んでいる
・退屈すぎてソワソワする
・SNSを見てなぜか焦った
言葉にすると、気持ちと向き合えるだけでなく、心が落ち着きます。「買わなきゃ」という差し迫った気持ちが和らぐと思います。
書くことには癒やす力があり、それはシンプルなセルフケアの方法(TED)
やるべきことリストを作って実践
「暇だ」と感じたとしても、よく考えると、本当はやっておきたい小さな家事やタスクがたくさんあったりします。
そうしたタスクをリストにして、順番にやっていきましょう。
・郵便物を整理する
・ものがたまっている洗面所の引き出しを片付ける
・仕事のプレゼンの準備をする
「やるべきこと」をやったほうが、不要なものを買うより、生活の質があがります。
リストにして、一つずつ終わらせていくと、達成感があります。買い物をするたびに自己嫌悪になるより、達成感を感じるほうが、気持ちを満たしてくれます。
いま楽しいと思っていることに時間を使う
すでにあなたは、買い物よりも楽しいことをたまにしているかもしれません。
そうした活動をするのに、暇な時間を当てましょう。
たとえば、
・散歩
・読書
・ブログや日記を書く
・手持ちの材料で料理する
・お気に入りの音楽やラジオを聴く
こうした活動をしてみても楽しめないなら、心や体が疲れているせいかもしれません。まずは休憩しましょう。
それぞれの活動にテーマをもうけると、楽しみが広がります。
たとえば、読書なら、同じ作家の本を読む、同じ作家の別の翻訳を読み比べてみる、などできます。
散歩なら、「季節の移り変わりを感じられるものを探そう」と何かを探しながらするのもおすすめです。
無理に「楽しい気分にならなきゃ」と思うと逆効果なので、あくまで自然体で楽しんでください。
やってみたかったことを始める
いつかやってみたいと思いながら、ずっと後回しにしてきたことを始めましょう。
・模様替え
・語学や資格などの学び
・新しい運動
・手芸やものづくり
やりたいことをするのは、楽しさという点で買い物ほど即効性がないかもしれません。でも、じわじわと自分の感じ方やスキルが変わります。
始めるハードルを下げて、小さくやってみてください。
あえて何もしない
暇になったら、ぼんやりする、座る、横になる、眺めるなどしてみてください。
何かしていないと不安になるかもしれませんが、何もしない時間は、心を回復させるのに重要な役割を果たします。
買い物がクセになっているとき、心が疲れていることが多いので、何もせずにのんびりするのはとても自分のためになります。
「少しは何かやりたい」と思うなら、以下の行動を組み合わせましょう。
・お茶をゆっくり飲む
・窓の外を見る
・深呼吸する
・瞑想する
・昼寝する
最初は落ち着かないかもしれません。
でも慣れてくると、「暇=居心地悪い」という状態が改善され、買い物に刺激を求めにくくなります。
シンプルに暮らすために余白を取ることを意識したい7つのもの。
■暇つぶしの買い物をやめたい人におすすめの過去記事
買い物依存気味なので、買い物以外でドーパミンを出す方法を教えて←質問の回答。
買いすぎない生活ガイド:これ以上ガラクタと寝起きを共にしたくない人へ。
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なんとなくの買い物が習慣になっている方に、「買わない時間」を育てていく方法をお伝えしました。
本文中でも書きましたが、必要でないものをどんどん買ってしまうのは、一時的な消費に過ぎません。
いくら買い物しても、自分の中に何も残りません。
むしろ部屋が散らかり、あとで捨てるという疲れるタスクが発生します。
買い物はほどほどにして、自分の心を満たす方向にシフトしましょう。
まずは、すぐに買い物をしてしまわないために、スマホはさっと取り出せない場所(引き出し/バッグの奥/別の部屋)に置いておき、必要になったら取り出してください。
あなたの買い物グセが少しでも改善されることを祈っています。














































