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春はおしゃれの季節。新しい服を買おうとわくわくしている人も多いでしょう。でもちょっと待ってください。
新しい服をプラスするより、今ある服をマイナスしたほうがおしゃれになれるのです。その理由をお伝えします。
なぜやたらと服が増えてしまうのか?
このブログでは、服の捨て方について書いた記事に人気が集まっています。毎日必ずアクセスがあります。日本のどこかで、いつも誰かが、どうやって服を捨てればいいの、と悩んでいるのですね。
その誰かは、たいてい女性です。
多くの女性は、服が多すぎて困っています。多少なりとも「服を捨てたい」と思っているわけです。
どうして、こんなに服が増えてしまうのか?
たくさん買うからです。それ以外の理由はちょっと思い当たりません。
すでに家の中のたんすやクローゼットには、日々の生活を営む上で必要な服はちゃんと揃っているのです。なのに、さらに買ってしまうのはなぜでしょうか?
買い物がくせになっている人もいるでしょう。ストレス解消のために買い物をしている人もいるでしょう。買い物が格好の暇つぶしになっている人もいます。服を買うのが趣味、と言う人もいます。
ですが、特に洋服に限っていえば、
●もっとおしゃれになりたい
●もっと素敵な服を着たい
●もっとイマドキの可愛い服を着たい
●もっときれいな人になりたい
こんな気持ちがあるのだと思います。
もっときれいな人になってどうなりたいのか?究極の目的は人それぞれでしょうが、とにかくみんな、「私はもっと美しくなりたいのだ」と思っているのです。
逆に言うと、今の自分の服装に満足していないとも言えます。おおむね満足しているかもしれませんが、もっとよくなれるはずだという思いがあるのです。
もっと美しい人になるために、多くの人がこれまで服をたくさん買ってきました。
その結果、得たものは何でしょうか?
服でいっぱいのタンスやクローゼットです。いっぱい服を持っているのに、朝、着ていくものがすんなり決まらない人もいます。
たくさんあるのに、「着ていくものがない!」ともんもんとします。そこにあるのは「ここには私が満足して着られる服がない。私を美しく見せる服がない」という苛立ちなのです。
自分が満足できる服、自分が好きな服だけを持てば、この悩みの大部分は解消できるのではないでしょうか?
服を断捨離すれば、自分の好みの服に絞り込むことができます
自分のスタイルがわからないと服が増えてしまう
私は毎日トラックパンツと長袖のトップスを着て、基本、心楽しく生きています。トラックパンツは何箇所か穴があいており、そろそろリタイヤさせるべきなのですが、まだしつこく着ています。
人によっては、この服装は最悪です。女を捨てている、とも言えます。
たとえば先日紹介した、ジェニファー・L・スコットは「フランス人は10着しか服を持たない2」という本の中で、出かける予定がなくても、家の中でちょっとドレスアップすべきだ、それがシックな人のやることだ、と書いています。
「フランス人は10着しか服を持たない2」について⇒2冊めです「フランス人は10着しか服を持たない2」の感想。シックとは?
彼女がパリであったマダム・シックは、毎日絹のブラウスに、Aラインの膝下丈スカートをはいていたのです。ジェニファーは、料理するときブラウスが汚れそうなら、エプロンをすれば大丈夫、と言います。
片付けコンサルタントの近藤麻理恵さんは、いらない服を部屋着に格下げしてはいけない話のところで、こんなふうに書いています。
考えてみれば、お店でもわざわざ部屋着というカテゴリーの商品が成り立っているくらいですから、部屋着と外出着が違うのはあたりまえです。
誰に見られるわけでもない、だからこそ、最高に自分がときめく部屋着に着替えて、自分のセルフイメージが高まるようにするべきだとは思いませんか。パジャマも同様です。もしあなたが女性なら、思いっきりかわいい格好とか、上品な格好をしてください。
最悪なのは下はジャージをはいて、上はトレーナーを着て過ごすこと。
かなり手厳しいです。
このあと、ジャージをはいていると、自然とジャージが似合う女になっていくとか、ジャージ姿で過ごす独身女性はサボテンを飾って癒やしを求めてるとか、「そこまで言う?」と思ってしまう論調が続いています。
女性ならサボテンじゃなくて、花を飾る暮しのほうがいいそうです。
☆「ジャージ女とサボテン」には同意できませんが、おおむねおもしろいこんまり先生の本について⇒近藤麻理恵の「人生がときめく片づけの魔法」の英語版の感想~ベストセラーの秘密は東洋の神秘にある?
ジェニファーとこんまり先生は、たまたまフェミニンな服が好きなのです。だから、スエットを着ている女性を、2流市民みたいに扱います。
しかし私は平気です。なぜなら
1.女性はフェミニンに装わなければいけない、という考え方の大部分は、社会的な押し付けだと思っているから。
2.外出着と部屋着というカテゴリー分けをするかしないかは消費者が決めればいいと思っているから。
3.自分の好きな服を着ることがセルフイメージをあげると思っているから。
昔から私はふわふわ、フリフリした服は嫌いなのです。ジェニファーやこんまり先生がすすめる服を着たら、アイデンティティが崩壊してしまいそうです。
もちろん、私だって、見た目のよさは大事だと思います。ですが、いろいろと制限の多いこの社会、洋服ぐらい自分の好きなものを着たいじゃないですか。自宅で着る服まで人にあれこれ言われたくありません。
私のように「自分の好きな服」「自分の好きなスタイル」がある程度明確になっていたら、本や雑誌に書いてあることや、世間のおしゃれリーダーやファッショニスタの格好や言うことにそんなに惑わされなくなります。
自分軸が立つので、他人の評価はさほど気にならなくなるのです。
自分の好みで服を選ぶことができれば、他人の評価をベースにした、「この春おすすめのファッション」を用意する必要はありません。
そうすれば服が増えることもないのです。
自分のスタイルを見つけるために思考を変える
ではどうやったら自分のスタイルを見つけられるのでしょうか?
やるべきことは服の断捨離なのですが、捨てる前に思考を変える必要があります。考え方を変えず、場当たり的に断捨離しても、たぶんまた服を増やしてしまいます。
服を減らすマインドがすでにできている方は洋服の減らし方を書いた記事がありますので、参照してください。
洋服を減らしたいならこれを読め:ファッション関連記事のまとめ
服を減らす思考で1番大切なのは、量より質を追求することです。
たぶんこれまで買った服のなかに、あなたの好きな服、今の自分の気持ちにぴったりあった服があると思います。ただ、あまりに量が多いため、どこかにまぎれこんでしまっています。
物は数が増えるとガラクタ化します。物をいたずらに増やすことは、それぞれの物の価値を下げることにほかなりません。
買ったときは、1着1着、それなりに価値があったものでも、大量に集まると、それぞれの服はその他大勢の1つになってしまうのです。
その服1着しかなかったら、どんな人だって大事にするし、それがあなたのスタイルになります。
たくさん持っているのに、「着る服がない」「私はろくな服を持ってない」と思ってしまうなら、すべての服が自分にとって「価値のないもの」になっている恐れがあります。買ったときはみんな主役級だったのに、今や全部エキストラなのです。
確かにたくさんあることは「豊か」なことですが、着ない服ばかりたくさん持っていたら、それは「貧弱なワードローブ」と言わざるをえません。
「量より質」を追求する考え方に転換しなければ、ほかの誰でもない自分のスタイルを発見することは難しいのです。
服を持ちすぎている人は、これまで質より量方式でワードローブを組み立ててきたのではないでしょうか?
これまでと同じことを続けても、同じ結果しか得られません。
量より質を意識することで、服の断捨離もうまくいくし、自分のスタイルも見つけやすくなります。
おしゃれになりたいと強く願っている人こそ、自分にとってかけがえのないスタイルを見つけるべきなのです。
制限をかけなければ、かけがえのないものは見つかりません。
「この春は新しい服を買うまえに、まずは捨てたほうがいい」こう私が言うのは、こんな理由があるのです。
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おしゃれな人は、服を使って他人に自分の良いところを見せることを意識しています。第一印象を決めるとき、服装って大事ですよね。
私はそこまでおしゃれでもないので、自分の着心地よさを優先していますが。
本当にきれいな人、洗練された人になりたいなら、エキストラで構成されたワードローブは捨てるべきです。次回は、自分スタイルを見つけるには、どんな服を残せばいいのか、その判断基準をお伝えしますね。