怒ってる人

ミニマルな日常

最終更新日: 2017.07.21

怒りっぽい人は要注意。怒りの感情のせいで失ってしまう3つの大切なもの。

ページに広告が含まれる場合があります。

 

怒ってばかりいると暮らしの質が下がります。余計な怒りは手放しましょう。

怒りが行動の原動力になることもあります。「見返してやる!」という気持ちがモチベーションになる人は多いようです。

しかし、やたらと怒ることは、デメリットのほうが大きいです。あなたの人生から大切なものを3つ奪います。

その3つは

1.良好な人間関係
2.家事、仕事における良質なパフォーマンス
3.健康

詳しく説明しますね。



1.怒りのせいで人間関係が損なわれる

怒りという感情が人間関係にダメージを与えるのは、誰でも想像つくでしょう。

怒ってばかりいる人のそばにいたいと思う人はいませんから。

怒りは、以下のようなパターンで、人とのつながりを断ちます。

1)怒りを心のなかに溜め込んだ場合

頭に来ても、それを外に出さず、心の奥底に溜め込む人がいます。この場合、相手とケンカになることはありません。

しかし、自分で自分を孤立させてしまいます。

怒っているときは、人の輪に入りたくないですから。

「さみしいなあ」と思うことが多いのなら、もしかしたら怒りの感情(誰かや何かを許せない気持ち}を引きずっているのかもしれません。

2)怒りを相手にぶつけた場合

誰かのせいですごく頭に来て、その怒りを相手に直接ぶつけた場合、平和的な解決にいたることはまずありません。

怒りをぶつければ、相手も怒りを返してきます。よほど穏やかな人や、怒らないことを信条にしている人でないかぎり。

たいていの人は売られたケンカは買うでしょう。

単なる感情の行き違いが大々的なケンカにエスカレートします。するとますます怒りがわいてきます。

3)怒りを関係のない人にぶつけた場合(八つ当たり)

怒ったとき、当事者に訴えず、手近にいる人に八つ当たりすることもよくあります。

人は、人間に対してだけ怒るわけではありません。天候に怒る人もいるし、ちょっとした不運(電車に乗り損ねたとか)に強く怒る人もいます。

太陽に向かってケンカをいどむわけにもいかないので、人は、自分の子供や奥さんに八つ当たりします。

八つ当たりされた人は例外なく不愉快になります。

10年ぐらい前のこと。私はものすごく態度の悪い、プロ意識に欠けたタクシーの運転手に出会いました。

帰宅してから、この件について夫に「ちょっと!ひどいと思わない」とガンガン訴えていました。

しかし、そのうち夫が、「たまたま態度の悪い運転手にあたったぐらいでそんなに怒るな!」と怒り始めました。

以上のように、誰に怒りをぶつけても、別の怒りが生まれ、マイナス感情が増殖します。そんな状態で、良好な人間関係が得られるわけがありません。

2.家事や仕事のパフォーマンスの著しい低下

怒りは行動の質も落とします。

1)冷静さを失う⇒パフォーマンスの低下

フランスのことわざに、「怒りは危険な助言者」というのがあります。

怒っているときはとても感情的になっているので、冷静な判断ができない、だから怒っているときは何もやらないほうがいいよ、という意味です。

これは誰でも経験がありますよね。

腹が立っているときは大きなマイナス感情に振り回されているのだから、客観的、理性的な意思決定はできません。

すると、家事や仕事のパフォーマンスが落ちます。

2)集中できない⇒やはりパフォーマンスが低下

怒っているときは、物事に集中できないので、仕事が荒くなります。

イライラしながら料理をしていると、包丁で自分の指を切ったり、鍋に入れるべきものを入れ忘れたり、鍋がふきこぼれたり、ステーキを焦がしたりします。

味付けも適当になってしまうでしょう。





3)クリエイティビティの消失

頭の中が怒りという感情でいっぱいだと、創造性も発揮されません。

頭がカーっとなっている時に、いろいろなアイデアが浮かぶ人はいないと思います。

悲しいとき、嫉妬にかられているとき、ゆううつな時、不安にかられているときも、あまりクリエイティブになれません。

ぼーっと外を見ていたり、無心に何かやっているときに、ふと面白いことを思いついたりしませんか?

私はスロージョギングやミニトランポリンをしているときに、ブログのネタや、仕事のアイデアを思いつきます。

ミニトランポリンを知らない人はこちらをどうぞ⇒ミニトランポリン歴1年7ヶ月の私が伝える、7つの健康効果

激しい怒りにかられているときは、フロー状態と真逆の状態なのです。

フローについて⇒人を幸せにするのはお金ではなくフロー状態。ミハイ・チクセントミハイ(TED)

4)自責の念にかられる⇒やる気の消失

たいていの人は、ガーッと怒ったあと後悔します。そして罪悪感を感じます。

罪悪感ってすごく嫌な気持ちですよね。とても前向きに仕事に向かえる心理状態ではありません。

自分で自分を責めると、セルフエスティーム(自己評価)もさがるので、自信を失い、これまた仕事のパフォーマンスが落ちます。

セルフエスティームとは?⇒セルフエスティーム(自分を愛する気持ち)が高い人の12の特徴

5)ストレスが溜まる⇒衝動買い

職場で腹立たしいことにあり、それがストレスになって、帰りに衝動買いをする人も少なくありません。

当ブログによく書いていますが、衝動買いは以下の大きなデメリットがあります。

●お金がなくなる
●ガラクタが溜まる

手持ちのお金がドブに消え、ガラクタが残った部屋の中で、タスクのパフォーマンスがあがるとは考えられません。

3.怒りが健康を奪う

怒りのせいで健康も損なわれます。

自分の感情が健康に大きな影響を与えていると気づいていない人がいますが、実は、両者は密接な関係があります。

怒りが健康によくないのはストレスを生むからです。

そもそもなぜ人は怒るのでしょうか?

私は人の行動はみな、進化するためにプログラミングされていると考えています。

究極の動機は種の保存です。

外敵に脅かされたり、攻撃されたとき、人は怒りという感情をパワーにして闘い、自分と自分の仲間を守ってきたのではないでしょうか?

怒ると恐怖を感じたときと同じストレス(アドレナリンやコルチゾール)が分泌されます。「闘争か逃走か反応」(fight-or-flight response)が起きるのです。

この反応については、過去記事に何度も書いていますが、読んだことのない人はこちらの記事をお読みください⇒いかに子どものころのトラウマが生涯の健康に影響を与えるか(TED)「トラウマによって脳が引き起こす反応」のところです。

激しい怒りを感じているときも、からだは闘ったり、逃げる準備をします。

すると心拍数、血圧、体温、すべてが上昇します。

外敵が前にいるときは、この反応の恩恵を得ることができます。筋力がいつもよりパワーアップしますから。

しかし、天気が悪いこと、やたら暑いこと、コンビニの店員の対応が悪いことなど、自分の思い通りにいかないことに出会うたびに、筋力をパワーアップしても、使いどころがありません。

こんなことで暴力事件を起こしたら、大きな代償を払うだけです。

意味もなく、闘うか逃げるか反応を連発すると、心臓に負担がかかります。

頭痛、腹痛、不眠、高血圧、心臓発作、脳出血の原因にもなります。免疫が落ちるので感染症にもかかりやすくなります。

また肺の機能も落ちるという研究もあります。ストレスのせいで、呼吸器系に炎症が起きてしまうのです。

ストレスが多いと副腎疲労が起きて、ホルモンのバランスがくずれ、炎症が起きやすくなるのです。詳しくはこちら⇒副腎疲労(ふくじんひろう)とは?やる気が出ないのはこれのせいかも

ストレスが体調を悪くする仕組みはこちらで説明しています⇒ストレスのせいで頭痛がしたり太ってしまう理由とは?

怒りのせいで、うつも引き起こされると考えられています。うつうつとした状態は、怒りを押し殺している状態か、静かに怒っている状態なのです。

ガーッと起こる人が、ある時はすごく落ち込んだりすることがありませんか? 私の家族、2人ともこのタイプです。

いつも楽しそうな人はつまらないことでやたらと怒らないし、うつうつとしたとしても、すぐに気持ちを切り替え、もとのハッピーな人格に戻ります。

小さなことにむやみやたらと怒るのは、自分の健康を大きく害してしまうのです。

********

このように、怒ると自分が損するだけなのです。

「私って怒りっぽいよね?」という自覚がある人は、きょうから少し怒るのを控えてみてください。

それだけで、周囲の状況は何も変わらないのに、今より楽しい毎日になります。

来週は、怒りをコントロールするコツをお伝えします。





それって、必要?新刊「それって、必要?」本日発売です。読み方、使い方案を紹介。前のページ

ミニマルな暮らしは幸せを呼び込む基本。次のページ花瓶

ピックアップ記事

  1. 筆子の新刊『買わない暮らし。』(6月16日発売)著者による内容紹介。現在予約受付…
  2. ムック本・第2弾『8割捨てれば、お金が貯まる』発売のお知らせ:11月15日です。…
  3. 新刊「50歳からのミニマリスト宣言!」3月14日発売のお知らせ(現在予約受け付け…
  4. ムック・8割捨てて二度と散らからない部屋を手に入れる、発売しました。
  5. いつか使うかもしれない、と思うものを本当に使う方法、あるいは見切りをつける方法。…

関連記事

  1. 散らかるおもちゃ

    ミニマルな日常

    子供の前で断捨離をすると物を大事にしない子供になる?

    読者の方から、自分が断捨離をしていたら、小学生の子供が、「いらないもの…

  2. 探しものをする男性

    ミニマルな日常

    探し物(鍵など)を見つける効果的な方法。10のステップで着実に探す。

    なくした物を探す方法を紹介します。鍵やスマホ、イヤリング、時計、メガネ…

  3. かわいい植木鉢

    ミニマルな日常

    自分で管理できる分まで持ち物を減らしたら、生活全体が整ってきた。

    ガラクタをためこまない生活を心がけている読者のお便りを紹介します。…

  4. ピンクのハート

    ミニマルな日常

    バレンタインデーには、物ではなく、相手が本当に求めているものをあげる。

    明日、2月14日はバレンタインデーです。この日は、日本では女性…

  5. 積み重なった本

    ミニマルな日常

    本を捨てて、本箱をスッキリさせたらとても気が楽になった。

    シンプルライフを楽しんでいる読者4人のメールを紹介します。今年の6月の…

  6. 肘掛け椅子に座る若い女性

    ミニマルな日常

    持たない暮らしを10年やって気づいたミニマルライフのよいところ。

    よけいな物はなるべく持たず、身軽に生きていこう、と考え、そういう生活に…

新刊「50歳からのミニマリスト宣言!」

ムック:8割り捨てて二度と散らからない

ムック・8割捨てればお金が貯まる

書店かセブンイレブンで買ってね。

 

8割捨てればお金が貯まる・バナー

ムック本・8割捨てればお金が貯まる、発売のお知らせ

「本当に心地いい部屋」

「買わない暮らし。」売れてます(第7刷)

筆子のムック(第5刷)

筆子の本、『書いて、捨てる!』

更新をメールで受け取る

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

1,821人の購読者に加わりましょう

新しく書いた記事を読む

  1. 考え事をしている女性
  2. 思い出品を捨てられない女性
  3. 顔にクリームを塗る女性
  4. 収納しすぎてかえって片付かなくて困っている女性
  5. 自分を許す女性
  6. Tシャツにジーンズ姿の女性。
  7. 買い物日記をつけている人
  8. 贈り物をいっぱいもらって困っている女性
  9. 服を買っている女性
  10. 文房具が散らかったデスクで仕事をする女性

筆子の本・10刷決定です

オーディオブック(Audible版)も出ました♪ 捨てられない人は要チェック

 

1週間で8割捨てる技術
 
⇒筆子の本が出ます!「1週間で8割捨てる技術」本日より予約開始

 

実物の写真つき紹介はこちら⇒「1週間で8割捨てる技術」筆子著、本日発売です(写真あり)

大好評・特集記事

小舟バナー

 

お金を貯める・バナー

 

実家の片付けバナー

 

ファッションバナー

 

フライレディバナー

 

湯シャンバナー

 

ブックレビューバナー

 

TEDバナー

 

歯の治療バナー

今日のおすすめ記事

  1. 写真を撮る人
  2. プレッシャーを感じている女子
  3. 公園で読書する人
  4. 断っている女性
  5. 小さな部屋
  6. 売るためにワンピースの写真を撮っている女性
  7. ストレス
  8. 散らかった部屋
  9. the21 2023年12月号表紙
  10. りんご

過去記事、たくさんあります♪

PAGE TOP