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シンプルライフをめざす人は、不用品を捨てることに情熱を注ぐものです。
ですが、最初から家によけいな物を入れなければ、捨てる手間は発生しません。
物を家にいれない練習として、ダイレクトメールや通販のカタログを止めることから始めてはどうでしょうか?
現在私は実家にて、毎日のようにDMとカタログを止めています。「止めるのはめんどくさい」と思うかもしれませんが、1件につき、30秒~1分の手間をかけるだけで、後の何時間という労働を省くことができます。
意識していないとカタログはどんどんたまる
日本に里帰りするたびに感じるのは、何も策を講じないと、カタログ、DM、お知らせ、フリーマガジンといった紙ものが大量に家に入ってくる、ということです。
この点については、以前も記事にしました⇒モノをもらわないのも一苦労~不用品を「もらわない」ためのミニマリストの努力と工夫
特に私の母は、テレビショッピングが趣味のせいか、それこそ本当に、郵便の配達がある日は、いろいろなところから、パンフレットやカタログが届きます。
母は、いっさい止めないため、その数は増える一方です。
しかも、新しいカタログが入っても、さっさと古いほうを捨てないため、廊下の押入れや、本棚にがさっと重ねられたままです。
カタログをもらうメリット
「なんでこの家、こんなにカタログだらけなの?」と母に聞くと、「どんどん送ってくるんだよね。まあ、’ただ’だし、見てると楽しいし。時々買うこともあるし…」という返事。
つまり、母にとってカタログを受け取るメリットは
●見てると楽しい
この一点のみです。「時々買い物をする」というのはメリットではなく、シンプルライフ追求においてはむしろデメリットです。
無料だから、損はしていない、というのも錯覚にすぎません。
カタログを見ることや、始末することに時間や体力を使っているため、むしろ、リソース(エネルギーと時間)をカタログの管理に使っています。
カタログを受け取るデメリット
私に言わせれば、カタログを受け取り続けることはデメリットのほうが多いです。
ちょっと考えただけでも、
●カタログを郵便受けから取り出すのに体力を使う
実家の郵便受けの取り出し口は、腰をかがめないと取れない場所にあり(家が山を切り出した敷地に建っているため)、しかも、取り出し口の裏に、木や植木鉢がごちゃごちゃとあって、母より若い私でも、はなはだ取り出しにくいです。
どうして、こんなところに、植木鉢やらを置くのでしょうか?
母は家のみならず、庭にも植物をたくさん植えて敷地を埋めています。
●カタログを袋から取り出し、中を確認するのに時間をとられる
●カタログの中身を見るのに時間をとられる
●余計な物を買ってお金を失い、さらに買ってしまった物を管理するのに時間やお金を失う。
いったん物を家に入れると、さまざまなリソースが失われる話はこちら⇒節約ではお金はたまらない。お金持ちになりたいなら、買わない暮らしが1番いい
●カタログに場所を取られる
●カタログと大事な紙がごちゃまぜになり、大事な物へさっとアクセスできない
実際に、実家で起きていることです。
●カタログを捨てるのに体力と時間をとられる
カタログ分厚くて重いため、数冊重ねてたばねるのが、高齢の母にはけっこうこたえます。
しかも、このカタログ類を家の前まで持っていくのも大変です。カタログをかかえて、玄関から、階段を降りていく必要があります。
デメリットのほうが多いカタログをなぜ止めないのか?
母は自分でも、「カタログは重くて、まとめてしばるのが大変だ」と気づいています。
それなのに、なぜカタログを止めないのでしょうか?
母は「めんどくさいから」といいます。フリーダイヤルに電話1本すればすむことなのですが。
いつももらっているものを、電話してわざわざ止める、という行為は、思いのほか、心理的ハードルが高いのかもしれません。
人によっては、「止めるのは申し訳ない」と無意識に感じている可能性もあります。
実家に、娘あてに成人式の着物のDMが届いていたので、私が電話して止めました。その時の会話は以下のとおり。
筆子:あ、このDM、電話して止めよう。
母:そうだね。カナダにいますからいりません、って言えばいいね。
筆子:べつに、理由なんて言わなくていいんだよ。ただ、止めてください、だけでいいの。
母:ふ~ん。
どうやら母は、いちいち理由を言わないとDMを止められないと思っているようです。しかし、実際はそんなことは、ありません。
そういえば、何かのお集まりの誘いに電話で断っているときも、「わがまま申しまして、すみません」と言っていました。仕事じゃないのだし、べつにわがままじゃないと思うのですが。
断る電話では、DMを止めてほしい、ということと、顧客番号(宛名に印字されている)と名前を言うだけで事足ります。
フリーダイヤルで受付けしてくれる人は、たいていすぐに止める作業をしてくれて、「止めないでください」「取り続けてください」「どうして止めるんですか?」などとは言いません。
仮に理由を聞かれても、「もう不要だから止める」で充分です。
要するに、母は、実際に電話をする前から、なんとなく、「カタログを止めるのはとてつもなくめんどくさい」と思い込んでいるだけなのです。
不要なカタログを止めないせいで、まとめてしばって廃品回収に出す、というめんどくさい行為をしているというのに。
これは、無駄な物が無駄な行為を再生産しているよい例です。
カタログが届いたら順番に止める
すべてのカタログやDMをまとめて止めようとすると変なので、「届いたら止める」という方法を取るとよいでしょう。
あるいは、1日1件だけ停止する、と決めてもいいでしょう。
メールやホームページのお問い合わせフォームで、停止を依頼してもいいです。ですが、インターネットを使う場合、メールアドレスの入力を求められるので、相手側に電話番号に加えて、メールアドレスも知られてしまう、というリスクがあります。
へたをすると、お知らせメールが届くようになるかもしれません。
利用するカタログはためないルールを決める
通販のカタログはすべて止めてしまうほうがよいと思いますが、ちゃんと利用しているカタログがある人もいるでしょう。
そういうカタログは止める必要はありませんが、ためない工夫をするべきです。
家にあるのは、最新の1冊のみ、とルールを決めます。新しいカタログが入ったら、古いカタログを捨てるわけです。
ただ、受け取るカタログはあくまで厳選すべきです。それぞれのカタログについて、「これは、有料でもとり続けたいカタログか?」「これからも貴重な時間をさいて見たいカタログか?」と自問するとよいでしょう。
先に書いたように、いくら無料でも、もらって家に入れてしまうと、コストが生じるからです。
企業は無料でカタログを配布しますが、無料で配っても、利益に結びつくからそうしているのです。つまり、商品が売れるわけです。
たいていの通販カタログの内容が、ネットでも参照できるので、紙ものは断捨離する、という方向のほうがよいかもしれません。
関連記事もどうぞ:
メルマガや定額サービスをやめるすすめ⇒もっとシンプルな生活をするために、今日からできる4つのこと。 4番を読んでください。
実家での断捨離の話はこちらから⇒「実録・親の家を片付ける」のまとめ
通販のわな⇒通販で買い過ぎて貧乏になる人:ミニマリストへの道、番外編3
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今回は、カタログを止めるすすめを書きました。
本当に日本は、ちらしやDM、カタログをもらう機会が多いので、気をつけたほうがよいです。
デパートを歩いていいると、エスカレーターの乗り口で、売り子さんが、カタログやクーポンをくれたりしますし、本屋で本を買うと、袋の中にちらしが入っていたりします。
不要な紙ものを家にいれないよう意識してみると、いろいろなところから紙や冊子が家にやってくることに気づくでしょう。