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最近、推し活に疲れたという声をよく聞きます。そこで今回は、疲れる推し活を手放す方法を紹介しますね。
本来推し活は、好きな気持ちを表現して、楽しむ活動です。ところがいつのまにか、グッズを買う、イベントに行く、SNSで発信するといった行為が「やらなければならないノルマ」になることがあります。
「周りが買っているから」「同じファン仲間に遅れをとりたくないから」といった理由で、純粋に応援したい気持ちより義務感が先に立つと、推し活は喜びから苦しみに変わります。
義務感を手放せば、もっと自由に楽しく応援できます。以下にマイペースで応援を楽しむコツを5つ紹介します。
1.SNSの使い方を見直す
まず、SNSの使い方を変えてみましょう。推し活とSNSは、切り離せない存在なので、SNSの使い方が一番の鍵になります。
SNSで情報をいち早く手に入れ、同じ推しを持つ仲間とつながるのは楽しいことです。しかし、SNS上での情報交換は、他の人の行動と自分の行動を比較して、自分で自分にプレッシャーをかけることにつながります。
たとえば、他人の購入報告やイベントの参加レポートを目にして「私も買わなきゃ」「行かないとファン失格」と感じることがあります。あるいは、SNSで「いいね」をもらうことが目的となり、義務的に投稿を続けることもあります。
こうした状態を変えていきましょう。
SNSの負担を軽くする
すぐに実践できる工夫を3つ紹介します。
・推し活アカウントを一時停止・ミュート
見すぎると疲れるので、物理的に見られないようにします。
・他人の応援スタイルは参考にするだけ
他人のやることと、自分のやることをいちいち比較しません。競争もやめます。
・見るだけにして、自分から発信しない
いわゆる「見る専」に徹すれば、投稿する手間を省けます。いきなりこうできないときは、期間を決めて、「いいね」をつけることや、コメントすることをやめて様子を見てください。
応援の気持ちは、投稿数や「いいね」の数では測れません。
2. ファンコミュニティと距離をとる
次に推し仲間との付き合い方を見直します。
仲間と交流するのは楽しいものですが、同じ人間同士なので、人間関係のストレスが生まれます。
グループLINEやオフ会に参加していると、同担拒否*やマウント合戦、空気を読むプレッシャーで疲れてしまうことがありますよね。
*同担拒否:自分と同じ推しを応援している他のファンと関わるのを避けること。
私は、同担拒否の心理はよくわかりませんが、人間関係が複雑になると、それだけで推し活を続けるのがしんどくなります。
すでに私たちは会社や学校、地域のコミュニティで、それなりに人間関係に精神的リソースを費やしているので、楽しみであるはずの推し活の人間関係で苦しい思いをするべきではありません。
人間関係のストレスを減らす工夫
たとえば、こんなことをしてみてください。
・LINEグループやオフ会の誘いを断る
・関わる人数をしぼり、気の合う人とだけ交流する
・一人で推し活を楽しむ
少人数や一人で推し活をすれば、より自由に、自分のペースで楽しめます。「誘いを断ったら悪いかな」と思うかもしれませんが、自分が疲れてしまっては元も子もありません。
人に合わせすぎないことが、推し活を「義務」ではなく「楽しみ」に戻す近道です。
3. 消費スタイルを見直す
推し活に使うお金を制限します。
推し活費用も、ストレスを生む要因のひとつです。
グッズの購入やイベントへの参加が「応援の証」と考え、「買わなければ」「行かなくちゃ」と外的圧力を感じ、お金を使うことが多くなっていませんか?
グッズの発売日が近づくたびに財布とにらめっこしたり、無理してイベントに参加するのは楽しくありません。
消費のプレッシャーを減らす工夫
ついお金を使ってしまうと感じることが多いなら、以下のことをやってみてください。
・「グッズを買わない月」をつくってみる
・イベント参加を義務ではなくごほうび(特別なもの)と考える
・ものを増やすより体験や思い出を重視する
無理にグッズを買わなくても、音楽を聴いたり、動画を見たりするだけで推しへの愛情は十分伝わる、と考えてください。
応援することは、お金を使うことだという考えをやめれば、気持ちも財布の負担も軽くなります。
4. 推し活に使う時間を制限する
1日、1週間、1ヶ月のあいだに、どのぐらい推し活に時間を割いているか調べて、自分が「これぐらいが理想だ」と感じる時間を費やすように調整します。
お金と同様、時間も大切な資源です。
推し活をしていると、何時間も動画を見て、SNSをスクロールし、睡眠不足になったり、やるべきことを後回しにしてしまったりするかもしれません。
これはこれで、大きなストレスです。
特に、睡眠不足になるのは、大きな問題だと思います。楽しく推し活を続けるために、バランスを取って応援しましょう。
時間の使い方を工夫する
推し活に時間を使いすぎないようにスケジュール管理をしましょう。たとえば、
・1日30分、週末だけ1時間など「推し活タイム」を明確に決める
・タイマーやスマホのスクリーンタイム機能を活用して意識して時間を使う
・スケジュール帳に「推し活」を予定として入れ、他の家事や休養とバランスをとる
このように推し活に使う時間を意識的に配分すると、ついダラダラやってしまうことを避けられます。
湯水のように時間を使わないほうが、推し活タイムが貴重なものになります。限られた時間で集中して楽しむほうが、満足度は高まりますし、生活全体のリズムも乱れないので、長期的に応援できます。
時間を区切ることは、推し活を長く楽しむための工夫です。
たとえば、SNSをダラダラ見ていると、次から次へとコンテンツが流れてくるので、「もっと見なきゃ」「まだ終わっていない」という気持ちになります。
一方で、「ここで終わり」と自分で区切れば、完了した感覚を得られます。自分で自分の時間をコントロールしている満足感も生まれます。その結果、追い立てられるような焦りはなくなるでしょう。
5. 「推し断ち」をしてみる
推し活に使う時間やお金をうまく調節できないときは、思い切って一度「推し断ち」をしてみましょう。
完全にやめる必要はなく、一時的にリセットします。
情報にふれすぎると、気持ちがかき乱されるのは、推し活に限りません。完全に遮断して静かに過ごすと、本来の生活リズムが戻り、気持ちに余裕が生まれます。
推し断ちの実践方法
推し断ちのやり方は簡単で、一定期間、推し関連の情報を完全に遮断し、活動をやめるだけです。
その時間は、別の趣味や活動に使いましょう。夜早く寝るのもおすすめです。新しく運動を始めるのもいいでしょう。
距離を置くと「やっぱりこの人が好きだわ」という純粋な気持ちを再確認できるかもしれません。逆に、「無理に追いかけなくてもいい」「自分の生活に推し活はいらないかも」と気づくこともあるでしょう。
推し断ちは、疲れた体と心を回復させるリセットボタンのようなもの。応援を健全な形に戻すためにやってみてください。
おわりに:流されず、自分のペースで楽しむ
推し活の義務感を手放す方法を紹介しました。
今の日本では、推し活は一大産業になっています。
その市場規模は数兆円にのぼり、グッズやイベント、遠征などを通じて、多くの人が時間とお金を費やしています。
SNSやファンコミュニティも盛んで、推し活が生活の一部になっている人もたくさんいるでしょう。
メディアが仕掛ける消費や情報のスピードに合わせようとすると、誰もが「やらなければ」という義務感を感じるワナに陥ってしまいます。
このような状況では、自分で意識して線を引くことが重要です。
今回紹介したように、SNSや人間関係、消費スタイル、時間の使い方を見直し、必要なら一度離れて、自分らしい推し活に戻してください。
自分のペースで応援することが、推し活を長く心地よく続けるいちばんのコツです。