ページに広告が含まれる場合があります。
「古い写真をなかなか捨てられない」というメールをいただきました。
そこで、私がどんなふうに紙焼きの写真とデジタル写真を整理したのか紹介します。たくさんある写真の大部分は捨てました。
写真を思い切って捨てられず、すべてをデジタル化して、結局ためこんでしまう人も少なからずいらっしゃるようです。
デジタルイメージもためすぎるとしんどいので、データ化もほどほどにしたほうがいいでしょう。
写真を整理する前の状態はこうでした
手持ちの写真は整理してしまったので、残念ながらビフォー写真がありませんが、私はすべて本箱に入れてました。
私はあまり写真に興味がなく、日本にいたときは自分のカメラというものを持っていなかったので、めったに撮影しませんでした。
1996年にカナダに来たときもカメラは持っていなかったので、最初のうちは、写真の整理について頭を悩ますことはありませんでした。
子供が生まれて、半年ぐらいしてフィルムカメラを買い、それからはふつうの親みたいにせっせと娘の写真を撮影しました。
といっても、デジタルではないので、毎日写真を撮る、というほどではありません。
ですが、節目節目に撮影していたら、けっこうな量の写真がたまりました。私はズボラなので、アルバムを作る気にはなれませんでした。
写真屋さんに現像してもらうと、ネガと一緒に袋に入れてくれます。その袋のまま、本箱に並べていたのです。
デジタルに切り替えるまでのざっと3年分、20~30袋ほどあったと思います。
この袋を見るたびに、「整理しないまずいな~」と重たい気分になっていましたが、あるときとうとう、整理に着手。
たくさんあったので、1日15分~20分だけ写真の整理に充てることにしました。
大掛かりな作業になりそうなときは、タスクを細分化すると、手をつけやすくなります。
具体的にどんなふうに整理したのかはこちらに書いています⇒子供の写真の断捨離と整理の方法~ミニマリストへの道(17)
私の写真の整理方法のポイント
アルバムは作らない
アルバムがあると、閲覧しやすいです。しかし、作るのはかなりの手間で時間もかかります。私は、アルバムは作らず、写真を箱に入れたまま所持することを選びました。
年をとって暇で暇でしょうがなくなったら、その時アルバムを作ればよい、と考えています。
ネガは全捨てする
ネガは不用なのですべて捨てました。
これまでの人生でネガを使って焼き増すということをしたことがありません。
この先も、娘の写真を焼き増すなんてまずしないと思います。万が一、そんな必要が起こったとしても、今は紙焼き写真を簡単にデジタル化できます。
2016年11月15日に、グーグルが「フォトスキャン」というアプリを発表しました。
これは紙焼き写真を簡単にデジタル化できるスマホ用のアプリです(無料)。
こんなものがある時代ですから、フォトグラファーとか、写真が趣味の人以外は、ネガは捨てても差し支えないでしょう。
アップロードする写真は最小限
デジタル写真については後述しますが、できるだけ写真が増えないように、むやみやたらと写真をアップロードしないようにしています。
古い写真を整理するときのポイント
できれば年代順に並べると後の整理がしやすい
年代順に整理するか、イベントごとに整理するかは自分の好みで選べばいいと思います。
私は何も考えず、箱にがさっと入れています。娘の人生の3年分ぐらいなので、時系列が入り乱れていても、たいした問題ではありません。
不用な写真をとにかく捨てる←最重要ポイント
古い写真整理の最大のポイントは、いかによけいな写真を捨てられるかにかかっています。
枚数があればあるほど整理が大変なのは、家の中にある物と同じです。極端な話、10数枚であれば、わざわざ整理しなくても、そのまま袋の入れておけばいいだけです。
私と同世代の人は子供のころ、気軽に写真をばちばち写せなかったせいか、どうでもいい写真まで取っておく傾向があるのではないでしょうか?
物を買うときと一緒で、写真は撮影しているまさにそのと時が楽しい、という面があります。「今、この瞬間をフレームにおさめよう」と盛り上がっているのです。
撮影するときだけ楽しかった写真が、箱や袋、アルバムにたくさんありませんか?
今見て、どこで撮影したのか思い出せなかったり、いったい何を意味しているのかわからなかったり、知らない人が写っている写真はどんどん捨ててください。
5年後、10年後、見て楽しみたい写真のみを残せばいいのです。
過去に執着しない
写真は「思い出の品」なので、捨てにくい、という人もいるかもしれません。
しかし、たくさん持っていたら、整理はもちろん、それをいちいち見るのも大変です。
先に書いたように、10年後も自分が見たい写真を残せばいいと思います。
それでも、まだいっぱいあるときは、自分がこの世を去ったあと、子供や孫に見てほしい写真だけを残してはどうでしょうか?
そういうふうに考えたら、私は、自分の写真に関しては全捨てでいい、と思いました。ただ、自分が見たい写真があるのでほんの数枚、残しています。
2015年における日本人女性の平均寿命は87.05歳です(男性は80.79歳)。もし平均寿命まで生きるとしたら、私はあと30年、この世界にとどまることになります。
もちろん、最後まで今のようにピンピンしているとは思えません。
今から20年~30年、そしてそれ以後も、この世に残しておきたい写真はどれなのか?
こんな視点で選んでみると、ごく少数に絞り込めます。
私は母の子供時代の写真を見たいと思ったことがあります。が、母は昭和8年(1933年)、福井県の貧しい農家に生まれたせいか、子供のときの写真が1枚もありません。
私が知っている母の若い頃の写真はたった1枚(母が持っています)。それでも、別に困ることはありません。
母が若い頃の写真は1枚だけなので、何度も見て、頭に焼き付いているからです。
デジタル化すると整理が簡単
古い写真はデジタル化したほうが整理が簡単だと思います。
場所をとらないし、人にシェアしやすいし、アルバムを引っ張り出すより閲覧も容易です。
おまけに、地震、家事、洪水などにあっても、物理的な写真よりは手元に残りやすいというメリットもあります(とは言え、私は写真が失くなったら失くなったでそれでいい、と考えるほうです)。
私は大量にあった母の絵手紙の大部分をデジタル写真にとり、本体は捨てました。
夫は、若いころ旅行で撮りためた写真は、すべてスキャンしてデジタル化したようです。しかし、本体も残しています。
数年前に、夫が自分の撮影した古い写真を見せてくれたことがあります。似たような建物や景色ばかりで、見ていても何の感慨もなく、だんだん見るのが苦痛になってきました。
考えてみると、人の撮った写真を見てもおもしろくも何ともないのです。それはその人にとっての思い出の品にすぎないのですから。
ということは、自分が楽しみたい写真だけ、楽しみやすい状態で保存しておけばいいのです。
大量の写真をスキャンして残したいなら、業者に頼むと早いです。
すべてデジタル化するなら、古い写真は全捨てでいいかもしれません。もちろん、これは好みの問題です。
自分の写真をすべて捨てても、時々、家族や知人から写真をもらうことがあり、家の中に、完全に紙焼きの写真がなくなることはなかなかありません。
私はまだ小さな箱2つに入る分、娘の写真を持っていますが、これは自分のためというより、娘と夫のために所持しています。
手持ちの写真はできるだけ楽しむ
写真をしまいっぱなしにしないで、まめに使うようにしています。
たとえば、私は母に手紙を出す時に古い写真から娘の姿を切り取って貼ったりします。けっこう喜んでもらえます。
机の前の壁には、娘が小学校3年のときに、学校で先生が撮ってくれた写真を貼っています。
取っておこう、と決めた思い出の品はできるだけ使う(楽しむ)ようにすると、価値が倍増します。
☆写真の断捨離手順はこちらに書いています⇒写真を断捨離するシンプルな方法:質問にお答えしました
☆具体的な整理の仕方はこちら写真(紙焼きとデジタル)の整理の仕方と増やさないコツ
デジタル写真について
最後にデジタル写真についてふれておきます。
私は、現在写真をとるのに、iPhoneを使っています。ブログなどにアップしたいと思う写真は、Google Photosに送っています。
Google Photosは自動的に時系列に並べてくれるので便利です。
デジタル写真はオンラインでシェアしやすいですが、量が多ければ、パソコンやクラウドのアルバムの奥の方にたまって、探しにくくなるのは物理的な写真と変わりません。
そこで増やしすぎないように以下のことを気をつけています。
・必要ないかぎり撮影しない←最重要ポイント
・必要ないかぎり、クラウドにアップロードしない
・必要なくなった写真はどんどん削除
すでに娘は、18歳になり自分の写真は自分で撮っています(自撮り)。
今さら、娘の写真を見たいと思うことはありませんが(何せ本人が家にいるので)、もし見たくなれば、娘のFacebookにアクセスすれば事足ります。
子供の写真も取りすぎないほうが、本人のためにいいのではないでしょうか?
今小学生ぐらいの子が、30歳になったとき、5万枚ほど写真のデータをもらっても、困るだけです。
現在私が写真に撮るものは
・バスの時刻表など覚えておきたいもの(メモ代わり)
・買った物の写真(買わない挑戦をしているので記録をとっています)
・ブログに載せる写真(捨てた物とか)
このぐらいです。
撮影する写真を少なくすることは、家の中に持ち込む物の量を減らすのと同じ効果があります。
=====
今、何でもかんでも写真に残す人が多いし、それはそれで便利で楽しいことだと思います。
1枚の写真は多くのことを物語ってくれます。
しかし、私はどちらかというと、自分の脳にその場のできごとを体験させることを優先しています。