ページに広告が含まれる場合があります。
歯の治療体験を送ってくれた読者のメールを紹介します。
プロの歯医者さんの声、歯によい生活をして虫歯を悪くしないですんでいる人、非定型歯痛に悩んでいる人、20年来の親知らずを抜いた人、4人のメールです。
それぞれの体験を通して、歯の痛みに対する心の持ち方を考えてみました。
みんな必要以上に痛みを怖れています(私も例外ではありませんが)。精神的にめげてしまう人が多いのです。
前向きに歯の治療を受けることで、かなりストレスが減るはずです。
まず、歯医者さんからのお便りをシェアしますね。Mさんからです。
歯科医は患者のためにがんばっています
件名:歯科の話
筆子さんの記事は、いつも楽しく拝読しています。感心するのは、きちんと歯科の正しい知識をお持ちになり、分かりやすく記事にされていることです。
読者の方のメールを読んで、まだまだ歯科に対して偏見を持っている方が多いのね、と悲しくなっています。
私たち歯科保険医は、国民皆保険という素晴らしい制度のもと、少しでも保険でいい治療をしたい、と日々勉強し、努力しています。
これほど廉価で優れた治療を受けられるというのは、日本ならではです。
海外での治療を受けられた方たちは、みなさま口々に治療費の高さをおっしゃいます。現に、私の診療室にも海外からの一時帰国のときに集中治療していかれる方が、とても多いです。
筆子さんは、冷静にそして客観的に歯科治療のこと、歯科疾患のことを書かれています。これからも、断捨離はもちろんですが、正しい歯科に関する知識をわかりやすく読者の方に伝えてください。
そして、「納得できる治療をしてくれる歯科医師に会うことなんて皆無…」のような悲しいことをいう方が減ってくれるのを願っています。
私たち保険医は治療ももちろんですが、厚労省の方とも話合いしたり、市民の方々の健康のためにフォーラムを開いたり、必死の努力をしているのを、少しでもわかっていただけたらと思います。
食べることは生きることです。しっかり噛めなくては食事も美味しくないし、人生の楽しみも半減します。国を問わず、歯科医師は、毎日患者さんの健康のために頑張っています。
それでは、これからも楽しい記事を待っています。
Mさん、貴重なご意見をありがとうございます。
このお便りはこちらで紹介した読者のメールを受けてのものです⇒メンタルを強くする7つの方法。ピンチに陥っても負けない自分になる。
上の記事では、抜歯し入れ歯にしたあとのことをすごく憂えている方のお便りを紹介しました。きっと、あまりに気落ちして絶望的になり、歯科医に八つ当たりしていたのかもしれません。
Mさんの言うように、日本でもプロとしてベストの治療をしようとがんばっているお医者さんはたくさんいるはずです。
結局、隣の芝生は青いのです。
よそにあるものは必要以上によく見えます。
歯の治療で迷っている人は、今、自分が置かれた状況を客観的に見て、よかれと思う選択をしてください。
次は以前、泣き言を送ってきたのびっ子さんより。のびっ子さんは前向きに治療にのぞみ、今はとても経過がよいそうです。
甘いものを控えたら、虫歯が悪くならずにすんでいる
私も甘いものを抜く作戦にでて早半年。
泣いてしまったとメールをさせていただいてから、だいぶ歯の状態も、虫歯の経過観察も歯茎なども、歯医者先生からほめられるようになって落ち着きました。
泣いていてもなにも変わらない、現状を認めて努力をしていこう、というフレーズにだいぶ助けられ主人にも助けられました。
ありがとうございました。
わたしは現在甘いものは取らないようにする、歯に悪いものをなるべく口にしないを習慣にしております。
食べる回数を明確にしたコントロールするって、生活習慣もかなり見直すことにつながるので、からだも変化しますね。
健康的になります。
運動もやっていますが、ハードなものではないのに、わたし半年で9キロ以上痩せました。
自然に意識すると食事も変わります。甘いものも絶対取らないというわけではないです。
食べる回数を食事時だけにする、寝る3時間前に食事を済ませるようにして、歯磨きを食後30分でする、歯の状態も再石灰化を促進するものを使うなど維持するようケアも、歯磨きと別にしています。
昼間出かけたときはさらっと歯磨きだけですが大丈夫です。
落ち着くとほんとに細菌などもコントロールするのが楽にできると思います。
その習慣に乗るまでがある意味大変だと思いますが、のってしまうと案外継続は簡単で、自分でもびっくりです笑っ
毎日のことですので正直めんどくさいと思う日もありますが、自分が怠った責任なので頑張ってます。
そんな感じで改善しました。結果、虫歯は進まず治療は経過観察状態で1年です。
虫歯って気をつけることで進まないから治療は必要以上にやらなくていいと今の先生はおっしゃいます。削る、詰めるは最後でいいと。今は治療方針って最小限なのだそうです。
モチベーションをこれからも保ちつつ動く楽しさを知ったり、くよくよを少なく楽しんだ毎日を過ごすを目標に頑張ってみます。落ち込むこともありますがぼちぼちを合言葉に元気に過ごしたいものです。
本当にメールに返信ありがとうございました。これからもブログに寄らせていただきます。
のびっ子さん、再度のメールありがとうございます。虫歯が進まなくてよかったですね。
「本日の記事」とはこちらのことです⇒なぜ歯が悪くなるのか?根本的な原因とズボラにもできる究極の予防法。
上の記事でも書きましたが、甘いものは歯には全くよくないので、のびっ子さんが甘いものをやめたのは、とても賢明なことだと思います。
半年で9キロ以上やせたのもすごいですね。私はまったくやせるきざしがありません。やり方が甘いのかもしれません。のびっ子さんを見習って、歯によい生活を続けようと気持ちを新たにしました。
のびっ子さんの最初のメールはこちらで紹介しています⇒捨てる捨てないでさんざん迷って捨てたあとの心境がこれ。
次は慢性疼痛(まんせいとんつう)に悩んでいるつくしさんからです。
非定型歯痛で痛みが続きます
件名:慢性疼痛について
痛みについて考え方というか、気持ちの持ち方についてアドバイスをお願いします。
私は不適切な歯科治療とたまたま環境が変わった(引っ越し)タイミングが重なり、非定型歯痛という病気になってしまいました。悪いところはないのに、脳の誤作動で口腔内に痛みが途切れることなく、移動しながら続くのです。
今は専門医から漢方薬を出されていますが、良くならなければ、抗うつ薬を痛みを止める薬として使うことになります。
副作用が怖くて飲みたくないのですが、痛みが続くので、かなりストレスです。
できるだけ痛みを忘れるように、歯のことを考えないように、と言われますが、なかなかうまくできません。今は仕事もしていないので、余計に歯の痛みが気になるのかもしれません。
痛みを忘れる為、どのような気持ちで過ごせば良いか、アドバイスいただきたく、宜しくお願いします。自分でも神経質だと思いますが、なかなか変えられなくて。
つくしさん、メールありがとうございます。痛みがずっと続くのってつらいですよね。
つくしさんには、「痛みが24時間続くなら、薬を処方してもらったほうがいい、痛みがなくなれば、精神的にも安定する」という返事をしました。
抗うつ薬を使うのは抵抗があるかもしれません。ですが、信頼できる神経内科の先生に相談しながら、使っていけば、症状は改善し、今よりは状態がよくなるのではないかと思います。
大事なのは今です。後のことを心配しすぎるのも問題だと思うのです。
さらに、慢性疼痛は、感情にすごく影響を受けるので、精神的なストレスをなくし、前向きな気持ちで暮らせるように、心身の健康をめざすとよいです。
健康になるための記事はこれまでもたくさん書いています。きのうもこんな記事を書きました⇒疲れて何もやる気がしないとき速攻で元気になる7つの方法。
よろしければ、参考にしてください。くれぐれもお大事に。
最後は、親知らずを抜いて、大変な思いをしたけど、今はスッキリしているEさんのお便りです。
20年持ち続けていた親知らずをとうとう抜いた
先日、親知らず(左下の斜め横向き・歯茎に埋没しているけど先だけちょっと顔を出している)を抜きました。
私は小さいころからよく虫歯に泣かされてきたので、筆子さんがいつも「歯は大事」とおっしゃっている記事を読むと、大きくうなずいています。
そんな私なので、大人になってからは定期検診へも行っているし、毎日歯ブラシのほかにフロス、ワンタフトも使ってしっかり磨いています。(ワンタフトは筆子さんの記事で知り使い始めました)
この親知らずも、あるのはわかっていましたが特に痛み等はなく、定期健診でも「様子をみましょう」で20年ほど過ごしてきました。
「磨きにくい箇所なので気にして丁寧に磨いてくださいね。抜いちゃうこともできるけど、抜くとなるとかなり大変ですよ…」脅され続けていた?ので、毎回注意して磨いていました。
でも悲しいかな、ついに先日痛み出し、痛み止めなしではいられないほどになってしまい、急遽抜くことになりました。歯痛って本当につらいですね。(余談ですが、痛み始めると「薬、薬・・」と薬を飲むことで頭がいっぱいでした)
予想通り、とっても大変な抜歯になりました。
情けない話ですが、数十年ぶりに歯医者で泣きました。(痛いというより、恐怖で。噂には聞いていましたがホントにバキッ!とかメリメリ!っていう音がしました)
しっかり磨いていても防げないことってあるんですね。
実際この親知らず、抜いてみると先生が思っていたより虫歯が進行していて、中で膿んでいたそうです。
隣の奥歯との間に歯石もかなりあったようです。
でも、この奥歯との間はブラシが届かないところなので仕方がないんだそうです。
今まで、この奥歯のところはちゃんと磨いてもなんとなく自分で臭うような感じがするときもあったので、きっと虫歯や膿みのせいだったと思います。
この親知らず、抜く時はとても大変でしたが、抜いてしまったらかなりスッキリしました。
もちろん臭う感じもなく、毎回歯を磨くたびに気にすることもなくなり、「痛くなったらどうしよう。いつか抜くんだろうか。抜歯怖い」と気に病むこともなくなりました。(幸いなことに私は親知らずは元々この1本しかなかったので)
こんなにスッキリするのなら、悪くなるまで20年も待っていないでとっとと断捨離すればよかったです。
今までこの親知らずを持ち続けていた20年を本当に後悔しました。
今回のことで『手放す勇気って大事!』って強く思いました!
家の中ももっともっと「スッキリした!」と爽快な気分になれるようにモノを手放していきたいです。
そして、歯はこれまで以上に丁寧に歯磨きしていきたいと思います。
歯は本当に大事!!
筆子さんの記事を読んで頑張ります!
Eさん、貴重な体験談、ありがとうございます。親知らずの抜歯、お疲れ様でした。
今はスッキリし、心配ごともなくなりよかったです。
親知らずを抜くか抜かないかは、はえ方やはえてる場所によって違うと思うし、歯医者さんによっても考え方が違うでしょうね。
私は、1本だけ親知らずを抜いた記憶があります。
カナダに来た翌年、奥のほうですごく歯が痛くなり、近所の歯医者に駆け込みました。「あ、これはwisdom tooth(ウイズダムトゥース/親知らず)です。抜きます」と言われて、その場で抜かれたような気がします。
でも抜く時そんなに痛くなかったし、べつにバキバキとした音もしませんでした。
抜歯のあと、「痛かったら飲みなさい」と先生が、タイラノール(Tylenol 鎮痛剤)のちょっと強力なのを1錠くれましたが、飲みませんでした。
飲む必要を感じなかったからです。
それからおよそ18年後、インプラントのために歯を3本抜きましたが、歯を抜くのはそこまで大変じゃないです。
私は、根管治療や、サイナスリフトのほうがずっときつかったです。
ですので、親知らずを抜くように言われた人はそこまで怖れる必要はありません。
ワンタフトブラシを紹介している記事はこちらです⇒オススメのデンタルケア:ワンタフトブラシで歯垢を取る
******
今回は歯に関するメールを特集しました。
中高年になってくると、歯のトラブルも増えますので、今は何ともない人も、毎日しっかり歯垢(しこう)を取って、時々は検診を受けてください。
あと、歯の治療は、通常、命にはかかわらないので、そこまで怖れることはないです。できるだけポジティブな気持ちで診察をうけてください。
痛いとか怖いとか必要以上に怖れると、ストレスが増える一方です。