ノートを広げている人

ミニマルな日常

この3つをやれば、汚部屋は必ずきれいに片付く~全体像を把握して進むすすめ。

汚部屋からきれいな部屋に至るルートと、その途中にあるどうしても攻略しなければならない3つのポイントを紹介します。

汚部屋脱出が去年の目標だったのに、散らかった部屋のまま除夜の鐘を聞いてしまった、とか、ちょこちょこいらない物を捨てているけど、いっこうに部屋がきれいにならない。

こんなふうに、思うとしたら、汚部屋がきれいになっていく全体像をイメージできていないのかもしれません。

最初に、こうすればこうなって、そしてこうなるのだ、という全体像(きれいな部屋を獲得する道筋)を把握してしまえば、いま、自分がどの地点にいるのかわかるし、月々、現在地点を確認して進めば、横道にそれることもありません。

汚部屋脱出は難しくありません。以下に書く、3つの関所をおさえるだけです。



1.これまでのサイクルをこわす

自分の部屋が汚部屋になってしまって、今もだらだら続けているサイクル(生活習慣)をこわします。

部屋の面積や、収納能力を越えた分の大量の物を部屋に招き入れてしまえば、誰でも汚部屋になります。

「もう汚部屋は卒業しよう」と思ったら、まっさきにやるべきことは、

部屋に物を入れないこと

これに尽きます。

自分で買った物であろうと、もらった物だろうと、勝手にポストに入っていた物であろうと、いらない物、よけいな物はいっさい部屋(家)に入れないように。

この習慣を確立できない限り、どんなに断捨離にはげんでも、またすぐに汚部屋になります。





自分でコントロールできる

買い物はもちろん、もらい物も、ポストに入る物の侵入も自分で止めることができます。

必要な物だけを買い、いらない物は断り、勝手にポストに物が入らないように、「おことわり」のシールをポストに貼り、メーカーに電話してカタログを止めればいいのです。

先日、エコバッグの話を書きましたが⇒余分は捨てる:クローゼットと玄関編(2/3)

日本は、内需を増やさないと経済がまわらないため、買い物を促すきっかけや刺激(インセンティブ)が多いですよね?

このような刺激に対して、これまで通りの反応をしていたら、ずっと汚部屋です。

なぜ、汚部屋になったのか、その理由を、「自分の買い物の仕方」、「もらい物やポストに勝手に入っている物への対応方法」という観点から分析してください。

必ずや、問題点や改善点が見つかります。

「ここがまずかった」と気づくことがあったら、もう同じことは繰り返さないでください。

物を不用意に買わない方法はたくさん記事に書いています。わりと最近書いた記事⇒不用品を買わない生活をするために、やってみるといい3つのこと。

ほかにも、豊富にあるので、買い物の誘惑に負けそうになったら読み直してください⇒買わない習慣を身につける方法を書いた記事のまとめ

買い物習慣や、簡単に物をもらってしまうクセを直すのは、時間がかかります。しかし、これまでのサイクルをこわさない限り、部屋はいつまでたってもきれいになりません。たとえ、苦痛を強いられ、多大な努力を要するとしても。

物を家に入れないことは、どうしても越えなければならない山です。楽しみながら、タックルしてください。

2.不用品を確実に捨てる

物の侵入を止めつつ、すでに部屋に入ってしまった物を少しずつ外に出します。

具体的には、ゴミ袋に入れて、収集場所に持っていったり、どこかに寄付したり、誰かに売ったり、あげたりして、とにかく外に出します。

これも、苦手な人がたくさんいます。

そういう人たちは、なんとか捨てずに、できるだけたくさんの物をキープしたまま、部屋をきれいにしたいとあがきます。

収納力のある家具を買ったり、外に収納スペースを借りたり、せまい場所に物をたくさん押し込む技術を学んだり、週末になるたびに、あーでもない、こーでもないと物を移動させたりして。

もういい加減、むだなあがきはやめましょう。

余計な物を捨てない限り、部屋はきれいになりません。

考えても見てください。もし、本当に、収納家具を買い、収納技術を向上させることが有効ならば、あなたの部屋は、とうの昔に、汚部屋でなくなっているはずです。

この方法では、汚部屋という問題を解決できないのです。

捨てるしかない。

物を捨てると、これまで築き上げたものがなくなってしまう、自分がなくなってしまう、という不安を感じる人が多いけれど、なくなりません。大丈夫です。

これまで自分が守ってきた生活が、足元からガラガラくずれると思うかもしれませんが、くずれません。

そんな気がするだけです。

まだ捨てていない前から、起きる可能性が限りなく低いことが起こることを恐れて、「自分がなくなりそう」とおびえているだけです。

この点についてはきのうも書きました⇒すごくかわいいから見ているだけで満足:着ない服を捨てない理由とそれを克服して捨てる方法(その13)

たんすやクローゼットに入っているコートやセーターを捨てたって、たんすそのものを捨てたって、家そのものを捨てて海外に脱出したって、自分はしっかり残っています。

物を捨てても、自我はなくならず、「あまり物がない部屋」という新たな現実が目の前で展開するだけです。

フライレディは、「ガラクタをきれいに片付けることはできない(You can’t organize clutter)」と言っています。

フライレディとは?⇒片付けられない女に必要なのは、掃除道具ではなく生活習慣を変えること

去年、時間とエネルギーをそれなりに注いで、不用品を捨てたのに、部屋がスッキリしないとしたら、まだまだガラクタがあるからです。

四の五の言わずに捨てましょう。

不用品を捨てることも、1番に書いた物の侵入を止めるのと同様に、決して、飛ばすことができないステップです。

3.残った物を整理する

1番と2番がしっかりできれば、もう汚部屋でなくなっているでしょう。

部屋には、日々使う物や、大事な物だけがあるはずです。

あとは、それらの物を、使いやすいように、仲間同士を集めて、適当なスペースにしまうだけ。

使い終わったら、その都度戻すことを心がければ、きれいな部屋を保つことができます。

「部屋を片付けたい」と思っているのに、うまくいかないのは、1番と2番をすっとばして、いきなり3番をやろうとするからです。

さて、最後の段階で、陥りやすいわなは、「もっときれいにしよう」「もっと使いやすい収納をしよう」と、新たに収納家具や、収納グッズを買ってしまうことです。

必要な物しか家になかったら、もう充分使いやすいはずです。

ところが、人間は欲張りなので、「もっと快適な部屋にしたい」と思って、動線や収納法の研究や、新しく発売された収納雑貨の獲得に意識を向けます。

あなたが、収納のプロで、人に収納法を教え、収納本を書いて、生活費を得ているのなら、そういうことをするのもわかります。

しかし、そうでなかったら、もう収納について、エネルギーを注ぐのはやめて、これまで、汚部屋の管理のために無駄に使っていたリソースを、自分がやりたいことに向けてください。

コツ1:小さく片付けていく

これで全体像を把握できたと思います。

そこまで大げさなものではありません。

読んでみれば、どれもあたりまえのことばかりで、「そんなこと、もう知っているわ」という人も多いでしょう。

しかし、「知っている」と、「実践している」は、全然違います。

どんなにすばらしく、有用な知識を持っていても、実行に移さなかったら、宝の持ち腐れであり、それこそ、たんすの肥やしです。

物を入れない、不用品を捨てる、ということを、毎日心がけ、実践しないと、部屋はきれいになりません。

もし、今、超のつく汚部屋で、それこそ足の踏み場がなく、居間からキッチンに行くのに、物の海に足がずぼずぼとはまりこんでしまうという状態でも大丈夫です。

やることは同じです。

一気に片付けようとすると、怖気づいて、スタートできないから、小さなパートから少しずつ片付けましょう。

ダイニングテーブルの上だけ、引き出し1つ、食器棚一段、部屋の片隅に落ちているレジ袋(買ったものやゴミがそのまま入っている)1つ、部屋のコーナーにある雑誌の山1つなど。

夕方仕事で疲れて戻ったあと、片付けるのがしんどかったら、朝、仕事に行く前に、小さな場所を片付けるといいでしょう。

汚部屋すぎて、どこから始めていいかわからない人に伝える片付けの始め方。

コツ2:進捗状況を振り返る

1ヶ月に一度ぐらい、どの程度片付いたか、進捗状況を調べてください。

このとき、たっぷりあるマインドで、現実を見ることをおすすめします。

たっぷりあるマインドとは?⇒なぜ私ばかりが(怒)、と思う人は『足りないマインド』を『たっぷりあるマインド』に変えればよい。

「全然、進んでないじゃん」ではなく、「あ、ここも、あそこもスッキリしてきてる」と思ってください。

たっぷりあるマインドは、物事を歪曲して、無理にポジティブに見るマインドセットではありません。できているところに光を当てるものの見方で、それは自分に嘘をつくことではないのです。

コインに表と裏があるように、どんなことも、できたこと、できなかったこと、よかったこと、悪かったこと、足りていること、不足しているところと、2つの面があります。

足りないマインドに傾きがちな人は、振り返りをするノート(というものを作ったほうがいい。ふだん使っているスケジュール帳や日記、家計簿でも可)に、コインの絵でも描いて、表と裏に矢印をひっぱって、両面があることを思い出させる絵を描いておくといいでしょう。

片付けが進まなくても、自分を責める必要はありません。「また今日から捨てればいいんだ」と思ってください。

振り返りをするときは、捨て状況だけでなく、1番の、物を家に入れないことができているかどうかも、チェックします。

1ヶ月に1回でもやっておけば、ずるずると物を買い続ける失敗をしなくてすみます。

*****

今回は、汚部屋をきれいにする道すじを紹介しました。

今は外出を制限されていて、家にいる時間が増えているし、自由に買い物できないから、汚部屋を片付けるチャンスです。

食料など、生活に必要なものは流通を確保されていますが、ぜいたく品や、趣味グッズは、値段があがっているのではないでしょうか?

先日、私がちらっと欲しいと思った色鉛筆の生産国はヨーロッパなので、今は買い時じゃないと思っています。

実際、これまでフルセットが72色の色鉛筆を作っていた、あるメーカーが、144色セットを作り、アメリカでも去年の春にリリースする予定だったけど、新型コロナウイルスの問題が発生したので、リリースするのをやめた、という話を聞きました。

買い物はいつでもできるから、今年は部屋を整えることに注力したほうがいいと思います。





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