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読者のツムギさん(大学生)から、気持ちを書き出して衝動買いをせずにすんだ体験が寄せられました。
「ずっと欲しかったヴィンテージドールを見つけたけれど、今の経済状況では買えない…」
そんな葛藤を抱えた彼女は、モーニングページを書いてみたそうです。すると思考が整理され、「今は買わない」という決断に至りました。
モーニングページは、思いついたままどんどん書き出すワークですが、今回のケースでは、ブレインダンプのように気持ちを整理するツールとして役立ったようです。
このお便りを紹介し、感情を書き出して無駄遣いを防止するコツをお伝えします。
ツムギさんのようにモーニングページを活用するのも一つの方法ですが、書き出し方に決まりはありません。
「欲しい!」という気持ちに振り回されがちな人は、お好きな方法で書いてください。
まず、お便りの概要を紹介しますね。
ヴィンテージドールが欲しくなったけれど…
ツムギさんは、学費の引き落としが終わったばかりで、お金がほとんどない状態でした。
創作活動に必要なパーツを少しずつ買い足していたものの、予算内での慎重な買い物を心がけていたそうです。
そんな中、ある日eBayで、ずっと探していたヴィンテージドール「スージーサッドアイズ」を見つけました。
「何年も前から欲しかったけれど、これまで見たのは高額なものやコピー品ばかり。でも、今回は送料込みで5000円。しかも、3日以内に買えば割引までついている…!」
突然訪れた絶好のチャンスに、ツムギさんは一気に気持ちが高まりました。
「こんな価格では二度と手に入らないかもしれない。今買わなきゃ絶対に後悔する…!」
一方で、すぐに気づきます。
「でも、お金がない。あと3000円くらいしかないのに、どうやって買うの?」
頭をめぐらし、「イベントの出店料とお釣り用のお金なら使えるかも…」と考えました。しかし、そのお金を使うと、イベントで販売することができません。
「それをしてしまったら本物のクズだ…!」
どうにかお金を用意できないかと考えた末、彼女は母親に借金を頼むことにしました。
でも、仕事中の母親に電話をすると、すぐにこう言われてしまいました。
「いいけど、お母さんもお金ないんだよ。」
その瞬間、ツムギさんはハッとしました。
「私は何をやっているんだろう?」
そこで、冷静になるためにモーニングページを書いてみることにしたのです。
ネガティブ思考改善にモーニングページがいい~今月の30日間チャレンジ
気持ちを書き出してみたら見えてきたこと
ツムギさんがモーニングページに書いたのは、自分の本音でした。
・なぜこんなにこのドールが欲しいのか?
→ ヴィンテージドールの魅力に惹かれている。でも、それだけ?
・5000円すら用意できないなら、今買うべきではないのでは?
→ 生活費がギリギリの状態で、これを買うのは無理がある。
・他のドールでは代用できないのか?
→ 確かに、スージーサッドアイズは特別。でも、ブライスなどの手持ちのドールでも表現できるのでは?
・SNSで注目されたいという気持ちが影響していないか?(ツムギさんはインスタグラムで発信しています)
→ 「これを持っている自分」「これを使って作品を作る自分」に価値を感じている気がする。
・足りないマインドに引っ張られていないか?
→ 「この機会を逃したら二度と手に入らない」「持っていないとダメ」という焦りは、単なる思い込みでは?
こうして気持ちを整理した結果、ツムギさんは「今ではない」と判断し、買うのをやめることにしました。
ふだん、モーニングページを書いていないそうですが、今回、気持ちを書き出すことで冷静になれたそうです。
「一旦立ち止まる時間を持つことで、本当に必要なものかどうかを見極められました。」
足りないマインドとは?⇒足りないマインドを手放す:本気で服の買いすぎをやめたいあなたがすべきこと(その4)
ツムギさんへの返信
ツムギさん、お便りありがとうございます。
お元気そうで何よりです。
お便りを拝見してすぐに思ったのは、「5000円なら、土日のどちらかでアルバイトをすればすぐにできるのではないか?」という疑問です。
もしくは、ポケモンカードのようなコレクターズアイテムがほかにあるのなら、そういうものを売ってお金を作ることができるかもしれません。
*こちらの記事でツムギさんがポケモンカードを売った体験を紹介しています⇒不用品を売った後で高値に! 後悔を乗り越えるヒント
あるいは、友人に借金するという方法もあります。
大学生なら、5000円はそこまで大きなお金ではないでしょう。
ただ、アルバイトや借金という選択肢がなかったからこそ、悩んでいたのでしょうね。
これからは、突然、お金が入り用になったときのために、「緊急用のお金」を意識して貯金しておくといいでしょう。
さて、今回モーニングページを書くことで気持ちを整理できてよかったです。ツムギさんの体験をもとに、紙に書き出して衝動買いを防ぐステップを考えてみました。
今後の参考にしてください。
買い物の衝動をおさえる3つのステップ
ツムギさんのように、「今、買わないと後悔する!」と思うことはあるかもしれません。
ただ、買ってしまったら、それはそれで後々、後悔する可能性もあります。
買いたい衝動が湧いたら、次の方法をお試しください。この3つをやってから買っても遅くはありません。
1.3分間書き出す
何かを買いたくなったら、スマホを置いて紙とペンを用意しましょう。
「なぜ欲しいのか?」をできるだけ具体的に書いてください。
たとえば、
- この服を着たらオシャレに見えそう
- 今逃したらもう手に入らないかもしれない
- SNSで持っている人を見て、うらやましくなった
このように書くだけで冷静になれます。
できればスマホやPCではなく、紙に書いたほうがいいでしょう。
スマホやタブレットで書こうとすると、そのままネットで情報を見てしまい、「やっぱり買おう!」と買い物にGoサインを出してしまう可能性があります。
2.3つの質問で冷静に気持ちを整理する
気持ちを書き出したら、以下の質問を自分にしてください。
1.)今、本当に必要か?
「今すぐ買わないと困る?」と自問すると、一時的な感情なのか、本当に必要なものなのかを見極めることができます。
たいていの場合、今すぐ買わないと困るものについては、迷うことなく買っているので、買うのを迷っているとしたら、それはウォンツです。
ニーズ(必要なもの)とウォンツ(欲しいもの)に敏感になる:知らないうちにお金が貯まる行動案(その6)
2.)これは私の人生を良くするものか?
それを買ったら、今の生活や自分自身にプラスの影響あるかどうか考えてみましょう。
そのために、ふだんからどんな状況になったら、自分の生活がよくなるか考えておくといいです。
3.)このお金を別のことに使うなら?
お金を人形に変えず、手元に残せば、いろいろなサービスやグッズを買うことに使えます。
別のことに使うとしたら何に使いたいか考えてみると、使う優先順位がはっきりするでしょう。
・5000円のドールを買うか迷っている場合
この5000円で、美味しいご飯を食べたり、趣味のイベントに参加したりできるのでは?
・2万円のバッグを買うか迷っている場合
この2万円を貯金しておけば、将来もっと良いものや私が本当に欲しいものを買えるのでは?
このように、他の選択肢を考えると、新しい可能性にわくわくするかもしれません。
3.買った後の未来を想像する
最後に、未来の自分の視点で考えてみましょう。
あなたは、来年の今頃、そのアイテムを使っているでしょうか?
それとも、使わず、押入れにしまっているでしょうか?
衝動買いは文字通り、そのときだけ衝動を感じて欲しいからする買い物です。
時間が経てば気持ちも変わるので、長期的視点で今回の買い物について考えてみましょう。
未来の自分がちゃんと使っているとイメージできるなら、中古品を探したり、レンタルしたりと、買い物はするものの、お財布にダメージの少ない方法を探すといいでしょう。
■関連記事もどうぞ⇒頭の中のガラクタを断捨離するブレインダンプのやり方
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読者のお便りをもとに、気持ちを書き出して、無駄遣いを防止するコツを紹介しました。
紙に書き出すことは、衝動買い防止以外にもいろいろなメリットがあります。書いたことがない人はぜひ、生活に「書くこと」を取り入れてください。
紙に書くのが億劫ならスマホでメモしてもいいですよ。
手軽な方法を用いて、気持ちを振り返る習慣をつけましょう。
最近、買おうかどうか迷っているものがありますか?
迷っているなら書き出すことを試してください。
その結果、何か変化があったら、ぜひお便りで教えてくださいね。