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お金を貯めたい時、気をつけたほうがいい認知バイアス(思考の偏り)

無駄遣いしないで貯金したい、と思うとき、気をつけたほうがいい認知バイアス(事実をゆがめて受け取ること)を3つ紹介します。



人は認知バイアスから逃れられない

認知バイアスは、簡単に言うと、思考のクセ、偏り、思い込みです。合理的な判断をすることを妨げるもの、とも言えます。

浪費をやめたいと思っている人は、注意して買い物をしているはずです。

自分はよく吟味してから買っている、よく考えてから買っている、と思っているでしょう。

特にシンプルライフをめざしている場合は。

しかし、人間は、認知バイアスから逃れることはできません。

自分では合理的な決断をしていると思っても、実際は、事実をゆがめて受け取り、自分のためにならない不合理な決断をしていることが多いのです。

詳しくはこちらの記事をどうぞ⇒無駄遣いの原因は心理的な思い込み。認知バイアスを知って上手な買い物を。

リンク先の記事では、何かを購入する決断に強い影響を与える認知バイアスを3つ紹介しました

確証バイアス、おとり効果、アンカリング効果です。

この記事はその続編です。





1.バンドワゴン効果(Bandwagon Effect)

自分が属している集団の、大多数の人がやっていることが、いいことに思え、自分もそうしてしまうのをバンドワゴン効果といいます。

bandwagon は、パレードのときに先頭を行く荷馬車のことです。

Jump on the bandwagon というイディオムがあって、これは、流行に乗る、はやりに飛びつく、という意味です。

「流行だから」「ほかの人も買っているから」という理由で、はやりものをどんどん買ってしまうと、節約も貯金もできません。

バンドワゴン効果に影響を受けた買い物は、何かを買うとき、自分で決めるのではなく、ほかの人に決めさせるようなものです。しかし、バンドワゴン効果はとても根強く、他人の影響を受けて買い物をする人はたくさんいます。

流行のものを買ってしまう心理

人間は社会的動物なので、自分が属している集団から村八分にされると生きていけません。

昔は、「自分も、この集団の一員ですよ」としっかりアピールしなければ、生命の危機があったでしょう(いまもそうかもしれません)。

かくして、人は皆と同じようなことをし、同じようなものを持ち、同じようなことをしゃべります。

バンドワゴン効果に影響を受けていない人は、そうそういないと思います。

女性は女性らしい服装をし、男性は男性らしい服装をしているのも、元はと言えばバンドワゴン効果のせいではないでしょうか?

流行のものが欲しくなることは誰でもあります。

最近では、買い物するさい、アマゾンのレビューに強い影響を受ける人がいます。

買おうかどうか、さんざん迷って、最終的には、自分ではなく、見ず知らずのレビュアーに決めさせる人、多いんじゃないでしょうか?

たいていの人は、自分が買おうと思ったものに、1つもレビューが入ってないと不安になります。

たとえ、ネガティブレビューばかりでも、レビューがたくさんある商品のほうが、消費者の購入を促すそうです。

集団に帰属していないと、いろいろ生きづらいのですが、べつにほかの人の真似をしなくてもいい時まで、バンドワゴンに乗ってしまうことがあります。

友達が新しいガジェットを買ったから、自分も買わなきゃいけないような気になったり、同僚がシーズンごとに新しい服を着ているから、自分もそうしなければいけないような気になったり。

バンドワゴン効果から自由になるには?

バンドワゴン効果はとても強力なので、その影響から完全に解放されることはありません。

ただ、買い物に関しては、「事前によく考えること」で、より合理的な決断をできます。

意識的な買い物をするのです⇒もう2度と物を増やさない。意識的に買い物をする5つの方法。

買い物をしたら、「何がきっかけで買ったか、何が購入の決め手になったか」、一定期間、調べてみるといいでしょう。

バンドワゴンに乗りすぎていないかチェックできます。

2.ダチョウ効果(Ostrich Effect)

ダチョウ効果とは、ネガティブな情報をあえて、無視し、なんとかなるんじゃないか、と思いこむことです。

なぜダチョウなのかというと、ダチョウは、危険がせまってくると、砂の中に頭をつっこんで、危険をやりすごそうとしているように見えるからです。

実際は、ダチョウは危険を見て見ぬふりしているわけではありません。

ダチョウは、砂の中に卵を生み、卵がかえる前に、時々、卵の位置を変えるため、砂の中に頭をつっこむので、そういうことをしているように見えるだけです。

人間は不安材料をあえて無視すること、よくあります。そうしなければ、不安要因がありすぎて、生きていけないからかもしれません。

人は、なにごとも、楽観的に考えるようにできています⇒楽観主義バイアスを知って、よりよい人生を生きる(TED)

たくさんの人が、ものごとを先延ばしにするのは、ダチョウ効果の影響を受けているから、と言えそうです。

いま、自分がアクションとらなくても、なんとかなるんじゃないの? 誰かほかの人がなんとかしてくれるんじゃないの? 知らないうちにちゃんとどうにかする自分に変わるんじゃないの? と思っているわけです。

汚部屋をなかなか片付けない人もそうかもしれません。

「自分が死んだあと、娘が片付ければいいんだ」と、強く確信はしていないでしょうが、なんとなく、ぼんやりとそう思っている人、いると思います。

浪費をさそうダチョウ効果

クレジットカードによる買い物は、ダチョウ効果に影響を受けています。

お金がないのはうすうすわかっているのに、「きっと臨時収入がある」「親が助けてくれる」「キャッシングすればいい」などと、都合よく考え、「お金を払えない現実」を無視するのです。

こう書くと、「そんなバカな考えする人なんているの?」と思うかもしれません。

しかし、認知バイアスの影響を受けているときは、平気で不合理な思考をするのが人間です。

合理的にまともに考えることができる人が大半なら、クレジットカードで物をたくさん買いすぎて、家の中を不用品でいっぱいにし、片付けに悩む人がこんなにいるとは思えません。

たとえカードを使わなくても、毎月のように、食料を買いすぎて、結局は冷蔵庫の中で腐らせるという愚行を繰り返す人は、1人や2人ではありません。

まとめ買いをすることで、「お得だ」と快感を感じることを優先し、それだけの食品を処理できるはずがない、という現実を無視するのです。

ダチョウ効果の影響を避けるには

現実にしっかり向き合う勇気をもてば、ダチョウ効果のせいで、浪費してしまうことを防げます。

浪費をしすぎている人は、とりあえず、月々のお金の流れ(収入と支出)を把握することから始めるといいでしょう⇒経済観念のない人がお金を貯められる人になる8つのステップ

べつに家計簿をつける必要はありませんが、お金の流れを知っておくのは重要です。

毎月、どれだけ収入が見込めるのか、しっかり把握し、その範囲内で生活する練習をするのです。

私自身は、これをできるようになったのは、50歳を過ぎてからです。できるだけ若いうちからやっておいたほうがいいです。

「もう自分は年をとりすぎている、今さら遅い」と思っても、あきらめず、きょうからやることをおすすめします。

3.自信過剰バイアス(Overconfidence Effect)

自信過剰バイアス(オーバーコンフィデンスバイアス)とは、自分は的確な判断ができる、と自信を持ちすぎてしまうことです。

たいていの人が、自分は、平均的人間よりも、頭がよくて、判断力があり、ものごとが上手にできて、幸せな結婚生活を送っていて、子供のできもよい、と思っています。

しかし、全員が平均より上、ということはありえません。

車の運転にしても、ドライバーの8割が「自分は運転がうまい」と思っているそうです。

自信過剰バイアスは、上で紹介した、楽観バイアスとも関係があります。

「私の夫は絶対浮気はしない」的な発想があるので、ある程度安心して楽しく暮らせるのです。

自信過剰のせいで無駄遣いするケース

投資するとき、オーバーコンフィデンスバイアスのせいで、大損することが多い、と言われています。

自分は運用がうまいと思ってしまうんでしょうね。

しかし、ここで問題にしたいのは、投資ではなく買い物習慣です。

多くの人は、「私は意志が強い。誘惑に負けたりしない。衝動買いなんて絶対しない」と自分の判断力を過信しすぎてしまうのです。

その結果、人の買い物にのこのこついて行って、買う必要のない物を買ったりします。

「ちょっと見るだけ」と、通販ショップにアクセスし、気づくとたくさんオーダーしていたりします。

これまで書いてきたように、人は、認知バイアスに大きな影響を受けるため、「絶対大丈夫」なんてことはないのです。

私は、もう何年も、衝動買いしないように気をつけていますし、認知バイアスに関する本を読んだりもしています。

しかし、それでも、「なんでこんな物買ったかなあ? バカだよ、あたしゃ」と思う物が家の中にあります。

人間は感情の生き物ですし、ふとしたはずみで、望ましくない意思決定をしてしまうことはいくらでもあるわけです。

自信過剰バイアスとの付き合い方

自分は人間だから、認知バイアスがあるし、ミスもする、自信過剰になりがちである。これを受け入れると、失敗を減らすことができます。

さらに、自分はすべてを知っているわけではない、と自覚することが重要です。

何かを決めるときや、人の行動をジャッジするとき、「自分は何もかもしている知っている」と錯覚しがちです。

しかし、現実はそんなことはありません。

知らないことがたくさんあります。

自分の判断力には限界があると知り、判断力や意志力だけに頼るのをやめると、衝動買いも減るでしょう。

謙虚になって、環境を整えるとうまくいきます。

むやみやたらに買い物に行かない、とか、雑誌やネット上にある、買い物欲を刺激するものに身をさらさないなど、無駄遣いしにくい環境やシステムを構築していくわけです。

買わないコツ⇒50代主婦が無駄遣いをやめるのに、とても役立った7つのこと。

☆関連記事もどうぞ⇒我々は本当に自分で決めているのか?ダン・アリエリーに学ぶ、選択のミス(TED)

*****

貯金する、という目標をはばんでしまう認知バイアスを3つ紹介しました。

認知バイアスは、生活のすべてにおいて、大きな影響を与えています。

片付けにも、人間関係にも。

そういうものがある、と知っておくと、よけいな悩みが減ると思います。





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