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買い物依存を克服するために、心を整える方法をお伝えします。この記事は、読者の方のメールに答えて書くものです。
洋服への執着が取れません
こんなお便りをいただきました。引用するな、ということなので要点だけ書きます。
●断捨離には成功し、物の数は少ない。
●しかし、洋服への執着が取れない。過去20年間、ものすごく服にお金を使っている。
●精神科を受診してみたが、薬で買い物は止まらない、買い物をやめるしかない、と言われた。
●『筆子ジャーナル』の記事を読んで「買わない挑戦」を始めた。
●ほかの買い物をやめる記事も、書き出して反復練習している。
●ダイエットと運動(筋トレと有酸素運動)をして、体型を変化させる予定
●脳内もデトックスしたい
●しかし、一瞬で、依存になってしまいそうだ
●買い物グセで脳内が変になっていて、もはや依存しないでいる気持ちが思い出せない
●一生買わない挑戦が続くことを覚悟している
この方、まだ37歳なのです。私は、もっと早く買い物依存から抜け出せると思います。
たぶんこの方に必要なのは心のケアです。
何かに依存しているのは、表面的なことであり、その裏には必ず心理的要因があります。
なぜ買い物に依存しているのか、なぜ洋服ばかり買ってしまうのか、その理由をじっくり考えてみてください。そして、心を整えてほしいと思います。
詳しくはこちら⇒どうしても買い物が止まらない。買い物依存症を自分で治す方法
以前書いた記事には、ショッピングをしない方法をいくつか書いています。
この記事では、自分で心を整える方法を5つほど紹介しますね。
1.「依存症は治る」と信じる
依存症を克服するのは簡単ではありませんが、「治る」と考えられています。糖尿病は治りませんが、各種依存症は治るのです。不治の病ではありません。
依存症を治したいと思った時、やるべきことはいろいろあるでしょう。ですが、たぶん一番大事なのことは、「必ず治る」「抜け出せる」と希望を持つことです。
「必ず治る」と思うことさえできれば、「絶対よくなろう」という気持ちになり、その気持ちが行動を起こし、現在の状況を変えることにつながります。
「また買ってしまった」「ダイエットに失敗してしまった」など、ネガティブなことばかりに目を向けず、自分ができたことに目を向けてください。
「明日は、今日より少しいい日だ」という気持ちで暮らしたほうがいいです。
2.夢を持つ
希望を持つために必要なのが、夢を持つことです。
「買わない挑戦」は一生続く、と覚悟を決めるのもいいけれど、「将来はこんなふうになりたいな、こんな生活をしたいな」と夢を持つほうが、依存症から抜け出すのに役立つのではないでしょうか?
前向きになるためにこんなことをしてください。
●希望に満ちた物語を読む、映画を見る
1冊だけおすすめをあげると、「ショーシャンクの空に刑務所のリタ・ヘイワース」(スティーブン・キング)はテーマが「希望」であり、希望を持つことの素晴らしさを感じることができます。映画(「ショーシャンクの空に)もあります。映画のほうがいいかもしれません。
☆2016/09/15追記:本のタイトルを間違えておりまして、こんなメッセージをいただきました。大変失礼いたしました。aさんより、こんなメールをいただきました。ご指摘、ありがとうございます。
「ショーシャンクの空に」という本は日本にはありません。
新潮文庫から出ている「ゴールデンボーイ」という中編集に、「刑務所のリタ・ヘイワース」というタイトルで掲載されています。探す方が困らないよう、お薦めするなら正確な情報を載せるべきだと思います。
ちなみにこの本です。
●望む未来について考える
将来どんなふうになりたいか考えてください。
昔、小坂明子(歌手の名前です)が、ピアノに向かって「もしも」という歌を歌っていました。
冒頭はこんな歌詞です。
もしも私が家を建てたなら小さな家を建てたでしょう
大きな窓と小さなドアと部屋には古い暖炉があるのよ
真っ赤なバラと白いパンジー
子犬のよこにはあなたあなたあなたがいてほしい
いかにも、白い馬に乗って王子様がやってくる的な世界観ですが、こういうふうに夢を持つことはいいことだと思うのです。
買わない挑戦をするときも、楽しくやってください。
洋服を買わないで浮いたお金を使って、こんなことしたいな、あんなところに行きたいな、と明るい未来を想像しながら取り組んでください。
●アファメーションとパワーポーズ
アファメーション(affirmation)とは、自分への短い前向きな宣言、肯定的な言葉の呼びかけです。
たとえば、「私は元気いっぱいです」とか。スピリチャル分野の人や、潜在能力開発に携わる人は、間違ったアファメーションをしてはいけない、否定的な言葉を使ってはいけない、◯◯になったらいいな、ではなく断言しろなど、細かいことを言います。
しかし、あまり気にしなくてもいいと思います。
私は、「今日もいいこといろいろあります」とか「たくさんあります」と毎朝、モーニングノートに毎朝書いています。「いろいろ」ってなんだよ、と突っ込まれると、よくわからないのですが、いろいろいいことが起きているので、効果があると感じています。
また、昔アファメーションという言葉を知らなかったころから、ピンチになると、「大丈夫だ、これまでも何とかなったから、きっと何とかなる」と紙に書いて、よく見ていました。それで何とかなりました。
アファメーションの説明はこちらでしています⇒2冊めです「フランス人は10着しか服を持たない2」の感想。シックとは?
パワー・ポーズは、自信がつくポーズです。詳しくはこちら⇒2冊めです「フランス人は10着しか服を持たない2」の感想。シックとは? この記事で紹介している動画を見ていなかったら見てください。
本を読んだり映画を見るには少々お金がいるかもしれませんが、ほかのことは全くコストがかかりません。だまされたと思ってやってみてください。
3.1人でやらない。友だちを作る
今朝、汚れた食器を溜めない方法でも書きましたが、多くの人は、何もかも自分1人でやろうとするから、いっぱいいっぱいになってしまうのです。
困ったときは、誰かに頼るべきです。
買い物依存を克服したいときは、自助グループに入ることをおすすめします。
ネットで検索すると、たくさん出てきます。近くでやっているグループに入ってミーティングに行ってみてください。
「私には合わないな」と思ったらやめればいいだけです。
アルコール依存症やギャンブル依存症に悩む人のために、自助グループがあります。依存症の治療をするとき、自助グループの効果はとても高い、と考えられています。
4.本を読む
自助グループに入りたくない、あるいは入るほどでもないなら、買い物依存を克服した人の手記や、ほかの依存症がテーマの本を読んでください。悩んでいるのは自分1人だけじゃないんだ、とわかります。
さらに、「物語」(フィクション)を読むことをおすすめします。
物語は人の心を癒やしたり、力を与えてくれると思うからです。
気になったものから読んでみて、自分の心にフィットするものを見つけたら、何度も繰り返して読むといいですよ。
ここでも1冊だけおすすめを書くと、「星の王子さま」(アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ)がいいと思います。
この本は悲しい結末だと言う人も多いし、いったい何がおもしろいのかわからない、と言う人もいます。
けれども、いろいろ示唆にとんだ言葉が出てきます。
王子さまは、自分の星に咲いていたバラに恋をしてすごく大切にします。あとになって、そのバラは特別なバラではなく、どこにでもあるバラだと知りちょっとがっかりします。
ですが、キツネに、「物は目ではなくて心で見るんだよ。肝心なことは目では見えないんだよ」「時間をかけてそのバラの世話をした分だけ、バラは大切なものになったんだよ」と言われます。
肝心なことは目で見えないのですから、洋服なんてこのさいどうでもいいと思いませんか?
大切なものを手に入れるためには、時間がかかるのですから、買い物(特に衝動買い)という短絡的な喜びをいくら重ねても何も生み出さないのです。
星の王子さまはたくさん翻訳がありますが、私が持っているのは、池澤夏樹さんの翻訳です。
5.誰かの心の支えになる
依存症に悩んでいる人は、自己評価が低いです。「私はだめだ」と思っているでしょう。
この状態を改善する方法でとても効果的なのが、誰かのために何かをしたり、役にたったり、心の支えになることです。
この点でも、自助グループに参加することはおすすめです。お互いに助け合いますから。
家族がいたら、その人の悩みを聞いてあげてください。
そんな「誰か」がいないなら、見ず知らずの人にできるだけ親切にして、その人の役に立ってください。
ごく小さなことでいいです。道ですれ違うとき、微笑めば、相手も喜んでくれるでしょう。
また、買い物依存に関して、自分なりに勉強して、学んだことをブログでアウトプットするのもおすすめです。
そうすれば、同じ悩みを持つ人を助けることができます。
人助けは対面でやったほうがやりやすいけれど、正直に気持ちを綴っていけば、ブログでも人を助けることもできます。
ポイントは、どこまでも人の役に立ちたいという気持ちを持って臨むことです。
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現在の依存状況にもよりますが、心が整ってくると、余計な買い物はも減るはずです。明日への希望を忘れずに、ポジティブな気持ちで、取り組んでみてください。