スマホで支払っている女性

ミニマルな日常

最終更新日: 2022.06.3

ポイ活の光と影~シンプルに暮らしたいなら、ポイント集めはおすすめしない。

ページに広告が含まれる場合があります。

 

店舗がくれたポイントを消費するために買い物に行った体験を教えてくれた読者のお便りを紹介します。

合わせて、ポイ活(ポイントを集める活動)に関する私の見解も書きますね。

まずメールをシェアします。PONさんよりいただきました。小見出しは私が入れました。



最近の買い物で反省したこと

件名:ポケットティシュを断りました

ずっと足りないマインドだった私。

筆子さんのブログを読みはじめ、少しずつミニマリスト的思考にシフトしていますが、まだ時々その気持ちが顔を出します。

ポイントを使うために買い物に行った

昨日、珍しくショッピングセンターに行きました。

有効期限が近いポイントが500円分あったので、仕事の帰り、わざわざ車で遠回りして向かいました。

2年ぶりの無印良品週間で「何か買いたい」という気持ちもありました。

店内をうろうろして、ナッツ、ふきん、靴下などを購入。(買わなくてもよかったものなのに。)

ポイントも使い、さあ帰宅と思った時、ガラガラ抽選をやっているのに気が付きました。レシートがあれば参加できます。

ミニマリストさんなら欲しいものがあたるわけでもないガラガラ抽選など参加しないでしょう。

ちょっと迷いました。長い列が来ていたらやめよう、と会場に向かうと、だれも並んでいません。

結果、レシートを渡し4回抽選しましたが全てはずれ。

担当の方からポケットティシュを渡されそうになりましたが、「いらない」とすぐに判断し、断りました。この点だけはよい行動ができたと思います。





私の学び

今回の件では

・ポイントの獲得や使用に振り回されるのはやめよう。

・無印良品週間などのセールに踊らされるのはやめよう。

・ガソリン代と時間を使って、それに見合ったものを手に入れられない行動はやめよう。

・ほしくもないものもらおうとするのはやめよう。

など、たくさんの反省点が見つかりました。

これからも筆子さんのブログをしっかりと読み、参考にしながら、自分にとってより心地よい生活を手に入れることを目標に、努力を続けたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。

PONさん、こんにちは。お便りありがとうございます。

買い物からいろいろな学びが得られてよかったです。

ポケットティッシュを断ることができたのも成功体験ですね。

これを読んでいる人は、「たかがポケットティッシュをもらったぐらいで、困ることもなかろうに。ティッシュは消耗品だし」と思うかもしれませんが、こういう小さい不用品を断ることを積み重ねることが、もっと大物を断ることができる力を養います。

日本は、細々とした景品をくれよう、くれようとする社会なので、断れるかどうかは、シンプルライフの鍵を握ります。

PONさんは、ポイントの獲得や使用に振り回されるのをやめることにしたのですね。

とてもいいことです。

結局、ガソリン代と時間を使って、買い物リストにはのっていなかった物を買って、あまり愉快でない気持ちで帰宅したわけですから。

ポイントやセールなど、販促(お得な買い物)目当てで買い物をしていると、次第に、買い物を楽しめない体質になると思います。

いつも損得勘定が先に来るため、よけいなストレスが増えるんじゃないでしょうか?

「得したと思ったけど、損だった」とか、「もっと早くああしておけば、得したのに」などなど、いろいろ考えてしまいます。

私も、昔は、重症の足りないマインドの持ち主でしたから、ポイントがもらえるならもらっていたし、安くなっている物を買うのが好きだったし、くじや懸賞も積極的にやっていました。

今はそのような思考からは足を洗ったので、ずっと心穏やかに暮らせています。

足りないマインドとは?⇒こんな考え方が貧乏を引き寄せる。お金がたまらない恐怖のマインドとは?

ポイ活はおすすめしない

日本では、いろいろなものにポイントがつき、1ポイントでもたくさんもらいたいとがんばっている人も多いと思います。

ポイントを集めることが趣味なら、止めません。しかし、ポイ活は、メリットばかりではないことも忘れないでください。

ポイ活はあなたをシンプルライフから遠ざけると思います。

そもそも、なぜ、こんなにいろいろなものにポイントがついているかというと、売り手側にとってメリットがあるからです。

ポイントは売り手側から消費者へのプレゼントではなく、本製品の販売を促進するためのもので、広告であり宣伝です。

採算が取れるから、ポイントやおまけがいろいろなものいついているのです。

人は、損をすることに敏感なので⇒物を捨てられないのは恐怖のせい~損失回避と、授かり効果の心理をさぐる

お得なポイントがつくシステムがあると、それを活用しないではいられなくなります。

しかし、「得した」と思っている裏で失っているものもたくさんあります。

ポイントの代わりに差し出すもの

私も10年以上前、パソコンを使って、こつこつポイント集めをしていたことがあります。

今になってみると、その時間、もっと別のことをしていれば人生は変わっていたと思います。

ポイントを集める方法はいろいろあります。たとえば、

1)クレジットカードや特定のポイントカードを利用する(買い物)

2)特定の物を買う

3)ポイントサイトに登録してアンケートに回答する

4)特定の商品やサービスを使って感想を伝える(モニター)

5)クレジットカード、マイレージカード、ポイントカードを作る(特定の企業の顧客になる)

このような活動をするとき、必ず自分のリソースを使います。

リソースとは?⇒私たちが持っているいろいろなリソース~たっぷりあるから、そんなに買わなくても大丈夫。

リソースの無駄遣い

ポイ活をするために、使うリソースは以下です。

・時間

・お金(カードでの買い物)

・意識(精神的なエネルギー)

・手間

少額のポイントを得るために、大事なリソースを差し出しているわけです。

無駄な買い物が増える

ふつうに生活していると、ごく自然に発生する固定費を、カード払いしていたら、勝手にポイントがたまっていた。

このぐらいなら、問題はないと思います。

しかし、より多くのポイントを貯めるために、カード払いをしていると、本来は必要でなかったサービスや物を消費するはめになります。

物を持つと管理しなければならないので、ポイントを集めるために、無駄な物を家に入れて、それを管理するために、時間やお金を使わねばなりません。

ポイ活そのものに時間とお金を使い、さらに、その結果、家に入った物の面倒を見るのことにも、時間とお金を使うのです。

この場合、むしろポイ活したことによって、自分のリソースは大きくマイナスになっています。

こんな活動は、よほど時間とお金に余裕のある人がすることではないでしょうか?

私も、かつて懸賞やポイ活が好きで、いろいろな物をもらいましたが、懸賞やポイント交換でもらって、今も手元に残っている物は、ふだん使っているショルダーバッグと水筒ぐらいです。

水筒⇒節約したいなら水筒を持て~象印を愛用中

ショルダーバッグ⇒私のバッグ、ポータータンカー、ショルダーバッグ(L )のレビュー。

その他の物は全部捨てました。つまり必要なかったのです。

断捨離をしている人ならわかるでしょうが、物を捨てることはかなりの重労働です。

健康にもよくない

最近のポイ活は、スマホのアプリでやることが多いので、スマホのリソースも食われますし、目にもよくありません。

よって、体を張ってポイ活しているようなものです。

スマホを使えば使うほど馬鹿になる、とは言いませんが、スマホは、依存性があるので、できるだけ使わないほうが脳も体も健康に暮らせます。

スマホは人の思考をどんなふうに変えるか(TED)

ポイントサイトのアンケートに答えるために、睡眠を削っていたり、運動不足になっていたら、ダイレクトに体によくありません。

睡眠不足について⇒睡眠はあなたのスーパーパワー~すべてのパフォーマンスが上がります(TED)

あなどれないストレス

積極的なポイント集めは行動を制限します。

あっちの店で買うとポイントがつくから、本当はこっちの店(近い)で買いたいけど、あっちへ行こう。

ポイントがダブルでつくときに買ったほうがいいから、まだ家にあるけど、今のうちに買っておこう。

キャッシュレスで買うとポイントがつくから、アプリをダウンロードして、買おう。

ここのお菓子、家族は好きじゃないけど、ポイントがつくから買おう⇒自分1人でがまんして食べる、またはもらってくれる人を探す

こんなふうに、ポイントを集めるために、行動を微調整するはめになります。

1つひとつの調整は大したことがないかもしれません。しかし、小さな調整をあちこちでしているうちに、だんだんストレスがたまってきます。

考えなければならないことも、無限に増えます。不用なメールやメッセージも増え、削除する手間も増えているでしょう。

主婦向けの雑誌では、ポイ活をして、たくさん換金している人を英雄あつかいしていますが、ポイ活のために、進みたい道をまっすぐ進まない人は、ある意味、自由を奪われています。

自由を奪われると人はストレスを感じます。

それに、先に書いたように、いつも損得勘定をするはめになるので、いつまでも足りないマインドから抜けられません。

私は、たっぷりあるマインドをもつことが、心おだやかに生きる最大の秘訣だと思っています。

■関連記事もどうぞ

人一倍、損得勘定にこだわる人が、不用品を手放す気になる方法。

損切り精神が断捨離を加速する。さっさと損を確定して次へ行きたい。

私たちがお金に関して愚かな決断をしてしまう理由(TED)

キャッシュレス決済を使うべきか否か。

********
ポイント活動はあまりシンプルライフの助けにならない話をしました。

感想などありましたら、お聞かせください。





2022年6月のカレンダー2022年6月、シンプルに暮らすために今月おすすめする7つのこと。前のページ

買った物を使わない問題~家の中にうんざりするほど物がある理由(その3)次のページ食器棚

ピックアップ記事

  1. 新刊『本当に心地いい部屋』4月14日発売のお知らせ:現在予約受付中。
  2. 筆子の新刊『買わない暮らし。』(6月16日発売)著者による内容紹介。現在予約受付…
  3. ムック本・第2弾『8割捨てれば、お金が貯まる』発売のお知らせ:11月15日です。…
  4. ムック・8割捨てて二度と散らからない部屋を手に入れる、発売しました。
  5. 新刊「50歳からのミニマリスト宣言!」3月14日発売のお知らせ(現在予約受け付け…

関連記事

  1. ペンで何か書いている手元

    ミニマルな日常

    文房具を使い切る~どこまでも安上がりな自己肯定感のあげ方。

    読者のお便り紹介です。きょうはものを使い切ることを心がけている読者、2…

  2. 汚部屋

    ミニマルな日常

    1週間で家を片付けなければならない読者にアドバイス。

    家を1週間で片付けなければなりません。何かアドバイスをください。…

  3. ノートに書く

    ミニマルな日常

    初心者のための献立の立て方のコツとストレスにならない考え方。

    日々の献立を考えて、買い物リストを書く作業ができない。だから食費が高い…

  4. ミニマルな日常

    会社のロッカーを断捨離したら、思わぬものを発見。捨てるとやっぱりいいことあるね

    読者のお便り紹介コーナーです。今回は、8月の終わりから9月初めにかけて…

  5. 雑巾がけ

    ミニマルな日常

    家事がめんどうでやる気が出ない時モチベーションを上げる8つの方法。

    片付けでもそうですが、家事をするのがめんどくさくて、なんとなく先延ばし…

  6. 断捨離したバッグ

    ミニマルな日常

    なぜ、カバンや便利雑貨が際限なく増えてしまうのか?

    読者の断捨離・片付け体験をシェアするお便り紹介コーナーです。今回は20…

新刊「50歳からのミニマリスト宣言!」

ムック:8割り捨てて二度と散らからない

ムック・8割捨てればお金が貯まる

書店かセブンイレブンで買ってね。

 

8割捨てればお金が貯まる・バナー

ムック本・8割捨てればお金が貯まる、発売のお知らせ

「本当に心地いい部屋」

「買わない暮らし。」売れてます(第7刷)

筆子のムック(第5刷)

筆子の本、『書いて、捨てる!』

更新をメールで受け取る

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

1,822人の購読者に加わりましょう

新しく書いた記事を読む

  1. のんびりしている女性
  2. 考え事をしている女性
  3. 思い出品を捨てられない女性
  4. 顔にクリームを塗る女性
  5. 収納しすぎてかえって片付かなくて困っている女性
  6. 自分を許す女性
  7. Tシャツにジーンズ姿の女性。
  8. 買い物日記をつけている人
  9. 贈り物をいっぱいもらって困っている女性
  10. 服を買っている女性

筆子の本・10刷決定です

オーディオブック(Audible版)も出ました♪ 捨てられない人は要チェック

 

1週間で8割捨てる技術
 
⇒筆子の本が出ます!「1週間で8割捨てる技術」本日より予約開始

 

実物の写真つき紹介はこちら⇒「1週間で8割捨てる技術」筆子著、本日発売です(写真あり)

大好評・特集記事

小舟バナー

 

お金を貯める・バナー

 

実家の片付けバナー

 

ファッションバナー

 

フライレディバナー

 

湯シャンバナー

 

ブックレビューバナー

 

TEDバナー

 

歯の治療バナー

今日のおすすめ記事

  1. ネガティブな人
  2. 読書
  3. 新しい家
  4. 買い物好き
  5. 女の子
  6. ドラッグストアで買い物する女性
  7. 雨
  8. テレビ
  9. 通帳を見て頭をかかえる女性
  10. 捨てる女。

過去記事、たくさんあります♪

PAGE TOP