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年末年始に多いストレスの対処法を紹介しています。2回めは人の集まりによるストレスを回避する方法です。
この時期、忘年会、新年会、クリスマスパーティなど会社や友人との集まりが多く、年末は帰省して親や親戚に会う機会も増えますね。
短期間のうちに、ふだんは会わない人たちと会って過ごすことがストレスになる人もたくさんいます。自分のストレスの元が人付き合いにある、と気づいている人も、気づいていない人も、心の準備をしておくと、ダメージを最小限に抑えられます。
1.制限をもうける・避ける
できるだけ、ふだんのペースを保てるように、人付き合いの制限をもうけます。
年末年始のストレスの最大の原因は、ふだんとは違うことを、短いあいだに、たくさんこなそうとするからではないでしょうか?
誘われた忘年会、すべてに行く必要はないし、2次会、3次会すべてにつきあう必要もありません。
心から楽しめない集まりやパーティには行かなくてもいいのです。
実家に帰省するのだって、それが大きなストレスなら、何泊も実家に泊まらなくてもいいです。日帰りするとか、ウィークリーマンションに泊まるという方法もあります。
あらかじめ、自分で境界線をもうけてください。
ここで問題になるのは、「ノーと言うこと」です。ノーと言えないと、境界線をもうけることができません。
毎回行くたびに不愉快になるクリスマスパーティなのに、誘われると断れず、ずるずると参加してしまうあなたは、今年こそ新しい自分に変わるチャンスです。
優柔不断で煮え切らない態度を手放し、きっぱりと「ノー」と言ってください。
それは罪でもなんでもありません。
ノーの言い方⇒断る勇気を持とう。上手にNo(ノー)と言う方法
自分の生活を作っていく責任は自分にあります。
2.あらかじめ準備しておく
特定の集まりで、聞かれること、言われること、話が展開する先が予想されるなら、あらかじめ、どう対応するか戦略を立てておきます。
年内に遺産相続で争いごとをしていたら、お正月の集まりでそのことを蒸し返されるかもしれません。
顔を合わせるたびに、「まだ結婚しないの?」「お子さん、まだ?」「第二子はまだ?」「どうして働かないの?」「ボーナス、いくらぐらい出た?」「ご主人の仕事、見つかった?」「まだ賃貸なの?」などなど、個人的で失礼な質問を連発するおばさん(でも、たぶん悪気はない)がいるなら、あらかじめ答え方を考えておきましょう。
このような質問に、むきになって答えなくてもいいです。
軽くこたえておいて、すぐに相手に質問を返しましょう。
というのも、自分の話をしたいからこそ、人に質問をする人が多いからです。
「ねえねえ、週末、何してた?」と聞いてくる人は、多くの場合、自分が週末にしたことを話したくて、聞いています。
質問に質問で答えるのは、あまり感じのいい応対ではありません。ですが、トピックや論点をすり替えるには重宝なやり方です。
誰でも、「自分の話をしたい、聞いてもらいたい」と思っていますから、聞き役に徹すれば、相手の満足感を高めることもできます。
参考記事⇒他人とうまく会話する10の方法:セレステ・ヘッドリー(TED)
もちろん、はっきりと、「いま、その話はしたくありません」と答えてもいいでしょう。
3.マイナス感情は捨てておく
楽しい集まりにするために、怒りやうらみ、嫉妬、ひねくれた気持ちといったマイナス感情は、あらかじめ捨てておきます。
参考記事⇒もっと幸せになるために今すぐ捨てたい5つのもの(心の断捨離)。
忘年会やクリスマスパーティは、1年の労をお互いにねぎらいあい、楽しむ機会です。
暗い気持ちのまま、人の集まりにいくと、それがまわりに伝染し、すごく暗くて、重たいお通夜のような集いになるかもしれません。
人間だから、ネガティブなことを考えるのは、よくあることです。その気持を無理におさえつけることはありません。けれども、ずーっとひきずるのはまずいです。
心身の健康によくありません。
「あ、また私こんなふうに思ってる。でも、もうやめよう」とパチっとスイッチを切るように、気持ちを切り替えてください。
マイケル・ニールさんのTEDの動画に、「ある考えが自分の頭にあるからといって、それが自分自身の考えであるとは限らない」という言葉がありました⇒本当はすごいのに、なぜ私たちは「だめだ」と思ってしまうのか?(TED)
ニールさんは、自分の自殺願望に「ボブ」という名前をつけて、そういう気持ちになったら、「あ、またボブが来た」と考えるようにしたそうです。
昔の漫画に、人の頭の上で、黒い悪魔と白い天使がそれぞれの主張を言って争っている絵がよく出てきました。
こんなふうに、思考に名前をつけたり、イメージングして、客観的に考えるとマイナス感情にふりまわされることも減るでしょう。
「どうしても捨てられない」と思ったら、パーティの間だけ、一時的に棚上げにしておくのはどうでしょうか。
また、年末年始の集まりで、あまり重要な話し合いをもちださないでください。楽しむ場であるということを忘れないように。
4.「人からどう思わるか」を重要視しない
「他人の視線」に敏感すぎると、人の集まりでストレスを感じるものです。
ふだん、人がどう思うか、人が何を言うか、ということが、自分の行動の最大の指針になっているなら、これを機会に、その指針の優先順位をぐーんと下にさげてください。
人が言うことや思うことは、自分にはコントロールできません。
自分でコントロールできないことをコントロールしようとするからストレスがたまります。
しかも、一口に「人」といっても、いろいろな人がいます。すべての人を喜ばすことなど不可能です。
「このさい人の言うことなんてどうでもいい、自分の気持ちに忠実にふるまおう」と決めておくと、すがすがしい気持ちで各種集まりに参加できます。
自然体でのぞむわけです。
他人はいろいろ言うかもしれませんが、自分の人生に責任をとってくれるわけではありません。
結局は、自分でなんとかしなければならないので、人の言うことは、ほどほどに聞いておけばいいのです。
人の目を気にしない方法⇒世間体を気にするから物もストレスも増える。気にしない方法教えます。
5.怒らない、感謝する
むかっとくることがあっても、見方を変えて感謝してください。
見方を変えれば、感謝できることはたくさんあります。
人の集まりでいろいろ不愉快な目にあっても、怒りで顔面蒼白になってはいけません。
そういう目にあうのも、自分が元気で生きているからこそです。
病気で入院していたら、実家に帰省することなんてできなかったのです。会社をクビになっていたら忘年会に行くことも叶いませんでした。
謙虚になって考えてみると、怒るほどのことでもないのかもしれません。
「無理に感謝するなんて嘘くさいからいやです」という人は、別の要素に視点を向ける、と考えてください。
よくよく考えてみると、できごとにはさまざまな要素があり、どこに目をむけるかで、解釈はずいぶん違うものになります。
よいこと、感謝できることに目を向けるのは、嘘をつくことではありません。周囲の人がより楽しく、温かい気持ちで暮らせる道をとる、選択する、と考えてはどうでしょうか?
そのほうが自分のためにもなります。
感謝するメリット⇒幸せになる最強の方法、感謝する気持ちがうむ7つの効果
番外:主催者向けのコツ
人を招く人や、集まりの幹事をするのも何かと大変なのでストレスを感じてしまうかもしれません。
主催する側のストレスを引き起こす、一番の元は、完璧主義だと思います。
すべての人間が喜ぶ会場を見つけ、すべての人間が舌鼓をうつ食事を手配し、すべての人間が楽しめる出し物を用意しなければ。
こんなふうに考えると、ストレスが増大します。
そんなことは不可能だからです。
自宅でホームパーティを開くときも、掃除を完璧にして、手料理をばんばん作って、デザートはどこそこのケーキで、ワインはこれで、食器はあれで、花も飾って、最高の雰囲気で盛り上げよう、と力みすぎると、疲れます。
しかも、思い通りにいかないと、いちいちいらいらします。
ことをシンプルにしておくと疲れません。
大人数を呼ばず、気のおけない人を少しだけ呼び、料理を持ち寄ってもらえば、ずいぶん楽です。
「すごい会にしよう」と思わず、「みんなに楽しんでもらおう」と考えるとそんなにストレスも感じず、自分も楽しめるでしょう。
初回の記事はこちら⇒時間もお金もない! 年末年始によくあるストレスとその対策(その1)
関連記事もどうぞ⇒嫌いな義理母とほどよい距離感を保つ6つの考え方
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年末年始のストレス回避法、今回は、人の集まりによるストレスを取り上げました。
楽しい会になりますように。