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断捨離をしていると、ある物を捨てるか、それとも、捨てないでとっておくか迷うことがあります。
そんなとき、上手に決めるコツを紹介します。
ポイントは、迷うことに時間をかけるのではなく、自分の思考や感情を観察し、それについて考えることに時間をかけることです。
考えるポイントを3つ紹介しますね。
1.恐れているものを見極める
捨てようか、捨てまいか迷っているとき、たいてい人は何かを恐れています。
怖いから捨てられないのです。
たとえば、こんな恐怖。
・間違った決断をしたくない
・捨てたあと後悔するのが恐い
・捨てたあと、必要になったときに、これがないのが嫌だ、不安だ、恐い
・捨てたあと、必要になったときに、買うお金がないことに恐れおののく⇒あとで必要になったときに買うお金がもったいなくて捨てられない、という質問の回答。
・こんなに服を捨てちゃうと、人に、「いつも同じ服なのね。ケケケ」と思われるのが怖い⇒いつも同じ服を着ているダサい人だと、他人に思われたくない:着ない服を捨てない理由と、それを乗り越えて捨てる方法(18)
・捨ててしまうと自分(これまでの人生)がなくなりそうで恐い
・捨ててしまうと、誰かに何か言われそうで恐い
・捨てると、なじんだ生活がこわれそうで恐い
・プレゼントを捨てると、不義理な人だと思われるのが恐い
ほかにもいろいろな恐怖を感じていると思います。
自分がもっとも恐れていることを見つけてください。
恐れているものが見つかったら
恐れているものが見つかったら、次の4点について考えましょう。
1)それは、限りある自分の時間やエネルギーを使って恐れる価値のあることなのか?
2)それを捨てたあと起こる最悪のシナリオは?
3)それを捨てたあと起こりそうな最良のシナリオは?
4)最悪のシナリオを最良のシナリオを突き合わせて何を思うか?
まじめに自分の心に向き合ってみると、押入れに入れっぱなしのたくさんの新品のタオル(しかし、日々、確実に劣化が進んでいるタオル)は、一気に捨てることができると思います。
恐怖を「克服する」方法(TED):恐怖心に対する新しいアプローチを知ろう。
2.本当に欲しいものを選びとる
「家の中には、本当にここにあって欲しいものを置こう」と考えると、そうでないものは、わりとあっさり手放せます。
捨てようかどうか迷ったら、「私はこれを本当に求めているのか?」「今日も明日も明後日も、ずっと一緒に、毎日、暮らしたいのか?」と考えてください。
以前読んだ、金子由紀子さんの本に、「家にいれる物は、ペットだと思いましょう」といった内容のことが書かれていました。
ショッピングが止まらないあなたに伝えたい。物欲を否定せずに向き合う方法、金子由紀子流。
ペットほど手間はかからないにしても、家にある物は、すべて持ち主が管理することになります。
ペットではなく、観葉植物だと思ってもいいかもしれません。
家にいっぱいある「もう使わない物たち」は、べつにそこになくてもいいものだから、世話をしないでいたら、いつのまにか半分枯れた植木みたいなものです。
植木にしてみれば、ちゃんと世話してくれる人の手に渡ったほうが、ずっと幸せです。
大事だと思うのは錯覚
服や雑貨を捨てたいけれど、どれもかわいいし、大事なものなので捨てることができない、というお便りをいただくことがあります。
例⇒全部かわいくて、全部お気に入り、だから捨てられない。こんなとき、どう減らせばいいか?
「みんな大事だ」と思うのは、大いなる錯覚です。
クローゼットにたくさん服がぶらさがっていて、どれもかわいいから捨てたくないと思っても、すべてを本当に欲しいとは思っていないですよ。
本当に好きで、何度も使いたいと思うなら、実際に、何度も使っているはずですから。
着ていないということは、本当は欲しくないのです。
捨てるのはつらいし、めんどうなので、行きがかり上、そこにぶらさがっているだけです。
本当に求めているか考えてみると、このように、「たまたまそこにあるから、持ち続けているもの」にさよならを言うことができます。
食事をしていて、おなかがいっぱいになっても、「残すのはもったいないし」「これ、めずらしい食品だし」「せっかく作ってもらったし」「他の人、まだ食べてるし」なんて理由から食べ続けて、おなかがいっぱいになり気持ち悪くなることがあります。
本当に必要だったのは、おなかが8割がたいっぱいになるまで食べたものだけ。
あとは、全部余分だったけれど、「もったいない精神」または、「ケチくさい気持ち」のせいで、食べすぎて、気分が悪くなるのです。
あまり着ない服で満杯のたんすや、クローゼットは、意味のない過食をした自分の胃袋と同じです。
おなかは痛くならなくても、服選びや、日々の管理で頭が痛くなります。
本当に欲しい服、必要なものだけを手元におけば、このような苦しみから解放されますよ。
3.人生単位で考える
捨てるか、残すか迷ったら、自分の人生において、それが、重要であり、残すべきなのか考えてください。
物を1つひとつ見ると、どれも大事なものに感じられます。
これまで一度も使ったことがないホットプレートだけど、友人が来た時に、焼き肉パーティをするのに使えるかもしれない(すべて仮定の話)。
シミがあって、外には着ていけないトップスだけど、家で着る分にはまだまだ充分使える(一向に着ていないばかりか、新しい部屋着を買っていたりもする)。
昔、仕事で使った資料で、全然見ないけど、そのうち参照するときが来るかもしれない(あまりにも説得力のない未来予測)。
こんなふうに、どれも、まだ使い道があるように思えます。
実際、どんな物にも、潜在的な使い道はあります。
しかし、物を捨てることで、自分が手にしたいと思っている生活を考えてみると、「使い道はあるけど、全く使っていない物たち」が入り込むすきなんて、ないはずです。
人生を映画だと考えてみよう
よく、自分の人生を映画だと考えてみることを、おすすめしています。
あなたの人生は、自分が、製作、監督、脚本、主演をつとめる映画です。
1本の映画を作るとき、撮影しても編集段階で捨ててしまうカットがたくさんあります。
いい映画ができるかどうかは、編集の段階で、いかに捨てることができるかで決まるんじゃないでしょうか?
あなたは、押入れの中に入っている未使用タオルを、自分の映画の重要な小道具として、序盤にも中盤にも終盤にも登場させたいのですか?
タオルさんたちに、何度も何度も出てきてほしいのですか?
するとあなたの映画のタイトルは、「使わないタオルにいつまでもしがみつく、ある執着魔の日記」とか、「今を生きない女の仄暗い水の底」みたいになりますよ?
(「タオル」の部分は、自分が執着している別のものに入れ替え可能)
今日、タオルを捨ててしまえば、あなたの映画の内容、すなわち、人生の道筋も大きく変わります。
たいてい、もっとおもしろくなります。少なくとも、これ以上つまらない映画にはなりません。
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捨てようかどうしようか迷ったときのために、「捨てたほうがいいものリスト」が、このブログにもあるし(上でリンクしています)、本屋に並んでいる片付け本にものっているし、ネットで検索すれば、うんざりするほど出てくるでしょう。
ですが、そういうリストに、「1年着ていなかった服は捨ててもOK」「3年以上聞いていないCDは捨てましょう」と書いてあるのを見て、「そうか、OKなのか」とすぐに捨てることができる人は、そもそも、今、断捨離しなければならないほど、たくさんの物をためこんでいません。
「もったいない」「まだ使える」「いつかそのうち使う時がくる」と思って、捨てられないのです。
もし、あなたが、捨てようかどうか常に迷うタイプなら、繰り返しますが、迷うことではなく、自分と向き合うことに時間をかけてください。
いくら迷っても、決められませんが、自分と向き合えば、わりに簡単に、決めることができます。
では、感想などありましたら、お気軽にメールください。お待ちしています。