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ミニマルな日常

CDを捨てられない5つの理由とその手放し方

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最近、CDを捨てられないというお便りをいただきました。

すでにサブスクで音楽を聴いていて、プレイヤーも処分済み。それでもCDを100枚ほど残していて、どう手放せばいいかわからない。こんなお便りをいただきました。

今回はこの方のように、今使っていないにもかかわらず、CDを捨てられない人に向けて、手放すコツを紹介しますね。

わたし自身は、サブスクでいつでも聴けるなら、もうCDはいらないと考え、すべて寄付センターに持っていってしまうタイプです。

でも、「これはまだサブスクで聞けない」という事情があったり、CDそのものになんらかの愛着があると、捨てられないことも多いかもしれません。

もう聞いていないCDを捨てられない理由とその対処法を5つに分けて提案します。



1. 思い出が詰まっているから

まず、そのCDが思い出の品となっているケースが考えられます。

思い出の品ならば、仮にそのCDから音が出なくても、持ち続けたいと思ってしまうでしょう。

音楽は当時の記憶と感情と結びついているので、昔の自分を懐かしむものとして、取っておきたい人は多いかもしれません。

特に、CDの時代を過ごした人にとっては、物理的なCDそのものに愛着が湧くこともありますよね。

ジャケットを眺めたり、ブックレットを開いて歌詞を読むのも、懐かしく心温まる瞬間です。

ただ、いつも書いているように、思い出はものがなくても心の中に残っています。

思い出をもの以外の形で残す

思い出品となっているなら、その思い出(もしくは思い出すきっかけ)をほかの形で残しておくと捨てられるかもしれません。

たとえば、ジャケットやディスクを写真に撮る、タイトルと一緒に思い出を書き出しておくなどするといいでしょう。

こうすれば、自分が大切にしていたものを、形を変えて残すことができます。

今はデジタル配信が中心なので、音楽そのものはサブスクで再生できます。

曲が流れれば、記憶も自然とよみがえるでしょう。

手放すために、改めて手持ちのCDをじっくり眺めてみると、大切にしたい記憶に改めて向き合うことができます。

2015年、断捨離してよかったもの(古いもの編)~捨てるからこそよみがえる思い出

2. お金をかけたからもったいない

昔はCDが高かったので、買ったときの値段を思い出すと、手放しにくくなるかもしれません。

1990年代から2000年代の初めにかけて、日本ではCDの価格が比較的高めだったと思います。

アルバム1枚が3000円前後、シングルでも1000円以上することが普通でしたよね。

私も1枚3200円ぐらいでCDを買っていたと記憶しています。

その分、特典や豪華なパッケージがあり、音質や耐久性が優れていたりと、付加価値がついていたかもしれません。

使っていないとはいえ、かつては自分が大枚はたいて買ったもの。金額を思い出すと、「捨てる=損をする」と感じてしまいます。

でも、どれだけ高かったものでも、それを買った時点で、すでにお金は支払っています。

これは「サンクコスト(埋没費用)」と呼ばれるお金ですが、今、捨てる・捨てないを決めるとき、サンクコストは考慮しないほうがいいです。

せっかくこんなに集めたから:サンクコスト効果~捨てない言い訳その5

むしろ、持ち続けていると新しいコストが発生します。

誰も聴かないCDを棚に並べておくと、保管コストや心理的なコストがかかっていると考えてください。

ものの価値は、今の自分基準で考える

捨てるのはもったいないと感じたら、「これは、今の自分にとって役に立っているか?」と考えてください。

使っていない、聴いていない、思い出もとくにないなら、そのCDはもう用済みのカテゴリーに入れましょう。

どうしても捨てにくければ、寄付したり、リサイクルショップに持っていったりして、循環させれば、気持ちを整理しやすくなります。

実際、CDはリサイクルショップで思ったより高く引き取ってもらえるもののひとつだと思います(筆子規準)。

かつて大事にしていたものを、ほかの誰かに活かしてもらえば、「もったいなさ」も和らぐでしょう。

価格と価値の違いを知れば、余計な物も浪費も減る。

3. 手元にあると安心する

私たちは、ものをたくさん持っていると安心する傾向があります。この心理は、人間の「安全を確保したい」という本能的な欲求と関係していると言われています。

CDは食料や生活必需品ではありませんが、思い出のつまったものはそれはそれで、安心感を与えてくれます。

持っていれば、「いつかまた聴ける」「何かのときに役立つかもしれない」と思えて、心が落ち着くような気がするのです。

でも実際は、その安心感は幻想に近いものではないでしょうか? その安心感がないと自分はすごく困るのか、よく考えてみるべきです。

大事な1枚を残して安心感を得る

すべてを一気に手放すのが不安なら、一番のお気に入りを1枚だけ残してみるのはどうでしょう?

「これさえあれば大丈夫」という1枚を決めると、100枚も持っていなくても平気になるかもしれません。

100枚すべてを捨てるのは「完全な損失」ですが、1枚だけでも残しておけば、「全部なくなってしまう」という心理的な抵抗がやわらぎます。

今、CD100枚に感じている愛着を1枚に集約させれば、拠り所はキープできます。

たまりすぎた宝塚歌劇のグッズ、私ならこうやって整理・処分します。

4. 惰性で持っている

プレイヤーが壊れたり、もうCDを聴かなくなったりしても、CDそのものはなんとなく棚に残っている。それは、ただ単に、これまでのくせで持ち続けている状態です。

別に必要ではないけれど、持っていても特に困らない。だから放置。

これは、家の中に、「使わないけど手放さないもの」がどんどん増える最大の理由です。

気づけば、数年どころか十年以上、そのまま家の中に残っていることもあります。

使っていない、使う予定もない、でも捨てていない。

そうしたものは、思考停止状態のまま処分を保留したガラクタです。

問い直して惰性を断ち切る

いつものクセを変えるために、以下の質問をしましょう。

本当にまた使いたいのか? 今の暮らしにCDは必要か?

それは、プレイヤーを買い直してでも聴きたいCDなのか?

はっきり、イエスと答えられないなら、それは、「処分を先送りされたもの」です。

決断を先送りしたままでは、スペースも気力も奪われ続けます。

いったん立ち止まり、「これは今の生活に必要か?」と問い直し、自分に正直になって答えてください。

5. コレクションだから手放したくない

CDをコレクションとして集めていた人にとって、それを手放すことは、趣味や、自分の一部を否定するように感じられる行動です。

シリーズものやコンプリートしたアーティストのCDは、「ここまで集めたのに今さら減らしたくない」という気持ちになりがちですよね。

コレクターは、ものそのものよりも、集めたことに対する達成感や満足感、集めている自分自身に価値を感じていることも多いです。

ただ、そのコレクションが今も自分に喜びを与えているかどうか、冷静に見直してみる必要があります。

棚に並んでいるだけで、もう何年も手に取っていないのなら、大昔、コンクールでもらったほこりだらけのトロフィーのような存在になっているかもしれません。

今も推し活をしたいのか?

かつて夢中になったアーティストのCDを今も並べているけれど、最近はまったく聴いていないなら、そのCDは過去の推し活の名残です。

推し活やコレクションというのは、集める行動に喜びがあるので、集めたものをすべて残す必要はないと思います。

そのアーティストを好きだった気持ちや体験は、今のあなたをしっかり形作っています。

現在の暮らしに合う趣味や関心にスペースやリソースを使うためにも、過去のコレクションをいったん整理しましょう。

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CDを手放せない理由を考えていくと、自分でも気づいていなかった価値観や思い込みが隠れていることがあります。

「思い出にしばられていないか?」「もったいない気持ちにひきずられていないか?」

このように自問しながらCDを手放すと、暮らしが整うだけでなく、自分軸を見直すきっかけにもなります。

使っていないのに手放せないものは、ほかにもいろいろあるでしょう。

そのままにしておくと、スペースを取られるだけでなく、気持ちも重くなります。

「今の自分に本当に必要か?」と問い直し、不要なら思い切って捨てて、身軽な暮らしを手に入れましょう。

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