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ずっと捨てたいと思っているけれど、思いや執着が強すぎて捨てにくい物ってありますよね?
昔、アルバイトをしてようやく買ったアクセサリー、子供の頃から持っているピアノ、親にもらった雛人形、結婚するとき揃えた婚礼家具。
このような物を気持ちよく手放すコツを5つ紹介します。
1.執着するデメリットを再確認
愛着がある物、好きだと思う物でも、いまの自分の人生にプラスになっていないことがあります。
それを持ち続けるデメリットを確認してくだあし。
それがあることで生じる不便なこと、不都合なことはないでしょうか?
たとえば
・メンテナンスにすごくお金を使っている
・メンテナンスに時間をとられる
・邪魔で場所ふさぎだ
・見るとストレスを感じる
・ほかの物を使いにくくしている、生活しにくい
・心の重荷になっている
・いやなことを思い出す
何か1つの物に執着しすぎると、それを失う恐怖や不安も引き受けることになり、それが、ストレスになっていることもあります
2.執着しているものの正体を考える
これは大事な物だから捨てられない。では、なぜ、それは大事なのでしょうか?
自分がこだわっている部分、離れがたいと思う部分をもう少し具体的な言葉にしてください。
人が何かに執着しているとき、物そのものにしがみついているのではなく、それがあることで起きそうなことや、何らかの可能性にこだわっていることが多いです。
それを捨てると可能性の輪も閉じてしまうと恐れているのです。
たとえば、居間に誰も弾かないピアノがあって、明らかに場所をふさいでいるとします。
そのピアノは楽器としての機能は果たしていません。では、何をキープしたくて、そのピアノをいまだに持っているのでしょうか?
昔、子供が弾いたという楽しい思い出でしょうか?
仲のよい幸せな家族というイメージでしょうか?
世間並みの暮らしをしている人が住むリビングルームの体裁でしょうか?
いつか、孫が弾いて心を楽しませてくれるかもしれないという期待や希望でしょうか?
思いはこころの中にあるので、こうした感情はべつにピアノがなくても持つことができます。
参考⇒思い出の品を捨てるのが苦手な人は、こんなふうに考えてみては?
また、世間並みにこだわりすぎると、自分が本当にしたいことを追求しないまま日々を過ごしてしまうことになりかねません。
世間体を気にするから物もストレスも増える。気にしない方法教えます。
3.それがない生活を想像してみる
もしそれがなくなったらどんな生活になるか想像します。
それがない人生は耐え難いものなのか、あるいは、なくても大丈夫そうなのか、逆にないほうが、ずっと軽やかで自由なのか、できるだけ具体的に想像してください。
もし、ピアノを捨ててしまったら、何が起こるか?
ビジュアライゼーション(イメージをありありと思い浮かべること)をしたり、捨てたあとに、困りそうこと、だけどなんとか対処できそうなことを箇条書きします。
てきめんに困るときは、捨てないほうがいいですが、「ああ、もうなんかいらないんだよね」と思う物なら、困ることはあまり出てこないと思います。
私も昔、小さいグランドピアノを持っていて、1996年の春、カナダに来る時、そのまま置いてきました。
その後、当時、まだ子供だった姪が家に遊びに来た時、ときどきさわることもありましたが、大半の時間は、そのピアノは静かにそこにありました。
結局、5~6年たってから、母はピアノを処分し、いま、ピアノがあった部屋は母のアトリエ兼カラオケ練習スタジオになっています。
私のピアノの場合、それがない生活は、大きくてかさばる物のない快適な生活であり、「これ、どうしようかなあ」と思案することのない生活でした。
ついでに楽譜も処分できたし、よりメリットのある生活だったのです。
4.バックアッププランを考える
それがない生活を考えてみると、多少の不便がありそうだ、調整する必要が出てくると思うなら、バックアッププランを考えておくと、捨てやすくなります。
以前、製菓道具を捨てたいという相談メールに答えたことがあります⇒お菓子作りの道具を断捨離したきっかけとそのプロセス。
この方は、以前はよく作っていたが、いまはもうめったに使わない。しかし、1年に1回ぐらいは焼き菓子を作りたくなるから、まだ持っている、という話でした。
この場合、記事でも紹介しましたが、型がなくても作ることができるお菓子や、手製の型を使うお菓子のレシピを心づもりすることが、バックアッププランとなります。
アコースティックピアノを捨てると、弾けなくなる、と思うなら、場所を取らない電子ピアノを入手するのも代替案です。
ピアノを買わずにピアノを練習する方法(シンプルライフと趣味の関係)
母親にもらった着物には愛着がある(しかし着ていない)、子供が使っていたベビー服は離れがたいと思うなら、写真をとったり、何かにリメイクするのも、バックアッププランです。
布ものをばらしてパッチワークにすれば、思い出すきっかけは残るし、毎日身近で使うこともできます。
毎日、身近で使う。物にとっては、この状態がいちばんいいのではないでしょうか?
物を捨てるとさみしくなる、と感じる人も多いのですが、人がさみしいと思うのは、物がないからではなく、日々の暮らしがむなしかったり、人とのつながりを感じられなかったりするからです。
そうした寂しさは物では埋められません。
むしろ、物に執着していると、本当に大事なものをはぐくむことができなくなるかもしれません。
5.柔軟なライフスタイルを志向する
ふだんから、どんな状況にも柔軟に対応できる練習をしておくと、物が1つや2つなくたって、大丈夫な人になれます。
生活の中で、これがないとどうしてもだめ、こういうスケジュールじゃないと絶対だめ、というものがあるのは、よく言えば、こだわりやポリシーのある軸の定まった生活です。
しかし、悪く言えば、柔軟性にかける、杓子定規な生活です。
持たない暮らしを楽しむためには、できるだけ柔軟な人でいたほうがいいです。
柔軟な人になる方法
・こだわりすぎない
「どうしてもこれじゃないとだめ」と思ったら、「本当にそうなの? ほかに可能性はないの?」と自問してみます。
・新しいことをやってみる
いつもとはスケジュールを変えたり、ふだん食べないものを注文してみたり、口をきかない人に声をかけてみたり、いままでやったことのないことを、やってみます(ちょっとしたことでOK).
・決めつけない
これはこうに決まってる、これは使うのがあたりまえ、といった決めつけをしないようにします。
自分は一生同じ自分ではないし、生活環境も変わります。
柔軟性のある人になると、ピンチにも対応できるようになるので、「めったに使わない物だけど、これがないとだめ。あとで困ることが起こるから」と恐怖を感じることが減ります。
困ったことがあっても、柔軟に対応できるスキルは、たくさんの物を持つことよりずっと役立ちます。
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思いがたくさん詰まっているように思えて離れがたい物、手放しにくい物を処分するヒントを紹介しました。
この記事で書いたことは、物理的な物以外のものへの執着を断ち切ることにも使えます。
たとえば、仕事、ずっと追求しているゴール、人間関係、趣味など。
執着しすぎると、自分のためにならないことが多いし、思い煩うことも増えますから、適当なところで、手放したほうがいいです。