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宝島社出版の、『幸せになれる!私の片付け術』(2016年12月6日発売)というムックに筆子が監修した記事をのせていただきました。
今回はこの記事の紹介とムックの感想をお伝えします。
すでに発売中です。ご紹介が遅れてすみません。今日の午後、見本誌を郵便局でピックアップしました。
ちなみに、この本における「片付け」の意味は、散らかっているものを元の場所にしまうことであり、捨てることではないようです。
片付けられないひとのための「捨て方」レッスン
私の記事は44ページから47ページの4ページ。「捨て方」レッスンと称して、物の捨て方を紹介しています。
文章は書いたのは私ではなくてライターさんです。
ライターさんは私の本とブログをしっかり読んでくださり、丁寧に記事を書いてくださいました。
本との違いは、「心の準備」部分に、全体の25%ぐらいをあてていることです。
ただなんとなく、目の前にあるものを現場処理的に捨てているだけだと、その時は片付いても、すぐに元に戻ってしまいます。
・何のために捨てるのか
・捨ててどうなりたいのか
こうしたゴール設定が大事ではないでしょうか?
服を捨てられない人へのアドバイスでも書きましたが、自分がたどり着きたい場所をイメージしておかないと、まず、その場所にたどりつきません。
服を捨てられない人の話⇒服を減らしたいけど、いらない服はないので捨てられない、という相談の回答。
パリに旅行するとき、無事にパリに着くのは、「私はパリに行くんだ」と決めて、パリ行きの搭乗券を買うからです。
もしパリと決めず、なんとなくヨーロッパ方面に向かおうと、ロンドンのヒースロー空港とか、アムステルダムのスキポール空港に降り立ってしまうと、パリに近いとは言え、パリに行くには遠回りになります。
「たかが片付けに大げさな」と思うかもしれませんが、だまされたと思って、自分の目的地を意識してください。
今より片付くはずです。
最初は、「物がいっぱいだからとりあえず片付けよう」というスタンスでもいいとは思います。ですが、いつまでたっても同じことを繰り返しているのなら、ゴール設定することを、強くおすすめします。
さらに、なぜ片付かないのか、その理由も考えるとよいです。
私が思う一番の理由は、「どうでもいい物が多すぎること」ですが、そうではない場合もあるでしょう。
可愛いイラストをのせてもらいました
この記事で個人的に気に入っているところは、随所にかわいいイラストがあることです。
オオカワアヤさんというイラストレーターさんが描いてくださいました。イラストはご本人のサイトで確認することができます⇒デザイナー・イラストレーター オオカワアヤ Official Website
この方は、イラストの描き方の本も出されています。雑貨デザイナーもされているせいか、小物のディテールにこだわりを感じました。以下は「もう捨てたほうがいい物」の絵です。
「このキーホルダーのキャラ、誰なんだろう」とずっと考えています。
ムックはアマゾンでも購入できます。
では、ムックの感想です。
「私の片付け術」のコンセプト
この書籍のコンセプトはいろいろな人の片付け方やインテリアを見せる、というものです。
一番最初に登場している整理収納アドバイザーによれば、
整理:モノを減らすこと
収納:使いやすくモノを納めること
片付け:毎日やるべきこと(掃除とかでしょうか?)
このあたりの定義づけは、片づけ本によって微妙に違いますので、最初に確認しておいたほうがいいかもしれません。
登場しているのは、整理収納アドバイザー、ライフオーガナイザー、インスタグラマー、ブロガーといった人たちです。
整理収納アドバイザーというのは、比較的、新しい仕事です。
一昔前に、こういう本に登場したのは石黒智子さんなど、有名なカリスマ主婦のような人たちだったと思います。今は収納アドバイザー、片付けコンサルタントという、片付けのプロ、専門職についている方が登場するわけです。
それだけ、物の片付けに悩んでいる人が増えているということなのかもしれません。
最初にも書きましたが、「片付ける」とは、散らかっている物をしまうことですから、それなりに物をたくさん持っている人が登場しています。
物がすごく多い人の家、そこまで多くない人の家、ミニマリストの部屋などバリエーションが30あるので、自分と価値観が似ていそうな人を見つけて参考にする、という使い方ができます。
片付け上手は大掃除をしない
「片付け上手30人に聞きました!みんなのお掃除時間」というアンケートがありまして、これによると、片付け上手な人はそこまで必死に掃除をしていません。
ちなみに、この30人に私は入っておりません。
片付け上手の人の中で年末に大掃除をする人は6%のみ。母体が30人なので、1.8人ということになります。どうして、2人ではなく、1.8人になるのかは謎ですが、要するに一番少数派です。
大掃除を全くしない人が44%です。ほかの人は、季節の変わり目や衣替えのときなど、自分の好きなタイミングでちょっと大掛かりな掃除をしているようです。
物を減らして、散らかってもすぐに片付けていれば、特にに大掃除をする必要はないのでしょう。
日々の掃除時間は5分~15分という方が多いです。
実際に出てくる家は、一軒家の3LDKや4LDKが多いのですが、大きな家だと「5分や15分ですむのであろうか」という疑問が残ります。場所ごとにやったり、5分単位など、タスクを分けてやっているようです。
日常的に掃除をしておけば、そこまでしっかりと大掃除をしなくてもいいわけですね。
私も掃除らしい掃除は全然しておりません。
ただ、私の場合は片付け上手というより、物がないからです。とはいえ、ミニマリストになるのは、家族がいると難しいので、そこそこ物を減らし、片付けやすい状態を作っておくのが現実的だと思います。
きれいな部屋にはよけいな飾り物がない
招き猫とか民芸品みたいな、私の母の家にあるような飾り物のある家はありません。
お1人だけ白いムーミンのフィギアを持っている人がみえましたが、日本の家によくありそうなハローキティの姿は発見できませんでした。
子供のいる家も出てきますが散らかっていません。登場するおもちゃもおしゃれです。
このあたり、私が昔見ていた片づけ本とはちょっと印象が違いました。今は全体的に洗練された雰囲気です。
特に、巻頭に出てくる人たちの家はすごくきれいで、まるでモデルルームのような印象。フローリングの床におしゃれな木製家具を配し、素敵なお住いです。
今の主流はフローリングに対面式のキッチン、という印象を持ちました。確かにこういう間取りだと片付けはしやすいかもしれません。物を床置きしにくい雰囲気だからです。
みんな洋風で、私の実家のような純然たる和風の家はありません。賃貸アパートの方が2人だけ見えて、畳が見えるのはその方たちの家だけです。
日本では和風家屋より洋風家屋のほうが人気なのでしょう。ここまで畳がなくなってしまったとしたら、残念な気もします。畳の部屋は、ゴロっと横になれて最高です。
すっきりインテリアの肝は統一感のある配色
どの家も似たような色使いでひじょうに統一感があります。
・床はフローリングで茶色
・壁は白
・家具は薄いベージュか木の色
・食器は白
・着ている服は白、紺、ボーダー(白と紺)、ストライプ
・収納ケースやグッズは白か透明
・アクセントカラーは紺か黒、プラントのグリーン。
こんな感じです。もちろん例外もありますが少ないです。きっとカラフルな物は引き出しなど見えないところにしまってあるのでしょう。
結局、色を揃えれば、ある程度片付いて見えるわけです。
「散らかってしょうがない」という人は、常時、外に出ている物の色は、ルールを決めて絞ったほうがいいかもしれません。
人の片付け方は参考程度にとどめたほうがいい
どの家もインテリアはわりとよく似ていると思いましたが、こだわりポイントを読んでみると、人それぞれです。
私の目から見ると、とんでもなく物の多い家もあるし、とても冷蔵庫の中に見えない冷蔵庫の中(調味料をすべて同じボトルに入れ替えている)もあったりで、このあたりは十人十色です。
結局、人によって、快適に感じる物の数や、物の収納の仕方はずいぶん違うのだ、と改めて思いました。
だからこういう本を見る時は、自分が取り入れやすい部分だけちょっと試してみて、全体的にそっくり真似するのはやめたほうがよいです。
片付けが苦手な人ほど、片づけ本をたくさん持っている傾向があります。うまくいっていないとしたら、人の美意識にかなった空間を、自分の家で無理やり再現しようとしているからではないでしょうか?
大事なのは自分がどうしたいか。
片づけ本はあくまで、インスピレーションやアイデアを得る物です。参考程度にとどめ、自分の住まいは自分の好きなように作っていったほうが、本当に心地いいと感じる居住空間を作れるでしょう。
本の紙が立派すぎる
片付けに関係ない話ですが、この本はとてもよい紙(分厚い紙)を使っています。
封筒から出してまっさきに感じました。カナダ(というか北米)の雑誌は、紙があまりよくないので、あまりの紙の立派さに驚いたわけです。
もともと日本はこういう感じだったでしょうか。
宝島社といえば、先日掲載を紹介した、Sweet特別編集『すごい開運おそうじBOOK』も宝島社からの出版でしたが、あちらの紙はもう少し薄かったです。それでも、充分いい紙でした。
『すごい開運おそうじBOOK』について⇒『すごい開運おそうじBOOK』(宝島社)に筆子監修記事が掲載されています。
『私の片付け術』は全部で96ページですが、重さが340グラムあります。1冊ならどうってことないでしょうが、何冊もあると、かなり重いはずです。印刷所から本屋さんやコンビニに搬入してくださった方、大変だったと思います。ありがとうございました。
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「みんなの片付け術」というすぐに真似できるテクニックやアイデアを集めたページもあります。
片付けに興味のある方は、ぜひお近くの本屋さんやコンビニでお手にとってください。