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贈り物に関する質問をいただいたので、この記事で回答しますね。
高価で度が過ぎる贈り物への対応に関するもので、差出人は、camelliaさんです。
重たい贈り物
件名:頂き物について
2024年もどうぞよろしくお願いいたします。今日は筆子さんならどうされるかアドバイスをいただきたく投稿いたします。
頂き物について。
同じ会社の女性から誕生日、クリスマス、お年始、など、割と高価な贈り物をいただいています。
ちなみに、その方とはあることがきっかけでお付き合いが薄くなっており、今ではお互いあいさつ程度の仲です。
とてもありがたいことではあるのですが、微妙に私の好みのものではなく、さらにオーダーしてくれていると思うのですが、私のイニシアルが刻印されていてなんだか重いのです。
過去にはとても高価なブランド物のお財布、リップクリーム、高級菓子、ペンなど。。。
私自身、どなたかに贈り物をする際は「消えもの」一択としています。
話は元に戻りますが、そのいただきものに関して、うれしいという気持ちは残念ながらなく、どうにかいただかないようにしたり、お返しのことばかりが気になり、
昨年もなんだかとても高価な外国製の化粧品をいただき、それにも私のイニシアルが刻印されていました。
年明けもお年始のお菓子をいただき。。。。
贈り物仕舞いという風習もあることを知りましたが、わざわざ「もう贈らないでください」というのもなんだかヘンなので、お返しをしないという強行突破にでることにしました。
所謂、察してほしいという気持ちを込めて、お返しナシです。
もう贈り物をしてほしくない場合、筆子さんならどうされますでしょうか?
よろしければお返事いただければ嬉しいです。
どうぞよろしくお願いいたします。
camelliaさん、こんにちは。
いつもお便りありがとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
贈りものをしてほしくない場合、筆子ならどうするか?
改めて聞くまでないでしょう。もちろん断ります。
私、こんな記事を書いています⇒心の中にゴミをためない方法(後編)。正直は最善の策。
「気持ちはうれしいけど、もらうとかえって負担なので、これからは贈らないでください」と言って断るでしょう。
そもそも、私は、負担になるギフトを何年も受け取り続けることはありません。
1度目はもらったとしても、2度目には断ります。
「もう贈らないでほしい」と意思表示することは、変でもなんでもありません。とても合理的な解決の仕方ではないでしょうか?
相手が気持ちを察してくれるのを待つことほど、まずい戦略はないと思います。
私が何を考えているかは、言葉にしない限り、誰にもわかりません。
口に出して言っているのに、わかってもらえなかったり、意図がうまく伝わらなかったりすることも多いのに、何も言わなかったら、スタート地点にすら立てません。
断らない限り、相手はこれからもずっと、時間、お金、意識というリソースを使って、camelliaさんに、camelliaさんが喜ばないギフトを送り続けることになります。
無駄な物品の交換で、相手、自分、地球のリソースを奪わないためにもしっかり断るのが筋だと思います。
camelliaさんは、一時は相手の方と親しかったそうですから、ここは、相手の方の人生のためにも断ったほうがいいのでは?
もちろん、今回、camelliaさんが採用した「お返しをしない」というのも効果があるでしょう。
というのも、camelliaさんに贈り物をくれ続けている人は、単なるクセや義理堅い気持ちで継続しているでしょうから。
単なるクセで続けている贈り物にお返しをすると、その交換は延々と続きます。
あるいは、camelliaさんのほうでは、そんなに付き合いがないと思っていても、向こうは、すごく親しい友だちだと思っているのかもしれません。
いずれにしろ、一度、相手の方としっかり話し合ったほうがいいですよ。
贈り物をくれるということは、少なからず、camelliaさんに好意をいだいているわけだから、「お正月、お菓子をくれたから、今日は私がおごるね」などと言って、ランチやお茶をするついでに、贈り物に関する話をしてみてはどうでしょう。
礼儀正しく、ちゃんと伝えれば、わかってくれると思います。
迷惑な贈り物への対応の仕方
いらないギフトの断り方は、ほかの読者にも何度か聞かれてそのたびに記事を書いています。
まとめもあります。
物をもらいすぎて片付かない。この状況から抜け出そう:プレゼントに関する記事のまとめ、その2
ここでは、改めて、不用なギフトに対する対応を4つ紹介します。
1.もらうし、本当は迷惑に思っていることを伝えない
「いらない」「迷惑だ」という自分の気持ちは伝えず、受け取ります。お返しもします。
この場合、相手の気が変わるか、外的なきっかけがない限り、不用なプレゼントの交換が続きます。
2.もらうけど、次回は違うものをリクエストする
今回はありがたくもらいます。しかし、次回はこういうものにしてほしいとリクエストします。
私の娘も、たまにクリスマスプレゼントをくれますが、いつも何がほしいか聞かれるので、5本指ソックスとか、エッセンシャルオイルとか答えています。
ともに私がよく使う消耗品です。
3.もらうけど、今後はもういらないと意思表示する
もう贈らないでほしい、必要なものはもうそろっているから、などと言って未来のギフトを辞退します。
対面、電話、手紙、テキストメッセージなど方法はいろいろあります。
4.もらわない、その場で断る
1回目の贈り物を受け取らないと、2回めの発生の確率を減らせます。
番外:お返しをしない
これは効果が望めるときと、望めないときがあります。
自分が「本当はいらないギフト」に律儀にお返しをするタイプだからと言って、相手もそうだとは限りません。
そもそも、プレゼントはお返しをするために贈るものではありません。
自分の気持ち(愛情や感謝)を表すために贈るのですから、お返しがあろうとなかろうと、くれる人はくれます。
どの方法を採用するかは、自分次第ですが、「私はこういう方法を取る」と自覚することが重要です。
失礼のない断り方に関して
読者の方から、失礼のないように、角が立たないように、相手が傷つかないように、うまく断る方法はないですか? と聞かれることがあります。
そんな方法、ありません。
というか、昨日も書きましたが、他人が何を感じて、どう行動するかは、自分ではコントロールできないんです。
きのうの記事⇒記念日にこだわって、振り回される自分を変えるには?
私とて、不用な贈り物を突き返せ、目の前で燃やせ、ごみ箱に投げ捨てろ、などとは言いません。
気持ちだけありがたくいただいて、今後は贈らないでほしいと自分の正直な気持ちを、丁寧に誠実に伝えることをおすすめしています。
英語には、Thank you but no thank you(サンキューバットノーサンキュー)という言葉があります。訳は、「ありがとう、でも結構です」となります。
これは、相手の申し出や提案に対して、感謝の意を示しつつ、断る際に使う表現です。
いらない贈り物に対しても、この考え方を軸にして対応していけば、シンプルに解決できるでしょう。
もちろん、状況によって、言い方は考えなければなりませんが。
丁寧に断って、相手が傷ついたとしても、それはもう自分にはコントロールできないことです。相手の感情については、本人が責任をもつべきですから。
「義理母は病気だから、もう高齢であと何年生きられるかわからないから、このプレゼント、いらないけど断って傷つけたくない」。こんなときもあるでしょう。
その場合は、「プレゼントはいらないけど、私は、義理母を傷つけないために断らない選択をした」と自覚して、相手に不用なプレゼントをやめてもらうことはあきらめてください。
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プレゼントに関する質問に回答しました。
吉田兼好が「徒然草」に、いい友だちの条件として、「物くるる友」と書いています。
でもこれは彼の勝手な好みだし、鎌倉時代末期は、今から800年ほど前です。
この時代、物をたくさん持っていた人はそんなにいなかったでしょう。たとえ将軍でも、家の中がガラクタで埋まるほど物を持っていたかどうか?
現代日本には、物が多すぎて「捨てたい」と思っている人が大勢います。
物くるる友より、くれない友のほうが、ありがたい時代ではないでしょうか?