シニア目前、主婦でミニマリストなブロガー筆子が、断捨離と節約をして「老い支度」に励む日々をつづっています。

キャメロン・ラッセルの「ルックスはすべてじゃない」に学ぶ本当の幸せ(TED)


幸せな人生を送るヒントになるTEDプレゼンを紹介しています。今回は、モデルのキャメロン・ラッセルのプレゼンです。

キャメロン・ラッセルはスーパーモデルで有名人。「自分は美しく生まれてラッキーだったけど、だからと言って決して幸せではない」と語っています。

とても有名なプレゼンなのですが、もしやまだ見たことない人がいるかも、と思って選びました。とても正直に語っていて、胸を打ちます。

講演のタイトルは Looks aren’t everything. Believe me, I’m a model.「ルックスはすべてじゃない。信じてください、私はモデルですから」。

TEDの説明:

Cameron Russell admits she won “a genetic lottery”: she’s tall, pretty and an underwear model. But don’t judge her by her looks. In this fearless talk, she takes a wry look at the industry that had her looking highly seductive at barely 16 years old.

キャメロン・ラッセルは、「遺伝子の宝くじ」に当たったと認めています。彼女は長身の下着のモデル。しかし、彼女をルックスで判断してはいけません。

この勇気あるプレゼンで、キャメロンは、16歳の彼女をとても魅惑的に見せたこの業界に辛辣な目を向けています。

日本語字幕版を紹介します。字幕は、字幕なし、英語などプレイヤーの右下で選べます。9分半のプレゼン。お時間のない方のために、動画のあとに抄訳をつけます。

※スクリプトはこちら⇒Cameron Russell: Looks aren't everything. Believe me, I'm a model. | TED Talk | TED.com

※TEDについてはこちらをどうぞ⇒Cameron Russell: Looks aren't everything. Believe me, I'm a model. | TED Talk | TED.com

イメージはパワフル。しかし表面的なものにすぎない

こんにちは。キャメロン・ラッセルです。ここ10年ほど、モデルをしています。ちょっと居心地が悪いですね。こんな服を着ているべきではないのかも。

実は着替えを持ってきてます。TEDのステージで着替える人って初めてでしょうから、皆さんはラッキーですね。

[キャメロンはミニスカートにハイヒールという姿から、ふつうの服装に着替える]

さて、なぜ私はこんなことをしたかと言うと、イメージは強力だということを言いたかったのです。見た目は雄弁ですが、表面的なものにすぎません。

[スライドに下着の広告の写真]

この写真を撮った時、実生活では恋人を持った経験がなくて、落ち着かない気分でした。カメラマンが私に背中をそらせて、男性の髪に手を持っていけと言ったんです。

手術とか人工的な日焼けでもしない限り外見を変えることはできません。ルックスは表面的なものだし、変わらないのですが、私たちの生活に大きなインパクトを与えています。

私にとって、勇気を持つということは自分に正直になるということです。私は今このステージにいます。というのも私がモデルだからですね。きれいで、白人だから。

きょうは、ふだんよく人に聞かれる質問に答えます。ただし正直に。
ファッションショー

第1の質問:どうやってモデルになったのか?

こう聞かれたらいつも、「スカウトされたの」と答えてますけど、答えになってないですね。

本当の答えは、私が「遺伝子のくじに当たったから」( I won a genetic lottery)です。ある遺産(legacy)を受け継いだのです。つまり、ここ何世紀のあいだに、人々は美をこんなふうに定義しました。

健康で、若くて、均整がとれていると、人はそこに「美」を感じるようにできています。しかし、今はやせていて、女性らしくて、白い肌、というのも美の要素なんです。

たまたま私はこの要素を持って生まれ、それを使ってお金を稼いでいます。

ファッションに詳しい人は、「ちょっと待って、ナオミ、タイラ、ジョアン・スモールズ、リウ・ウェン(すべて白人ではないモデル)だっているじゃない」と言いたいでしょうね。

でも2007年にある学生が数えたんですよ。ランウェイを行くモデル、677人のうち、白人でなかったのは、4%未満の27人だと。

第2の質問:大きくなったら私、モデルになれますか?

少女たちによく聞かれる質問です。

ふつうは「私にはわからないわ。私に決める権利なんてないし」と答えます。でも本当に言いたいのは、「どうして?あなたは何にだってなれるわ。アメリカ大統領にだって、次世代のインターネットの発明家にだって。これまでになかった職業につくこともできる、たとえば忍者心臓外科医の詩人とか」。

こう言っても、少女たちは、「ううん、キャメロン、私はモデルになりたいの」と言うのです。

そう言われたら、私は「じゃあ、私のボスになりなさい。だって私には何の権限もないのだから。あなたは、アメリカのヴォーグの編集長や、H&MのCEOになることだってできるのよ。あるいは第2のスティーヴン・マイゼル(有名なカメラマン)にも」と答えたいのです。

「大きくなったらモデルになりたい」と言うのは、「大きくなったら、宝くじに当たりたい」と言うようなものです。

自分でコントロールできることじゃありません。モデルになれたらすばらしいかもしれないけど、キャリアとは言えません。

10年モデルをやって積み上げたことをお見せします。

カメラマンがあっちにいて、照明がこっちにあって、クライアントが「歩く姿がほしい」と言ったら、こんなふうに身体を傾けて、腕をこんなふうにして、行ったり来たり。こればっかりです。行ったり来たり300回、400回、500回でも。

学校を卒業後、少しは仕事をした経験があったとしてもそれだけです。「アメリカ大統領になりたい」と言っても、履歴書に「下着のモデルを10年」と書いてあったら、変な顔をされるだけ。


第3の質問:写真は修正されていますか?

もちろんです。ほとんど全部修正してますよ。でもそれだけじゃありません。

[モデルとしてのキャメロンの写真とリアルの写真が映し出される]

これは私の初めての仕事の写真で、ビキニを着たのも初めて、まだ生理も始まっていませんでした。ただの若い女の子だったんです。こちらは、この写真を取る数ヶ月前に、おばあちゃんと撮った写真です。

これは友だちと一緒の写真、ヴォーグの写真と数日前にとったパジャマパーティの写真、サッカーチームの写真とVマガジンの写真。これが今の私の写真。

広告や雑誌の写真は私の写真ではありません。こういうものは「作品(constructions)」なんです。プロが何人かで作った作品です。ヘアスタイリスト、メーキャップアーチスト、カメラマン、スタイリスト、アシスタント、プリプロの人や、ポスプロの人。そういう人たちが作ったもので、リアルの私の写真ではないのです。

第4の質問:ただでいろいろもらえますか?

ふだんは、はかないような8インチのハイヒールは山とありますよ。でももっとほかにもらっています。言いにくいですけど。

私はケンブリッジで育ちました。あるとき、服を買いに行ったけど、お金を忘れたことがあります。店の人はただで洋服をくれました。

ティーンエージャーのとき、友だちとドライブしていたときのこと。友だちが赤信号を無視して、おまわりさんに止められました。「おまわりさん、ごめんなさい」と言ったら許してもらえました。

私のルックスのせいでこういう「無料のもの」をもらったんです。私が私であるから、というわけではありません。

同様に、見かけだけで損をしている人もいます。本人が誰であるのか、ということには関係なく。

私はニューヨークに住んでいます。去年14万人のティーンエージャーが止められてボディーチェックされましたが、86%は、黒人とラテンアメリカ人です。ほとんどが若い男性でした。

ニューヨークには17万7千人しか黒人とラテンアメリカ人の男性はいないので、彼らにとっては、「私は検査されるのだろうか」というのは問題ではなく、「何回検査されるのか。いつ検査されるのか」が問題なのです。

アメリカの13歳の女の子のうち53%が、自分の身体を好きではなく、17歳になるとこの数字は78%にあがります。

最後の質問:モデルって実際どんな感じ?

人がこう私に聞く時、こんな答えを期待してると思います。「人より少しスラリとしていて、きれいな髪をしていれば、幸せですばらしい生活ができるわ」なんて。

まあ、バックステージでは似たようなことを答えています。「旅行したり、クリエイティブで、才能あふれる情熱的な人々と一緒に仕事をするのは、とても素晴らしいことです」なんて言ってますから。

確かにこれは真実ですが、事実の半分を表しているだけです。カメラに向かって決して言わないことがあるんです。それは「私は不安でいっぱいだ(I am insecure)」ということ。

なぜ不安なのかというと、いつも、自分がどんなふうに見えるのか、そればっかり考えなければならないから。

「もしもっと足が細くなって、きれいな髪になったら、より幸せになれるのかしら」と思うのなら、モデルたちに会えばわかります。モデルは、足が細く、髪もきれいで、とびきりおしゃれな服を着ています。でも彼女たちは、この地球上でたぶんもっとも、からだにコンプレックスを持っています。

このプレゼンの原稿を書いているとき、どこまで正直に言おうか悩みました。「私は運がよかったからいろいろ得をしている」なんて言いにくいし、しかもそのあとで、「でも実は幸せではない」なんて付け足すのはもっと言いにくいです。

でも1番難しかったのは、性別と人種に対する差別の話をすることでした。だって私は、この差別があるからこそ、恩恵を受けているのですから。

ですが、きょうここで、このプレゼンをできたのは、とてもうれしく光栄なことです。10年後、20年後、30年後に、モデルとしてのキャリアを積んだ後、どうやって仕事についたのか、とか、どうやってカレッジの学費を稼いだのかなんて言わないと思いますから。

カレッジで学ぶことは、とても大切に思っています。

私の話を聞いて、成功したとか失敗したと思ったとき、それはパワフルな影響力を持つ外見のせいだったかもしれない、と思っていただけるとうれしいです。

—- 抄訳ここまで —-

どう見えるかより、どうあるか

キャメロン・ラッセルは1987年6月14日ボストン生まれ。このプレゼンをしたときは26歳ぐらいです。

身長は5フィート10インチ(1メートル78センチ)。

お母さんはZipcarというカーシェアリングの会社の創業者で、お父さんは、カープールとSNSの会社のエンジニアでありCEO。恵まれた家庭に、恵まれた容姿を持って生まれました。

動画にでてきた写真に写っていたおばあさんも妙に背が高くて、足が長かったですね。

キャメロンは、知的モデルとして有名で、幼いころから政治に興味があり、10歳のとき、元アメリカ大統領のビル・クリントンに会った写真がプレゼンに出てきます。

もしかしたら彼女は大統領になりたかったのかもしれません。

モデルの仕事は、お母さんのコネで始めたようです。

とても恵まれた境遇にいる人ですが、「私は不安なんです」と言ったとき、いかにも真実味がありました。

実際不安なんだと思います。

どれだけ自分が「外見はすべてではない」とわかっていても、モデル業界は外見がすべてですから。

華やかに見える仕事ほど、内実はつらいものです。競争やねたみもあるでしょう。こういう仕事につきながら、自分らしさを失わないでいるのは、想像以上に大変だと思います。

「自分は幸せではない」と告白するのは、とても勇気がいったと思います。ですが、これまで言いたくても言えなかったことを語ったことで、自分の殻をやぶり、自分の核みたいなものを確かめることができたのではないでしょうか。

結局、自分らしさとか、自分軸を持っていないと、どんなにお金があっても、どんなにいい仕事についていても、どんなに大きな家に住んでいても、どんなに美人でも、どんなにきれいな服を着ていても、どんなにたくさんモノを持っていても幸せにはなれないのだと思います。


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