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部屋にたまっているガラクタの多くは、実は、満たされない気持ちや果たせなかった夢の代わりに手に入れたものです。
本当はやりたいことがあるのに、時間がない、体力がない、勇気が出ない、あるいは、やりたいことがまだはっきり見えていない。こんな理由で行動に移せないとき、人はものを買って気持ちをなだめようとします。
この記事では、満たされない思いがどんなふうに買い物につながるのか、6つのパターンを紹介します。
これを知っておくと、衝動買いの正体が見えてくるので、買いすぎず、結果的にガラクタも減ります。
1.気晴らしのために買う
心のもやもやを解消するために買い物をします。
誰にでも、人生で本当にやりたいことがあります。
仕事で挑戦したいこと、学び直したい分野、もっと時間をかけて取り組みたい活動、もっと違う生活。
夢や希望はあるものの、日々の生活に追われて、なかなか手をつけられない。
そんなとき、心にはもやもやした思いがたまっていきます。「このままでいいのかな」という気持ちです。
このもやもやを解消するために、新しい服や雑貨、流行りのガジェットや便利そうなツールを買います。
買い物は楽しいし、手軽に気分転換できます。
とはいえ、リフレッシュできるのは買ったときだけです。買い物のスリルはすぐに消えます。
もやもやはずっとそこにあるので、また買わなくてはなりません。
2.自分をなぐさめるために買う
満たされない思いは自分を癒やすための買い物を増やします。
もっと大きな夢や目標に向かって進みたいのに、それができない日が続くと、行き詰まりを感じたり、落ち込んだりします。
「このまま何も変わらないのでは」という思いが、どんよりのしかかります。
そのつらさを和らげるために、私たちは、せめて自分をいたわろうと考えるのではないでしょうか?
そして、ちょっとした買い物をします。
甘いお菓子やかわいい雑貨、気分を上げるためのコスメなど。
私も、昔、かわいい雑貨をよく買いました。雑貨は値段がそんなに高くないし、小さいから、あまりかさばりません。
シンプルライフを目指していても、ごほうび感覚で買ってしまうのではないでしょうか?
自分をなぐさめるための買い物は、買おうと思っているときや、買った瞬間は自分を救ってくれるかもしれません。
でも、根本的な解決にはならず、こまごまとしたものがたまるだけです。
3.安心のために買う
やりたいことをやっていないと、「このままで大丈夫なのかな」という不安がじわじわと広がってきます。どこか心細く、落ち着かない気持ちになるのです。
その落ち着かなさを埋めるために、人は安心感を求めます。
日用品のストックや保存食、予備の衣類や道具。実際にはすでに十分あるのに、さらに買ってしまうのは、未来に向けて行動できない不安を、いろいろなものをいっぱい揃えることでまぎらわしていると考えられます。
ストックはいつか使うものなので、無駄にならない。そうあなたは思うかもしれません。
でも、買いすぎると、必要以上に使いすぎたり、使わないまま劣化しガラクタになります。
あなたが本当に欲しいのは、ものをためることで得る安心ではありません、やりたいことをできている、手がけたいことにしっかり向き合っているという確かな実感です。
まとめ買いが節約にならない4つの理由。むしろガラクタを増やす危険な買い方。
4.暇つぶしで買う
夢に向かって動いていないと、時間を持て余すことがあります。すると、その空白時間を埋めるために買い物をします。
時間をつぶすために、100円ショップや雑貨屋で小物や便利グッズを買う。実際に時間をつぶすためにゲームや雑誌を買う。こんな行動をしてしまうのではないでしょうか?
このような買い物も、本当はやりたいことがあるのに、それをしないで別のことで気をまぎらわせている行動です。
大切な時間を望む形で使えていないためにできた心の穴を、もので埋めようとしているわけです。
暇つぶしのために買ったものは、最初こそ新鮮で楽しめるかもしれません。でも、すぐに飽きたり、使いかけのまま放置されることが多いと思います。
そんな品物を見るたびに、罪悪感や自己嫌悪が生じてますますストレスがたまります。
心の穴は、ものを買っても埋めることができません。買っても買っても満たされず、部屋の中にはどんどんガラクタがたまります。
5.見栄のために買う
やりたいと思っていることができていないと、達成感も充実感もなく、自信を失います。「あの人は夢に向かって進んでいるのに、自分は何もできていない」。こんな気持ちになって、焦りや劣等感を感じます。
今は、ソーシャルメディアがあるので、人と自分を比較することが日常的に起きます。「自分よりすごい人」はどんどん見つかります。
自信のなさを埋めたいとき、「せめてよく見られたい」という気持ちになります。もので自分を「素晴らしい人」に見せようとするのです。
そして、ブランドのバッグや流行の服、高級感のある小物などを買います。最新流行のガジェットも買うかもしれません。
これは、実際の行動ができていない自分を隠して、見栄で取りつくろっている状態です。持ち物が立派なら、自分も少しは進んでいるように感じられます。
しかし、その買い物が自分を満たすことはありません。
見栄を張るために選んだ品は、他人の目を基準にして選んだものです。それは、自分を本当に表すものではありません。
外側を取り繕っても、心の中は空虚なままです。
6.何かしている気になりたくて買う
やりたいことがあるのに行動に移せない自分が嫌なとき、ものを買うことで、前に進んでいる気分になろうとします。
そこで、自己啓発本をまとめて買ったり、資格の教材をそろえたり、運動用具や英会話グッズを買ったりします。こうした商品を買えば、「準備は進んでいる」「一応いろいろやっている」と感じられるからです。
でも、買うことと、夢に向かって行動することは違います。
実際は夢や目標に近づいておらず、ものが増えるだけです。教材もグッズも未使用のまま放置され、野望ガラクタ化します。
野望ガラクタを捨てるコツ:ガラクタのタイプ別、捨てられるようになる考え方(4)
おわりに:満たされない思いに気づく
ここまで紹介した6つの買い物は、どれも、本当はやりたいことに向き合えていない現実が背景にあります。
気晴らしに買うのも、見栄を張ろうとして買うのも、根っこにあるのは、やりたいことに向かって行動できていないもどかしさや居心地悪さです。
この気持ちの穴を埋めようとしてものを手に入れても、満たされない思いは変わりません。結局、また別のものを買うことになります。
こうした買い物をやめるために必要なのは、買い物リストをつくる、クレジットカードを持たないといったテクニックではありません。
大事なのは、自分の本当の思いに気づくことです。
ものを買いたくなったら、自分が本当に求めていることを考えてみましょう。
それは、ものではなく、夢に近づいている感覚や、自分が前に進んでいる実感ではないでしょうか?
本当にしたいことを一つずつやっていけば、これまでのようにたくさん買い物をしなくてもすみます。
もやもやや不満、居心地の悪さを感じたら、その気持ちとしっかり向き合ってみましょう。自分の感情をものを買うことで紛らわすのではなく、本当の問題を解決していくようにしてください。
そうすれば、過度の買い物もガラクタも減ります。暮らしはずっとシンプルになるでしょう。