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衝動買いを防ぐ「待つ習慣」5選

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今回は、ネットでの衝動買いを減らす方法として、少し待つことを提案します。

スマホでものを買うのが普通になった今、衝動買いをしやすい状況ですよね。

SNSのタイムラインに表示される投稿や広告を見たあと、数クリックで商品を注文すれば、翌日、家に買ったものが届きます。

あまりに便利なので、知らないうちに買い物が増え、お金はどんどんなくなり、部屋の中は、使わないものでいっぱい。そんなふうに感じている人も多いでしょう。

こうした無駄遣いを完全になくすのは難しいのですが、ぐっと減らせるシンプルな方法があります。

それは買う決断をほんの少し遅らせることです。

欲しいと思った瞬間に買うのではなく、少し時間を置きましょう。

たったそれだけで、冷静になれるので必要のない買い物をしなくてすみます。

なぜ衝動買いをしてしまうのか

衝動買いをしてしまうのは、自分に問題があるというよりも、買い物環境が衝動買いを促すように設計されているせいです。

ワンクリックで簡単に注文し、翌日には商品が届くのは、脳にとって、すぐにごほうびが手に入る体験です。

行動したあとに、すぐに報酬を得られることは、強い快感があるので、人はその行動を繰り返しやすくなります。特に、日常に不満があると、買い物で気分を上げることが習慣になります。

また、SNSに流れる広告やおすすめ商品は、「限定」「今だけ」といった言葉で買い物欲をあおります。

「せっかくのチャンスを逃して、損をしたくない」こんな心理が刺激され、今買わなければならないと思い込んでしまいます。

このように、便利さと心理的な理由が合わさって、衝動買いが起こります。

衝動買いを防ぐには、意識して買うまでに時間を置くことが有効です。

欲しいと思った瞬間は、感情が一時的に高ぶっています。「今すぐ買いたい」という気持ちが強く、将来のことや家計のことは頭から飛んでいます。

ところが、数時間でも時間を置けば、その気持ちは自然に落ち着きます。熱が冷めれば「本当に必要かな?」「家に代わりはないかな?」と、より現実的な判断をしやすくなります。

では、ここから、時間を置く方法を5つ紹介します。





1. 5分だけ待つ:衝動をクールダウンさせる

欲しいと思ったときに、たった5分でも時間を置くと、衝動がかなり弱くなります。

「今すぐ手に入れられる」と思うと、脳の報酬系(ドーパミンなど)が活性化し、冷静さを失います。そして、先のことより、今の快感を優先します。

でも、ほんの数分でも間をあけると、興奮の波が少し落ち着き、冷静に考える余地が生まれます。

実際に試していただきたいのですが、SNSで見かけた商品に強く惹かれても、お茶をいれたり深呼吸をしたりしているうちに「別にいま必要じゃないかも」と思えることがあります。

スマホを置いて、少しそのへんを歩く、窓を開けて外の空気を吸う、水を飲みに行くのも効果的です。

タイマーを5分にセットして、その間に机の上を片付ける、欲しい理由をメモに書くなど、手を動かすのもいいでしょう。

小さな行動を挟むと意識の向かう先が変わって、最初に商品を見たときの熱っぽい気分とは違う気持ちで判断できるようになります。

もちろん、5分では気持ちが消えないこともあります。

その場合でも、衝動がピークを過ぎた状態で判断しているので、即決するよりは買い物の失敗をしにくいでしょう。

2. 一晩寝かせる:疲れていない頭で判断する

欲しいと思ったその日に買わず、一晩置いてから考えましょう。

一晩眠った翌朝は、脳が一番疲れていない時間帯です。睡眠という休息によって思考や感情が整理されるので、もう興奮した気持ちには左右されません。

前日に、「どうしても必要」と思えたものが、朝になって冷静に見直すと「そこまで欲しくない」と感じることはよくあります。

買うことばかりに向いていた意識が、「すでに似たようなものを持っている」「予算を超えてしまう」「そもそもしまう場所がない」といった、買わない方がいい理由にも目を向けられるようになるでしょう。

読者の方からも「勢いでカートに入れたけど、翌日見たら、そこまで欲しいとは思わなかった」という声をいただきます。

ただし注意点もあります。寝不足で判断力が鈍っていると、朝になっても冷静さを取り戻せないかもしれません。この日は早めに布団に入り、ぐっすり眠りましょう。

この方法のよいところは、誰にでもすぐに取り入れやすい点です。

「とりあえず明日まで考えよう」と決めて行動するのは別に難しくありません。

翌日に買ったとしても、手に届くのが1日遅れるだけです。

3. 30日間待つルール:時間を味方にする

ものを買いすぎないために、実際に私がやっているのが、30日(1ヶ月)待つことです。

買いたいと思ったら、その場で買わずにノートやメモアプリに日付と一緒に書き出しします。1ヶ月後に見て、まだ欲しいなら買います。

「欲しい」というのは、その時だけの欲望なので、1ヶ月待っている間にかなり熱がさめます。

待っている間に、自分の生活パターンや優先順位に意識を向けるチャンスも生まれます。

たとえば「いつも給料日前に家計が苦しい」「前にも衝動買いして結局断捨離した」といった現実が、思い浮かぶのです。

もし、1か月たっても「やっぱり欲しい」と思えるなら、それは衝動買いではなく、冷静に検討した結果決めた買い物だと言えるでしょう。

リストを書くときは、なぜ欲しいと思ったのか理由も書いておくと、見直すとき役立ちます。

「あれば便利そうだから」「SNSで流行っていたから」といった理由なら、かなり一時的な欲望です。逆に「仕事で使うから」と、明確な使い道あるなら、本当に必要な可能性が高いでしょう。

4. 給料日まで待つ:予算を確保する

次の給料日まで決断を待つのも有効です。

お金が入ってから買えば、クレジットカードを使いすぎることはなくなります。

給料日前は財布の中身や残高を意識する人が多いもの。このタイミングで改めて商品を見てみると、今、お金を出す必要があるかどうか、冷静に判断できます。

特に高額なものは、数日から数週間待ってから決めるべきです。

この方法のいいところは、給料日というすでにある区切りを利用できるところです。

自分で「1週間待とう」「1ヶ月待とう」と決めるよりも、すでにあるお金に関するサイクルに合わせるほうが習慣化しやすいと思います。

欲しいものがあっても、とりあえず給料日まで保留するのは、すでに多くの人がやっていることです。

給料日まで待つと、「私はお金を計画的に使っている」と満足感が得られるのもメリットです。「給料日まで楽しみに取っておこう」と考えれば、待つことが苦痛にならないでしょう。

5. レビューを読む:決断までの時間をつくる

買う前に、レビューを読んで、冷静になる時間を確保しましょう。

レビューを探して読み込むには少なくとも数分、長ければ数十分かかります。

たくさんレビューを読むと決断疲れが起きて、「えい、買ってしまえ!」となる可能性もありますが、少なくともそれは即決ではありません。

ネガティブなレビューを探して読んだほうが、衝動買いの防止になります。

商品ページではいいところしか見えませんが、「サイズが合わなかった」「想像より小さかった」「結局返品した」といった現実的な声を読めば、盛り上がる一方だった気持ちが落ち着きます。

本当に欲しいのか、いつ使うのか、買ったあと役立つのか、そんなことを考えるきっかけになるでしょう。

ポジティブなレビューも、自分の生活に当てはめると「意外と必要ないかも」と気づくことがあります。レビューを読むと、買ったあとの生活をシミュレーションできます。

ただし、レビューをえんえんと読んでいると、時間があっと言う間に経ちます。無駄に時間を失わないために、タイマーを10分にセットしてから読み始めてください。

◆関連記事もどうぞ

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*****

衝動買いを減らすために、すぐに決めないことをおすすめしました。

5分でも、一晩でも、給料日まででも――少しだけ買うのを待ってみましょう。

時間を置けば、気持ちは変化します。

今日紹介した方法の中から、自分に合ったものを一つ選び、ぜひ、試してくださいね。

ほんの少し待つ習慣が、家計も暮らしもラクにしてくれます。





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