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全然着ていない服が、ずっとたんすの肥やしになっている、クローゼットにぶらさがっている。
なぜそうなってしまうのか?
服を捨てない理由を考察しています。今回は、
理由14:とーってもかわいいから見ているだけで満足なの
こんな服を捨ててみましょう。
まず、この理由を教えてくれた、レレレれこさんのメールの抜粋を紹介します。
だってすごくかわいいんだもん
“すんごくデザインや風合いが可愛くて見てるだけで満足感が得られるから”ですかね。
もう服じゃなく雑貨扱いですわ。あとジーンズが捨てられません。
ジーンズの生地好きなんですよ・・・。インディゴ。もう入らないジーパンどうしても‥。。もう少し待ってください。。。
レレレれこさん、こんにちは。メールありがとうございます。
どれもかわいくて、お気に入りだから捨てられないという人、ほかにもいらっしゃいます。
この方もそうです⇒全部かわいくて、全部お気に入り、だから捨てられない。こんなとき、どう減らせばいいか?
私も、かわいいものやきれいなものは好きです。
ハローキティやスヌーピー、ムーミンなんかはいまでも好きですよ。
ただ、そうしたキャラクターがついているグッズを所有する必要は感じません。
ムーミンは、この記事の画像に使っていますが、コミックスを持っているので⇒昔の漫画を捨てたほうがいいのか? 迷ったときの決め方。
眺めたかったら、この本を見ればいいし、ネットで、アニメを見ることもできます。
キティは塗り絵本をもっているし⇒質問とその回答特集(親にもらった物の処分方法、英語の勉強法、塗り絵)。
スヌーピーは、インスタグラムで、Snoopygramsというアカウントをフォローしているから、見たいな、と思えば見ることができます。
しかし、実際は、こうした本やインスタグラムを毎日のように見るわけではありません。
というのも、好きなもののイメージは、すでに私の頭の中にしっかり刻み込まれているため、思い出したいときに思い出すだけで満足なのです。
このような境地に至ってしまえば、かわいい服だろうが、ジーンズだろうが、使わないのであれば、どんどん手放すことができます。
以下のことをしてみるのはどうでしょうか?
好きなポイントを考え、それだけを残す
どれもかわいいから捨てられない、と思うとき、それぞれの服のどこがかわいいのか、好きなポイントについて、具体的に考えてください。
好きなポイントだけ、さっとイメージできれば、もう本体はいりません。
好きなポイントを写真にとってもいいし、絵に描いてもいいでしょう。
色合わせが絶妙だと思うなら、配色のコンビネーションを色鉛筆かなんかで描いておけばいいし、色合わせを記録できるアプリもあると思います。
風合いが素敵だ、と思うなら、その素敵なポイントを文章にしたり、人に伝えてください。
これは、思い出の品を手放すときにも使える方法です。
「楽しかったなあ」「いい思い出だった」「幸せだった」「素敵だわ」「かわいいなあ」という気持ちは、全部自分の中にあります。
脳内で、神経回路がつながって、楽しい気分にしてくれる神経物質が出れば、満足感を感じられるのです。
現実とイメージの区別はない
よく、脳は、現実とイメージの区別がつかないと言われます。
レモンや梅干しを実際に食べなくても、想像しただけで、すっぱい気分になって、唾液が出ます。
ちゃんとレモンを食べるかどうかは関係なく、レモンを見ただけで、昔食べたときの酸っぱさがよみがえり、身体的反応が起きるのです。
レモンを食べことがなくても、その人に「レモンってすっごく酸っぱいらしい」という強い思い込みがあれば、唾液がでると思います。
私は子供のときから爬虫理が苦手で、とくにヘビが嫌いです。
子供のとき、動物の図鑑を見ていて、うっかりヘビのページを開いたら、「わ~~っ!」と心の中で叫んで、バタンと本を閉じていました。
大人になるにつれて、ヘビの絵を見たからといって、まきつかれるわけではないし、かまれるわけもないと理解したので、今は、ここまで強烈な反応はしません。
それでも、ヘビはあまり見たくありません。先日、ヘビを使ってマッサージしている映像をニュースで見て、一応見てはいたけれど、「え~~、やだ~~っ」という顔をしていたはずです。
ヘビが小さくなったようなミミズも苦手で、爬虫類が全然平気らしい娘が、幼いとき、「ママ、見て、ミミズがいる」といって、平気で手でつかみ、私に差し出したときも、「ちょっと勘弁してよ」と顔をそむけていました。
ですが、私はヘビをさわったこともないし、リアルのヘビをしげしげ見たこともないのです(見たくないから、見ない)。ただ、「ヘビは嫌いだ、気持ち悪い、怖い」という強い思い込みがあるだけです。
イメージが断捨離の邪魔をする
脳が現実とイメージを区別できない現象は、断捨離するときにも起きます。
全然着ていない服がたくさんあり、持っていたって、今後、それが活躍することなんて、99.9999999パーセントなくても、みな、「捨てると、あとで必要になる」「捨てるのは心が痛む」「捨てるなんて、お金をどぶに捨てるみたいだ」と言います。
実際には、そんなことは起きていないのに、起きるかもしれない予感がするだけで、手が止まって、捨てない選択をするのです。
繰り返しますが、捨てたあとの不都合は、まだ何も起きていないし、客観的に考えると、その不都合が起きる可能性もさして高くなく、もし起きたとしても、解決する方法は、いくらでもあります。
それなのに、「捨てると、あとでいるかもしれないから」と言って、不用品を捨てず、汚部屋の中で寝起きする、暮らしにくい生活や、ほこりがいっぱいで、アレルギーが出る生活を続行してしまうのです。
このように、人間の想像力はとてもパワフルなので、古い服やジーンズを持っていなくても、いくらでも満足感や、喜び、わくわくした気分を得られます。
想像力のパワーについては下記の記事をお読みください。
天国のバナナ、人類の最大の強みとは?:ユヴァル・ノア・ハラリ(TED)
自己認識を変える方法。「私は片付けられない人」というセルフイメージが汚部屋を作る。
イメージトレーニングを利用して断捨離に成功する方法(汚部屋改善)
とことん着てみる
かわいくて、素敵でお気に入りだけど、ずっと着ていない、さわりごこちがいいけれど、ジーンズとしてはもはや活用できない。
そうした衣類が手元になくても、ハッピーな気分になれるようにするために、一度は、とことん使ってみることをおすすめします。
ただ眺めているだけでなく、着てください。
サイズが小さくなって、もはや、はいらないけど、さわり続けたいジーンズは、タオル代わりに毎日使ってください。
使えば使うほど、その品物とともに過ごした体験が増え、その体験は1つひとつ、脳内に刻み込まれます。
私はキティ、スヌーピー、ムーミンとも、かなり長いつきあいです。
70年代キティと呼ばれる、黄色いシャツの上に青いサロペットを着用して、横向きに座っているキティがデビューした様子をリアルタイムで見ています。
最初は、変な猫だな、全然かわいくないな、と思っていました。ですが、クラスメートがキティの下敷きやら何やらを使っていたので、毎日見ているうちに、かわいいかも、と思うようになりました。
スヌーピーの漫画は小学校の高学年のときから読んでいたし、70年代に出版されていた、『月刊SNOOPY』という雑誌も何冊か買いました。
中学生のとき、『スヌーピーの大冒険』(Snoopy, Come Home!)という映画が公開されたので、友人と見に行きました。
このとき、雑誌についていた割引券を持参したら、窓口で、「それは、東京と大阪しか使えません」と言われたのを今でも覚えているし、この映画の劇中歌である、Snoopy, Snoopy, come home という歌の最初のほうは、今でも歌えます。
ムーミンは、昭和ムーミンはもちろん、平成ムーミンも、だいたい見ているし、本も読んだし、いまは、2019年に、フィンランドとイギリスが共同制作したアニメ、のMoominvalley のフランス語の吹き替え版を時々見ています。
昔見たアニメや本の内容は忘れていても、何度もそのキャラクターのコンテンツを消費するたびに、私の脳は、「ああ、これは大事なものなんだな。だってこんなに何度も、繰り返し同じ刺激が届くんだもんね」と理解しているはずです。
私の中では、こうしたキャラクターのイメージは、とてもよいものとして認識され、自分で、そのへんの紙切れに、Snoopyと書くだけで、ほわほわ~とあたたかいポジティブなイメージがわいてくるのです。
本当に好きな服なら、このぐらいになるまでとことん付き合うべきではないでしょうか?
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☆このシリーズを最初から読む方はこちらへどうぞ⇒着ていない服を捨てたい。でも、捨てるのはむずかしい。そんなときはこう考えてみる(その1)
これまで記事にした理由は
1.捨てるメリットがピンとこない
2.捨てるのは面倒
3.もったいない
4.心が痛む
5.持っていなければならないという義務感あり
6.ギフトだから
7.収納する場所があるから
8.どれを捨てたらいいのかわからない
9.思い出があるから
10.ウエス用に取っておく
11.捨ててもいいのかどうかわからない
12.罪悪感を感じるから
13.娘が着るかもしれないから
これ以外の理由がありましたら、メールで教えてください。
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いくらかわいくても、素敵でも、着ていない服を大量に所有するのは現実的ではありません。
何度も書いていますが、場所を取られるし、管理の手間が発生するし、何より、所有物が多いと、使いたいものを使いたいタイミングで、さっと取り出すことが困難になります。
かわいくて、満足感を与えてくれるものが、必要な物にアクセスする障害になってしまうのです。
物が多すぎて、部屋がごちゃごちゃしているとストレスだし、必要なものをさっと取り出せないのもストレスです。
使わないものを全部とっぱらうと、かなり生活が楽になるし、気持ちもスッキリするので、もはや、「見るだけで満足感を与えてくれる服」をひっぱりだして見る必要なんてなくなります。
ジーンズをさわらなくても、大丈夫になるでしょう。