スワン

ミニマリストへの道

浪費が止まらない日々~幸せって何なのだろう~ミニマリストへの道(5)

筆子がどんなふうにしてミニマリストになったのか、その過程をつづっています。

前回は、会社をやめて、断捨離をし、いったん所持品をリセットしたはずの筆子が、派遣社員となり、キャッシュフローができたとたん、また買い物を始めた話を書きました。

貧乏な会社員時代と違って、派遣時代は、一見手取りが増えました。今から、25年ほど前の話です。



手取りが増えて金持ちになったような錯覚に陥る

会社員時代の手取りは、月11万円ぐらい。派遣時代はもう忘れましたが16万円ぐらいでしょうか。時給は1500円~1600円ぐらいでした。交通費は自分持ち。厚生年金などの社会保険の補助はなく、自分でも払っていませんでした。

確か、国民年金に切り替えたのだと思います(今は海外在住なので、住民票を抜き、日本の年金はいっさい払っていません)。

会社では月給でしたが、派遣時代は2週間(1週間だったかもしれません)ごとに、勤務時間を計算した紙に派遣先の上司のサインをもらい、派遣会社に送って、翌週給料が振り込まれるという形。

そのため、お金がたくさん入ってきてる気分になっていました。

お札

おろかとしかいいようがありません。ここでもあまりお金の流れを客観的に見ていなかったのです。さらに、ある時、やたらと残業のある会社に派遣されたので、残業代が入りました。

残業すると、時給が2割か2割5分増しになります。筆子は残業は嫌いですが、仕事があればやっていました。

これが主婦なら、夕食のしたくとか子供の世話があるので、残業は極力避けるでしょうが、独身で実家暮しでしたから、体力が続く限り残業ができるのです。

残業の多い会社でやっていた仕事は自分の担当の顧客を持ってやる形だったので、自分がやらなければ何も終わりません。

派遣で働くストレス

派遣で働くというのも、正社員として働くのとは違ったストレスがあります。外部の人間なので、正社員とはちょっと溝ができるし(べつにいじめられたりはしませんでしたが)、むこうは「高い時給を払っているからしっかり働いてもらわねば」、と思っているふしがあります。派遣社員は人間というより「働くロボット」といったら言い過ぎでしょうか。

会社によっては「お手伝いしてくれてありがとう」というあたたかい待遇をしてくれるところもありましたが、大部分はやっぱり「働くロボット」的扱いでした。

そもそも日本の職場は、正社員にしてもあまり人間的な扱いをしないところが多いですよね。

「働くロボット」になったのは、筆子にも責任があります。筆子はどこに行っても、自分だけが妙に忙しくなってしまうのです。

これは自分の働き方が悪いのです。小学校時代の日直、掃除当番、給食当番のときからそうでしたから。

自分でできることは、自分でやりたいほうだし、自分でやったほうが早いのでやってしまって、結果的に仕事をかかえるのです。

もっとまわりの人を信頼して、仕事を分かち合うべきなのです。が、これはきょうのお話とはあまり関係がありません。





退職後に買物をしていた

そのように忙しかったのですが、たまに残業のない日は、買い物をしっかりしていました。洋服は職場の近くのパルコで、靴は大曽根(おおぞね)のそばの店で買っていました。

買い物して無駄遣いしていた話は前回の記事に詳しく書いています⇒大量に断捨離したのにリバウンドした理由とは~ミニマリストへの道(4)

大曽根なんて名古屋の人しか知らないと思いますが、名古屋市の北部にある街です。ここには商店街があるのですが、商店街からちょっぴり離れたところに、輸入物の靴専門店がありました。

ヨーロッパの35というサイズの靴が筆子の足にぴったりでした。その店で、今はまったくはかないちょっとヒールのある靴や、オープントウの靴などいろいろ仕込んでいました。

筆子の職場はタバコの煙がうずまき、床はほこりっぽくて、どう考えてもそんなきれいな服や靴で身を固めて行く場所ではありません。

正社員のおじさんたちは、健康サンダルをはいてましたから。

派遣先からはビジネスライクな服装で行くように指示されていましたが、何もそれは輸入品である必要はなかったのです。

買物をしても気が晴れるのは買っているときだけ

筆子はたくさんお金を使いながらも、「こんな浪費をしているのはまずいよね」とうっすら思っていました。特にカードの支払いでごっそり銀行の残高が減ったときは。

洋服にお金を使いすぎて、いつもお金に余裕がありませんでした。そして相変わらず、気分はうつうつとして不幸でした。

会社をやめても、場所が変わっただけで、忙しく働いているのは同じです。むしろ不安定な身分となった分、マイナスのほうが大きい。

派遣会社は、「お給料をもらいながらキャリアが磨けます」と言うのですが、筆子の派遣先では、すでに持っているスキルと時間を提供しているだけで、全く何も磨いているようには思えませんでした。

磨くどころか、働くロボットですから、そのうちぜんまいがこわれても不思議はありません。

さまざまな派遣先でいろいろな派遣の女子に会いましたが、どの人もあまり幸せそうではありませんでした。

宝石が好きな若い女性がいて、よく指輪や、ネックレスを見せてくれました。

その人は、たくさん可愛いアクセサリーを持っていて、さぞかしうれしかろうと思ったのですが、実際は、「でも、自分には小さい石しか買えないからつまらない」と不満そうでした。

また、給料のほとんどを貯金にまわすという、筆子とは真逆のタイプの派遣社員にも会いました。

その人はけっこうおしゃれですてきな服を着ていました。洋服を買う時期と予算を決めており、半年に1回10万円分だけ服に使い、あとはほとんどすべて貯金してしまうのです。

何のために貯金をしているのか聞き忘れましたが、たぶん結婚資金とか、老後の費用あたりでしょう。

だから貯金はすごくあるのですが、彼女もあまり幸せそうでなく、「私って守銭奴なんです」と自虐的に言い、「幸せって何なんだろう」とよくつぶやいていました。

幸せって何なのだろう。

「給料すべてを服や、靴、その他につぎ込んでいては、幸せにはなれない」、ということにだけは、さすがにぼんやりもの筆子も気づいていました。

そしてあることがきっかけで、だんだん買い物がおさまってきました。

この続きはこちら⇒私の浪費が止まったきっかけとは?~ミニマリストへの道(6)

このシリーズを最初から読む方はこちら⇒なぜ私は断捨離をしてミニマリストになったのか?【1】~物がたくさんあっても幸せではなかった

☆私が派遣社員をやめたのはちょうどバブル経済がそろそろ終わろうかという時でした。あとになって、派遣時代の友だちから、「私たちはいい時にやめたね」と言われました。続けていても、派遣切りにあうだけだったからでしょうか?

私として、忙しいだけの職場で「働くロボット」のように生きるのをやめられたのは、よかったと思います。たくさん給料をとっていても、買い物に使ってしまって何も残らなかったですし。

「派遣社員は働きながらスキルが身につく」と言われていましたが、必ずしもそうではありません。すでにあるスキルを見込まれて派遣されることのほうが多いものです。

自分で強く意識していないと、日々の忙しさに流されて、何も身につかないものなのです。





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