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久しぶりに本を断捨離するコツを紹介します。今回は、私と同世代の方を意識して書くことにしました。
「本だけはどうしても捨てられない」という声をよくいただきます。
私もその気持ちはよくわかります。
かつて名古屋の実家に住んでいた頃、本棚に入りきらない本が床に積み上がっていました。
読みたいと思って買ったはずなのに、いつの間にか本の山を作り、プレッシャーになっていました。
結局ほとんどすべて捨てました。
本を手放すことは、知識や成長のチャンスを捨てることではありません。
今の自分を自由にすることです。
以下のように考えて書棚を整理してください。
1. 持っている本=自分の知性と考えない
本を手放そうとすると、自分が積み上げてきた教養や価値観まで消えてしまうような恐怖を感じることがあります。
「読めばためになる」はずなので、成長するチャンスも失うような気がしますよね。
でも、それは錯覚です。
私も若い頃「難しい本を持っている自分」に価値があると思い込んでいました。
岩波文庫の哲学書や古典文学を何冊も買っては、本棚に並べて満足していたんです。
でも、積ん読状態のまま何年も経ちました。
結局、読まなければ知識も発見もありません。
本はあくまで情報を伝えるための道具です。
持っているだけでは意味がなく、読んで初めて価値が生まれます。
さらに、読み終わった本のエッセンスは、すでに自分の中に残っています。
だから、本そのものを手放しても、得た体験は消えません。
本棚の本の数と、あなたの知性は別のものです。
2. 「いつか読む」が自分にプレッシャーをかける
積ん読の山が目に入るたびに、無意識のうちに「読めていない自分」を責めてしまいます。
私はそうでした。
本がたくさんあった頃、本棚を見るたびに「まだ読んでいない」「早く読まなきゃ」と焦りを感じていました。
本を大量に処分したとき、とても爽快な気分になりました。
そのとき初めて気づきました。
本がたくさんあったときは、「やるべきこと(未読本)」に追い詰められていたんだ、と。
「いつか読む」と思って買った本は、知らないうちにあなたのToDoリストに並んでいます。
終わらないToDoリストを抱えていたら、誰だって疲れますよね。
半年以上触れていない本は、一旦「今の自分には縁がなかったもの」として手放してみるのはどうでしょう?
読むべきプレッシャーから解放されると、とても心が軽くなります。
3. 本の数より「血肉になったか」に注目する
100冊の本を所有する満足感と、1冊の本をボロボロになるまで読み込む豊かさ。
どちらが本当の読書でしょうか。
私が今でも大切にしている本に、「主婦たちの英語奮戦記」という本があります。

英語の勉強方法について書かれた本ですが、正直、内容はかなり古くて今の実情には合いません。
でも、忙しい主婦たちが英語で身を立てようと奮戦する様子が、今でも私に勇気をくれます。
だから、折に触れ読み返しています。
何度も読み返し、自分の行動や考え方に影響を与えてくれる本。こういう本が、本当に持つ価値のある本だと思います。
本棚にたくさんの本をくすぶらせておくより、その中から本当に血肉になる1冊を見つけることに、エネルギーを使ってみませんか。
4. 情報の賞味期限を考える
30代の自分に必要だった本が、60代の今の自分にも必要とは限りません。
情報には賞味期限があります。
私はカナダに移住したとき、日本から語学の参考書や仕事で作った資料を厳選して持ってきました。でもその後、里帰りするたびに、好きな本を持ち帰りました。
「いつか読むかもしれない」と思って、重い荷物を抱えて飛行機に乗ったんです。
でも、結局ほとんど使いませんでした。
生活環境が変わり、仕事の内容も変わり、興味の対象も変わったからです。
数年後、それらをすべて処分しました。
人も環境も変わります。
過去の自分が必要としていた本を、今の自分が必要としているかどうか考えてください。
今の自分にふさわしい「旬」の本を厳選して持つ方が、本棚も人生も身軽になります。
読みきれないほどある本、使い切れないほどあるハンカチ、切手はこうしたらいいと思う。
5. いつでも再入手できる
「手放したら二度と読めなくなる」という不安から、本を捨てられない人は多いと思います。
でも、今はそんな時代ではありません。捨てても、図書館を利用したり、中古の本を買ったりすれば、また出会えるでしょう。
私は基本的に本は買う派ですが、最近、公立図書館をよく利用しています。
カナダの図書館は電子書籍やオーディオブックが充実しています。
紙の本がいい人は、他の図書館から取り寄せてもらえます。この点は日本の図書館も同じだと思います。
また、Kindleを使い始めてから、所有することへの執着がかなり薄れました。
電子書籍なら場所を取らないし、読みたいときにすぐ買えます。
「絶版になっていて高値がついている本がある」という人もいるかもしれません。
でも、その本を読んでいないなら、棚に現金を置いているのと同じです。
本当に人生に必要な本なら、また必要なタイミングで、手が届く形で戻ってきます。
そういう「縁」を信じてみてください。
6. 老眼や体力低下を「身軽になるサイン」と捉える
老眼や体力の低下は、紙の本を手放すいいきっかけになります。
年齢を重ねると、紙の本を読むのが辛くなることがあります。
文字が小さくて読みにくい。
分厚い本は重くて手が疲れる。
本棚の整理をするのも一苦労。
私もいつの頃からか、老眼鏡なしでは紙の本が読めなくなりました。
お風呂で本を読むのが好きだから、最初は少し不便でしたが、それを機にオーディオブックや電子書籍に移行しました。
電子書籍なら文字サイズを自由に変えられます。
オーディオブックなら目を使わずに読書ができます。
重い本を持ち歩く必要もありません。
重い本をたくさん抱え込むのはやめて、読書そのものの純粋な楽しみに集中しましょう。
7. ためこまず循環させる
本は、自分の本棚に眠らせておくより、誰かに手渡した方が生きます。
カナダの街を歩いていると、ふつうの家の前に小さな本箱が立っているのをよく見かけます。

「Little Free Library(小さな無料図書館)」と呼ばれるものです。
ガラスやアクリルの透明なふたがついていて、中の本が見えるようになっています。
合言葉は「Take a book, share a book(本を一冊持っていって、一冊分かち合おう)」。
誰でも自由に本を置いていけるし、気に入ったものがあれば持ち帰ることができます。返却の義務もありません。
好きな本を、本棚に眠らせておくのではなく「次の誰か」に手渡す。
そういう循環の場所があるのは素敵だなと思います。
日本にはこのようなライブラリーは少ないかもしれませんが、図書館への寄付やリサイクルショップ、古本屋への持ち込みなど、本を循環させる方法はいろいろあります。
自分が読まなくなった本を、今まさに必要としている人がいるかもしれません。
本を家の外に出して、知識を社会に循環させましょう。
おわりに:本との関係をアップデートしよう
私も読書が好きなので、本を手放しにくい気持ちはよくわかります。
本には思い出が詰まっていることもあるし、「いつか読むかも」という期待もありますよね。
でも、本を捨てることは、本との関係をアップデートすることです。
所有するのではなく活用する。
ためこむのではなく循環させる。
もう読まない本を手放して、本当に読みたい本だけを持ちましょう。そんな生活の方が、読書を楽しめると思います。
本棚を見るたびにプレッシャーを感じる生活から、本棚を見るたびに読みたくなる生活へ。
春の訪れとともに、本との付き合い方を変えてみましょう。
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