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奇跡的に引っ越し先が見つかり、無事新居に落ち着いたあと、私が着手したのは、本と書類の断捨離です。
洋服や雑貨は、引っ越し前にかなり捨てられましたが、本や書類はまだまだ捨てる余地がありました。
特に思い出系の本と書類です。
この頃、私が断捨離の参考にしたのは、カレン・キングストンの『ガラクタ捨てれば自分が見える』という本。
古い本を持ちすぎていると、新しい世界が開けない
私はおりにふれて、朝のジョギング中に、カレンの Clear Your Clutter with FEUG SHUI 『ガラクタ捨てれば自分が見える』のオーディオブックを聞いています。
引っ越し前後も、よく聞いていました。
カレンの本を知らない方はこちらをどうぞ⇒『ガラクタ捨てれば自分が見える』で衝撃のスペースクリアリングに出会う~ミニマリストへの道(20)
何度もこの本を読んでいますが、時間がたつと人は内容を忘れるもの。私は、毎回聞くたびに、「ほ~なるほど」と、まるで初めての内容を聞くみたいに感心していました。
たぶん、断捨離の段階が進むにつれて、たとえ同じ内容を聞いていても、感じ方が変わるのでしょう。
その日聞いていたのは、紙ゴミの捨て方。
紙ゴミの例として、本、雑誌、新聞、切り抜き、思い出の品(sentimental stuff)、そして写真が出てきます。
カレンは、人が本に執着する理由をこんなふうに書いています
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勉強好きな人、知識旺盛な人ほど、たくさん本を持っていて、いつまでも捨てない。
その人たちにとって、本は大事な友だちだ。
そこにある本は、自分に知識を授けてくれるし、刺激や楽しみも与えてくれる。
しかし、古い本をいつまでも持っていると、新しいアイデアや発想が入り込む余地がない。
家にある本は、持ち主の考えや信念を表している、古い本がありすぎると、家の中のにかび臭くて古臭いエネルギーが流れる。
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確かに本は、持ち主の頭の中味を象徴しているところがあります。蔵書を見れば、その人の興味の対象がわかりますから。
さらに、カレンは、恋人がいないと嘆いている人の家には、本が大量にある、と風水師らしい自説を続けます。
本とその人の関係は、人間関係の代理だというのです。
自室に大きな本箱を設置して、本を大量に押し込んでいる人や、寝床の回りや、ソファなど、自分が生活する空間に、本をたくさん積み上げている人も、リアルの生活で良好な人間関係が得られておらず、その代わりとして本に執着している、というわけです。
カレンによれば、家のあちこちに積んである本を少し片付ければ、新しい興味・関心ごとが生まれ、新しい人間関係も育まれるそうです。
新居をカビ臭いエネルギーで満たしたくなかった私は、さらに本を捨てることにしました。
こんな本は捨てたほうがいい(カレン流)
捨てるべき本は以下のとおり。
– 料理本
– 教科書
– 参考書(図鑑、百科事典のたぐい)
– 子供の本(自分の本、もう大きくなった子供の本)
– 小説(読む気になれない本、読み終えそうにもない本)
– 自分とは意見の合わない本
– 家の奥深いところにある本
– 昔、よく読み、多いに感銘を受けたものの、その内容はすでに自分のものになっている本
残すべき本は以下の3種類。
– いまの自分、これからなりたい自分に関係のある本
– 現実に、よく使っている本
– 本当に好きな本、つながっていたいと思う本(数は厳選する)
私が捨てた思い出の本
カレンのアドバイスに従って、愛読書とも呼べるお気に入りのムーミンの小説(童話)を断捨離しました。英語の本なので、また読みたくなったら、図書館で借りればいい、と判断しました。
もともとムーミンは北米ではほとんど知られておらず、英国の出版社が大昔に出版したムーミンの小説があるぐらいでした。
しかし、数年前にケベックの出版社が、イギリスの新聞、「イブニング・ニュース」紙に1954年に掲載されたコミックスを、シリーズで刊行開始。その後小説も再版が続きました。
そんなわけで、北米でもムーミンの本を以前よりは入手しやすくなっていたのです。
今、ふと思いついてアマゾンで調べたら、日本のアマゾンでは、講談社文庫から出ているムーミンの小説が、キンドル版で発売されています。これを読んでもいいかもしれません。
カナダのアマゾンでも、知らないうちにムーミンの本のキンドル版が出ていました。
チャーリー・ブラウンの小さな絵本も捨てた
ムーミンと同じぐらい好きな本にピーナッツのコミックスがあります。
これはクリスマスエピソードの小さな本。
クリスマスのたびに、飾ったりしていましたが、最近は読まないし、どこかの小さなお子さんの手に渡ったほうが幸せでしょう。
銀色のツリーの形をした飾りがついているかわいい本です。最後に写真を撮ってお別れしました。
母の絵手紙も整理した
カレンの本に、クリスマスカードやバースデーカードでいくつもの引き出しをいっぱいにしていた女性の話が出てきます。
50年ものあいだ、もらったカード類を全部引き出しに突っ込んでいたとか。
この方を、仮にMさんと呼びましょう(本には名前は出てきません)
こうしたカード類は、もう役目を果たし終えていますが、Mさんにとっては、どれも思い出のある大切なもの。
「絶対捨てられない」とMさんはカレンに言います。
カレンはMさんといっしょに、1枚、1枚、カードを見ていきました。
すると、次第にMさんは、悲しそうな顔つきになっていったのです。「昔は、友だちがいっぱいいて幸せだったのに、今は寂しい生活をしている」。そんなふうに感じたからです。
結局、Mさんは、カード類を捨てました。
古いカードを捨てたら、Mさんは、孤独な人間から、本人が希望していたもっと社交的な人になれたそうです。
この話を聞いていたとき、母の絵手紙をいっぱい入れてるホルダーのことが頭に浮かびました。
母の絵手紙は、これ以前にも整理しています。
その時の話はこちらで紹介⇒手紙の整理・収納はマイルールを決めて増やさない 「捨てたくない手紙はどうするか?」のところです。
ホルダーに入れて整理していたものの、1つのポケットに2枚ずつ入れているので、ふくらみすぎています。
しかも、ほかのハガキもはさみこんでいるから、見た目が美しくないし、開くとばさっと落ちてうっとうしい。
これがちょっと気になっていました。
思い出の品物は、「1つだけ(あるいはほんの少しだけ)お気に入りの物を残して、あとはいっさいがっさい捨てろ」と、カレンは言います。
「そうよね~。こんなにたくさん持っていてもしょうがないかも。しかも開くとバサッと落ちるなんて、不快だし、持ったとき、気分よく、パラパラ見られるほうがいいよね」。
こう思い、全てのはがきをポケットから取り出し、絵手紙やカード、手紙などを75枚断捨離しました。残りは50枚。
中身を断捨離しただけで、あたりの空気が清浄になったような気がしました。
ふと思いついて、捨てる分はiPhoneで写真をとり、パソコンに移しました。
パソコンに画像を入れると、ランダムにスクリーンセーバーとして、表示されます。早速、母の絵手紙も出てきました。モニター上で見ると、これまた新鮮。
もとの絵手紙は捨ててしまったけれど、こうしてモニター上で眺めれば、母のことを思い出します。
絵手紙をデジタルイメージにする方法はなかなかいいかもしれません。
こんなふうに、引越し後も私の断捨離は続いたのです。
☆この続きはこちら⇒引っ越してすぐはミニマルじゃなかったクローゼット:ミニマリストへの道(97)
☆このシリーズを最初から読む方はこちら⇒何度も失敗したけど、今も前を見て進んでいます~「ミニマリストへの道」のまとめ(1)
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本の断捨離は私には難しく、減ったと思ったらまた増えて、また減ったと思ったらまた増えました。
3歩進んで2歩下がる、まるで水前寺清子の『365歩のマーチ』状態です。それでも、ちょっぴりですが、進んでいたので、次第に本の数は減っていきました。