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持たない暮らしをめざして、筆子ジャーナルやほかのミニマリストの発信を見ているけど、いっこうに物が減らない。捨てたいけど捨てられない物ばかり。
そんなときは、物のことはとりあえず忘れて、自分の価値観の見直しをおすすめします。
人生で大事にしたいことについて考えてください。
人が持っている物が大事なものとは限らない
雑誌やメディアには、シンプルライフを送っている人が登場して、日常生活やその人が持っている物を紹介する記事があります。
「すでにシンプルに暮らしている人に、シンプルライフを学べ」、というわけです。
人の愛用品や、収納の仕方、お金をかけるところ、その他の日常生活を見るのも悪くないですが、シンプルライフ系の本や雑誌をよく見ているのに、いっこうに物が減らないなら、もっとご自身の価値観やポリシーについて考えてください。
日本の(と書いてしまいますが)雑誌の記事は物の紹介が多すぎる気がします。
本当に大事なのは、物ではありません。
自分が何をしたいのか、どんな人生を送りたいかです。
物より、価値観のほうが大事だと思うのは以下の理由からです。
大事なものがわからないと何一つ捨てられない
物やタスクがたくさんあって、少し処分したい、整理したいと思っても、どれも大事なものだから、捨てられない気がするときってありますよね?
これは、一番大事なものがわかっていないから起きる現象だと私は考えています。
大事なものがわからないから、どれも大事に見えてしまう。そしてすべてをキープしようとする。
でも、大事なものはそんなに多くはありません。
本当に大事なものがわかっていれば、そこまで大事なものはどんどん手放すことができます。
大事なものを明確にするためには、あこがれの人のライフスタイルを見ることより、自分の本当に求めているものを見つけるほうが効果的です。
自分の価値観に沿った暮らしをするには?:心を満たす方法(その2)
物で心の空白を埋めてしまう
すでに洋服も雑貨も充分あるのに、どうして次々と新しい物が欲しくなるのか、不思議に思ったことはありませんか?
生活に必要だから欲しいわけではないですよね。お金の使い道に困ってすることでもありません。
心の空白を埋めたいから欲しくなると私は考えています。
若い頃の私はそうでした⇒なぜ私はあんなに物を買ってしまったのか~ミニマリストへの道(3)
あ、あのバッグ、かわいいな。あの雑貨、部屋に置くといい感じになりそう。
そう思うとき、退屈な気分や、なんとなく落ち着かない気分を紛らわせたいのではないでしょうか?
あれがあれば、私の人生はもう少し刺激的になる、楽しくなる、と思っているのです。
こんな買い物もしてしまうのも、本当に大事なものやほしいものがわかっていないからです。
かわいい雑貨を目にして、「わ~、これ欲しい」と思っているとき、本当に欲しいのは愛情や生きる目的、人とのつながり、自信、充実感といった目に見えないものなのかもしれません。
本当にほしいものは、物ではないから、いくら物を買い集めても、満足できず次から次へと物を買い続けるのです。
求めているのは物ではないから、いくら物を買っても満足できません。
次々と物を買ってしまうのは、ある程度、断捨離に成功した人にも起きることです。
大事にしたいものがわからず、気持ちが不安定なので、所持品が減っても、また新しい物を見ると欲しくなります。
でも、物は増やしたくないから、今持っている物を捨てて、新しく買います。「買っては捨てる」を繰り返すなら、「理想の部屋」にこだわるより、自分自身に向き合うほうがいいのです。
本当に求めているものや大事にしたいものがわかっているなら、たとえ、はっきりわからなくても、向かいたい道がわかっているなら、物で心の空白を埋めなくてもすみます。
大事なものを大事にできない
大事なものがわかっていないとそれを大事にすることができません。
大事じゃない物をいっぱいかかえこんで、そちらの管理に時間やエネルギーを取られるからです。
私たちは、そこまで大事ではない物でも、いったん手に入れると、なかなか捨てないので、結果的に、あまり大事でない物たちに、時間や精神的エネルギーを奪われてしまいます。
気に入って買ったはずなのに、いつまでも使わず、クローゼットや押し入れの中にえんえんと放置して、たんすの肥やしや死蔵品にしてしまうのはぜでしょう?
大事すぎてもったいないからすぐに使えないのでしょうか?
私も昔はシールやおまけの文房具が大事すぎて使えないと思っていましたが⇒くさらない物も賞味期限を過ぎればガラクタ~もったいなくてシールが捨てられなかった愚か者の独白
今になってみると、べつに大事ではなかったから、使わなかったのです。
シールなのだから、気に入っていたら、すぐにどこかに貼って、楽しんだだろうし、貼るのがもったいないほどのお気に入りは、袋にがさっと詰め込んで、棚や押し入れには突っ込まないはずです。
好きなら、いつでも手に取れる場所において、事あるごとに取り出して眺めますよね?
私はシールを使うことも、眺めて楽しむこともしませんでした。
好きでもない、特に関心もない。だから、とりあえず全部しまってそのままにしておいても平気。そのうち存在すら忘れてしまう。
だけど、使わずにずっと持っていることは忘れていなくて、心の奥底で未使用のシールがたくさんあることが気になっていました。
もったいないから捨てずにどこかにしまったはずなのに、使わないことも、もったいないと思ってしまう。
私にとってシールがすごく大事な物なら、こんなふうに、持て余すことはなかったはずです。
持て余すのは大事ではない証拠。
しかし、大事なものが何なのかわかっていないと、持て余しながらも、シールをいつまでもキープして、精神的エネルギーを注ぎ込んでしまいます。
娘にシールを消費してもらって、心底ほっとしたのは、もう関わり合わなくてもいいと本能的にわかったからでしょう。
自分らしい暮らしはそんなにわかりやすくない
ここまで説明してきたように、自分にとって本当に大事なものがわかっていないと、大事ではない物をどんどん買って、お金、スペース、時間を奪われ、買ったあとも、捨てないので、やはり貴重なリソースを奪われます。
もし何が大事なのか、ある程度わかっていたら、こんなエネルギーの無駄遣いはしなくてすみます。
ネットや雑誌で、素敵なシンプルライフを送っている人の持ち物を参考にして、買ってみたところで、自分が本当に大事にしたい生活は実現しません。
まず、何を大事にしたいのか、考えるほうが先です。
ネットや雑誌では、「こんな物を持っていると、シンプルな暮らしになりますよ」と、物を使って生活を見せたほうがわかりやすいので、そういう記事が多いと思います。
特にソーシャルメディアや、YouTubeなどは、見せる媒体なので、物が全面に出やすいでしょう。
でも、自分らしい暮らしは、そんなにわかりやすく見せることはできません。
求めている暮らしや生き方は、自分に向き合って、ちょっと考えないと見えてこないのです。
もし、もっとシンプルに暮らしたいのに、いっこうに物が減らないと状態が続いているなら、どんな物を残して、何を捨てるかを考える前に、自分がしたいことや、求めている暮らしについて考えてみてください。
いつも、モーニングページやブレインダンプなど、書くことをおすすめしていますが、書くことは誰かとコミュニケーションをすることです。
手紙ならそれを受け取った人と、ブログの記事なら読者とつながるために書かれます。
日記、モーニングページ、ブレインダンプなど、自分だけで完結するものは、自分とつながるものです。
書くことを利用して、物にばかり向けていた意識を、ぜひ、自分の内面に向けて、自分とつながってください。そうすれば、もっと自分の気持ちが反映された暮らしになります。
モーニングページ⇒ネガティブ思考改善にモーニングページがいい~今月の30日間チャレンジ
ブレインダンプ⇒頭の中のガラクタを断捨離するブレインダンプのやり方
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今回は価値観を大事にする話を書きました。
物を見せるほうがわかりやすいので、そちらになびいてしまうかもしれませんが、物について考える時間とエネルギーの半分ぐらいは、自分の気持ちに向けるのに使うことから始めるといいでしょう。
本当に大事なものがわかると、嘘のように物に対する執着がなくなります。
自分自身に相談した結果、物を集めることが重要だとわかったとしても、それならそれで、もうあまり悩まないでしょう。
感想がありましたら、また送ってください。