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シンプルな暮らしにしたいと思ってはいるものの、捨てることができない。だから背中を押してほしい、という問い合わせのメールに回答します。
断捨離したいけど、始められない、ということでしょうか?
まずはメールを引用します。
断捨離をしたいけどできないフルタイム勤務主婦
Kさんより
件名:背中押してください!!
楽しみにブログ読んでいます。44歳フルタイム勤務主婦です。
私は昔から物欲旺盛、常にモノがいっぱいです。小さい頃、両親から欲しいもの買ってもらえなかったことが起因していると思われます。
稼ぐようになると物欲を満たすため買い物大好き、もちろんモノはあふれてました。しかし、歳をとるごとに、物欲では満たされないと気づきシンプルな生活したいと思うもののモノの多さに負けてしまい捨てられません。
それこそ、断捨離・有名な先生セミナーに行ったり、かなり多くの片付け本を読んでいるのですができない私に自己嫌悪します。
勤務後は夕飯・洗濯・簡単な掃除がせいいっぱいです。プチ更年期で体力・気力も無くなっているのも自覚しています。始めるなら今でしょ??って思うのです。
筆子様
ミニマリストに憧れていますが、とりあえずは常に探し物をしている私なので探し物せずに済む暮らしをしたいです。
この私にばんばん捨てられるように、喝を入れて背中を押してくださいませ。よろしくお願い致します。
Kさん、お便りありがとうございます。
背中は押しません(その理由はあとで書きます)。とりあえず、こんなことをやってみると、確実に暮らしはシンプルになる、という方法を6つ提案します。しっくりくるものからやってください。
1.買い物をやめる
捨てられないなら、無理に捨てることはありません。その代わり、買い物をやめてください。
子供のとき、両親にほしいものを買ってもらえなかったから、今買っている、という意味のことが書かれています。
物欲があるのは両親のせいですか?
その考えは捨ててください。
買い物は自分でコントロールできます。
今後しばらくは、必要な物以外を買わないようにしてください。私は、この行動を「買わない挑戦」と呼んでいます。
ある一定の期間(1週間でも1ヶ月でも)、どうしても必要な物以外は買わないようにするのです。
よけいな物を買わないほうが、人生が簡単になります。ミニマリストに憧れているならなおさらです。
買わない挑戦をすることで、家に物が流入するのを止めるのです。
買わない挑戦のやり方⇒誰でもできる『買わない挑戦』の始め方。自分ルールで楽しく実践。
2.少しずつ捨てる
「モノの多さに負けて捨てられません」とはいったいどういう意味なのでしょうか?
いくら物が多くても、物はじっとしています。捨てようとするとき、走り回って逃げるわけではありません。手近にある不用品を手にとってゴミ箱に入れるだけです。
まずは、ゴミ箱行きの真正ゴミだけ、拾って捨ててください。ゴミ箱に入れたり、燃えないごみの袋に入れたり、資源ごみの袋に入れたりするのです。
真正ゴミがなくなったら、次は、まだ使えるけどもう不用な物を捨ててください。
何をどうしていいのかわからないときは、紙に、やれそうなこと、片付けたい場所などを書き出してみるといいと思います。
一度に何もかも捨てる必要はなく、今、自分ができる断捨離を、できる範囲でコツコツやっていけばいいのです。いくら物が多くても、その数は有限なので、いつか終わります。
詳しいやり方はこちらを読んでください⇒なぜすぐに片付けを始められない?5つの理由とその対処法 「理由2:物が多すぎて怖気(おじけ)づいている⇒細分化」のところです。
1日15分でも、捨て続ければ、少しずつ物は減っていきます。
3.小さな目標を立てて順番にクリアする
ただなんとなく「物を減らしてシンプルになるといいな~」と思っているだけでは、シンプルライフになりにくいです。
断捨離してどんなふうになりたいのか、目的を明確にすると、捨てやすくなります。
その際、「ミニマリストになって身軽になりたい」「幸せになりたい」では漠然としているので、もっとはっきりとした具体的な目標をたててください。
「探しものをしなくていい暮らし」が目標のようですが、これにしても、すごく漠然としていますよね?
探しものをしなくてすむには、どうあるべきか考えて、その状況を実現するためには、何をしたらいいのか考えてください。
いつもいったい何を探しているのでしょうか?
特に探しものの多いエリアやカテゴリーから片付けるといいでしょう。
探しているのは紙類でしょうか?
紙ゴミはこんなふうに捨ててみては?⇒家中に書類があふれているとき、紙類を上手に断捨離する7つのヒント。
小さな目標を立てる考え方はこちらの記事を参考にしてください⇒なぜ人は新年に抱負を語るのか、はたしてそれは効果があるのか?
4.捨て方を再確認
そもそもどうやっていいのかさっぱりわからない、捨てるイメージが持てない、という人は捨て始めることができません。
断捨離は、不用品を捨てるだけなのですが。
Kさんは、これまでセミナーに出たり、片付け本も読んでいるから、捨て方はわかっているとは思います。しかし、ここがわからなくて、始められないなら、再度、本を軽く読み直すなりなんなりして、改めて、捨てる方針を立ててください。
私の本には、1週間で、不用品をどんどん捨てていく、具体的な方法を書いています⇒筆子の本が出ます!「1週間で8割捨てる技術」3月5日より予約開始
当ブログにも「プチ断捨離シリーズ」など、たくさん捨て方のアイデアを書いていますので、必要に応じて、参考にしてください。
5.片付けの優先順位をあげる
よく、「やる気になれば何でもできる」と言われますが、実際はそうではありません。
1日は24時間だし、自分の気力、体力にも限界があります。
Kさんは、フルタイム勤務で、家事をしている時間はあまり取れないでしょう。仕事を終えて帰ってくると疲れているとも思います。
そういう状況の中で、いかに片付けを遂行するか、ご自身で考え工夫してください。
実際に、「不用品を捨てる」という行動を、スケジュールに入れるのです。
帰宅後疲れてできないなら、朝ちょっと早く起きてやってください。平日がは無理なら、週末にやってください。
Kさんが毎日行っているたくさんあるタスクのなかに「片付け」「断捨離」「捨てプロジェクト」を組み込み、実行に移してください。
忙しさを言い訳にして、行動を先延ばしにしていると、いつまでたっても、物は減りません。
最初はきついかもしれませんが、そこをぐっとがまんして、1日15分でも、断捨離を続けていけば、暮らしはもっとラクになり、今より忙しくなくなります。
忙しい人の片付け方⇒仕事で忙しい人が断捨離をする7つのヒント。あきらめずにプロセスを楽しむ。
こちらも参考にしてください⇒忙しすぎて断捨離できない人が「忙しさ」を手放す方法
6.背中は自分で押す
Kさんは「背中を押してくれ」「活を入れてくれ」と書かれています。実は、こういうことは自分でやらなければならないのです。
断捨離は、自分が好きでやることなのです。人に言われてやることではありません。
断捨離のセミナーに行ったのに、いまだ片付けられないのは、もしかしたら、他力本願すぎるせいかもしれません。
セミナーに参加したり、片づけ本を読んだだけでは何も変わらないのです。人から一方的に与えられたものは身につきません。
自分から取りに行くことが大切です。
自分で取りに行くとは、この場合は、実際に、少しでもいいから、自分で捨ててみることです。要するに実践です。
「やる気」は自家発電してください。
この点については、こちらに詳しく書いています。
いくら断捨離本や片づけ本を読んでも部屋が片付かない本当の理由
今すぐ捨てる行動を起こす4つの方法。待っていても何も変わらない
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Kさんは「片付けられない人」ではないと思います。「不用品を断捨離して、探しものをしなくてすむ生活にしたい」という気持ちが、現実の行動に結びついていないだけです。
なぜ、気持ちがあるのに、実際に行動できないのか、その理由をご自身で考えてください。
そこまで切羽詰まっていないから片付けないだけなのかもしれません。
片付けた先にあるメリットがあまりピンと来ていないのかもしれません。
心の底では、別に片付けたいと思っていないのかもしれません。
こういうふうに、自問自答することで、次に取るべき行動のヒントが得られます。
断捨離は勢いでやるものではないです。断捨離にしても、最小限のものをだけを持って生きるミニマリストの暮らしも、1つのライフスタイルです。自分にとって必然的な理由がない限り、実践することは難しいのです。