いらないちらし

金子由紀子

モノをもらわないのも一苦労~不用品を「もらわない」ためのミニマリストの努力と工夫

去年の夏、名古屋に里帰りしたとき、「無料でくれるモノ」をもらわないのに大変苦労しました。「もらわない」ことはシンプルライフの基本ですが、日本にいると現実問題として、なかなか難しいですね。



持たない暮しをするための7つの習慣

今から8年ぐらい前の2006年頃、All About Japan のシンプルライフのページをよく見ていました。

[シンプルライフ] All About|断捨離・ロハス・スローライフを紹介

金子由紀子さんという元編集者の方がガイドになって、シンプルライフを実践するためのモノの減らし方や、選び方を提案、解説しているページです。

途中でリニューアルしたのか、昔の記事はもう読めません。金子さんは、著書を出されたので、昔の記事はそっちに入っているかもしれません。

その著書なのですが、1番最初に出た「お部屋も心もすっきりする 持たない暮らし」という本に、持たない暮しをするための7つの習慣がのっています。

1.もらわない。
2.買わない。
3.ストックしない。
4.捨てる。
5.代用する。
6.借りる。
7.なしで済ます。

筆子は本は読んでいませんが、出版社が金子さんにインタビューした記事があり、その記事で7つの習慣を見つけました。

こちら⇒「持たない暮らし」著者 金子由紀子さんインタビュー(連載)|アスペクト ONLINE

7つの習慣のうち、大事なことは

1.もらわない
2.買わない
3.捨てる

だけで、あとは、もらわず、買わず、捨てた結果起きることです。

結局、「もらわない」、「買わない」、「捨てる」を徹底すれば、暮しはおのずとシンプルになり、ミニマリストにもなってしまいますね。

しかし、日本に住んでいると、この「もらわない」という行為は相当難しいです。というのも、無意識に暮らしていると、どんどんモノをもらってしまうように社会ができているからです。

関連記事:
罪悪感を感じる必要なし、人からもらった贈り物を捨てる3つのコツ

モノをもらわない攻防戦

里帰りして名古屋にいたときは、娘の観光につきあって、ふだんより街に出ていました。そのとき改めて、「油断しているとどんどんモノをもらってしまう現実」に直面。

街でモノをもらいそうになったほんの一例:

●道端でティッシュをくばっている

●スーパーで買い物すると、何かいらないパンフレットをくれる

●映画館で映画を見ると、山のようにチラシをくれる

●ドラッグストアで買い物すると、何かサンプルをくれる、ポイントカードを作れと言う

●コンビニでお弁当を買うと、おはしやらがついてくる

●本屋で文庫本を買うと、本にカバーをかけてくれる上に、〇〇ポイントを集めませんか、というチラシをくれる

●スーパーでエコバッグを忘れるとレジ袋をくれる(買うところもある。これは忘れる自分が悪いけど)

●ブティックで買い物をするとポイントカードをくれる、「クレジットカードを作りませんか」とさえ言う

●ぼーっと歩いていたら、うちわをくれる(ノベルティグッズ)

●あるレストランで食事をしたらキャンペーン中とかでスナック菓子をくれた(同行していた友だちにあげた)

●美術館に絵を見に行ったら、チラシとそこのポイントカードをくれる(来場◯回で、絵葉書などの景品がもらえるようになっている)

●アイスクリームを買うとスプーンをくれる(その場で食べるときは必要ですが)

●お店で買い物すると、割引券をくれる。

これ以外にもダイレクトメールやチラシがポストに入っています。さらに銀行や新聞屋さん、米屋さんなどが粗品をくれます。

カナダではこういうことはあまりないです。マーケティングやプロモーションの仕方が違うのでしょう。クーポンという割引券が印刷されたチラシや小冊子がありますが、たいてい郵便受けに入っています。

それも「No Junk Mail(ノージャンクメール)」というステッカーを貼っておけば、郵便局員が入れているものは入らなくなります。

カナダに住み始めて20年目ですが、これまでポストにサンプルが入っていたことは、3回ぐらいしかありません。

街の小売店やデパートで、たとえば化粧品などを買えば、サンプルをくれると思いますが、筆子、まず買い物をしないので、そういうものはほとんどもらいません。



もらわないための涙ぐましい努力

名古屋では、街を歩いているとスキあらば何かを握らされる感じでした。特に、チラシはどんなものにもついてきました。紙ゴミの増えること増えること。

5週間ぐらいいただけですが、それはもうたくさんのモノをもらいそうになりました。

筆子が栄(名古屋の繁華街)で買い物していたとき、ある角で、若い女性が3人でコンタクトレンズの販促品としてティッシュを配っていました。

娘の買い物につきあっていた筆子は、この角を何度も歩くはめになりました。

このとき娘はiPhoneのカバーを探していました。娘はまずAという店をチェックして、次にBという店に行き商品を見て、さらにCという店を見ます。最後に「やはりAのあれを買う」、と言うので、またAに行かなければなりません。

だいたい店が多すぎるからこんなことになるのです。店が1つだけだったら、8月の熱いさなか、炎天下をうろうろする必要もないのに。

名古屋の栄はデパートやファッションビルが密集していて、店舗がうんざりするほどある地域です。

店舗Aに行くとき、ティッシュを配っている場所を通り、目の前にぬっと突き出されたので、「いりません」と言いました。むこうの人は無言でティッシュを出すのです。

次に店舗Bに行くとき、またこの角を通ることになり、今度は、初めとは違う女性が、ティッシュを差し出しました。「いりません」とまた断りました。

店舗Cに行くとき、またここを通らねばならず、筆子はティッシュを配っている女性と目が合わないようにわざわざ迂回しました。

単に街で買い物をしているだけなのに、なぜこのような努力をしなければならないのでしょうか?それに、なぜあの女性たちはみんな同じ角でティッシュを配るのでしょうか。

確かに人通りの多いコーナーですが、3人集まってティッシュ攻撃をすることもないだろうに。そうなのです。筆子にとって、それはまさに攻撃なのです。

買物すると割引券やポイントカードを渡される

店で買い物したら、ポイントカードや割引券をくれようとします。一言断れば、たいてい、「そうですか」と言ってくれますが、中にはなぜか食い下がる人もいます。

「ふだんは海外に住んでるからいらん」と言っているのに、「有効期限はありません」と言って。有効期限があろうが、なかろうが、筆子はポイントカードは絶対作らないのです。

「なぜなら私はミニマリストであり、割引券、ポイントカードのたぐいは種類問わず、シャットアウトしているのです。例外はありません」と説明をしなければならないのか、と絶望的な気持ちになりました。

ですがミニマリストなんて言うと「それは何ですか?」と聞かれて、また面倒になことになると考え、「とにかく入りません」と逃げるようにして店を出るのです。

スーパーでは、レジ袋を有料にしているところも多かったのですが、小さな食料品店やコンビニでは店の袋に品物を入れてくれました。

筆子は「マイバッグ持ってます」と主張するのに疲れて、くれるままにレジ袋にはいった商品を受け取っていました。

こちらで筆子が買い物をする店では、たいてい「バッグいりますか?」と聞かれるので、「いいえ」といって、マイバッグを差し出すだけでいいのです(カナダでは高いコンビニエンスストアには決して行きません)。

あるとき、ラシックという三越の系列のファッションビルにある、ヴィラージュ成城石井というちょっとおしゃれな食料品で、ミックスナッツを買いました。

茶色いレジ袋にナッツを入れてくれたので、そのまま持って帰りました。家に返ってナッツを取り出したら、あらびっくり。

袋の底に広告(今週のお買い得商品を書いた店の新聞のようなもの)のチラシがあるではないですか。なんとこの店では、最初から袋にチラシを仕込んであったのです。

「やられた…」
そう思いました。

筆子はうっかり不用品をもらってしまったら、家に帰る前に捨てることにしていますが、知らないうちに仕込まれていたので、捨てきれませんでした。

さらに名古屋の街中でゴミを捨てるのも大変なのです。名古屋駅や地下鉄の駅、地下街は異様にゴミ箱が少ないから。これはテロ対策です。出かけた先で、ゴミ箱を探し求めたことも1度や2度ではありません。

デパートの中など、行くところ行けばちゃんとゴミ箱があるのですが、数は少ないと思います。また、動物園にもゴミ箱がなくて(探せばあるのでしょうが)、基本、持ってきたゴミは自分で持ち帰らなければなりません。

やたらとものをくれようとするのに、捨てるゴミ箱をさっと見つけることができないのです。娘と出かけると、スターバックスに行きたがったので、筆子はよく、スターバックスのゴミ箱にいらないチラシを捨てていました。

*******

このように、日本の大都市でモノをもらわないようにするためには、相当意識しないといけないでしょう。

もちろん、カナダにいるときも、何かの理由でチラシをもらったら家に入る前に捨てることにしています。「家に持って入ったら負け」なのです。

現在、郵便受けは、上の階の人と同じものを使っているので、チラシが入っている場合はそのままにしておきます。すると、そのうち上の人が回収しています。

「不用品はもらわないようにする」ことは、もしかしたらモノを捨てることよりずっと難しいのかもしれません。相手のあることですから。





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