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別に必要でもないのに、なんとなく買ってしまう。この「なんとなく買い(なんとなくがい)」をやめる思考を身につける方法を3つお伝えします。
物が増えるのも、貧乏なのも「なんとなく買い」のせい
私が余計な物を増やした根本的な原因は、「なんとなく物を買っていたこと」です。
特に必要でもないのになんとなく習慣で買っていたのです。
ときには稼いだ分すべてをどうでもいい物に消費していました。
その結果、部屋の中に物があふれ、貯金はできず、あとで断捨離に苦労したのです。
今は、「なんとなく買い」の病はほぼ完治しました。
「なんとなく買い」さえやめれば、部屋は劇的にきれいになるし、お金もたまります。
私は以下の3つをやりました。
1.価値観の洗い出し
自分の人生において、いったい何が大事なのか考えてみると、流されて買うことがなくなります。
そんなめんどくさいこと考えたくないかもしれませんが、無駄な買物をやめたい人は、だまされたと思って、考えてみてください。
何が大事なのかよくわからないときは、これまでの人生で、嬉しかった時、幸せだった時、満足した時を思い出すといいです。
なぜ幸せだったのか、なぜ嬉しかったのか、その理由に思いをはせてください。
たとえば、子供が生まれたとき、すごく幸せを感じたのなら、その幸せの理由を自分に問いかけてみるのです。
私は娘が生まれたとき、自分の気持ちを分かちあえる人ができてうれしい、と思いました。
ということは、私にとって大事なことの一つは、誰かに自分の気持ちを分かちあうことです。
「幸せな時なんてなかった」というなら、悲しかったこと、つらかったこと、不幸だった瞬間を思い出してください。
なぜ悲しかったのか考えてみれば、その逆が自分にとっては大事なことで、理想の状況です。
娘がまだ小さかったころ、私と夫が口論をしていたら、目をつぶって、耳を両手でしっかり押さえていたことがあります。両親がケンカしているのは、見たくもないし、聞きたくもないのです。
娘にとって大事なのは、仲のよい両親、あるいは家族、ということになります。
人は、自分の大事にしていることや、価値観に沿った行動をすると、満足感を感じたり、うれしいものです。逆に、自分が信じていることと、逆のことをすると、嫌な気分になります。
何が大事なのかは人によって違います。
ふだんこういうことを考えたことがないと、最初はうまく考えられないでしょう。自分の気持ちを見つめることもスキルの一つです。
最初は何も出てこないと思いますが、あきらめずに、自分が人生に求めているものを探してみてください。
いったん自分の求めているものがわかれば、どんな形であれ、それを追求すればいいのです。
自分にとって、本当に大事なものが、「ただなんとなく、どうでもいいものを買って、給料を使い果たし、部屋を散らかすことだ」という人はいません。
そんなことに時間やお金を使うより、自分のやりたいこや本当にほしいものにリソースを使おうという気になります。
自分が大事にしたいものを見つけるために、ミニマリストになることもおすすめです。
大事なものだけ残す意図を持って、必要のない物を削ぎ落としていくと、当然のことながら、大事なものだけが残ります。
先日紹介した、アメリカのミニマリストのジョシュアも、物を減らす過程で、
●自分の人生にとって本当に大事なことはいったい何?
●自分はどんな人間になりたいのか?
●自分が望む成功とは?
こんなことを考えたと言っていました。
彼の話を聞きたい方はこちらから⇒捨てる生活が夢を叶える。ミニマリストに学ぶ手放す技術(TED)
こうした質問に正解はありません。
考えることに意義があります。
別に他人に自分の価値観を説明する必要はありません。遠回りに思えるかもしれませんが、自分ひとりの時間を見つけて、ちょっと考えてください。
価値観の洗い出しは私には大変効果がありました。
2.自分が買物する理由を掘り下げる
なんとなく買物をしているときでも、人はそれなりに動機があります。理由があって買物をしているのです。その理由を見つけて、ほかのことで解決できないか考えてください。
「それが必要だから」買うわけではないのです。
なんとなく買ってしまうよくある原因を3つあげます。
1.他人と円滑に暮らしたいから
買物の動機で一番強いのは、たぶん他の人との関係にかかわることです。
友だちと同じものを持ちたい、隣の人と同じものを持ちたい、誰よりも早く手に入れたい、これを持っていると人気者になれる、仲間に受け入れられる、そんな理由です。
もし人間が社会的な動物ではなく、他人のやることにいちいち影響を受けず、1人で勝手に生きる生命体なら、こんなにいらない物を買うことはないでしょう。
私たちは、ほとんどの場合、自分が必要だから買うのではなく、他人に受け入れてもらうために物を買うのです。
洋服の買物なんて、その最たるものです。
みんなと仲良く暮らすのは大切なことですが、物がなくたって仲良くできます。
「まさかの時の友こそ真の友」ということわざがあります。
自分が窮地に陥ったときに、手を差し伸べてくれる人が本当の友だちである、という意味です。物をたくさん持っているときの友だちは真の友ではありません。
人と人とのつながりで大事なのは、心なのです。
このようなことがわかれば、物で武装したり、見栄を張ることが減るでしょう。
「人に嫌われはしないかとても心配だ」という人は、セルフエスティームがさがっている可能性があります。
セルフエスティームをあげるのも買物抑止に効果があります⇒セルフエスティームを高めて自信を取り戻す10の方法
2.暇だから、退屈だから
「退屈だから」なんとなく買物する人もたくさんいます。手持ち無沙汰だしつまらないから、買物でもして気を晴らそう、というわけです。
昔の私もそうでした、
暇すぎて買物をしてしまう人は、買物に代わる趣味を始めるといいでしょう。お金がかからない趣味をこちらで紹介しています⇒ほぼ無料で楽しめる趣味5選。お金の代わりに時間を使う 5つとも味わい深い趣味です。
3.ストレス解消
仕事が大変でストレスがいっぱい。買物をすると気分がすっきりする、という理由からショッピングが止まらない人がいます。
自分が稼いだお金で何かを買うことは、自分のパワーを行使することなので、気持ちがいいのです。
こんなに働いているんだから、ボーナス出たし、自分へのご褒美を買うべきだわ、と思います。
こういう人には、「働く時間を減らし、ストレスも減らし、給料は減るけど、その分少ないもので暮らす」という道もあることをお伝えしたいです。
ストレスが多い人は、こんな方法でストレスの元を減らしてください⇒買い物はやめられる。お金を使わないシンプルなストレス解消法
自分が買物する理由がわからないときは、買物したあと、どんな気持ちになっているのか、何をしているのか、買物直後の感情や行動を思い出してみるとヒントが得られます。
3.その買物がもたらす結果を考える
買物をする前に、その買物が引き起こす結果を考える癖をつけると、なんとなく買いが減ります。
なんとなく買ってしまう物に、高価な物は少ないです。なんとなく車を買ってしまった、とか、なんとなく別荘を1件買ってしまった、という人はあまりいません。
ほとんどが安物です。
多くの人は、プチプラのTシャツやパンツなどのファストファッションや、100均で売っている便利雑貨やかわいい雑貨をふらふらと買うのではないでしょうか?
なぜすぐにゴミになりそうなものを人は買ってしまうのか?
安いからです。安いものを買うのは美徳だと思っているのです。
安物が売れる理由はもう1つあり、メーカーがうまくマーケティングしているからです。
以前、ファッションの流行は作られる話を記事に書きました⇒本当におしゃれな人の5つの特徴。おしゃれを知って、着ない服を断捨離する。 「1.わざわざ「おしゃれ」に見える服を着ない」のところです。
シーズン前に、「今はこれが流行り」とメーカーが決めて、大々的な広告を打ちます。
最近メーカーが力を入れて広告を打っている場所はオンライン、特にSNSです。
若者がそこに集っている、というのはこちらの動画でも語られていました⇒ジャンクフードの宣伝から子供たちを守るには?(TED)
もちろん雑誌にものりますが、今はSNSのほうが瞬発力があります。
お店では、トレンドアイテムは花形としてディスプレイされているでしょう。
店には軽快な音楽がかかっていて、消費者の買う気をそそります。ほかのお客さんもどんどん買っていきます。
かくして自分も、そんなに必要でもないのに買ってしまうのです。
トレンド性の高いものはガラクタになりやすいのです。
まあ、「すごくかわいいし、流行を楽しむために私には必要な投資だ」と思うのなら買ってもいいと思います。
安物はお財布にやさしいので私も好きです。
ありがたい存在ではありますが、私たちは安い物を値段の安さゆえに、あまり検討せず、それこそ衝動買いしてしまいます。そして、安いがゆえに、あまり大事にしません。
安いものは本質的にガラクタになりやすく、使い捨てられてしまいます。
ふだんから量より質を心がけ、必ずその買物が引き起こす結果を考えて、覚悟して買ってください。
そうです。
今や買物は覚悟してすることなのです。
いったん物を家に入れると、処分するのは本当に大変です。
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こんなふうに考えながら買物をすることで、私のなんとなく買いはおさまりました。
文章に書くとめんどくさそうに思えますが、自分にとって大事なものについて考えたり、買うまえに覚悟を決めることなんて、時間にしたらほんの数分のことです。
ほんの少し考えるだけでなんとなく買うことがなくなるのです。