散らかった部屋

断捨離テクニック

最終更新日: 2021.01.19

物を捨てるのが大の苦手だ。そんな人にすすめる物の減らし方。

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私はほかの人と違って、人一倍、物を捨てることが苦手だ、洋服だけは捨てられない、そんな思い込みのせいで、片付けがなかなかすすまない人がいます。

そのような人は、どうやって部屋を片付けたらいいのでしょうか?

できるだけ簡単なことをすればいいのです。

難しく考えすぎないことがポイントです。

以下のことをやってください。



1.とりあえず何か捨てる(1つだけでいい)

何でもいいから、「もういらないな」と思っている物を1つ捨てます。これを毎日続けてください(捨てる時間を決めておくと、継続しやすい)。

これまでろくに、不用品を捨てたことがないから、「苦手」なんです。

四の五の言わずに捨てる!

不用品の片付けは、行動に始まり、行動で終わります。

捨て始めない限り何も変わりません。

べつに何を捨ててもいいのです。

キッチンのカウンターにずっとのっている紅茶の缶、部屋の片隅にずっとある雑誌の山、本棚のはしからはみだしている、大昔のプリント、洋服ダンスのハンガーにずっとかけっぱなしのスカーフ。

対象は何でもいいので、いらない物をさくっと捨てましょう。

捨てない人は、こう言うでしょう。

「紙きれ1枚捨てたところで何が変わるっていうの? 私の部屋は相変わらず汚部屋じゃん」と。

でもね。

紙きれ1枚捨てることが、1年後の未来を大きく変えます。

しつこいですが、捨てないと何も変わりません。

バタフライ・エフェクトという言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。

ブラジルで、蝶が羽ばたくと、まわりまわって、テキサスで竜巻がおこるように、ほんの小さなできごとが、そことはずいぶん離れた場所で、べつの事象を引き起こします。

もちろん、きょう、物を捨てない決断をして、紙切れを放置しても、捨てたときとは、違う未来が訪れます。1年後も汚部屋である、という未来を。

紙切れ1枚を捨てることは、「ちゃんと片付けたい」と思って、何もしないことに比べたら、何千倍もいいですよ。

一歩、前進したのですから。





2.物の侵入を防ぐ

捨てるのが苦手だ、捨てるのは嫌いだ、物を捨てるなんて絶対やりたくない・・・だけど、部屋はスッキリさせたい。

そんな人は、家の中に、できるだけ物を入れないようにします。

買い物

買うなとはいいません。

何を買おうと、あなたの自由です。

ですが、置き場所を心づもりしてから買ってください。

「どこに置くか考えてから買う」というルールを作って、買う前にちょっと考えてから、家の中に招き入れてください。

捨てることができるなら、ワン・イン・ワン・アウト(何か1つかったら、別の何かを1つ家の外に出すこと)をしてもいいのですが⇒物を減らすのに、ワンインワンアウト(1つ買ったら1つ出す)は本当に効果があるか?

捨てることが苦手なら、これは苦行にしかならないでしょう。

買い物に関して特に注意してほしいことがあります。

セール品を買うこと

送料無料にするための買い物

福袋などのセット物の購入

この3つは、慎重におこなってください。

もらい物

ギフトは、使い道を考えてからもらいましょう。

いらない物は、「いりません」と言って、断ってください。

確かにあなたは捨てることが苦手なのでしょう。でも、その分、断ることは、得意ではありませんか?

日本は、物をもらうチャンスが多い社会なので、断ることができるようになると、あとの「捨てる苦しみ」をかなり回避できます。

里帰り中に、映画館で前売り券を買ったら、クリアファイルを差し出されたし、美術館に行ったらポイントカード(入場するたびにスタンプを押してくれ、いっぱいになると何か物がもらえる)を手渡されそうになりました。

もちろん、両方とも断りました。

クリアファイルがいるならもらってもいいですよ。

ですが、使いみちがないなら断ってください。もらったあと、「誰にあげようかな?」「どこで使おうかな?」と考えなくてすみます。

拾い物

拾い物とは、道端に落ちているから拾ってくる物だけでなく、どこかから自発的にもらってくる物も含みます。

たとえば、ラックに入っているフリーマガジンや無料で配布されるパンフレット、何かのサンプル、販促用の絵葉書みたいなものです。

こうしたものは、「本当に必要で、すぐに使うことができる」と確信できたときだけ持ち帰ってください。

「あれば、いつかそのうち使うかも」という見通ししか立たないものは、手を出してはいけません。

この点については、とくに強調しておきます。

私も、昔は、「ただでもらえる物」をもらってくるのが大好きでした。

もらいすぎて、数年後にさまざまな苦労をした話は過去記事にたくさん書いています。

たとえばこれ⇒おまけにつられて物を増やす人:ミニマリストへの道、番外編4

24年前、カナダに来てすぐの時も、「日本の友達に送るときのために」と、大学などにある、フリーマガジンを入れたラックに入っていた、宣伝用の絵葉書をたくさん持ち帰りました。

表はきれいな写真がついていますが、裏の白紙部分(住所や通信文を書くほう)には、企業や団体の文字が目立つ形で入っています。

よくよく見たら、人様に送るのは、はばかれる絵葉書ですが、「無料で、こんなきれいな物が手に入る。うれしい、得した!」という快感を得たいがためにどんどんもらってしまったのです。

こうした絵葉書はその後、ひっそりと断捨離されました。

お酒、ギャンブル、薬物、はたまた女性問題で、キャリアを棒にふり、半ば人生が崩壊する芸能人(数年後に復活する人もいますが)の記事を読むと、他人事とは思えないときがあります。

私もおまけに弱すぎて、もう少しで、人生をあやまるところでした。

日本の町中にあふれているおまけを見ると、その後ろに貧乏神が見えます。

私の貧乏神のイメージは、水木しげるの『ゲゲゲの鬼太郎』に出てくる、長髪のやせた男性です。白いボロボロの着物(裾は膝ぐらいまで)を着て、杖をもって裸足の神さま。

画像を勝手にのせるのはまずいので、似たようなイメージのイラストをのせておきます。

貧乏な人

3.ゴミを捨てる

誰がみてもゴミだとわかるものをちゃんと捨てます。

真正ゴミの例

つかったティッシュ

お菓子の包み紙

洋服についている紙のタグ

デリバリーのピザが入っていた箱

コンビニの袋

買った商品が入っていたパッケージ

プレゼントの包装紙

インクの出が悪くなったボールペン

つかなくなったライト

欠けた食器

古いノート

古い領収書

新品できれいな物(ゴミに見えないもの)や、どこかにしまってあるものを捨てる必要はありません。ですが、ゴミはきっちり捨ててください。

ゴミ袋を片手に、ゴミを袋に入れながら部屋を1周してください。

「ゴミだけは、ちゃんと捨てるぞ」と決めて捨てれば、それだけでも大きな違いが生まれます。

4.目標を考えて実践

1日1個、物を捨てることや、ゴミを捨てることに慣れたら、小さな目標や計画を立てて、捨て活動をしてみましょう。

どんな計画を立ててもいいです。

・きょう中に、カウンターの上を片付けよう

・今週中に、机の上をきれいにしよう⇒机の上からすぐに断捨離できる11のもの(プチ断捨離10)

・ベッドサイドのテーブルの引き出しの中を片付けよう

・この週末に、食器棚にありすぎるマグの数を減らそう

・多すぎるマフラーの数を3分の1に減らそう

・もう履いていない靴を捨てよう

・財布の中にあるレシートやポイントカードを捨てよう

・30年ものの、給料の明細書を捨てよう

などなど。

いきあたりばったりにやらず、事前に目標を立て、それを達成できれば、うれしいし、自信にもなります。

どんな小さなことでも、「あらかじめ計画を立てる」ということをやってください。

計画を立てるときは、いつやるか、どのぐらい時間をかけるか考えるといいですよ。

計画を立てるのも、捨てるのも、あまり長々とやらないように。

カレンダーや手帳に目標を書いたり、to-doリストを書いたりして、でき具合を確認できるようにしておくと、片付ける生活に1本ピシっと線が通ります。

こうすると、「片付けたいけど、できないのよね~」とか、「そのうち片付けなきゃ」ともやもやして過ごさずにすみますよ。

繰り返しますが、大それた目標を立てる必要はありません。

シンクをきれいにすることから始めたら、部屋がどんどんきれいになった、という読者が多いので、シンク磨きから始めてもいいでしょう。

流しをピカピカに磨くことが家全体の片付けにつながる~ミニマリストへの道(26)

ですが、シンクにこだわることはありません。好きなように計画を立ててください。

5.セルフイメージを疑う

最後に、片付けとは直接関係ありませんが、「私は物を捨てるのがとても苦手」「捨てられない人だ」というセルフイメージを疑ってください。

人間だれしも、「自分は特別だ」と思っています。

良きにつけ悪しきにつけ。

「私は特別なんです(ほかの人と違うんです)」とメールに書いてくる人、たくさんいます。

特別だから、書店に並んでいる片付け本のやり方は、自分には合わないし、筆子さんのやり方もうまくいくはずない(断言)。

だけど、部屋はきれいにしたいから、きょうも、いろいろなブログや雑誌、本を読み、インスタグラムの写真や、YouTubeの動画を見て、特別な自分に合う方法を探し、モチベーションをアップしてもらう。

こんな人が多いです。

「私は特別だから、捨てることができない」というセルフイメージを持っている人は、捨てることができない理由もちゃんと用意しています。

いわく、「母親がタメコミアンだったから」「子供のとき貧乏で欲しい物を買ってもらえなかったから」「バブル時代に青春時代を過ごしたから」。

ですが、これ、全部自分の思い込みです。

人の思い込みは人生に大きな影響を与えます⇒マインドセット(ものの見方)を変えて人生の流れを変えよう(TED)

自分のためにならないセルフイメージは変えたほうがいいですよ。

セルフイメージは、物と一緒で、「いったん持ったら、死ぬまで持たなければならないもの」ではないのです。

変えてもいいし、捨ててもいい。

今回の記事に書いたように、小さな「捨て活動」を続けて、自信をもてるようになると、セルフイメージも変わります。

「捨てられっこない!」という強い確信(しかも、あまり根拠がない確信)を疑ってください。

セルフイメージについて、こちらの記事でも書いています⇒物に執着してなかなか捨てられないあなたに。執着心を捨てる方法はこれです

☆関連記事もどうぞ⇒捨てるのが苦手な人は考え方を変えればいいだけ。不用品を手放せる7つの考え方。

*****

「捨てるのが苦手です」と考えている人におすすめの捨て方を紹介しました。

とりあえず、ゴミだけは確実に捨てて、よけいな物を家にいれない生活をしてください。

そして、ときどき、自分の思い込みについて考えるといいでしょう。





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