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「部屋にものがたくさんあってもううんざり、少し片付けよう」。こう思っても、なかなか捨てられないときがありますよね?
もう使うわけないと思うものでも。
捨てられない理由は、「時間がない」「物が多すぎる」ということもありますが、一番大きな理由はあなたの感情です。
「もったいない」と思うから捨てません。
この記事では、断捨離を邪魔している5つの感情とその感情がどんな行動につながっているか具体的に紹介します。
その行動を変えれば、不用品を手放しやすくなります。
0.行動を変えれば感情も変わる
感情が変わらないと行動を変えられないと思いがちですが、実際は逆も可能です。
たとえば、笑顔になれば気分が上がります。
運動しても、気分がよくなります(体を動かすとセロトニンやドーパミンが分泌されるため)
やりたくない仕事でも、「2分だけやってみよう」と意を決してやり始めると、もっとやりたくなります。
「片付けなきゃ」と思っているだけでは、心理的な負担(ストレス)が大きくなって行動に移せません。
何も考えず、そのへんにあるものをひとつ捨てるだけで、気持ちが変わり、さらに不用品を手放す気になります。
では、ここから、断捨離を邪魔する5つの感情とその感情が生んでいる行動、そして、私がおすすめする行動を紹介します。
1.思い出への執着
これまでの人生で集めてきた思い出のある品を捨てられないことはよくあります。
たとえば、
・大切な人からの贈り物を捨てると、その人とのつながりも消えてしまう
・これまで獲得した賞状やメダル、記念品を捨てると、努力した自分がいなくなる
・思い出品を手放すのは過去の自分を否定すること
こんな気持ちがあるため、とっくに不要になったものを手放すことができません。
思い出への執着が生む行動
・写真やアルバムを捨てるつもりが、いつのまにか思い出に浸りこみ、何も進まない
・「思い出品は大事」と思い込み、そもそも手をつけない
・人からもらったギフトやお土産などは、自動的にしまい込む、その結果思い出品が際限なく増える
執着を手放す行動
思い出品がたまる一方なら、以下の行動をしてみましょう。
・「思い出品がなくても、過去のできごとは消えない」と意識する。
実際に口に出してそう言ったり、日記に書いたりするとベター。周囲の人にもそう言ってみましょう
・ひとつだけ手放してみる
・忘れたくない思い出について文章に書いてみる(この時点で気が済みます)
2.後悔するという不安
いつか使うかもしれない、捨てたあと必要になったらどうしよう、必要になったときに買い直すお金がもったいない。
こんな気持ちになるのは、捨てたあとにまずい結果が起こると思っているからです。
それは、あなたが後悔するようなこと、だから捨てるわけにはいきません。
不安が生む行動
捨てたあとのことを心配していると以下の行動をします。
・収納しているものを見るのが怖くて、片付けそのものを先延ばしにする
・片付けようと思っても、「でも、これ、また使うかも」と思い、そのままにする
・同じもの、似たようなもの、ストック品などを逆に増やす(たくさんあると安心)
不安を変える行動
先の不安のため、不用品を捨てられないときのおすすめの行動は以下です。
・「必要になったらまた手に入れればいい」と考える
実際、ほとんどのものは買い直せるし、この世にたったひとつしかないものだったとしても、長年、その存在を忘れていたなら、なくても生きていけます。
・捨てたいと思っているものを最後に使ったのはいつか考えて、ノートに記入
それが5年前なら、今後5年、このまま持ち続ける意味を考えましょう。
・一時保管ボックスに入れて、半年/1年後に開封。使わなかったら処分する
3.罪悪感
ブランド品など、世間的な評価が高いものや、高価なものは捨てにくいもののひとつです。
「高かったのに、ほとんど使わなかった。捨てたら、お金がもったいなさすぎる」と思うからです。
特に高価でなくても「みんな自分のお金で買ったものだから、大事で捨てられない」とお便りに書いていた読者もいました。
自分のお金で買ったもから、捨てられないと言う人もいれば、人からもらったから捨てられないと言う人もいます。
この気持ちの背景にあるのは罪悪感です。
「ちゃんと使ってから捨てるべき」「人からもらったものは大事に持っているべき」
こんな気持ちが強いと、使っていないものでも捨てられません。
罪悪感が生む行動
・ギフトをもらったら贈答品専用の箱や引き出しにそのまま入れる。ときには包装したままで。そのまま何年も経過する
・使わないギフトは、とりあえず押入れの奥に押し込み、そのまま存在を忘れる
・部屋の中をものだらけにする(持ち続けることが、自分の行動に対して責任をとることだと錯覚するため)
罪悪感を変える行動
罪悪感を手放すには、もとの価値観を変えることが一番効果的です。
以下のように考えましょう。
・贈り物はもらった時点で役目を終えている
・贈り物は自分のものなので、処分しても問題ない。そのことについて、誰からも文句を言われる筋合いはない
そのうえで、寄付やフリマを利用して、必要な人に譲りましょう。
4.ものの多さに圧倒される感覚
部屋がものだらけだと、その光景に怖気づいて片付けを開始できません。
この場合、「片付け」と聞いただけでストレスを感じるし、どこから手をつけていいかわからないし、どうせ無理だと思います。
圧倒されているとする行動
・毎日「筆子ジャーナル」を読むが、読むだけ。
・週末にまとめてやろう、連休に片付けようと思うが、結局やらない
・部屋にいたくないので、外出をする。帰宅するとさらに気が重くなる
気持ちを立て直す行動
ものの多さに怖気づき、何日たっても部屋の様子が変わらないときは、以下の行動をしましょう。
・タイマーを5分にセットして、目の前にあるものをとりあえず捨てる
・全体を見ず、小さなエリアを見て、片付け始める
テーブルの上、床のはしっこ、棚の一段など、できるだけ小さなエリアに集中します。
・片付けたい場所をひとつずつポストイットに書く
5.変化に対する恐怖
脳は今の状態を維持しようと思います。
急激な変化は、生命に対する脅威と認識されるからです。
たとえば、転校や転勤で、新しい場所に行くのはたいていの人が不安です。知らない場所に行き、そこに適応することは、脳にとって大きなストレスなので、できるだけ避けたいと思います。
私たちは、先のことをとても心配しますが、予測できない未来より、予測できる現状に身を置き続けるほうが、安心だからです。
小さな変化でも、避けたいと思っているため、何かを捨てて、きのうとは違う状態にすることですら抵抗を感じます。
これまでものを捨てなかった人が、捨てる行動を始めるのも大きな変化です。
変化を避けたいので、捨てる行動を起こせません。
変化が怖いときの行動
・片付けは「明日からやる」と言い続ける
・捨ててせっかくスペースを作ったのに、そのスペースに入れるため、新しいものを買い足す
・少し片付けるが、すぐにリバウンドする
変化になじむ行動
変化が怖くて、ものを捨てられないときは、変化に慣れるよう仕向けましょう。
・あえてコンフォートゾーン(Comfort Zone)から出る
コンフォートゾーンは自分が安心して過ごせる慣れ親しんだ環境や行動の範囲です。
コンフォートゾーンから出るために、「これまでだったら絶対捨てていない」と思うものをひとつ捨ててください。
・変化をネガティブなことではなく、ポジティブなこととしてとらえる
・これまでの人生で体験した変化を考え、その後何が起きたか考えてみる
人の一生は変化の連続です。変わらない限り新しいものも手に入りません。
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断捨離を邪魔する5つの感情とその感情を変える行動を提案しました。
感情にフォーカスしすぎると、「もったいない」「いつか使う」と思ってしまい、なかなか捨てられません。
こうした感情は強烈な本能です。
そこで、あえて感情は無視して、何かひとつ捨ててみましょう。
考えすぎるより、とりあえず動いてみることが、断捨離に成功する秘訣です。
断捨離は行動ありき!
この言葉を肝に銘じてください。