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浪費を防ぐために、賢く買い物するワザを3つお伝えします。いずれもちょっとしたことですが、効果があります。早速、次のショッピングから試してください。
1.店の人とはしっかり距離を保つ
店の人と話しをしているうちに、別にほしくもないのに、なんとなく買ってしまった、ということはありませんか?
店員さんとあまり親しく会話をかわさないほうがいいです。
私は、若いころ、たくさん服を買っていました。
そのころの話⇒浪費が止まらない派遣社員時代~ミニマリストへの道(5)
当時は、何も考えていなかったのですが、今思うと、店員さんにのせられて買ってしまった服も多かったです。
30年ぐらい前、名鉄メルサだか名古屋パルコだか忘れましたが、値段の高い服を取り揃えているブティックで、なにげなく、スーツを試着しました。
すでにスーツはたくさん持っていたので、特に買う気はありませんでした。そのとき応対してくれた店員さんは、よく言えば、とても感じのいい人、悪く言えば、口のうまい人でした。
「お仕事はなんですか?」と聞かれ、たまたまそのとき、保険会社かどこかに派遣社員として勤務していたので、「えーと、金融関係です」と答えました。
「あら、そうなんですか。そんな堅いお仕事には見えませんねえ。とても服の趣味がよくていらっしゃるから、ファッション関係かと…」なんて言う話から始まり、ラポールを築いてしまいました。
ラポールとは自分と相手の間にかかる心の橋です。
私が「もう今月、服を買い過ぎているんですよね。私、服ばかり買ってしまって。困ったもんです」と話したところ、店員さんに、「お洋服が趣味なんて、可愛いもんですよ」と言われました。
結局スーツを買ってしまったのは言うまでもありません。そのあと、クレジットカードの返済に苦慮しました。
私、このとき、「趣味がいいですね」と言われて、くすぐったいような、うれしいような気持ちになったことをありありと覚えています。試着して鏡の前に立っているシーンがシルエットで脳裏に浮かびます。
こんな気持ちになると、ほの100%買ってしまうので、絶対店員さんとは親しくならないようにしてください。
挨拶はしてもいいですが、その後は、間にしっかり壁を作ることをおすすめします。橋ではなく壁を作るのです。
私のように、気が小さい人は、試着もうかつにしないほうがいいでしょう。試着したからといって、買う義務が生じるわけではないのに、なんとなく店員さんに申し訳ない気分になって、買ってしまいます。
無意識のうちに、親切に助けてくれた人や、手間をとってくれた人(相手はそれが仕事ですが)をがっかりさせたくない、と思ってしまうからです。
自分のふところ具合とは関係なく、店員さんにとってよい客になろうとします。
店員さんと親しくなりすぎないようにしつつ、家ではしっかりノーと言う練習をするとよいでしょう。
ノーと言う方法⇒断る勇気を持とう。上手にNo(ノー)と言う方法
2.財布には新札(ピン札でも可)を入れておく
買い物にクレジットカードを持って行かないのはもちろんのこと、お札もできるだけきれいなものを入れてください。
誰だって、新札のほうが、くしゃくしゃのお札より好きです。
きれいなお札とは、お別れしたくないので、使うスピードが多少遅くなります。新札とふつうのお札を持って買い物をしてもらったところ、古いお札を持っていた人のほうがよりたくさん使った、というリサーチがあります。
1万円札だと、ますます崩したくない気持ちになるのでより効果的です。
ただ、崩したあと、ダムが決壊したように、一気に使ってしまう恐れもあるので、自分の性格も考えて、額面を決めてください。
お札を新札にしてもらう方法は
●銀行で両替してもらう。
●郵便局で両替してもらう。
●両替機を使う。
●結婚式などを執り行っているホテルのフロントで両替してもらう。
などあります。
袋分けして予算を管理している人は、自分のお小遣いだけ、新札にしておけばいいですね。
私もきれいな50ドル札を持っていると、多少消費のスピードが遅くなります。私は別に新札にこだわっていませんが、いつも使っている銀行のATMで400ドルや500ドルおろすと、50ドル札がまざっていることがあり、たいていきれいなお札です。
こちらでは少額の買い物でも、クレジットカードを使う人が圧倒的に多いので、50ドル札はきれいなものが多いのかな、と思っています。
あるいは、ATMにできるだけお金を詰め込むために、きれいなお札を使っているのかもしれません。
理由は定かではありませんが、20ドル、40ドルと、ちまちまおろすより、500ドルおろすほうが、50ドル札まじりのきれいなお札がでてきます。
新札を持つことは、お金がたまるように財布の色や材質にこだわることより効果があると思います。
いつも、いつも新札に交換するのは面倒である、と思うかもしれませんが、よけいな買い物をしないために、お札を新札に交換するという行動を取ることが、買い物に意識的になる助けをします。
お金がたまる(と人が言う)お財布を買うのは、いかにもお財布まかせです。お財布を買うときだけ、金運成就を願っても、ふだんの行動を変えなければ、お金はたまらないと思います。
新札を持ち、無駄遣いしないことを意識していると、遠からずそれが習慣になるので、もう新札に交換する必要はなくなります。
ちなみに、クレジットカードはお金を使っているというリアル感、現実感がないので、使いすぎてしまいます。買い物をセーブしたい人には、現金を使うことを強くおすすめします。
私も去年からキャッシュ派になりましたが、浪費を防ぐ効果を感じています。
この動画でもクレカを使うと使いすぎると語られています⇒選択をしやすくするには~シーナ・アイエンガー(TED)。選択肢の海の中で生きる技術。
3.買い物は1人でする
買い物はできるだけ1人で行ってください。友達と買い物に行くと、よけいにお金を使いすぎることになります。
他の人が衝動買いにどんな影響を与えるか調べた実験によると、友達とショッピングに出かけると、家族や親戚と買い物するより、お金を使いすぎるという結果が出ています。
考えてみればあたりまえですね。
お母さんと一緒に買い物をしている時、コミックの大人買いなんて体裁悪くてできません。
ところが友達と買い物に行くと、友達が買っているのに、自分が買わないのは変な感じがするし、友達が買っているものは自分もほしくなるし、自分が迷っていると、友達は必ず、「買っちゃえば?」と背中を押します。
特に、意思決定をするとき、人の影響を受けやすいと自覚している人は、絶対友達と買い物に行くべきではないです。
アメリカにジム・ローン(Jim Rohn 1930-2009)という起業家がいました。彼は大企業のビジネスのコンサルティングをしたり、自己啓発書を書いたり、セミナーの講師をしていた人です。
著書に 7 Strategies for Wealth & Happiness (ジム・ローンの億万長者製造法)などがあります。
アメリカの成功哲学を語る人たちの師匠にあたる人なのですが、この人がこんなことを言っています。
“You are the average of the 5 people you spend the most time with.”
あなたは、もっとも一緒に時間を過ごしている5人の平均である。
自分は、ふだん時間を過ごしている人と同じような考え方をし、同じような行動をして、同じように生きていく、ということです。
通常、人がもっとも一緒に時間を過ごす人は、家族や恋人、親しい友だちです。私たちは、一緒にいる人たちの影響を知らず知らずのうちに受けているのです。
食習慣、肥満レベル、何を買うか、みんなそうです。
家族なら、ほぼ同じものを食べているから、食習慣や体重は、似てしまうのは当然と言えましょう。もちろん、ヘルシーなものを食べるのが好きな家族の中で育てば、そういうものを食べるようになります。
買い物に関しては、10代の頃から、親より友達の影響を受けて、何を買うか決めるようになります。特にティーンエイジャーの女子は友達と同じようなものを買います。
私の娘もそうです。
娘の友達の様子を観察すると、似たような傾向のブランドの服を着て、似たようなしぐさをし、似たようなことをしゃべっています。
これは若いころだけに限りません。
飛行機の機内販売も、他人の影響を受けます。誰かが買っているのを見ると、買わないつもりだった人も買ってしまうのです。
買い物好きの人と乗りあわせてしまうと悲劇が起こります。
これは人間の自然な心理の傾向なので、仕方がありません。
ただ、私達には、自分が時間を過ごす5人を選ぶことはできます。買い物をするときは、心して選んでください。
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ティーンエイジャーが、親より、友達の影響を受けるというのは本当です。ピア・プレッシャーです。テレビなどメディアの影響も強く受けます。
そのせいか、どんなに私が物を捨てていても、娘がミニマリストになる気配は全く見られません。
夫が影響を受けないのは、昼間会社に行っているし、夜はずっとテレビを見ているので、同じ家に住んでいるのに、トータルとしては、思ったほどいっしょに時間を過ごしていないからでしょう。