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このブログを始めてから10年以上、読者の片づけ相談メールを読み続けてきました。たぶん、4000通は読んだと思います。
メールの文面はそれぞれ違いますが、片づけが止まってしまうポイントには、いくつか共通点があります。
どの人も片づけたい気持ちはちゃんとあります。
でも、ある場面で思考がぐるぐると回りだし、手が止まってしまうのです。
今回は、相談メールの中に何度も出てくる7つの停滞パターンと、そこから抜け出すヒントを紹介します。
当てはまるものがないか、チェックしてみてください。
1. ちゃんとやり方を調べてから始めたいです(情報集めで足踏み)
片づけ本を読む、ブログを読む、YouTubeを見る。
始める前にまず情報を集めようとする人は多いです。
相談メールにも、「筆子さんの過去記事を全部読んでから取りかかります」と書いてくる方がいます。うーん、今、4500本以上あるので、現実的ではないです。
やり方を知りたい気持ちはとてもよくわかります。
失敗したくない、効率よくやりたい、正しい順番で進めたい。そう思うのは自然なことです。
でも、今、片づけ情報が多いので、調べれば調べるほど、迷ってしまうでしょう。
こっちのやり方がいい、いやあっちだ、と迷っているうちに、1ヶ月、2ヶ月と過ぎていきます。
片づけに予習はいりません。
使っていないものを手にとって、いるかいらないか決めて捨てるだけ。
やり方を調べることが、行動の代わりになっていないか、振り返ってみてください。
私も語学学習で同じ経験があります。
本屋で英語の教材を見比べて、何冊も買ってしまい、どれも使わずに留学前に友人に引き取ってもらいました。
教材を選んでいる間、買っている時間は、1つも英語の勉強をしていませんでした。
どんな教材でも開いて読めば進みます。片づけも同じです。情報を集めるより、手を動かすことが重要です。
2. 家族のものが多くて、私だけではどうにもできません(他人のせいにする)
相談メールで最も多いパターンの1つです。
夫が捨てない、親が手作り品をくれる、子どものおもちゃや学用品があふれている。
家族のせいで片づかない、という訴えは本当にたくさん届きます。
実際、家族の品物が多いのは事実でしょう。
でもメールをよく読むと、本人の所持品の片づけがまだ途中なのに、家族の問題を先に語っている方が少なくありません。
ご自身のクローゼットはどうでしょうか。
自室の本棚、引き出し、ドレッサー。
まだ手をつけていない場所があるなら、そこから始めましょう。
他人のものは、本人が決めない限り、変わりません。
こちらが「捨てて」と言えば言うほど、相手は反発します。
でも、自分のエリアをすっきりさせると、家族の反応が変わることがあります。
きれいになった空間を見て、「私も少し片づけようかな」と思う人は意外といます。
まず、自分の管理できるアイテムだけに集中してください。
それが、家全体を片づける一番の近道です。
片づけていいのは、自分のものだけ。家族のものに手をつける前に読んでほしい話
3. 時間のあるときに、まとめてやろうと思っています(先送り)
週末に、連休になったら、退職したら。
大きなタイミングを待って、一気にやろうとする人は少なくありません。
そもそも、まとまった時間は本当に手に入るでしょうか? 忙しい毎日の中で、丸一日空く日はめったにありません。
仮に、時間ができても、溜まりに溜まったものを前にすると圧倒されます。
結局、週末になっても何も片づきません。
片づけはまとめてやるより、毎日少しずつやるほうが効果的です。
毎日15分、引き出し1つ。この積み重ねの方がずっと確実です。
一気にやろうとするとこんな問題があります。
まず、決断疲れします。
ものを1つずつ見て、いるかいらないか決めるのは、脳にとって重い作業です。
何時間もぶっ通しでやれば、途中から、「もういいや、全部取っておこう」となります。
さらに、リバウンドしやすくなります。
まとめてやると、終わったあと燃え尽きて、その後、何もしなくなり、元の部屋に戻ります。
「時間ができたら」と思ったら、すぐにタイマーを15分セットして、どこでもいいから始めてください。
4. でも高かったので、なかなか手放せません(サンクコストの罠)
値段の高さがブレーキになり捨てられないケースです。
お便りでよく出てくるのは、大昔に買った毛皮のコート、カシミアのスカーフ、高価な専門書、食器のセットなど。
高価な品に加えて、素材がよい、作りがしっかりしている、ブランドものだから、という理由で手放せない人もよく見かけます。
どちらも、品質や購入価格に引きずられて、ものの本当の価値を考えられなくなっています。
ここで考えてほしいのは、お金はもう戻らないという事実です。
経済学でサンクコスト(埋没費用)と呼ばれる考え方があります。
すでに支払ったお金は、持ち続けても、手放しても、どちらにしても返ってきません。
おすすめの判断喜寿は、今使っているかどうかです。
毛皮のコートを最後に着たのはいつか。
カシミアのスカーフは引き出しの奥に入ったままではないか。
来客用にある食器セットを、年に何回使ったか。
使っていないなら、どんなに高くても、どんなによいものでも、家に置く必要はありません。
使わないまま収納スペースを占領させ続ける方が、よほどもったいないと思います。
高かったから断捨離できない? 埋没費用はどのみち回収できません
5. どこから手をつければいいのか、わかりません(選択の麻痺)
ものが家中にあふれていると、最初の一歩を踏み出せません。
キッチンか、クローゼットか、リビングか、子ども部屋か。
正解の場所を探しているうちに、何もしないまま数ヶ月が過ぎます。
正直なところ、どこから始めても正解です。
人によって生活環境が違うので、片づけに最適な順序はありません。
順番を決めようとすると、よけいな考えごとや調べものが増えます。
おすすめは、今いる場所の、手が届く範囲から始めることです。
リビングにいるなら、ダイニングテーブルの上。キッチンにいるなら、シンク下の引き出し。
目の前にあるガラクタから手放していきましょう。
ある場所がきれいになると、次はあそこもやろうと自然に思います。
どこから始めるかに悩んでいる間に、いくつか捨てることができます。
6. メルカリで売ろうと思っています(お金への執着)
不用品をフリマアプリで売ってお小遣いにしたい。そう考える人はたくさんいます。
それ自体は悪いことではありません。
問題は、売ろうと思っているだけの状態が何ヶ月も続くことです。
相談メールの中で、「メルカリに出す予定です」「フリマで売るつもりです」と書いてくる方はとても多いです。
でも、次にメールをいただいたとき、まだ出品していなかったりします。
売るためには、写真を撮って、商品説明を書いて、出品して、売れたら梱包して、発送しなければなりません。
1つの取引にかかる時間や手間は、あなどれません。
しかも、売れるまでの間、その品物はずっと家の中にあります。
部屋は片づきません。
出品したけれど売れない場合、値下げするかどうかでまた悩みます。
結局、数百円のために何週間もスペースと時間を使い続けることになります。
売ることにこだわるのは、手放す痛みをお金で相殺しようとしているのかもしれません。
「ただ捨てるのはもったいないけど、お金に変われば納得できる」という心理です。
でも、片づけの目的は、お金を回収することではなく、暮らしを整えることです。
本当に高額で売れそうなアイテムだけ厳選して出品し、残りはさっさと処分する。
こんなふうに決めれば、片づけのスピードが一気に上がります。
値づけしてみて千円しないなら売ろうとせず手放す、と考えるのはどうでしょうか?
服を減らすためにメルカリで出品しているうちに、捨てるべき服がわからなくなった。
7. 前よりはマシになったんですが、まだモヤモヤしています(理想とのギャップ)
ある程度片づけが進んでも、モヤモヤしたままの人がいます。
以前に比べたらだいぶ減った。でもスッキリしない。まだ何かが引っかかる。ここで行動が止まります。
がんばったのにスッキリしないと、「やり方が間違っていたのかも」「私にはシンプルライフは向いていないのかも」と感じてしまいます。
すると、また最初の停滞パターンに逆戻りして、別のやり方を調べ始めたり、片づけ自体をやめてしまったりするのです。
なぜ減らしたのにモヤモヤするのでしょうか?
原因は、期待していた状態と、目の前の現実にギャップがあるからです。
片づけを始めるとき、多くの人は理想の部屋を思い描いています。
雑誌やSNSで見たすっきりした空間。ものが少なくて、広くて、気持ちのいい部屋。
そこを目指してがんばって減らしたのに、実際の部屋は全然違う。
だからモヤモヤします。
こんなときは、自分の暮らしに合ったゴールを考えましょう。
メディアに出てくる部屋は他人の部屋。見ず知らずの他人の部屋をゴールにする必要はありません。
考えるのをやめて、1つ手放す
7つのパターンに共通しているのは、行動する前に頭の中で考えすぎていることです。
調べてから、時間ができたら、売ってから、どこからやるか決めてから。
どれも、もっともらしい理由に見えますが、ガラクタは1つも家の外に出ていません。
片づけは、考えるものではなく、やるものです。
考えている時間があるなら、手を動かしてください。
ずっと邪魔だと思っていたものは、ありませんか? 今日、それを捨てましょう。














































