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「捨てたいのに捨てられない」。こういう人は、頑固なのかもしれません。捨てたほうが快適生活になれるのに、心のどこかで「やっぱりこれは捨てられない」と意地になっています。
思い込みをはずすには、頑固さを手放さなければなりません。今回は、「頑固さ」を捨てる方法を紹介します。
捨てることにいちいち反発する人
実家で、母親に断捨離を促していたとき、最初はいちいち反発されました。「これ、もういらないよね?」「いや、これは捨てちゃいかん、だって…このあとさまざまな言い訳が続く…。」
「やれやれ頑固だな」「なんて強情なんだ」と思ったものです。
この時、あることに気づきました。私たちは、自分1人で断捨離しているときも、捨てたい自分と、これまでのやり方にこだわる頑固な自分がせめぎあっているのです。
頑固さを手放して、もっと素直になれば、そんなにストレスなく物を捨てられるのではないでしょうか?
頑固な人の特徴
こんな人は頑固だと言えます。
自動的に否定的な返答をする
人から何かアドバイスされたとき、否定文や逆接の接続詞を使って答える傾向があります。
「この洋服、もう3年ぐらい着てないよね。もう、捨てたら?」
「だめよ。だって、これ高かったんだもん」。
「きょうは天気がいいし、ちょっとこのへんを片付けない?」
「でも、時間ないよ」。「無理よ、残業でくたくたなんだもん」。
物ごとがうまくいかない理由ばかり言う
誰かが何かを提案したとき、それがうまくいかない理由をとうとうとあげる傾向があります。
「今年の夏は、ディズニーランドに行かない?」
「無理だよ、今さらチケットとれないよ。有給とれそうにないよ。道はすごく渋滞すると思うし、ディズニーランドに行けば行ったで、どこでも並ばないといけないし。おみやげはバカみたいに高いし、みんな熱中症でバタバタ倒れちゃうよ」。
人の説得に強い怒りを覚える
人があなたに何かを説得しようとした時、それに同意できないと、かなり強い怒りやストレスを感じます。
「水切りカゴは捨てたほうが、台所が広く使えていいですよ」。
「え、そんなことないわよ。第一、洗った食器をどこに置けばいいのよ。スポンジワイプ?それってすごく高いじゃない。スポンジワイプなんかにのせても、そのへんがベタベタになるわよ。
とにかく、私は、水切りカゴを捨てるのには反対。人の台所のことにあちこち口出ししないでよ。いったい、あなた何様のつもり?いつも上から目線で指図するのやめてよ。もうあなたの顔なんて見たくもないわ」。
水切りカゴを断捨離する提案はこちら⇒水切りカゴは使わない、三角コーナーと洗い桶もなくても大丈夫
何か言われると表面的に意見を合わせる、だが、絶対それをしない
人に何かを言われたとき、一応同意はするものの、心の中では全く従うつもりがありません。最初から人の意見など聞き入れるつもりはないのです。
「バスタオルを断捨離すると、洗濯物が減って楽になるわよ」。
「そうね、そうかもね。私も捨てようかな」と言いつつ、本心ではバスタオルを捨てようとは夢にも思っていません。
バスタオルを捨てる提案はこちら⇒バスタオルを使わないシンプルライフ~バスタオルがないとこんな問題は一挙に解決
この他にも、誰も賛成していないのに、自分1人のやり方でつきすすむ人も頑固です。
頑固な人は、意志が強い、辛抱強い、初志貫徹する、とも言えます。そういう心の強さが、悪い面に作用している状態が、頑固な状態です。
断捨離を通じて、自分の生活を新しく変えようとする時、頑固さはしばしば大きな障害になります。
頑固さを手放す5つの方法
1.できるだけ客観的に公平に他人の意見を聞く努力をする
自分の意見を持つのはいいことですが、世の中にはいろいろな意見があります。
人の話を聞く時は、できるだけ広い心で、公平な態度で聞くようにするといいと思います。
他人は自分とは違うので意見が違うのはあたりまえ。その事実に、いちいち感情的に反発する必要はありません。
デール・カーネギーの「人を動かす(How to win friends & influence people)」という本を読むと、自分の常識は他人には通用しないことがよくわかります。
この本はこちらで紹介しています⇒1ヶ月文句を言わない挑戦中:1月の30日間チャレンジ
相手が何かを話しているときは、途中でさえぎらず、最後まで話を聞きましょう。そして、相手の話を理解するように努力してください。
頑固な人は、頭から受け付けることを拒否しています。
2.いつも自分が正しい、と思い込まない
頑固な人は、自分のやり方がベストだと思い込んでいます。
だから、人に何かを言われたとき、「それは違う」「間違っている」「この人、何を言ってるの?」という思いが脳内にぼんぼん出て来るでしょう。
ですが、自分が正しいとは限りません。というか、自分の考えが重要なのは、本人だけです。
あなたが、あなたの考えを尊重するように、他人は自分の考えを大事に思っています。
自分が自分の考えを支持するように、相手は相手の考えを支持しています。誰かの考えだけが、より重要であり、正しい、ということはありえません。
3.自分の間違いを認める勇気をもつ
頑固な人は、「失敗した」と思っても、その過ちを認めようとしません。これは不自然なことです。なぜなら、この世に過ちをおかさない人間なんていないのですから。
人は間違うようにできています。こちらの動画でもそう言ってます⇒私たちがお金に関して愚かな決断をしてしまう理由(TED)
そこで、間違いに気がついたら、素直に認めてください。間違いを認めることは、負けだ、と思っている人もいますが、そうではないと思います。
間違いを認めないと、間違えたまま突き進みざるを得なくなります。そんなことをしても、相手にとっても自分にとっても何の益もありません。
さらに、相手に間違いをしつこく指摘されると、それについて、いちいち弁明しなければなりません。
自分は間違っているとわかっていることを、「いや間違っていない、と弁明し続けなければならないのです。
これはかなり脳力、気力、体力を消耗します。
間違いはさっさと認めたほうが、間違いを修正することができるし、よけいなストレスや無駄な努力をする必要もなくなります。
4.さまざまな可能性に心を開く努力をする
人は自分の観念の中だけで生きています。
「できるわけない」「捨てられっこない」「これは大事なものに決まってる」「これは絶対捨てちゃいけない」「これは持っているべきものだ」「これはなくてはならないものだ」「これを持ってないなんて人間としてありえない」というのは、すべて自分の思い込みです。
頑固な人はこの思い込みを絶対視しています。
ですが、世の中は広いのです。さまざまな可能性に満ちています。何もしないうちから可能性の芽をつんでしまうのはもったいないでしょう。
誰かに何かを言われたとき、あるいは、自分で何かを捨てようとしたとき、感情的に反発してしまうなら、とりあえず、反発してください。
しかし、そこで終わらずに、そのあと、「とはいえ、そういうことも可能性としてはあるのではないかしら?」「もし、そういうことがこの世界で起きるためには、自分はどうしたらいいんだろう?」と考えてみてください。
5.頑固でいることによって得たいものについて考える
頑固な反応は、長期間に渡って強化されてきた考え方のクセです。
頑固な人は、無意識に頑固な反応をしてしまうのです。
まず、自分は自動的に頑固な反応をしてしまう、ということを認めてください。
そして、その頑固な反応によって、何を自分は守ろうとしているのか、何を目標としているのか、客観的に考えてください。
人に自分が正しいことを証明したいのでしょうか?自分が誰よりも優れているとわからせたいのでしょうか?やり方を変えず、安定した人生を送りたいのでしょうか?
頑固でいることによって、自分が求めているものを明らかしてください。その後、はたして、それは今の自分が本当に求めていることなのか、考えてください。
自分の正しさを証明することよりも、断捨離をして汚部屋から脱却し、ダニやほこりのないきれいな部屋に住むことのほうが大事だ、とわかるかもしれません。
これまで頑固な反応をして、何を得て、何を失ってきたのか、振り返ってみるのも有効だと思います。
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頑固な人は、せっかく断捨離本や片付け本を読んでも、「こんなの無理に決まってる」と、バリヤで自分の心を覆ってしまいます。
本に有益なことが書いてあっても、何も心の中に入ってこないのです。それでは、何冊、本を読んでも現状は変わりません。
自動的にしてしまう反応に気づいて、少しでも、歩み寄る練習をすると、まわりの人とうまくいくし、新しい考えを柔軟に取り入れることができるようになると思います。