多すぎる本

断捨離テクニック

全出しして後悔したときの対処法:片づけを立て直す4つのステップ

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急に片づける気になって、クローゼットや押し入れの中身を一気に出してみたものの、床がものだらけになって途方に暮れている。

先日のお便り紹介コーナーでそんな方の声を紹介しました。

そこで今回は、全出しして止まってしまったときに、落ち着いて体制を立て直す方法をお伝えします。

「よし、今日こそ片づけよう!」と勢いよく始めたのに、気づけば部屋中にものが広がり、どこから手をつけていいのかわからなくなってしまう。

やる気はとっくに消え、残っているのは散らかった部屋と疲労感だけ。

実は私も、若い頃に似たような経験があります。

ベッドの下にためていた大量の雑誌を「今日こそ全部片づけるぞ」と意気込んで出したら、床が雑誌で埋まり、座る場所もなくなりました。

あのときの絶望感は、今でもよく覚えています。

真夏の片づけだったので、余計疲れました。

途中で止まってしまうのは、あなたに問題があるわけではありません。

単純に、脳が疲れてしまっただけです。

今日をどうやり過ごし、明日からどうリカバリーすればいいか、順を追って見ていきましょう。

1. まず手を止めて、脳を休ませる

片づけの途中でフリーズしてしまったら、まずは作業の手を止めてください。

「止まっている場合じゃない、早く片づけなきゃ」と焦る気持ちはわかります。

でも、理由があってあなたは動けません。

ものを片づけるとき、私たちは一つひとつに対して「捨てる」「残す」「どこにしまう」といった判断を繰り返しています。

判断するたびに、脳のワーキングメモリと呼ばれる作業スペースを使います。

ワーキングメモリは容量が限られていて、決め事をしているうちに容量を使い切ってしまいます。

これがいわゆる「決断疲れ」です。

さらに、床一面に広がったものの山は、それ自体が脳にとって大きな負担になります。

視覚的な情報が多すぎると、脳は処理しきれなくなり、ますます判断力が落ちてしまうのです。

つまり、フリーズするのは当然のことなんです。

私は今でも、決断疲れで動けなくなることがあります。

先日、図書館から借りたオーディオブックを聞き終わって、次に借りる本を探していました。

何冊かピックアップして、それぞれサンプルを聞いて、「いや、これじゃない」と思ってやり直す。

これを繰り返しているうちに15分以上たっていました。

たかが本を選ぶだけなのに、しかも図書館の本だから無料でリスクがないのに、頭が疲れてしまったようです。

片づけの判断は、本を選ぶよりずっと重たい決断をすることになります。

疲れて当然です。

まずは手を止めて、キッチンに行って白湯やハーブティーを1杯飲みましょう。

椅子に座って、15分ほどぼーっとしてください。

特に50代、60代の方は、若い頃のように体力も気力も続きません。

無理をしないほうが、結果的にいい方向に向かいます。

ワーキングメモリ(作業記憶)をうまく使って目の前のゴールを達成する(TED)

2. 視界からものを消して、体制を立て直す

少し休んだら、次にやるべきことは視界からものを消すことです。

片づけなければならないと思うかもしれませんが、そうするとまた決断疲れに陥ります。

私のように捨て慣れている人は、ものがわーっとたくさんあっても、少しずつサクサク捨てていくことができます。

でも、慣れていない人は、また脳がいっぱいいっぱいの状態になり焦ります。

ここではとにかく床を空けることだけを目標にしましょう。





とりあえず元の場所に戻す

いちばん簡単な方法は、出したものを元の場所に戻すことです。

「それじゃ何も変わらないじゃないか」と思うかもしれません。

でも、いいんです。

今日は「片づけを完了させる日」ではなく、「体制を立て直す日」にしましょう。

冒頭でお話しした雑誌の話の続きですが、あのとき私は結局、床に広げた雑誌を全部ベッドの下に戻しました。

「トホホ」と思いましたが、あのまま雑誌に囲まれて暮らすわけにはいきません。

その後、週末に数冊ずつ取り出して、ひもでしばって廃品回収に出しました。

一気にやろうとして失敗しましたが、少しずつやり直したら、ちゃんと片づきました。

だから、今日は戻すだけで大丈夫です。

保留ボックスに入れる

戻す場所がないもの、細かいもの、元の場所に戻したくないものは、段ボールや大きめの紙袋にまとめてしまいましょう。

これが「保留ボックス」です。

捨てるかどうかは後日決めればいいので、今は箱に入れるだけでかまいません。

ただし、保留ボックスは1つか2つまでにしてください。

際限なく作ると、それ自体がものの山になってしまいます。

シーツやブランケットで隠す

どうしても片づかないエリアには、シーツやブランケットをかぶせてしまう方法もあります。

視界からごちゃごちゃが消えるだけで、驚くほど気持ちが落ち着きます。

目に入る情報が減ると、脳への負担がぐっと軽くなるからです。

ポイントは、「今すぐ全部片づけなくてもいい」と自分に許可を出すことです。

今日は視界をすっきりさせることを目指しましょう。

それだけで、心の余裕が戻ってきます。

気持ちの余裕がなければ、不用品を処分することはできません。

視覚的ノイズ(見た目のごちゃつき)を極力なくすコツ(その1)~飾り物を減らす。

3. 捨てる判断はやめて、種類ごとにまとめる

床が見えるようになったら、次のステップに進みましょう。

ただし、ここでもまだ「捨てる・残す」の判断はしません。

ものを種類ごとにまとめます。

文房具は文房具、書類は書類、雑貨は雑貨。

同じ仲間を寄せ集めましょう。これは、ほぼ単純作業です。

捨てるかどうか決めるのは、脳にとって負担がかかります。

でも、同じ種類のものを集めるのは、重たい判断を必要としません。

セーターやスカートなどの衣類は衣類、雑誌や本は本というふうに、機械的に分けていきましょう。

これなら疲れた脳でもできます。

種類ごとにまとめると、もう一ついいことがあります。

バラバラに散らばっていたものが、いくつかのグループにまとまると、「あ、意外と管理できそうだな」という気持ちになれます。

手がつけられないほどの山に見えたものが、5つか6つのカテゴリーに分かれると、自然に細分化されるからです。

分類するだけで今日は終わりにしましょう。

「ここまでできた」と、自分をほめてください。

スッキリ暮らすために、物を持ちすぎていないか調べたい7つのカテゴリー。

4. 体制が整ったら、小さく始めて少しずつ捨てる

休んで、戻して、分類して。

ここまでくれば、部屋の光景もだいぶ落ち着いているでしょう。

ここからがいよいよ捨てる段階ですが、くれぐれも一気にやろうとしないでください。

一気にやろうとしたから、今回こんな大変なことになったのです。

タイマーを15分にセットして、その時間だけ片づけましょう。

15分たったら、途中でも手を止めます。

「あと少しで終わるのに」と思っても、止めてください。

無理をすると、結局また疲れ果ててしまうのがいつものパターンです。

引き出し一段だけ、紙袋1つ分だけ、3分だけ。

このぐらい小さな単位で進めていきましょう。

小さな片づけを毎日積み重ねていけば、確実に前に進めます。

落ち着いたら、今回なぜ大変な思いをしたのか振り返ってください。

全出しの一番の問題は、出すのは簡単だけど、判断するのにものすごくエネルギーがいるという点です。

出すだけなら5分で終わりますが、一つひとつ向き合って決断するには、その何倍もの時間と気力を要します。

このギャップに気づかないまま始めてしまうと、また、出した後に途方に暮れることになります。

次からは、小さな範囲に絞って取り組みましょう。

一気にやることを禁止するルールを自分に課すのもいいかもしれません。

もし、そのルールがストレスに感じるなら、ルールを作らなくてもいいです。

ただ、「少しずつやるほうがうまくいく」と自分に言い聞かせましょう。

完璧を目指さなくても大丈夫~1日15分の片付けを私がおすすめする理由

おわりに:求めているのはすっきり感より安心感

ものを収納から出すだけ出したら、ものの山に圧倒されて、止まってしまった。

この状態から前に進む方法をお伝えしました。

ものを全部出してしまいたくなる気持ちは、よくわかります。

モヤモヤやぐしゃぐしゃを一気に解消して、すっきりしたいですよね。

でも、不用品を一気に片づけるのは、現実的にはとても難しいことです。

私たちの脳にも体力にも限界があります。

特に50代、60代の方は、若い頃と同じペースで動こうとすると、無理がたたります。

あなたはすっきりしたいと思っているかもしれません。でも、本当に求めているのは安心感だと思います。

「この部屋にあるものは全部把握できている」「余計なものに囲まれていない」「自分の暮らしをコントロールできている」。

そういう安心感を求めて、断捨離をしているのではないでしょうか?

こうした安心感は一気に手に入りません。

今日は引き出し1つ。明日は紙袋1つ分。

そうやって小さな片づけを続けるうちに、気づいたら安心できる暮らしになっています。





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