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所持品が少ないと、掃除が楽になりそうな気はしますが、それ以外に何かメリットがあるんですか?
こんな質問をいただきました(メールではなくリアルの生活で)。
ミニマルライフのいいところは、過去記事で何度か紹介していますが、「ストレスがなくなって、幸福度があがる、生活の質があがる」と言っても、ピンと来ない人が多いようです。
抽象的すぎるんでしょうね。
そこで、今回は、物を減らしたらこんなことが起きたよ、と具体的でわかりやすい事例を10個あげます。
きょうは、前編として最初の5つを紹介しますね。
1.物の出し入れが楽になる
何かをするために、物を出したり、終わったあとしまったりする、いわゆる片付けが楽になります。
なぜ楽になったのかな、と考えてみると、スペースに余裕ができたからだと思います。
パソコン机の引き出しも、自分のクローゼットも、本箱も、食器棚も、ゆとりのある収納なので、物を取り出しやすいし、しまいやすいのです。
特に食器棚は、夫の棚と自分の棚があまりにも視覚的に違うので、その差がよくわかります。
この写真は以前、こちらの記事にのせたものです⇒キッチンをダウンサイズするために最近私がやっている7つのこと(写真つき) 3年前の写真なので、今とは多少様子が違いますが、物に対する考え方は、夫も私も変わっていないため、基本的な路線は同じです。
我が家の食器棚は奥行きが深いため、たくさんのものを押し込むと、奥に入れたものは取り出しにくくなり、その結果、忘れ去られてしまいます。
自分が何を持っているのかも確認しにくいです。
2.物の散らかる度合いが減る
物の絶対量が少ないと、散らかるスケールが小さくなります。
物があればあるほど、家中に散らばる可能性がアップします。
たとえば、お皿を何枚も持っているとしましょう。
すると、自分の部屋(食べたあとそのまま放置)、シンクの中(洗わないまま放置)、ダイニングテーブルやカウンターの上(意味なく放置)、食器棚の中(次に使うまでスタンバイ)と、家のあちこちに、皿をおいたままにしても大丈夫な状態になってしまいます。
食器洗い機の中に放置する人もいるでしょう。
ところが、ふだん使う皿が数枚しかないと、その皿は、使っているか、食器棚で出番を待っているか、どちらかとなります。
使用中の皿と、スタンバイ中の皿は、最短ルートで、本来の役割を発揮することになるのです。
洋服も同様です。
洋服の動線を考えてみると、着用中⇒洗濯待ち⇒洗濯中⇒乾燥中⇒収納となります。数が少ないと、道草を食わず、このルートを何度もたどります。
ところが数が多いと、洗濯を待っている時間が異様に長くなったり(床の上で待機していたりする)、洗濯しても、洗濯機からすぐに取り出されなかったり、乾燥が終わっても、ずっと部屋のすみにたまっていたり、という現象が起きます。
タンスやクローゼットの中で、ずっと出番を待っているあわれな洋服もあるかもしれません。
物の数を減らせば、自分にとって使いやすい、じみの皿や洋服を、無駄なく、余すことなく使えるのです。
部屋が散らかる理由は、いろいろありますが、物がだぶついているから、散らかってしまう、ということもあるのではないでしょうか?
3.目当ての物を見つけやすい
物が少なければ、必要な物がすぐに見つかります。
この点については、上にのせた夫の食器棚の画像を見ればわかっていただけるでしょう。ここは夫専用のパントリーですが、何が入っているのか、ひと目で目視できません。
ゆえに、目当ての物にさっとアクセスできません。
実際、夫は何かを探して、食器棚の中をごそごそしていることが多いです。奥にある物を見るために手前にあるものをよけたり、積み重ねてあるものを、動かしたり。まるでパズルです。
「あるはずの物がない」と感じてストレスをかかえることも多いんじゃないでしょうか? 棚にあるのに、また同じ物を買ってしまうこともあります。
夫の場合、物がたくさんあるのは、このパントリーだけではありません。
寝室のクローゼットの収納も、机の引き出しの中の収納も、本人なりに、秩序立ててはいるようですが、食器棚同様、たくさんあるものを詰め込み、上に積み重ねる方式を採用しています。
そのため、何かを取り出すのに、いちいち時間がかかります。
「それは、どこかにあるはずだけど、どこにあるかは探して見なければわからない」のです。
何かの事情で、夫から遠隔指示をうけ、夫の部屋から物を探すことがありますが、さっと取り出せたことなど1度もありません。
物がたくさんありすぎて、頭の中がぐるぐるしてしまいます。
物が少なければ、自分は何を持っているのか、それはどこにあるのか、簡単に把握できるため、必要なとき、さっと取り出すことができるのです。
以前、私はよく夫にこう言っていました。
「いくら物を持っていても、必要なときに、出てこなかったら、持っていないのと同じだよね? 探す手間や時間が無駄になるから、最初から持っていないほうがましだよね?」
物をたくさん持っていると、探し物をすることに、時間やエネルギーを費やすことになります。
2017年のある調査によると、アメリカ人は、1年のうち、2.5日は、探しものをしているそうです。
鍵やスマホを探しているわけです。私の夫は、2.5日どころではないでしょう。人生単位で見たら、かなりの損失です。
人間は時には、無駄に思えることをするべきですが、不毛な探しものに時間をかけて、得られることってあまりないような気がします。
探しものの多い人は、自分が週にどれぐらいの時間、何かを探すことに費やしているか、足し算してみるといいでしょう。意外と、たくさん使っているのではないでしょうか?
物を減らせば、探しものをする時間も減り、その分、ほかのこと(睡眠やリラックスタイム、趣味、本当に必要な家事など)に時間をまわせます。
4.朝、着る物に迷わない⇒すぐに身支度が終わる
洋服の数を減らしたら、朝、着るものに迷わなくなりました。
何も考えず、そこにある服を手にとり着用するだけです。これはとても楽です。
2番で例を上げた皿のように、手持ちのものを使うしかないから、迷う余地などいっさいありません。
服をたくさん持っていたころは、一度着た服を脱ぎ捨て、「やっぱりこっちのほうがいいかな」と別の服を着ることがありました。
鏡の中の自分を見て、「う~ん、なんか違うなあ」ともやもやしたものです。
洋服をたくさん持てば持つほど、組み合わせを考える必要が生じます。
きょうはどれにするか、その日の服装を、たくさんある組み合わせの中から、決めなければなりません。
これだけでも、けっこう疲れるのに、数が多すぎると、目当てのものにさっとアクセスできないから、それもストレスになります。
クローゼットに吊り下がっているジャケットをひっぱりだしたら、その前後につってあった服が下に落ちたりして、片付ける手間も増えます。
若い頃の私のクローゼット(というかファンシーケース)は満杯だったので、落下した洋服が下のほうでよく丸まっていました。
見た目にも決して美しいとは言えません。
服が少ないと楽な話⇒着たきりミニマリスト主婦の普段着とよそ行きをご紹介~ワンパターンな服はストレスが少なく、生産性をあげる
物事に迷いやすい人、「こっちもいいけど、あっちもいい」と思ってしまう優柔不断な人、あきらめが悪い人は、思い切って服を減らしてみては?
絶対、よけいなストレスが減ります。
5.荷物が減る⇒移動が楽
家の中の物が減ると、ふだん移動中に持つ物も減ります。
「よけいな物は持たないようにしよう」という思考になるし、自分にはどんな物が必要なのか、よくわかるようになるし、たくさん持ち歩きたくても、そもそも家になかったりしますから。
バッグの中に、あれやこれや詰め込んで移動している人は、たいてい家の中にも、「万が一のことがあったら困るから」という理由でしまってある物(そして全然出番がない物)がたくさんあるものです。
持ち物が減ると、移動が楽で、快適です。無駄に体力を奪われることもありません。
荷物が多いと肉体的にきついです⇒重いバッグは肩こりとストレスのもと~バッグの中身の断捨離は欠かせない
私の場合、ふだん持ち歩くバッグだけでなく、旅行に持っていくスーツケースの中身もすっきりしました。
だから、荷造りはすぐに終わるし、飛行場での移動もそんなに疲れません。
そもそも、バッグをたくさん持っている人は、どのバッグを持とうか、そこで迷うと思います。
きのうと違うバッグを持つと、中身を移し替えなければなりません。さっと移し替えることができるように、バッグ・イン・バッグのようなバッグ用の新たなバッグを用意する人もいるでしょう。
こういうことを、楽しくてやっているのならいいのですが、私にとっては、すべて「無駄に体力と時間を奪う作業」です。
よって、手荷物が少なくなったら、バッグ選びや移し替えに使っていた時間を、べつのことに使えるようになりました。
後編はこちら⇒不用な物を持たない生活の具体的なメリット(後編)
関連記事もどうぞ⇒持たない暮らしを10年やって気づいたミニマルライフのよいところ。
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持たない暮らしの具体的なメリット、前編をお送りしました。
このブログを読んでいる人の中には、「汚部屋を片付けたいけど、忙しいから、なかなかできない」という人が少なからずいます。
忙しい人こそ、今のうちに部屋を片付けたほうがいいです⇒仕事で忙しい人が断捨離をする7つのヒント。あきらめずにプロセスを楽しむ。
もっと意味のあることに、時間を使うことができるようになります。