和ダンス

断捨離テクニック

最終更新日: 2018.09.6

思い出がたくさんある昔の物を、上手に捨てる4つのヒント。

ページに広告が含まれる場合があります。

 

いまは使っていないけど、思い出がたっぷりあるから捨てられない、と人々が執着してしまう物は、いろいろあります。

写真や、子供が昔使っていた物、嫁入りのときに親からもらった物、卒業アルバム。まれに通知表や制服が捨てられないという人もいますね。

少しぐらいだったら持っていても、生活に支障はありません。ですが、ありすぎると、ほかのガラクタと一緒で、管理が大変になりストレスになります。

今回は、思いがたっぷりこもっている、と自分で思っているものを手放すヒントを4つ紹介します。

まず、この記事を書くきっかけになった読者のお便りを紹介します。パンダさんからいただきました。



母が作ってくれた着物を捨てることにした

件名: 迷った末にようやく

筆子様

はじめまして。

去年からこちらを訪問しては参考にさせていただき、大部分の家具や衣類、雑貨を処分して引っ越し、このたびようやく着物の処分を思い立ちました。

母子家庭だった母が作ってくれた訪問着や黒喪服などです。

子供も成人して着る機会もありませんし、着せてもらわないと着られない着物が重荷でした。

実際に着物やその小物は重いですね。

今後もこちらを参考にさせていただきます。





パンダさん、はじめまして。お便りありがとうございます。

引っ越しがうまくいってよかったですね。

パンダさんのメールを拝見し、そういえば、自分の家も母子家庭とえいば、そうだなあ、と気づきました。

母子家庭とは、辞書によると、「配偶者のいない母と未成年の子供を主な構成員とする家庭」とあります。私の父は私が14歳のときに亡くなったので、私にとっては、6年ぐらい母子家庭だった、と言えます。

私の母も私のために、たくさん着物を作ってくれました。

もうみんな捨ててもらいましたが(引取価格があまりに安かったので、母は腹立たしく思っていたようです)。

私も、人に着せてもらわないと着物を着ることができません。浴衣なら、なんとか着られましたが。それに、べつに着物が好きでもないので、60年近い生涯で、着物を着たことは、私の記憶では4回だけです。

そのうち1回は七五三のとき、もう1回は、小学校にあがるぐらいの年のお正月です。あとの2回は大人になってからで、友達の結婚式で来ました。

今後も着物を着ることは、まずないでしょう。

それなのに、数年前まで、実家のタンスの引き出しの中に、母が私のために作ったきれいな着物が何枚も入っていたのです。

うちの場合、私が「着物なんていらないよ」と強く主張したのに、母が勝手に着物を作りました。母が私の着物を呉服屋で作った経緯はこちらに書いています⇒親が買ってくれた着物を断捨離する方法。捨てることで幸せになる方を選ぶ

だから、着物を捨ててもらうことに、「申し訳ない」とは思いませんでしたね。

ですが、パンダさんのように、お母さんが、ちょっと無理して用意してくれた着物を捨てるのは、罪悪感を感じて、手放すのが難しいかもしれません。

そういうときは、以下のように考えてください。

1.思い出の品として残すなら1つだけにする

着物は着るために製造されるので、着ない着物は、たんすの中にある、見た目が美しいガラクタです。

誰も着ない着物を大事にしているのなら、もはや、それは着る物としてではなく、親の愛情を象徴する、思い出の品・記念品となっています。

思い出の品を持っていると、心がほっこりしたり、元気が出たりして、豊かな気分になるから、私はすべてを捨て去れ、とは言いません。

ただ、数をしぼったほうがいいです。

思い出を感じたい対象、1人につき1つ、1つのイベントにつき1つ、というように。

お母さんの愛情が感じられるものを1つだけ残せば、それはとっても大事な物になるし、場所もそんなに取りません。

2.その品物が体現している思い出(感情)を調べる

思い出があるから、捨てられない(でも邪魔)と思っている品物が象徴していることを少し掘り下げて考えてください。

なぜ、自分はその品物を残したいと思っているのか、その品物を残すことで、何を得たいのか、ということです。

思い出は、物にはなくて、自分の心の中にあります。自分が執着しているものは、その物ではなく、それが表している人、場所、時間、できごとなのです。

物がなくても、自分が生きている限り、思い出そのものはなくなりません。

途中で記憶喪失になったり、認知症になったりしたら忘れるでしょうけど。でも、そのときは、物があっても、何も思い出せません。

自分あっての思い出の品です。

自分が執着している記憶や感情が見つかったら、それは、執着する価値のあることなのか、考えてみてはどうでしょうか?

どうしても忘れたくない感情だ、と思ったら、品物を写真にとるなどして、別の形にして残せばいいですね。

やり方をいくつかを紹介しています⇒記念品や思い出の品を捨てたほうがいい理由と捨て方のコツ 「それでも思い出の品を捨てられない時はこんな方法を」のところです。

3.物がなくても、いくらでも思い出せる

2番で「自分あっての思い出の品」と書いたように、自分さえ残っていれば、物などなくても、いくらでも思い出にひたることができます。

私は古い物や記念品を断捨離するときは、

・思い出そのものもいらないと考えて、物ごと捨てる

というのをよくやります。何もかも、覚えておこうとするのではなく、記憶するものは、自分の脳にまかせしてしまうのです。

すると、必要なときに必要なことを思い出すだろう、と考えています。

私の経験では、大事なことは、たいてい脳が覚えています。

いわゆる思い出品はほとんど持っていない私ですが、毎日のように、以前あったことを思い出します。

いまは、YouTubeがあるから、懐メロを聞いたり、古いドラマのワンシーンを見たりするだけで、「そういえば、あの頃、あんなことがあったなあ」と芋づる式に出てきます。

ニュースを見ていても同じことが起きます。

さきごろ、さくらももこさんが亡くなりました。そのニュースを読んでいるとき、「ちびまる子ちゃん」の時代背景である昭和40年代後半(1970年代半ば)のことも、「ちびまる子ちゃん」が、雑誌「りぼん」に初めて登場した1986年あたりのことも、思い出しました。

たとえ自分は何も持っていなくても、昔を思い出す手がかりは周囲にあふれています。

4.思い出品がギフトの場合

パンダさんのように、人からいただいた物が思い出の品になっているときは、「いかに、罪悪感を感じないか」が捨てる鍵になります。

以前、もらった時計を飾っていないことが相手に知れると困る、という質問をいただいたことがあります⇒贈り物を捨てたことが相手にばれそうでとても心配です←質問の回答

こんな悩みは、本来必要のないものです。

くれる相手は、「相手は必ず使っているはずだ」と、思っていないことのほうが多いです。贈り物をあげたらすぐに忘れる人が多いと思います。

まあ、なかには、誰に何をあげたか記録をとっている人もいますが、これは同じものをあげないようにするためでしょう。

「私があげた物は、必ず、使っていてくれなければ困る。使っていない人はもう友だちじゃない(縁を切る)」と考える人も、まれにいるかもしれませんが、本来、こんな期待はするべきではありません。

贈り物は、相手を喜ばせるために贈るのであって、苦しませるためにあげるわけじゃないですから。

その贈り物を使おうと、使わまいと、自分が一番、愉快でいられる選択をすればいいのです。

贈り物を捨てることが苦手な人はこちらもどうぞ⇒罪悪感を感じる必要なし、人からもらった贈り物を捨てる3つのコツ

*****
今回は、長く持っている思い出品を捨てるコツを紹介しました。

結局のところ、「自分は、物でできているわけではない」と知ることが、一番の近道です。

仮に、いま持っているものをすべて捨ててしまったとしても、自分という存在は残ります。3番に書いたように、記憶さえ残っていたら、いくらでも思い出せるのです。

思い出品にしろ、その他の不用品にしろ、部屋から物があふれているのに、「捨てられない」ともんもんとしている人は、自分より、物を大事にしすぎているのかもしれません。





幼児とおもちゃ子供のころ、がまんしていた反動で物をためこむことはあるか?←質問の回答前のページ

悪いのは自分ではない。自分を責めてもしかたがない4つのできごと。次のページ責められる女の子

ピックアップ記事

  1. 新刊『本当に心地いい部屋』4月14日発売のお知らせ:現在予約受付中。
  2. 新刊「50歳からのミニマリスト宣言!」3月14日発売のお知らせ(現在予約受け付け…
  3. 筆子の新刊『買わない暮らし。』(6月16日発売)著者による内容紹介。現在予約受付…
  4. 筆子の新刊『書いて、捨てる! 』3月11日発売。著者による内容紹介。
  5. ムック・8割捨てて二度と散らからない部屋を手に入れる、発売しました。

関連記事

  1. 積み重なった本

    断捨離テクニック

    買ったけど使っていない物を探して今すぐ対処する:プチ断捨離(33)

    プチ断捨離のコーナーでは、ちょっとしたすきま時間に簡単にできる片付けプ…

  2. 額縁をもつ年配の女性

    断捨離テクニック

    人生後半の断捨離を成功させるコツ(前編)。ポイントはゴールをイメージすること。

    人生後半の断捨離で、いらない物をきっちり捨てるコツを2回に分けてお伝え…

  3. 散らかった部屋

    断捨離テクニック

    物を溜め込むのをやめる4つの方法。溜め込まなければ断捨離に悩む必要もない。

    自分なりにいらない物を捨てているのにいつまでたっても片付かない、ガッツ…

  4. お片づけする女性

    断捨離テクニック

    私の経験した断捨離の副作用とそれを乗り越えた方法

    10年以上、物を捨てる暮しをしてきた筆子が体験した、断捨離の副作用や停…

  5. 考えている女性

    断捨離テクニック

    何かを捨てる・捨てないで迷ったら合理的に考えよう。考えるべきポイントを紹介します。

    断捨離していると、何かを捨てようか捨てまいか、すごく迷ってしまうときが…

  6. ボールペン

    断捨離テクニック

    持たない暮しをめざすなら、ぜひマスターしておきたいボールペンを使い切るコツ

    ボールペンを使い切るコツをお伝えします。「は、そんなしょうもな…

文庫本『それって、必要?』発売中。

「50歳からのミニマリスト宣言!」

ムック:8割り捨てて二度と散らからない

ムック・8割捨てればお金が貯まる

書店かセブンイレブンで買ってね。
8割捨てればお金が貯まる・バナー
ムック本・8割捨てればお金が貯まる、発売のお知らせ

「本当に心地いい部屋」

「買わない暮らし。」売れてます(第7刷)

筆子のムック(第5刷)

筆子の本、『書いて、捨てる!』

更新をメールで受け取る

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

1,826人の購読者に加わりましょう

新しく書いた記事を読む

  1. 4人家族
  2. 片付いた机の上
  3. 片付いたリビングルーム
  4. チャレンジする女性
  5. ベッドにスプレーする女性
  6. 目標に向かう旅をする女性
  7. 引っ越しの荷造りをしている女性
  8. 小さなアパート
  9. 引き出しの中の服
  10. パントリーをチェックしている女性

筆子の本・10刷決定です

オーディオブック(Audible版)も出ました♪ 捨てられない人は要チェック
1週間で8割捨てる技術
⇒筆子の本が出ます!「1週間で8割捨てる技術」本日より予約開始

 

実物の写真つき紹介はこちら⇒「1週間で8割捨てる技術」筆子著、本日発売です(写真あり)

大好評・特集記事

小舟バナー

 

お金を貯める・バナー

 

実家の片付けバナー

 

ファッションバナー

 

フライレディバナー

 

湯シャンバナー

 

ブックレビューバナー

 

TEDバナー

 

歯の治療バナー

今日のおすすめ記事

  1. 服をチェックしている女性
  2. 封筒
  3. 古新聞
  4. クリスマスのテーブル
  5. 1人で考え事をする人
  6. サンキューカード
  7. 湖を見る女性
  8. 眠り
  9. 甘い飲み物
  10. キッチンの片付けに疲れている女性

過去記事、たくさんあります♪

PAGE TOP