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今回は、読者のスミレさんの質問に回答します。
スミレさんは、人からよく思われたい気持ちが強くて、ブランド好きがやめられない自分を変えるコツを知りたいそうです。
まずお便りを紹介しますね。
ブランド好きがやめられない
何度かご相談などを送っているスミレです。
買い物のリバウンドや母の離婚などについて以前送らせていただきました!
今回は、私が最近気づいた「見栄っ張り」な性格についてです。
最近は買い物をセーブして、いつか必ず欲しいもの(壊れかけのヘアアイロンなど)、本当に欲しいのか?(流行のスニーカーやアクセサリーなど)に分けてメモすることで、一時的な欲求をセーブできています。
彼氏から、「スミレちゃんってブランド物好きだよね。スミレちゃんのお母さんもそうだけど、なんでなの?」と言われました。
私は流行ものやブランドものが好きで、今はニューバランスのスニーカーが欲しいです。母は私よりもさらにブランド好きで、コンビニに行くだけでもハイブランドのサングラスをかけて出かけます。
気になってネットで検索したら、ハイブランドが好きな人の心理など色々と出てきました。
やはり見栄っ張りが原因みたいです。
そして、その根底には自信のなさがあるそうです。
とても心当たりがありました!
その物自体というよりも、それを身につけて「人から認められたい」という心理があるかもしれません。
最近転職して、初めての接客業をやるようになってから人々の服装をみて、さらにこの問題についてよく考えるようになりました。
パッとみて分かる高い物を持っている人を見ても、「よし、認めてやるぞ」なんて気持ちにはなりません笑
楽しそうに買い物している女の子たちが仲良さそうにしていると、「いいな〜」となります。
流行ものやブランド物は大好きなのですが、それらを全部手に入れたとしても、私はたぶん幸せになれません。友人に囲まれていた方が100倍幸せになれそうです。
そこまで分かっていても、なぜブランド好きをやめられないのか…
筆子さんは見栄っ張りな性格ではないと思いますが、私はどうやったらこのマインドを手放せるでしょうか? コツがあれば教えてほしいです。
「人に認められたい」は、人間として自然な感情だけど
スミレさん、お便りありがとうございます。転職して接客業に従事しているんですね。
まずお伝えしたいのは、「人から認められたい」という気持ちは、人間としてとても自然なものだということです。誰だって、誰かに「あなたは素敵ね」「がんばってるね」と言われたら嬉しいものです。
私も若いころは、持ち物や見た目をほめてもらいたい気持ちは普通にありました。
だから洋服やバッグをたくさん買いましたし、痩せようとして無理なダイエットもしました。
でも、今は、あまり人目を気にしなくなりました。
人目を気にしても、いいことはあまりないからです。むしろストレスと無駄遣いが増えます。
長年シンプルライフを実践し、見栄を手放したら、ものすごく楽になるし、気持ちも充実するとわかりました。
誰かのためにものを選んだり、行動を決めたりするのではなく、自分が好きなものを選び、したいようにするほうが楽しいです。
スミレさんにおすすめしたいのは、見栄を張る理由を考えてみることです。自分の行動を客観的に見て、無理をするのをやめるといいのではないでしょうか?
見栄を張るとは、そこにないものをあるかのように見せかける芝居をすることです。無理して芝居をせず、自分をそのまま出せばいいでしょう。
見栄っ張りになる理由
見栄を張る理由は人様々ですが共通するパターンがあります。
1.自己肯定感が低い
自分に自信がないと、本当の自分では認めてもらえないと感じがちです。そのため、外側を飾って「自分はこんなにすごいのよ」と証明したくなります。
そこで、ブランド物や流行りの服を身に着けて、自分の価値をあげようとします。
2.他人の目を気にしすぎる
「人にどう思われるか」を重要視していると、自分の判断ではなく、他人の物差しで行動します。すると「「みんなが持ってるから自分もこれを着る」「自分だけ変だと思われたくないから同じようにする」といった行動が増えます。
3.承認欲求が強い
「すごいね!」「センスいいね!」とほめられたい気持ちは、誰にでもありますが、承認して欲しい気持ちが強すぎると、自分を良く見せることに過剰にエネルギーを使います。
今はSNSがあるので、承認欲求がエスカレートしやすいです。
4.過去のコンプレックスを解消したい
子どものころに「貧乏だった」「地味だった」「馬鹿にされた」といった体験があると、その反動で「今の私は違う!」と見せたくなることがあります。
実際、子どものとき貧乏で買ってもらえなかったから、今、好きなものをたくさん買っているとメールをくれた読者は何人かいます。
5.親や周囲の影響
親がブランド好きだった、周囲の人はごくあたりまえに見栄を張っているという中で育ち、今もそういう環境にいると、そうするのが普通だと刷り込まれます。
スミレさんのお母さんもブランド好きだそうなので、ブランド品に興味のない私は、自分とは関係のない宇宙人のように見えるかもしれません。
6.社会的プレッシャー・同調圧力
「いい会社に入るべき」「結婚して家を買うべき」といった、社会的な「正しさ」の押しつけに敏感だと、自分の内側の声より社会における「見え方」を優先します。
実際、多くの見栄は、同調圧力によって起きているのではないでしょうか?
こうして見てくると、見栄の背景には、不安や思い込みが隠れていることが多いです。こうしたパターンに気づくことが、マインドの整理の第一歩です。
見栄っ張りを手放す3つのコツ
スミレさんが見栄を張る一番の理由がわかりませんが、見栄っ張りの多くに効く処方箋を3つ紹介します。
1.人と自分を比較しない時間を作る
「見栄っ張りをやめたい」といいながら、今もスミレさんは、職場で見かけるお客さんの行動を観察し、無意識に比較しています。
これは長年の思考や行動のくせなので、意識して、自分を誰とも比較しない時間を作ってください。
SNSをする時間を減らしたり、ショッピングモールに行っても、あえて他人は見ず自分の目標を達成することに意識を向けましょう。
2.心が満たされる体験を増やす
友だちとの会話や、好きな音楽を聴く時間、自然の中を歩くなど、ショッピング以外で心が満たされることを行うようにしましょう。
短時間でいいので、趣味や自分が好きなことをする時間を毎日とってください。
3.自分をほめる
私は今の私のままで十分であると思ってください。
1日の終わりに、その日あったいいことや、できたことに目を向けて、「私はちゃんとできている」と自分をねぎらいましょう。
いつも、「たっぷりあるマインド」を心がけてください。
たっぷりあるマインドになるおすすめの練習法6つ~もう十分ある、と考える。
「ブランドものが欲しい」と思ったら?
ブランドものが好きなこと自体は悪いことではないと思います。
それはキティやムーミンのついている雑貨が好き、派手な服より無地で目立たない服が好き、アップル製品が好きといった個人の嗜好です。
だからブランド好きを無理にやめることはありません。
ただ、そのブランド好きが、自分にどんな影響を与えるか考えて、買い物習慣を見直すといいでしょう。
たとえば、ブランドのものを手に入れたあと、自分の気持ちがどう変化したか?
長く満足できたか、それとも一時的な高揚感だけで終わったか?
買い物をするたびに問いかけてみると、ブランド好きの背景が見えてくるかもしれません。
これから買うものについても、買う前に理由を考えてください。
「人からよく思われたいから」「友達に引け目を感じたくないから」といった気持ちが少しでもあるなら、買うのをやめたほうがいいかもしれません。
ブランドは単なるシンボルで、それを持ったからといって、本当の安心や幸せは得られません。
満足感や充実感を手に入れるために、ブランドものを買い続けてもむなしいだけです。
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「見栄を張る心理」や「見栄っ張りから抜け出す方法」については、こちらの記事でも詳しく書いています:
貯金できないのは見栄を張るから。よく見せようとすることの恐ろしさとは?
見栄を張るのをやめたいなら、まっさきに読むべき記事がここにある。
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スミレさんは、すでにご自身の傾向に気づいており、それを変えようとしています。それだけでも素晴らしいことなので、まずここで、「私ってすごい」と思いましょう。
そして、日々、自分の行動と感情を観察してください。
見栄っ張りをやめるために必要なのは自分を客観視することです。
「わたしはなぜ、これが欲しいのか?」「なぜ、これを買いたいのか?」
問いかけ続けることが、ブランド信仰から自由になるコツです。
では、スミレさん、これからも、シンプルでスミレさんらしい暮らしを楽しんでください。