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熱心に片付けているのに、いつのまにかまた散らかる。
こんな人は、問題の本質的な解決をしていないのかもしれません。
モノが増えるたびに捨てる、散らかるたびに片付ける。この2つを繰り返しているだけでは、状況はたいして変わらないのです。
きょうは、毎日のように片付けに追われている人が、2度と散らからない環境を手に入れる方法をお伝えします。
例として机の上の片付け方を書きますが、クローゼットでも食器棚でも同じ方法論できれいにすることができます。
すでに机の上がきれいな方も、自宅のモノがあふれている場所を想像しながら読んでください。
リバウンドしない片付けは「なぜ?」から始まる
さて、あなたの机の上はぐしゃぐしゃです。モノがたくさんのっています。そもそも、なぜ、ガラクタがのっているのでしょうか?
きれいな部屋を手に入れるためには、この「なぜ、これがここにあるの?」という質問をすることがひじょうに重要です。
ガラクタが存在する原因を追求するのです。
多くの人は、そこになぜモノがあるのか、ろくに気にしません。散らかっているからとにかく片付ける、収納する、それで一件落着です。
しかし、これではよけいなモノが増殖する根本的な原因を解決しないので、しばらくすると、しつこい黒カビのように、部屋の中にモノがあふれます。
ガラクタ問題を解決したいとき、もっとも大切なのは、片付け方や収納の仕方を知ることではなく、「そこにガラクタがある理由」を考えることなのです。
なぜ片づけ本を読んでも片付かないのか?
今、たくさんの断捨離本や片づけ本、掃除の本が出版されています。シンプルライフやミニマリストのポータルサイトやブログもふんだんにありますね。
私も毎日のように捨て方や断捨離のコツを書いています。
しかし、多くの人の家はなかなかきれいになりません。
なぜでしょうか?
それぞれの家にたまっているモノやガラクタはきわめて個人的なものだからです。
洋服、本、ぬいぐるみ、キッチン雑貨など、見た目は私の捨てたモノと似ているかもしれません。
しかし、そのガラクタがそこにある理由は人によって違うのです。
また、自分の所持品それぞれに、それがそこに到達した理由があります。
本に書いてあるのは、あくまでも「ある人にうまくいった片付け方」「数名のクライアントにうまくいった捨て方」でありガイドラインにすぎません。
断捨離に関して、正しい方向やヒント、刺激を得ることができたとしても、やり方をそのまま真似することはできないのです。
目の前のガラクタを片付けることは対症療法にすぎません。モノを捨てたり移動させているときは、症状をおさえているだけであり、問題の原因は手付かずなのです。
散らからない部屋にするためにやらなければならないことは、
1)それはどんなガラクタなのか知ること。
2)なぜガラクタになってしまうのかその理由を知ること。
3)2度とガラクタを生み出さないためにはどうしたらいいのか考え、実践すること。
この3つです。
このやり方で、くしゃくしゃの机の上を片付ける手順を紹介しますね。
1.机の上にのっているものをざっとリストアップ
ごく簡単に、何が机の上にのっているのか、紙に書いてください。
さっとでいいです。
新聞紙
雑誌
本
手紙
子供の学校の給食の献立表
子供の描いた絵
チラシ
ノート
日記帳
請求書
給料の明細書
レシート
デリバリーピザのメニュー
お菓子
コスメ
ペットボトル
筆記具
書類
こんなふうにおおまかに書いてください。パソコンやライトなど、もともと机の上にあるべきものは書かなくていいです。
2.なぜそこにあるのか理由を書く
1番でリストアップしたものそれぞれに、なぜそれがそこにあるのか理由を書いてください。
考えられる理由の例をあげます。
新聞紙:読みっぱなしで放置した。
雑誌:これも読みっぱなしで放置した。
本:図書館に返すつもりでまだ返していない。
手紙:返事を書こうと思ってまだ書いていない。
子供の学校の給食の献立表:なんとなく置きっぱなし。
子供の描いた絵:しまい場所がわからず、机の上に。
チラシ:バーゲン情報を調べてそのまま。
ノート:引き出しがいっぱいで入らない。
日記帳:引き出しがいっぱいで入らない。
請求書:家計簿につけようと思って。
給料の明細書:ファイルしようと思ってそのままになっている。
レシート:家計簿につけようと思って。
デリバリーピザのメニュー:ネットで注文するとき参照してそのままになっている。
お菓子:食べかけのままそのままのっている。
コスメ:ちょい起きしてそのまま。
ペットボトル:飲み終わってすぐにゴミ箱に持っていかなかったから。
筆記具:数が多すぎるのでペン立てからはみだしている。
書類:今、仕事に使っているから。
机の上に出ているものも、侵入経路も人それぞれでしょう。ただ、理由は以下の5つに集約できると思います。
1.)今、実際に使っているから。
2.)戻すべきどころに戻していないから。
3.)どこに置いていいのかわからないから。
4.)ゴミなのに捨てていない。
5.)数を買いすぎている。
この理由をもっと深掘りすると、
1.)先延ばししているから(さっさと用件を片付けない)。
2.)終わったらすぐに片付けないクセがある。
3.)終わったらすぐに捨てないクセがある。
4.)収納スペースの問題(しまい場所がない)。
5.)書類を片付けるシステムを作っていない。
6.)なんとなく習慣で買い物によく行く。
こんな理由が浮かびあがってくるかもしれません。
3.それは大事なものなのか?
次にそれぞれのモノが、大事なものなのかどうか決めてください。これからどこかにしまったり、ファイルしたりする手間や時間をかける価値のあるものでしょうか?
給料の明細書はファイルするために置いてあるけれど、本当にファイルする必要があるのでしょうか?
チラシやメニューは家のどこかにキープしなければならないほど(今は机の上にキープしてありますが)、大事なものなのでしょうか?
それほど大事でもないなら、今すぐ捨ててください。
なぜ、家の中にモノがあふれるのかというと、べつに取っておく必要のないものをいつまでも取っておくからです。
この段階で、できるだけ「捨てられるモノ」を発見すると、のちのちの人生がラクになります。
4.問題の解決をする(方法を考える)
ゴミを捨てたあとは、リストアップしたものが今後、机の上にたまらないようにするにはどうしたらいいのか、対策を考えてください。
たとえば、用済みの書類がたまるのは、それを片付けるシステムが確立していないから、という理由が考えられます。その場合、書類を片付けるシステムを作る、とノートに書いてください。
紙ものはフローを意識するとガラクタが増えません。私はこんなふうに流れを意識し、書類を整理しています⇒書類を捨てるために必要なたった1つのこととは?~情報デブはもう卒業
今後、ペットボトルが机にたまらない方法を思いついたら、それもノートに書いてください。
たとえば、
●ペットボトルを買わない。
●デスクではペットボトルの飲み物を飲まない。
●ペットボトルの飲み物は台所でコップに開けてから飲む。
●机の足元に、ペットボトルを入れるゴミ箱を設置する。
●寝る前に必ずペットボトルを机の上から回収する。
●「飲んだら捨てる」と書いた付箋を書いて、壁に貼り、リマインダーとする。
こんな方法が考えられます。自分の生活環境にあった解決策を考えてください。
すぐに解決策が思いつかないものもあるでしょう。それはそれでいいので、クエスチョンマークでも書いておいてください。
片付けているうちに、いい方法を思いつくかもしれません。
ポイントは、モノがたまる原因を考え、その原因をなくすことに意識を向けることです。片付けるときは、いつも「なぜこれがここにあるのか?」考えるクセをつけるともうモノの増殖に悩まされてないでしょう。
モノが家にあふれる究極の理由は
●買いすぎるから
●用済みになったときにすぐに捨てないから
この2つです。
5.現在机の上にのっているものを片付ける
問題を解決する方向性が決まったら、今、机の上にのっているものを片付けてください。
こちらを参考にしてください⇒机の上の正しい片付け方:「きれい」のキープは難しくない
片付けながら、「これはこうしたほうがいいかもね」というアイデアが浮かぶと思います。そんな工夫もノートに書いておくといいです。
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私はよく「紙に書いてみましょう」と書いていますが、はたして何人の人が実際そうするかはわかりません。
「たかが片付けにそんな面倒なことをするなんて」と思う人が多いでしょう。
脳内で考えてもいいのですが、本当にガラクタのたまらない家にしたかったら、きっちり言語化して紙の上に書いたほうが効果的です。
たとえそれが、
ガラクタ:着ない服。
家にある理由:セールでどんどん買ってしまうから。
解決策:買わない挑戦をする。
この3行だけだとしても。
問題を明確にすることで、解決に一步近づきます。